空撮や調査、産業機運用などのドローン運用業務手掛ける株式会社ヘキサメディア(埼玉県川口市、野口克也代表取締役)は、気象庁の火山活動調査の一環として、ドローンで火山調査を実施した。調査したのは、草津白根山、阿蘇山、霧島山新燃岳、口永良部島新岳で、火山噴火口直上からの撮影を含めて撮影に臨み、可視の静止画、動画や、熱赤外画像を取得した。
ヘキサメディアは令和元年8月から、「令和元年度無人航空機による火山噴火時等における火口周辺調査」として気象庁地震火山部火山課が行う調査を実施。火山活動の推移を的確に見極めることが目的で、火口内や周辺の火山の噴出状態や地熱域の状況を把握した。
同社のプレスリリースに、調査内容が詳細に記されている。
以下、プレスリリースを引用する。
× × ×
気象庁より業務委託された今回の火山調査では、立入禁止エリア外からの調査を行いました。 特に赤外線カメラを用いて火山噴火口直上からの撮影は必須課題であり、ドローンを最大高度1,200m、最大距離4kmの飛行を実施しました。火口の裏側は電波状況により撮影が極めて困難となります。また、熱赤外線の撮影には太陽光の影響による地熱の上昇を考慮しなければならないため、夜間を中心に実施しました。
火山や地形の特徴や天候を鑑みて、自動航行ソフトの特性と、調査で必要な高度や距離のシミュレーション、飛行行程と高度によるバッテリーマネージメントには、より注力しました。
許可申請関連では、国土交通省航空局、各火山の管轄空港事務所その他関係各所に申請・調整を行い、調査時に空港事務所と調整をしながら実施しました。
本案件では、天候の変化により臨機応変な対応を求められたものの、事前のシミュレーションと万全な準備により、事故なく安全な環境で終了することができました。
今年度も別案件の火山調査を実施する予定であり、 過去に実施した西之島調査や浅間山降灰調査等の経験を生かして、 防災のための調査に貢献してまいります。
2015年に空撮専門会社として独立。現在は空撮に加え、災害発生後の運用、産業用ドローンの運用と開発、自治体と共にまちづくりにおけるドローンの活用にも取り組む。