ドローン、ロボットの遠隔制御、統合管理技術を手がけるブルーイノベーション株式会社(東京都文京区、熊田貴之代表取締役社長最高執行役員)は2023年12月12日、東証グロース市場に上場し、午前9時45分、公開価格の1584円を439円(27.7%)上回る2023円で初値を付けた。午前10時過ぎに一時、2164円をつけた。ドローンを主業務に位置付ける企業の上場は2018年12月21日に上場した株式会社ACSL(東京)以来5年ぶり。ACSLの業種分類が「機械」だが、ブルーイノベーションは「情報・通信業」だ。
ブルーイノベーション株は午前9時の取引開始直後、公開価格と同じ1584円で差し引き約21万株の買い注文を抱え、買い気配で始まり買い先行で推移し、初値は2000円を超えた。同社株の売買単位は100株。上場時の発行済み株式は公募分を含め382万9351株で、主幹事は大和証券。また資本金は21億4998万円だ
ブルーイノベーションは、ドローンやロボットの遠隔制御システムが主業務で、複数のドローンやロボットを遠隔で制御し統合管理する独自開発のプラットフォーム「Blue Earth Platform(ブルーアースプラットフォーム=BEP)」で現場作業の無人化に取り組んでいる。11月9日には花王株式会社(東京)が中津川市(岐阜県)で実施した荷物配送の実証実験に参加し、ドローンの離着陸拠店であるポートを備えた自動配送ロボットによる無人配送ソリューションを提供した。
(参考:https://dronetribune.jp/articles/23089/)
このほか頭上にはられた送電線のたわみにそってドローンを飛行させて点検作業の簡素化する技術や、清掃ロボットの遠隔制御でレンタルスペースの無人管理を可能にする技術など、無人化の提案に積極的に対応する。スイスのドローンメーカー、Fliability社の点検用球体ドローン「ELIOS」シリーズの導入で、地下に埋設された下水道などの点検の課題解決も進めている。このほか、人材育成、ドローンの運用、トレーニング、国際規格策定支援なども手掛ける。
同社は1999年6月10日に有限会社アイコムネットとして設立たされた。