ビジュアルコミュニケーションのエキスパート集団、アマナグループが運営する「アマナドローンスクール」は、3月10日、スクールの特徴や概要について解説するWEB説明会を公開しました。WEB説明会は「アマナドローンスクール JUIDAライセンス取得講座説明会」で、スクールの執行責任者である児玉秀明氏や人気講師の一人、古賀心太郎氏が視聴者向けに直接、話しかけています。
WEB説明会は、新型コロナイルス感染拡大防止の取り組みを強化する中、会議室を活用した説明会が開催しにくい中で、関心層に直接、分かりやすく説明する方法として導入されました。スクールがふだん実施している説明会の内容を、スマートフォンやパソコンで視聴できる。再確認したいところ再生する利点もあります。
内容は7つのテーマに分けられていて、それぞれのテーマと収録時間は以下の通り。
① 最近のドローン事情(15:04)
② アマナドローンスクールとは(11:53)
③ ライセンスは必要なのか(09:58)
④ ドローンマーケットについて(04:42)
⑤ JUIDAライセンス申請手順・コースの詳細(13:47)
⑥ Airvisionの仕事と講師紹介(10:36)
⑦ JUIDA操縦技能証明証、安全運航管理者証明証取得コース(22:50)
アマナドローンスクールの「JUIDAライセンス取得講座」は、千葉県木更津市にある研究開発拠点かずさアカデミアパークを会場に、1泊2日の集中合宿スタイルで行われていることで知られています。オークラアカデミアパークホテルに宿泊し、洗練された環境で集中して修得することが特徴で、発足以来1000人以上の卒業生を輩出したことから、2019年8月には、JUIDAから「認定スクール最多卒業生輩出校」として感謝状が贈られています。
講師陣は、アマナグループの空撮チームairvisionのプロフェッショナルで、映画「魔女の宅急便」の実写版やNHK大河ドラマ「真田丸」のオープニング映像など映画、CM、MVなどの実績があります。インフラ点検、測量、精密農業など講師一人一人が広範囲な知識と経験を持っています。
WEB説明会ではこうした特徴や概要を直接説明。コロナウイルス感染拡大防止の取り組みが広がる中、ドローン産業にも動画などふだんとは異なる手段の活用が広がりつつあります。
アマナグループでドローン人材育成やドローン空撮事業を展開する株式会社アマナビはこのほど、DJI の産業用パイロット教育機関「UTC」プログラムのひとつとして開発した「アマナ空撮技術コース powered by airvision」の提供を開催した。空撮を体系的に学べるカリキュラムが特徴で、当日は約 20 人が参加した。運営には DJI JAPAN 株式会社と株式会社 ORSO が共同出資で設立したドローン利活用推進サービスを手掛ける do 株式会社が協力した。次回は 2020 年1月 22日、23日に開催される予定だ。初日の基礎編を見学すると、情報、知識が整理され、経験談が随所で生かされていた。
「アマナ空撮技術コース powered by airvision」は、空撮サービスチーム「airvision」のパイロットが講師を務める。ドローンの飛行や操作に関する理論を体系的に整理し、実践で活かせるよう技能、知識をわかりやすく伝える講習だ。基礎編と上級編があり、基礎編では、カメラの構造や「解像度」の解説、カメラの設定方法などから、機材の種類、特徴、空撮映像をとるためのポイント、インテリジェント機能とフライトモードの活用、関連法、保険などを網羅している。
講師らが所属する「airvision」は、映画『魔女の宅急便』の実写版、NHK 大河ドラマ『真田丸』のオープニング映像など、テレビ、映画、CM、ミュージックビデオなどの製作に関わってきた、アマナグループ内のアマナビが結成している撮影チームだ。2011 年からドローン空撮を通じて「情報の見える化」に取り組んでおり、今回のコースでは、これまでの案件での空撮やスクールの運営によって築き上げてきたノウハウを UTC のプログラムのもとで編集し、提供することになった。
講習の冒頭、do 株式会社の角井洋介氏が登壇し、UTC が DJI の産業用パイロット育成機関であることについて説明した。この中で、「UTCは 2016年に中国で設立され、東南アジア、ヨーロッパ、北米で展開しています。日本では、初心者向けトレーニングや産業利用を目的とした測量系プログラムを中心に提供しています。DJIの技能認定であるDJI CAMPもUTCブランドで展開されています。DJI の機体の特性をいかすノウハウを盛り込んだことが特徴で、先日発表されたばかりの『MAVIC MINI』で空撮がより手軽になる中、講習がレベルの高い作品づくりに役立てることを願っています」とメーカー直結の講習であることを伝えた。
また、アマナビの児玉秀明代表取締役社長が「ドローンの人材育成を進めており、今回、DJI が設立した教育機関 UTC への参加をお誘い頂きました。2011 年から取り組んでいる空撮のノウハウ、技術、表現を共有させていただきたいと考えております」とあいさつし、参加者の期待を高めた。
今回の講習では airvision の深田康介さんが講師を担当。受講者にはテキストが配布され、講習はその順番で順を追うように展開された。
深田氏は自己紹介のあと、ドローンで撮影された映像が使われた映像を紹介し、「最初から最後までドローンで取られた映像を使う作品は多くなく、むしろ映像を効果的にスパイス的な演出と使われることが多いです」と、解説を加えた。事例として、オープニングタイトルバック映像、場面から場面の転換、客観視点の表現などを例示した。そのうえで「空を飛ぶことはとても特別なことで、落下するリスクを念頭に、安全への意識と向き合わないといけないと思います」と、安全意識を強調した。
基礎編では、カメラの構造から講義を開始。DJIの ZenmuseX7 を例示しながら、ドローンのカメラが、ジンバルの中にすべてがおさまっているわけではないことや、焦点距離や画角と、その違いによる表現の違いについて、映像をまじえて説明。シャッタースピード、ISO 感度、露出補正、撮影モード、シャッター機構、イメージセンサーのサイズの種類と静止画、動画の画質、動画の場合のフレームレート、フレームサイズ、コーデック、ビットレート、データ保存メディアや規格、ND フィルターについて説明。Mavic2 をはじめ各機体の特徴についても解説が行われ、一とおりの説明後にはスペック表が理解できることを確認した。
午後には、機材の説明をしたあと実際の airvision の空撮映像を元にカメラワークの基本パターンを説明したうえで、グループごとにシミュレーターを使って実践。airvision の講師がそれぞれのグループを巡回しながら、カメラワークのコツを受講生の動きを見ながら助言した。その後の、法律やルールの解説の中では、申請手続きの実際を、airvision の経験談をまじえて説明。どんな申請をした結果、なにが実現したのかを含めた解説に、参加者は「実践的で現場で役立つ話が聞けた」「これまで独学で空撮業務をやっていたので体系的に学べてとても参考になった。」と充実感をにじませていた。
アマナ空撮技術コースは基礎編と上級編があり、それぞれ1日。基礎編コースは「あらためて空撮技術と知識を学びたい」、上級編は「空撮による映像表現をさらに磨きたい」と考えているユーザー、愛好家、研究者などに向けて構成してある。上級編では、ダイナミックレンジを活かした撮影法、一人でできる Inspire2 のカメラワーク攻略法、実際の撮影現場での重要ポイント、実践空撮シミュレーション・トレーニングなどが盛り込まれる。受講料は基礎編が 48,000 円(税別)、上級編が 68,000 円(税別)。基礎編+上級編は98,000 円(税別)。次回は 2020 年1月に開催する。
プログラム受講後にオンラインテストに合格すると、修了証が発行される。また受講者特典として、アマナグループの株式会社アマナイメージズが運営す
るストックフォト販売サービス(https://amanaimages.com)の静止画・動画クリエイターとして、登録が可能になる(要審査)。
アマナビは一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の認定校でもあり、JUIDA 認定スクールの中でもっとも多くの卒業生を輩出するなど実績を重ねている。こうした実績は、このコモースでも、効率的でわかりやすい指導や運営に発揮されていた。すでに実績があるアマナビだが、この日講師をつとめた深田氏は、より役立つ講習にするため、直前一週間はこのコースのため
にかなりの準備を重ねて当日にのぞんだという。深田氏は「終わりはないと考えているので、今後もさらにブラッシュアップして、みなさまのお役にたちたい」と意欲を見せていた。
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