中野区がビルなどの建物のドローン点検に挑むことになった。一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は、中野区(東京都)、国立研究開発法人建築研究所(茨城県つくば市)、一般社団法人日本建築ドローン協会(東京)と、ビルなどの建物をドローン点検を実現させることを視野に、技術開発、研究開発などで相互協力する覚書を締結した。6月16日には、開催中のJapan Drone 2021で開催される講演会に4者が登壇。発起人の一人、中野区の加藤拓磨区議会議員は「(国家戦略)特区を申請し、認められることで、ドローンを飛ばしやすい環境にし、飛ばしやすい区であることを見せていきたい」と意気込みを語った。
覚書の締結は5月6日に行われた。中野区は実験や技術開発を行うための場所(フィールド)を提供し、実験に協力する。参加にあたり、中野区は「先進的な技術の発展に寄与し、区の課題にドローンの活用を検討する」と、その目的を明らかにしている。また、建築研究所は建築調査の技術開発を担う。日本ドローン建築研究所はドローンを運用するさいの安全確保のための教育に取り組む。
覚書の期間は2022年3月31日まで。4者は期間中に共同研究や実証実験を行い、社会実装に向けて課題を整理する。
6月16日にはJapan Drone 2021のプログラムとして、同日13:40~14:20に「都市部における空間情報DX構想」の演題でカンファレンスが開かれ、覚書を交わした4者の代表が登壇する。