映像制作の株式会社Surfrider(東京)が千葉県市原市に、ドローンやラジコン飛行機などの飛行場「市原ドローンフィールド (Ichihara Drone Field、I.D.F)を開設した。6月26日にはオープニングイベントが行われ、腕利きのパイロットによるデモフライトなどが行われた。都心近接の立地と、約20万㎡の広大な敷地を、新型機の開発やフライト技術のトレーニングなどに生かす。ドローンレーシングチームRABBITS-FPV代表のえりんぬ(中川絵梨さん)がアドバイザーとして運営に携わり、土日を中心に利用者を受け入れる。
「市原ドローンフィールド」は、JR内房線・小湊鉄道五井駅から東に約10キロの中山間地に広がる丘陵地で、電柱などの構造物がない。都心からは1時間FPVレースSurfriderがテレビや映画などの撮影に使っていて、都心から1時間圏内とアクセスがよく、まとまった広さが確保できるため、合戦シーンなど大掛かりな撮影に重宝している。
この場所をドローンの開発や試験飛行に生かしてもらうため、ドローンフィールドとして活用することにした。FPVレース用のエリア、有視界飛行エリアが設けられ、原則として予約して利用できる。レース用ゲート、障害物なども設置してあり、このエリアだけで3万平方メートルほどを確保した。機体性能を発揮したフルスピードでの直線飛行も、急降下、急上昇も可能だ。今後、地域の人材育成などへの活用も検討する。
6月26日のオープニングイベントでは、開設を聞きつけた愛好家や事業者が、ラジコン飛行機を持ち寄り、使い心地を試した。腕利きのパイロットによるデモンストレーションも行われ、スゴ技の連続に来場者から拍手があがった。
会場では、FPVドローン展示販売店GSRTA(ジーエス アールティーエー、千葉県船橋市:https://www.gs-rta.com/)もテントを広げ、さまざまな機体を展示して来場者が足を止め見入っていた。同店はドローンのショップとしては珍しい実店舗として関係者の間で知られ、初心者から愛好者まで多くの利用者が頼る。この日も「市原で飛ばして壊した場合には帰りに立ち寄ってほしい」などとアピールした。
またあげパンの名店「Café&Bar」(埼玉県日高市)がキッチンカーを出し、名物のあんバターあげパンをその場で揚げて提供するなどして彩りを添えた。
Surfriderの松家健代表は「機体開発の方々から、首都圏近郊で広い土地を確保したいという声をよく耳にしていました。都心から1時間でこられるので、そんな方々のお役にたてればと思っています。確認したい飛行性能に応じて、構造物をつくる相談も受けられるので、そんな声も効かせてほしいと思っています」と話している。
アドバイザーのえりんぬは「手探りで運営をすることになりますが、利用者の声に耳を傾けて改善を重ねていきたいです」と利用者に使いやすいフィールドを目指す考えを表明した。
■市原ドローンフィールドの公式サイト(今後予約情報を更新)
■問い合わせ先は松家(マツカ)さんまで
:info@surfrider.biz