写真や動画などを提供するサービスを手掛ける株式会社アフロ(東京)は10月28日、業務提携を結んでいる一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の会員向けに、ドローン作品を提供する作家となることを提案する「ストックフォトビジネスセミナー」を開催した。セミナーでは、日本の風景などの空撮作品は、検索の増加に追い付いていない状況で、「ぜひ作家に」と呼びかけた。
セミナーではアフロの作家、フランチェスコ・リバッスィ氏が、利用者から買いたいと思われる動画を作る技術について伝授。カメラの設定は1/60に固定し、絞りが調整できる機種である場合はF8が最適であること、ホワイトバランスをオートにせず「晴れ」か「曇り」にすることなどを紹介した。また撮影方法としては、「ゆっくり」な動きを強調。機体の真下にむけてカメラを向ける真俯瞰やリビーリングショット、後ろ向きなど、採用側にとって使いやすい映像であるよう心がけることの大切さを訴えた。
また写真や動画の提供市場について、クリエイティブコンテンツ部の矢澤和宏マネージャーが、日本のドローンコンテンツについて「『ドローン 日本』で検索すると2900しかコンテンツがないことがわかる。ニーズは非常にあるのに、お客様のニーズにこたえられていない状況。空撮映像を応募頂き、作家になって頂きたいというのが願い」と述べた。
同社の審査に通った空撮映像の使用例としては、トヨタ「RAV4」のCM、サントリー「BOSS」のハワイのキャンペーンCMで使われた実績などを紹介し、「撮影にでかけられない、急に映像がほしい、といった場合など幅広くストック映像のリクエストはある。たとえばクイズ番組で設問や回答の背景映像に使われることもある」などと説明した。
作品が売れた場合は、一定の割合を作家に支払う。支払う割合は「品質、リサーチ、権利取得代行などもしており、価格は他社より高い設定」という。
審査基準は、販売コンテンツとして適切な作品かどうか、作品が一定のクオリティと技術レベルに達しているかどうか、被写体の権利を侵害している作品ではないかどうか、継続的に作品を提供できるかどうか、などを確認するという。また応募作品の著作権は作家に帰属したまま、アフロが使用権を販売する。独占的に販売できるかどうか、なども確認対象となる。
アフロは、「ドローンで空撮した映像は、完成した作品の素材としてだけでなく、素材を求めているユーザーに販売するための素材としてストックする方法があることを、ドローンユーザーにもっと知ってほしい。JUIDA会員にはドローンの扱いに詳しい方が多いので、そんな方が作家になって頂けることを期待している」と話している。
同社のHPはこちら
https://www.aflo.com/
問い合わせ:0120-565-410