富山県公安委員会の指定学校法人、南砺自動車学校(富山県南砺市)は6月15日、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)加盟のドローンスクール、「富山南富ドローンスクール」をオープンさせることになり、開校式を開いた。自動車学校系のドローンスクールで構成する全国自動車学校ドローンコンソーシアム(ジドコン)に加盟しており7月22に第一期のスクールがスタートすれば、ジドコンとして28番目となる。受講生は終了後「無人航空機操縦技能証明証」「無人航空機安全運航管理者証明証」の取得を申請できる。南砺自動車学校の理事長で、元自民党幹事長、綿貫民輔氏が出席し、「現在のドローンの状況は、自動車のモータリゼーション前夜と相似しています。陸の安全教育で培ったノウハウを空に安全教育にいかし、人々がドローンの利便性を享受することに貢献したい」とあいさつした。
開講式には南砺市の田中幹夫市長、JUIDAの熊田知之事務局長、ジドコンの朽木聖好理事長ら、関係者や来賓役50人が出席。南砺市の田中市長は「私の最終学歴は南砺自動車学校」と会場をわかせたあと、ドローンは橋梁点検、農業、消防、観光など多方面で期待されていると述べたあと「ルールを習って使うことが大事。市の中でもライセンスを取得して使っていきたい」と抱負を述べた。
JUIDAの熊田事務局長は多方面での活躍が展望される中で安全確保がますます重要になると指摘。「そのうえで、なにより大切なことが民間レベルでの安全対策の確立。陸の安全教育を担ってきた自動車学校が空の安全教育にまで参入して頂けることになり心強い。ともに発展に貢献していただければ」とあいさつした。
ジドコンの朽木理事長は、「ドローンと自動車の融合は、自動車学校業界が新しいステージを描くうえで必然であり、南砺自動車学校の挑戦は、近未来への準備」と激励。「今後、自動車学校が各地でドローンポートの役割を果たすなど、ドローンにとっての使命を担うと確信している」と自動車学校の役割がさらに拡大することを展望した。
このあと自動車学校の教習コースでテープカットと講師によるデモフライト、出席者による体験フライトが行われた。体験フライトでは綿貫理事長が講師のてほどきを受けてプロポを操作。ドローンを上昇、下降させたり、前身、後退させたりする様子に会場から拍手が上がった。mた機体を100メートルほど上昇させ、搭載したカメラからの映像を大型ディスプレイにうつしだすと、参加者がいっせいにのぞきこみ、「こんなふうに見えるんだ」「これは役立つ」「悪いこと、できないな」などと口々に感想を言い合っていた。
ジドコンは現時点で30のスクールが加盟。南砺自動車学校が7月に予定通りに講座をはじめると28番目のオープンとなり、秋までに現在加盟しているスクールが講座をスタートさせる計画だ。