第二回京阪奈ドローンフォーラムには、課題解決に向けたカスタマイズを手がけるドローンを手がける菱田技研工業株式会社(堺市)が、吸盤で壁にくっつく仕掛けの“ひっつきドローン”と家庭用コンセントから電源を得る“コンセントドローン”を披露する。“堺のエジソン”の呼び声高いエンジニアのプロダクトが、来場者の創造意欲を掻き立てそうだ。
菱田技研は壁面吸着親子ドローンと家庭用コンセントにつないで飛ぶ有線給電のドローンを持ち寄る。
壁面吸着親子ドローンは、ビルの高層階の外壁など高所での反力(支持箇所に生じる力)の発生する作業を実現可能にするドローンシステム。子機には、ハンドドリルを搭載する。実際に吸着によるコンクリートボードへの穴あけに成功している。親機の動力源に採用している燃料電池も展示する。フォーラムではモニタの映像で動きが核にできるほか、吸着グリッパを手持ちのアクリル板に吸着させる実演も行う。来場者は吸着中の吸着グリッパ、アクリル板に触れて吸着の安定性を体験できる。
家庭用コンセントからの有線給電で飛行する機体は、会場となる咲洲モリーナのフライトエリアで飛行の実演を実施する予定で、来場者は飛ぶ姿を間近で見られる。
菱田技研工業株式会社はカスタマイズドローンによる課題解決を手がけていて、その工夫には高い評価が寄せられている。2023年6月に千葉・幕張メッセで開催されたJapanaDrone2023では、技術論文「ポスターセッション」の出品者の優秀作品を顕彰するポスターアウォードで最高賞を受賞している。
第二回京阪奈ドローンフォーラムで、長時間、長距離飛行チャレンジに取り組んでいる株式会社エアロジーラボ(AGL、箕面市〈大阪府〉)が、ハイブリッド機の最新機、AeroRange G4S(エアロレンジジーフォーエス)を持ち寄る。ハイブリッド機ならではの機構と、軽量化のために随所に凝らされた工夫が来場者のクリエイティビティを刺激しそうだ。
AGLはハイブリッドドローンを中心に開発している。ハイブリッドドローンはバッテリーとガソリンなどの燃料を併用して推進力を得るドローンて、バッテリーに頼る機体に比べ、長距離、長時間の飛行が期待できる。主力機AeroRangeQuadはペイロードなしで140分以上、ペイロード 2kgで90分の性能を持ち、国産ハイブリッド機の代表モデルの一つとして多くの現場で飛行実績を積み上げている。
今回、第二回京阪奈ドローンフォーラムに出展する機体「G4S」は、機体の構造をゼロベースで構造、素材、機構を見直した新型機、ハイブリッド機では、燃料、電力の併用で強い推進力が得られる一方、発電機とモーターを積むため自重が大きくなるため、推進力を生かすには、軽量化の工夫が欠かせない。軽くしたために剛性がおろそかになるわけにもいかず、技術者の知恵と工夫が試される。
AGLは国交省が2月29日に福島県で行った実証実験にも参加し、長時間、長距離飛行性能を測定した。福島ロボットテストフィールド浪江滑走路を離発着場に行われ、敷地と沿岸を飛行した。現在、詳細な計測結果が集計されているが、不具合発生で中断するまでだけでも60㎞を超える距離を実際に飛行したとみられる。確報値では実飛行距離と、残りの燃料から推計した性能がはじき出される予定だ。
第二回京阪奈ドローンフォーラムは、確報値が公表される前のG4Sを間近で確認する機会となる。驚く準備はここでできる。
<イベント概要>
催事名:「SUPER D★EXPERIENCE~第2回京阪奈ドローンフォーラム」
日時:2024年3月12日(火)、10:00~16:00(予定)
会場:咲洲モリーナ(西尾レントオール株式会社R&D国際交流センター内)
住所:大阪府大阪市住之江区南港北1-12-75
アクセス:「コスモスクエア」下車徒歩5分、「トレードセンター」下車徒歩6分
会場MAP: https://www.nishio-rent.co.jp/sakishima/access/
主催:京阪案ドローンプロジェクト実行委員会(代表企業:マスオグループ本社=奈良県奈良市三条大路1丁目1番93、株式会社奈良自動車学校)
参加費:無料
※詳細は参考資料及び公式サイトをご確認ください。
参考資料 https://prtimes.jp/a/?f=d101951-10-f1c576f0f6d030002fa6df5bd75f525b.pdf
第二回京阪奈ドローンフォーラム(主催:京阪奈ドローンプロジェクト実行委員会)として3月12日に開催する超体感イベント「SUPER D★EXPERIENCE」では、株式会社ジャパン・インフラ・ウェイマーク(JIW、東京)が、会場の咲洲モリーナから、東京オフィスに待機させている米Skydio(スカイディオ社)の 機体を動かす様子を披露する計画だ。約500㎞の遠隔操作は、防災、警備、点検、エンターテインメント、観光など幅広い事業にヒントを与えそうだ。
JIWは鉄塔、橋梁などの点検業務をロボットやドローンなどのテクノロジーで支援する企業で、数多くの実績を重ねている。米AIドローンメーカー、Skydio(スカイディオ)社の機体をいち早く日本に導入したことでも知られる。今回の第二回京阪奈ドローンフォーラムでは、Skydioの機体と、機体の離発着場にもなる多機能格納庫、SkydioDockを東京オフィスに待機させ、会場の咲洲モリーナから操作をする。約500㎞離れた遠隔操作が見ものとなる。
点検や被災地支援、警備などドローンの活躍が期待される現場では、作業員を現場に待機させる必要性の有無が重要な検討項目のひとつになっている。Skydioのトム・モス氏は2020年のDroneTribuneのインタビューに「いつでも点検に、パトロールに、災害調査に出動できるようになったらいいと思っています」と話している。JIWによるパフォ-マンスは、Skydio機の特徴である高度な障害物検知能力とそれをフル活用した被写体への接近などを堪能しつつ、長距離遠隔操作の可能性を実感し、事業や取り組みの可能性を広げる機会となりそうだ。
第二回京阪奈ドローンフォーラム(主催:京阪奈ドローンプロジェクト実行委員会)は超体感イベント「SUPER D★EXPERIENCE」として、東日本大震災が発生した3月11日の翌日、3月12日に大阪・咲洲モリーナ(大阪市住之江区)で行われる。防災意識が高まるこの時期に、イベントには能登半島地震、東日本大震災のいずれの対応にもあたっている株式会社Liberaware(リベラウェア、千葉市)のIBIS2(アイビス・ツー)が、飛行シーンを御披露目する。活躍する現場は倒壊の危険のある建屋の中や、原子炉格納容器の中だが、今回は、咲洲モリーナの中で、来場者の目の前で飛行シーンを御披露目する。
リベラウェアは狭い、暗い、汚いなど作業員が入れない狭小空間に入り込んで内部を確認するドローンの開発を重ねてきた。第二回京阪奈ドローンフォーラムに登場するドローン、IBIS2は、20㎝×20㎝で243gの世界最小クラスの産業用ドローンで、ひっくりかえっても跳ね上がって体制を立て直すタートルモードを搭載するなど、狭小空間点検機に求められる性能を極めた機体だ。2023年6月に開催されたJapanDroneでの表彰企画「Japan Drone & AAM Awards 2023」では、ハードウェア部門の最優秀賞を獲得した。
作業員が立ち入れない場所の点検を得意とする特徴は、震災の被災地で活躍している。1月に起きた能登半島地震の被災地では、倒壊の危険がある建物の中に入り込み、取り残されている要救助者の有無を確認し、内部の状況の共有に大きな役割を果たした。
また2011年の東日本大震災で爆発した東京電力福島第一原子力発電所の原子炉格納容器の内部調査にも、IBISが4機使われ、デブリのたまり具合や落下物の有無、2015年に投入しながら途中で動けなくなって残置された機器の確認など、大きな役割を果たした。
第二回京阪奈ドローンフォーラムでは、会場である咲洲モリーナの特徴的な木材を組み合わせた天井部分をどうとらえるかがみもの。来場者はふたつの震災の被災現場で活躍するドローンが真価を発揮する瞬間の目撃者になることができそそうだ。
<イベント概要>
催事名:「SUPER D★EXPERIENCE~第2回京阪奈ドローンフォーラム」
日時:2024年3月12日(火)、10:00~16:00(予定)
会場:咲洲モリーナ(西尾レントオール株式会社R&D国際交流センター内)
住所:大阪府大阪市住之江区南港北1-12-75
アクセス:「コスモスクエア」下車徒歩5分、「トレードセンター」下車徒歩6分
会場MAP: https://www.nishio-rent.co.jp/sakishima/access/
主催:京阪案ドローンプロジェクト実行委員会(代表企業:マスオグループ本社=奈良県奈良市三条大路1丁目1番93、株式会社奈良自動車学校)
参加費:無料
※詳細は参考資料及び公式サイトをご確認ください。
参考資料 https://prtimes.jp/a/?f=d101951-10-f1c576f0f6d030002fa6df5bd75f525b.pdf
3時間のステージに17人もの第一人者が登場するなど話題をまいた京阪奈ドローンフォーラム(主催:京阪奈ドローンプロジェクト実行委員会)が2024年3月12日に、大阪・咲洲(さきしま)モリーナ(大阪市住之江区)で開催する「第二回京阪奈ドローンフォーラム」でガラリと装いを変え、“超体感イベント”「SUPER D★EXPERIENCE~第二回京阪奈ドローンフォーラム」に変貌を遂げる。独自技術でつくられた国内最大級の大空間で、話題のドローンの飛びざまを目撃できたり、操縦体験ができたりと「体感」を集めたイベントで関係者の話題を集めそうだ。楽しみ方のひとつに、いわゆる空飛ぶクルマに乗っているようなバーチャル体験と、ドローンレースに使われるような小型のFPVドローンの自在な飛行が演出する鳥体験との比較がある。
FPVドローンの体験を提供するのは「シーサイドスカイ×YDL」。日本のドローンレーサーの草分けでFPVの第一人者、横田淳さんの技術を受け継ぐチームだ。当日は自作機を持ち寄り、会場内のフライトエリアを縦横無尽に飛ぶ計画だ。来場者はゴーグルを通じて、ドローンがとらえた映像をリアルタイムで体感し、圧倒的な没入感を味わうことになる。昨年秋に東京ビッグサイトで開催されたJapanMobilityShowでもFPVツアーはキャンセル待ちの列ができるほどの人気を博し、体験者は「空を飛んでいるようだった」と口をそろえた。
この没入感あふれる映像体験の活用範囲は広い。企業が「ホームページやPR用に他社と違ったインパクトのある映像を撮りたい」と考えている場合や、「企業紹介、施設紹介用に新しい目を引く映像を撮りたい」など映像制作に悩みを抱えていたり関心を寄せていたりする場合にも、その興味に答えられるポテンシャルを持つ。出展するブースでもマイクロドローンによる新撮影技法を紹介する予定だ。
一方、「咲洲プレ万博・大阪産業局」は、大阪・関西万博でお披露目が見込まれるいわゆる「空飛ぶクルマ」のVR体験を提供する。ゴーグルを装着すると、空飛ぶクルマからの景色につつまれる体験ができる。大阪・関西万博で飛ぶ姿のお披露目が期待されるとあって、とりわけ関西エリアで関心が高まっている。展示会やイベントで出展されると、予約枠が早くなくなる人気コンテンツだ。
今回の「SUPER D★EXPERIENCE~第二回京阪奈ドローンフォーラム」では、FPVのドローンツアーによる没入体験と、空飛ぶクルマのバーチャル体験のふたつを、一度に味わえる機会が提供される。それぞれのブースにも足を運ぶことで、より魅力を感じることができそうだ。
催事名:「SUPER D★EXPERIENCE~第2回京阪奈ドローンフォーラム」
日時:2024年3月12日(火)、10:00~16:00(予定)
会場:咲洲モリーナ(西尾レントオール株式会社R&D国際交流センター内)
住所:大阪府大阪市住之江区南港北1-12-75
アクセス:「コスモスクエア」下車徒歩5分、「トレードセンター」下車徒歩6分
会場MAP: https://www.nishio-rent.co.jp/sakishima/access/
主催:京阪案ドローンプロジェクト実行委員会(代表企業:マスオグループ本社=奈良県奈良市三条大路1丁目1番93、株式会社奈良自動車学校)
参加費:無料
※詳細は参考資料及び公式サイトをご確認ください。
参考資料 https://prtimes.jp/a/?f=d101951-10-f1c576f0f6d030002fa6df5bd75f525b.pdf
球体ドローンELIOSシリーズを取り扱うブルーイノベーション株式会社(東京)は、ELIOS 3に搭載する専用の高性能LiDAR「測量ペイロード」(ELIOS 3 SURVEYING PAYLOAD)の販売を始めた。地下鉱山など人が立ち入れない場所の点群データを素早く取得できる。点群データは測量ペイロードとともに提供する米FARO社の解析ソフト「FARO connect」を使うことで正確性が格段に高まる。
ブルーイノベーションが1月18日に発表した内容は以下の通りだ。
ブルーイノベーション株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:熊田貴之)は、屋内点検用球体ドローン「ELIOS3」(https://blue-i.co.jp/elios3/)に搭載するペイロードの新製品 、高性能 LiDAR「測量ペイロード」の販売を1月18日より開始します。
測量ペイロードはELIOS3に後付けで装脱着できる測量デバイスで、正確度0.1%※2、精度±6mm(標準偏差)、照射距離最大100mの性能をもち、高精度な点群データを短時間で取得します。取得した点群データは 、「測量ペイロード」とあわせて提供する点群処理ソフト「FARO connect」(https://www.faro.com/)で解析することで、より正確な点群データの取得が可能となります。
「測量ペイロード」を採用することで、例えば 340m のトンネルにおいて、従来の人が行う固定点から測量する場合は全体を測量するために6~7回の測量、約2時間が必要なのに対し、「測量ペイロード」を搭載した ELIOS3では、わずか18分の作業で完了します。
これにより、測量・点検作業に係る時間が最低限に抑えられ、安全な業務遂行および全体の工期期間短縮、費用圧縮が可能になります。
■測量ペイロード 特長とメリット
【測量の正確性】
「測量ペイロード」と「FARO connect」を組み合わせることによって、正確度 0.1%、精度±6mm(標準偏差)の高精度な点群データを取得することができ、3D モデル化時の二重壁
等のデータ処理上のゆがみを防ぎます。
【高精度な点群データ】
光感度は従来の10倍。今まで3Dモデル化が困難であった狭くて特徴点の少ない細長い通路内などにおいても、正確に点群データの取得ができ、「FARO connect」により精細な視覚表現を作成できます。
【マッピング効率の向上】
最大 100mの照射距離とスキャン速度約130万ポイント/秒の点密度をもって、1 回の作業(18分)で340mのトンネル(約5,100m2 ※3)の点群データの取得が可能です。数日要していた作業が短時間に縮小することができます。
※3:横幅は画像から判断。ブルーイノベーション調べ。
【解析ソフトの互換性】
解析結果は、汎用的な拡張子(例えば.las形式)で出力が可能※4なため、CADソフトなど、様々なソフト※5 への連携が可能です。
※4:出力可能な拡張子は、.las、.laz、.ply、.txt、.E57 に対応しています。
※5:例えば Auto CAD、Geo SLAM、Revit、Cloud Compare、TREND-POINT など
【地形データの参照】
点群データの取得時、標点となる反射板を現場に設置することにより、解析時にその他の地形データと連携が可能となります。複数回に分けて取得した点群データが、自動で1つの3D モデルとして出力可能です。
■測量ペイロード開発の背景
国内のプラント施設、道路橋、トンネル、下水道等のインフラ施設は、今後20年で建設後 50 年以上経過する施設の割合が加速度的に高まり、点検の需要が増大する一方で、危険を伴う作業がある、少子高齢化などによる点検員が不足しているといった課題があります。こうした課題に対して、ブルーイノベーションは2018 年に日本おける独占販売契約を Flyability 社と締結し、非GNSS環境下の屋内空間などの飛行特性に優れた屋内用ドローンELIOSシリーズを使用した点検ソリューションの提供を開始し、プラントや発電所、下水道などを中心に 250 ヶ所を超える現場への導入を進めてまいりました(https://blue-i.co.jp/elios3/)。
こうした中で、「より精度を高くしたい」など、点検のDX化が進む中で高まる3Dモデル化に対する期待や要望に応えるため、今回の測量ペイロードの開発・提供に至りました。この度の「測量ペイロード」(https://www.flyability.com/elios-3-surveying-payload)の提供により、建設現場や製造業の工場などにおいても、活用の場が拡大することが期待されます。今後も、ブルーイノベーションでは現場の安全確保・業務効率化に貢献してまいります。
■ブルーイノベーションの提供するソリューション
ELIOSシリーズをはじめとした各種ドローンを活用したブルーイノベーションが提供する「BEPインスペクション」は、ドローン点検の現場の運用サポート、機体の提供だけでなく、ドローン導入時の講習やパイロット育成のための教育ソリューションなども提供しております(https://blue-i.co.jp/inspection/)。
また、ドローンを活用したソリューションは点検以外の分野でも幅広く提供しており、2024 年1月1日に発生した令和 6 年能登半島地震では、被災地での捜索や状況確認などの災害時活動で貢献しています(https://www.blue-i.co.jp/news/release/20240111_1.html)。
■補足資料:正確度と精度について
測量機器の品質評価を示す指標として、「正確度(accuracy)」と「精度(precision)」があります。正確度とは、その値が「真値」に近い値であることを示す尺度を示しており、精度とは、その複数回の値のばらつきの小ささの尺度を示しています。日本では、「正確度」はあまり使用されていないようですが、ISO 規定に基づく地理情報基準(JPGIS)の評価尺度として導入されています。正確度が高くても精度が低いこともあれば、逆に精度が高くても正確度が低いこともあります。下図からもわかるように、測量機器は正確度・精度の両方が高い品質であることが重要です。