日本海の島、佐渡、粟島からドイツWingcopter社のVTOLドローン、Wingcopter198を飛行させ、海を越えて新潟市の本土側まで特産の魚介を運ぶ実証実験が11月5日に行われた。佐渡からは特産の南蛮エビ(アマエビ)を西海岸公園(新潟市)まで、約48㎞飛行して運んだ。粟島からもアオリイカを岩船港(村上市<新潟県>)まで36㎞運んだ。それぞれの特産品はJR新潟駅で集約し、JR東日本グループが展開する列車荷物輸送サービス「はこビュン」で東京駅に運ばれ、同日昼過ぎには東京・銀座のアンテナショップ「THE NIIGATA」のイベント会場に並んだ。主催したのはマルチモーダル輸送などに取り組む「新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会」で、メンバーの一員としてドローンの運航管理を担った林賢太氏(AIR WINGS合同会社代表)は「ドローンによる配送の価値を感じて頂く取り組みを引き続き進めたい」と話した。
ドローンはそれぞれの島から、前日の漁で獲れた特産品を積んで飛んだ。このうち佐渡からは2便飛んだ。1便目は佐渡を午前7時1分に出発、本土側の西海岸公園に7時31分に到着した。到着機から特産の南蛮エビの入った容器を取り出したあと、空路上に表れた雨雲をやりすごすためにしばらく待機し、午前8時35分に佐渡に引き返すために離陸。9時9分に佐渡に到着した。再びアマエビを乗せて2便目として午前9時18分に佐渡を離陸し、午前9時51分に本土側に着陸した。それぞれ約30分のフライトだった。佐渡と新潟港の間の移動はジェットフォイルなら67分程度、フェリーなら2時間半程度だ。西海岸公園からJR新潟駅までは陸送した。
今回使ったWingcopter198はドイツ、Wingcopter社が過酷な気象条件下でも配送に活用できることを特徴として生産しているバッテリーを搭載するVTOL機だ。電動で垂直離着陸をするという意味では、次世代エアモビリティ(AAM、いわゆる「空飛ぶクルマ」)の代名詞のように使われるeVTOLの代表機であり、実用化されていないAAMのeVTOLよりも先輩にあたる。余談だが電動のVTOLとしては日本でもエアロセンス株式会社(東京)が2020年以降、「エアロボウイング(AS-VT01)」を発売しており、長距離点検、広域測量などに重宝されている。
Wingcopter198は医薬品など高付加価値な荷物を配送するさいに使われることが多い。8つの回転翼(モーター)、8つのESC、2つのバッテリーや二重化されたシステムを備え、万が一の不具合発生時でも飛行を続けられる冗長性に優れている。また高い自律性で運航管理者の負担が小さく、メンテナンスのしやすさにも工夫されていて、日本の運用者にも信頼性の高い機体のひとつとして知られる。最大離陸重量は24.9 kg、ペイロードは4.5 kg。90 km/hで飛ぶ。
この日の運航管理拠点は本土側の着陸地点である西海岸公園に設けられた。公園内にテントをはり、机を並べ、パソコンや通信機器、その他の機材などを並べた。AIR WINGSの林代表ら運航管理を担った運航管理を担ったメンバーはここに陣取り、飛行のミッションを確認し、各島の積み込み状況について連絡を取り合い、天候を確認するなどした。
佐渡からの2便めの飛行を終えた機体から荷物を引き渡したあと、運航管理を担ったAIR WINGSの林代表は、報道陣の質問に答え、今回の実証の狙いや今後の目標について述べた。主な一問一答は以下の通り。
――狙いは
林氏 「佐渡と粟島の特産品をドローンで運ぶこと。その後新幹線で高速輸送につなぎ(首都圏で)高付加価値をつけて販売することです。ドローン配送による付加価値向上を目指しています。(配送をスタートしてから)5、6時間で(離島の特産品を)首都圏に届けられます」
――課題と展望は
林氏 「現状では第三者上空の飛行はまだ難しい。今後は西海岸公園ではなくダイレクトに駅に届けるハードルをクリアしたい。今回は多くのメンバーで飛ばしましたが、今後は省人化、無人化に取り組み、より少ない人数でより多くの運航管理をしたい。また今回は特産品を配送しましたが、今後は戻り便で島に医薬品や血液製剤を輸送することにも取り組みたい」
――通年で活用する予定か
林氏 「はい。地域の足になるべく、フェリー、ジェットフォイルが欠航しても飛ばせるようにしたい。それ以前に、フェリー、ジェットフォイルが就航しているときには飛ばせることを確実にしたい。まずは就航条件を同等まで引き上げたい」
――前回(2023年11月)の飛行からレベルアップした点は
林氏 「高速化で飛行時間が短縮した。前回は約55分。今回は30分程度。また目指してきた二路線での同時飛行も実施しました。機体を変更したことでトラブルの起こりにくさ、運航させやすさ、操縦しやすさ、チェックしやすさが向上した。運航側が運航しやすく安全性が高いとことを重視しました」
――コストとの見合い
林氏 「提供価値がコストに見合うかどうかが大事。価値だと思ってもらえる取り組みを引き続き進めていきたいと考えています、また物流ドローンである以上、今日は飛ぶ、明日は飛ばない、ということでよいのか。コンディションの漁不良にかかわらず飛ばせる(高い)就航率、定時制が課題だと思う」
――実装時期は
林氏 「西海岸公園までの、住宅地に入らない場所までの離着陸について来年度(2025)中をめどに実用化を考えています。住宅街を超え新潟駅近くまでの経路はさらに3年後を考えています」
なおこの日は粟島からもアオリイカが岩船港までWingcopter198で運ばれた。岩船港からはJR村上駅まで陸送し、鉄路でJR新潟駅まで届けられた。












佐渡、粟島から届いた特産物は、JR新潟駅に集約され、午前11時25分発の新幹線とき318号に載せられた。荷物は株式会社ジェイエアール東日本物流(東京)などJR東日本グループが展開する列車荷物輸送サービス「はこビュン」の配送サービスとして、13時28分に東京駅に届いた。そこから陸送され、14時前には東京・銀座の新潟のアンテナショップ「THE NIIGATA」に運び込まれた。
3階のイベント会場には、容器から取り出されたばかりの佐渡の南蛮エビが「ドローンで日本海をわたって本日届きました!」の説明書きとともに並べられ、来場者を楽しませた。飲食店の店主は「一目で鮮度が違うことがわかります」と感心していた。会場にはイベントを知った来場者のほか、離島振興を促進する行政機関も訪れ、特産品の到着に沸く会場の盛り上げを肌で感じていた。
今回の佐渡からのドローン配送、新幹線へのリレー、銀座での店頭転回などの一連の取組は、官民で構成する「新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会」が主催した。ドローン配送やマルチモーダル物流などで新潟の離島振興に取り組んでいて、今後も佐渡、粟島を中心として振興策の練り上げに力を入れる方針だ。
新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会などは今回の取り組みについて、開催前にプレスリリースを発表している。リリース内容は以下の通り。(写真の先です)









実証実施日 2024年11月5日(火)・6日(水) (メディア公開日は11月5日(火)限定) <2拠点の特産品をドローン輸送と新幹線(列車荷物輸送サービス「はこビュン」)で高速輸送を実施>
新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会(以下、「本協議会」)は、「令和6年度スマートアイランド推進実証調査業務」の一環で、 佐渡島・粟島と本土を結び都心と共栄するDX物流および医療・防災プロジェクト実証事業を実施します。本協議会は、官民連携の様々なプロジェクトを通じて新潟でのスマートアイランド※1実現に向けて、貢献していきます。新潟県佐渡市、粟島浦村、新潟市にてドローン運用の社会実装に向けた調査飛行を(以下、「本調査))を11/5(火)・6(水)に実施することをお知らせします。
※荒天の場合中止となる場合がございます。
※1国土交通省が推奨する、離島地域が抱える課題解決のためICTやドローンなどの新技術の実装を図る取り組み
◆「新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会」を立ち上げ本調査を行っております。

パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社(東京)https://www.persol-bd.co.jp/
新潟市https://www.city.niigata.lg.jp/
佐渡市https://www.city.sado.niigata.jp/
粟島浦村https://www.vill.awashimaura.lg.jp/
AIR WINGS合同会社(東京)https://www.airwingsllc.com/
株式会社ジェイアール東日本企画(東京)https://www.jeki.co.jp/


【スマートアイランド推進実証調査 取組のご紹介】
◆本プロジェクト概要
❶マルチモーダル物流※による長距離高鮮度直送を利用した地域産業活性化
※マルチモーダル物流とは複数の輸送方法(交通機関)を連携した物流のことであり、今回はドローンと新幹線を連携した物流ルートを開設します。
【今回の事業での取り組み】・・・ 海産物限定受発注の実証実験
①佐渡島(佐渡市)※11/5(火)はメディア公開日です。
佐渡島<ドローンよる高速発送>→西海岸公園→新潟駅<上越新幹線を活用した荷物輸送サービス
「はこビュン」>→東京駅→■11/5(火)銀座_新潟情報館「THE NIIGATA」■11/6(水)都内飲食・販売店等
②粟島(粟島浦村)※11/5(火)はメディア公開日です。
粟島<ドローンよる高速発送>→岩船港→新潟駅<上越新幹線を活用した荷物輸送サービス「はこビュン」>→東京駅→■11/5(火)銀座_新潟情報館「THE NIIGATA」■11/6(水)都内飲食・販売店等
【今後の構想】<JREMALL等Webサイトを通じて>ふるさと納税返礼品への反響→島の漁業活性化
❷ドローンによる離島本土間配送と海岸漁場監視
【今回の事業での取り組み】・・・海岸漁場監視
粟島浦村周辺(定置網・養殖場)→粟島アプリ『しらせあい』※による情報共有
※粟島アプリ『しらせあい』…粟島汽船の運航情報や予約、天気、役場等からのお知らせなどを掲示するアプリケーション
【今後の構想】医薬関連品配送:島内の診療所⇔本土の医療機関の構築
❸ドローンによる島内ホテルベース物流
【今回の事業での取り組み】・・・特産品・高付加価値サービス食品配送
佐渡島内ホテル⇔キャンプサイト
【今後の構想】防災備蓄配送:佐渡島内ホテル⇔市役所等


【輸送海産品のご紹介】
◆各島の海産品を輸送いたします。※下記一部抜粋ご紹介
南蛮エビ (佐渡島)
佐渡で獲れる甘エビは、鮮やかな赤色と形が赤唐辛子(南蛮)に似ていることから「南蛮エビ」と呼ばれています。プライドフィッシュに認定されている「南蛮エビ」は佐渡沖水深400m前後、水温1℃の海洋深層水育ちの南蛮エビは新鮮で甘さが自慢となっています。
新鮮お魚セット (粟島)
新潟県の最北に位置する粟島。コアな釣り人が好んで現地に訪れるほど、四季折々の旬な天然魚が豊富。時期により石鯛やヒラマサ、真鯛など多くの種類の魚が獲れます。(本実装は、獲れた魚を詰め合わせてお届けします。)
漁師が選んだ、本当においしい魚。それが、PRIDE FISH ープライドフィッシュー
魚離れが年々進む中、思わず感動せずにはいられない魚の本当のおいしさをもっとたくさんの人に知ってもらうため、地元漁師が自信を持って勧める魚の底力を感動をもっとしてほしいと「プライドフィッシュプロジェクト」は生まれました。
地域ごと、春夏秋冬ごとに、魚を知り尽くした漁師が選ぶ “今一番食べてほしい魚” をぜひ味わってみてください。
【使用機材のご紹介】
★使用機体
ドイツWingcopter社製のWingcopter198型機(伊藤忠商事所有機体)を利用します。
独自特許のプロペラ・ローターの可変機構や冗長システムが備わっており、飛行効率と安全性の向上を実現しています。また離陸から着陸まで完全自動飛行が可能なため、運航に必要な人員を最小化することができ、運航コストの低減につながっています。海外メーカーとして日本で初めて第一種型式認証を国土交通省に申請しており、越佐海峡の厳しい飛行環境にも耐え得る飛行性能を証明することで、物流ドローンに求められる安全性、定時性、採算性を確保し、社会実装を加速させていきます。

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SkyDrive、チャーター運航のジェイビズと提携 日本国内の運航体制構築へ
AAM開発の株式会社SkyDrive(豊田市<愛知県>)とプライベートジェットやヘリコプターのチャーター運航事業を手掛ける株式会社Japan Biz Aviation(ジェイビズ、JBZ、東京)は7月9日、両者が業務提携したと発表した。日本国内での商業運航に向けた体制の構築などを進め、普及促進を図る狙いがある。
SkyDriveとJapan Biz Aviationの提携は、航空運送事業許可(air operator’s certificate、AOC)を持たない事業者が多くAAMへの期待を寄せている日本国内での普及促進を図る狙いがある。SkyDriveの機体のプレオーダーは、海外からはヘリコプター運航会社など航空運送事業許可を持つ事業者を中心に寄せられているが、日本国内では鉄道事業者などが中心だ。このため両社はAAMの日本国内の普及のため、航空運送事業許可を持たない事業者の期待に応えられる環境を整える準備を進める。
AOCは利用者から航空機を使い、対価を受け取って事業を行うために必要となる事業許可で、安全運行のために必要な人員、資機材、資産、システムなどが厳密に審査される。無許可の自家用機で有償事業を行った場合には懲役や罰金が科されることが決められている。SkyDriveの生産するAAMは航空機にあたり、事業に活用する場合にはAOCが必要になるが、現時点でプレオーダーを入れている事業者が、日本ではAOCを持たない事業者であることが多く、今後もAOCを持たない事業者が関心を寄せることが考えられることから、事業の構築スキームをあらかじめ準備することにより、円滑な普及につながる道筋を構築する。
SkyDriveの発表とジェイビズの発表はこちら。
以下はSkyDriveの発表(Japan Biz Aviationの発表はそのあとに)
~既存の航空運送事業者の知見を活かし、国内における運航体制の構築を加速~


コンパクトな「空飛ぶクルマ」の開発・製造・販売を行う株式会社 SkyDrive(本社:愛知県豊田市、代表取締役 CEO 福澤知浩、以下「SkyDrive」)は、HondaJet(ホンダジェット)や Bell(ベル)へリコプター等のビジネスジェットやヘリコプターのチャーター運航等を展開する株式会社 Japan Biz Aviation(本社:東京都大田区、代表取締役 小泉 愼・冨永 政幸、以下「JBZ」)と、日本国内における「空飛ぶクルマ」の商業運航に向けた業務提携に関する基本合意書を締結したことをお知らせいたします。
■ 背景と目的
SkyDrive は現在、国内外から累計 427 機のオーダー(プレオーダー:354 機、機体購入基本合意:73 機)をいただいております。海外市場においては、ヘリコプター運航会社やチャーター機運航会社など、既に自社で航空運送事業許可(以下、「AOC」)を保有する企業によるオーダーが中心となっています。一方で、日本国内においては、鉄道会社などAOC を保有しない企業からのオーダーが多いという特徴があります。今後、空飛ぶクルマのサービス普及と市場拡大を実現させるため、豊富な運航・整備実績を持つパートナー企業と連携することで、安全かつ円滑な事業開始を目指します。その第一弾として、ビジネス航空分野で高い専門性を有する JBZ と、具体的な協議を進めることに合意いたしました。
■ 本基本合意書の内容
本合意に基づき、両社は以下の事項について継続的な協議を行ってまいります。
⚫ スキームの構築:SkyDrive、JBZ および機体購入者の役割分担の策定。
⚫ ロードマップの策定:運航開始時期および将来的な計画の立案。
■ 今後の展望
SkyDrive は、JBZ および今後予定している他のパートナー企業との連携を通じて、安心して機体を購入頂ける体制を構築してまいります。これにより、業界を問わずどの企業でも空飛ぶクルマを活用した事業展開を可能にし、国内における「空飛ぶクルマ」の社会実装を加速させてまいります。
■ 各社コメント
株式会社 SkyDrive 代表取締役 CEO 福澤 知浩
この度、ビジネス航空のスペシャリストである JBZ 様と基本合意書 を締結できたことを大変嬉しく思います。日本国内で空飛ぶクルマを普及させるためには、多様な企業が参入できる環境作りが重要と考えております。JBZ 様と共に、安全で信頼性の高い運航体制を構築し、新しい空の移動体験をいち早く届けてまいります。
株式会社 Japan Biz Aviation 代表取締役 小泉 愼
この度、SkyDrive 様と「空飛ぶクルマ」の国内商業運航に向けた業務提携に関する基本合意書を締結できましたことを、誠に光栄に存じます。当社はこれまで、富裕層をはじめとする航空機オーナーの皆様のご意向に寄り添いながら、HondaJet および Bell429 等の運航を通じて、安全を最優先とした高付加価値な移動サービスの提供に取り組んでまいりました。当社は、ビジネス ジェットやヘリコプターの利用を、日本における新しい移動の選択肢として文化に根付かせていくことを目指しております。本提携は、これまで培ってきた運航ノウハウを空飛ぶクルマ・eVTOL を含む次世代エアモビリティ 分野へ展開し、その可能性をさらに広げる重要な一歩であると認識しております。今後は、SkyDrive 様の技術力と当社の運航実務の知見を融合させ、日本における次世代エアモビリティの実現に向けた取り組みを一層加速してまいります。
以下はJapan Biz Aviationの発表
当社は、コンパクトな「空飛ぶクルマ」の開発・製造・販売を行う株式会社SkyDrive(本社:愛知県豊田市、代表取締役CEO福澤知浩、以下「SkyDrive」)と、日本国内における「空飛ぶクルマ」の商業運航に向けた業務提携に関する基本合意書を締結いたしましたので、お知らせいたします。
本合意は、日本国内における「空飛ぶクルマ」の商業運航に向け、SkyDrive、当社および機体購入者の役割分担や、運航開始時期等を含むロードマップについて、継続的に協議を進めるものです。
当社は、国土交通省の認可(航空運送事業・航空機使用事業/東空事第29号)に基づく有償運航体制のもと、HondaJet等のビジネスジェットおよびBell429等のヘリコプターのチャーター運航、ならびに航空機の運航受託・管理事業を展開してまいりました。
また、航空機オーナーの皆様のご意向に寄り添いながら、安全を最優先とした高付加価値な航空移動サービスの提供に取り組むとともに、日本におけるジェネラルアビエーションの新しい所有・利用形態として、事業開始当初より航空機の共同所有スキームを展開し、個人・法人による航空機利用の裾野を拡げてまいりました。
当社は、ビジネスジェットやヘリコプターの利用を、日本における新しい移動の選択肢として文化に根付かせていくことを目指しております。
本合意は、これまで培ってきた運航実務の知見を、空飛ぶクルマ・eVTOLを含む次世代エアモビリティへ展開し、その可能性をさらに広げる重要な一歩であると考えております。
今後は、SkyDriveの技術力と当社の運航実務の知見を融合させ、日本における「空飛ぶクルマ」の社会実装および次世代エアモビリティの実現に向けた取り組みを進めてまいります。

AAM開発の株式会社SkyDrive(豊田市<愛知県>)はインドネシアのヘリコプター運航大手ホワイトスカイ(PT Whitesky Aviation)と、SkyDriveの機体「SKYDRIVE (SkyDrive式SD-05型)」のフルスケールモックアップ展示を含めた展示、講演などのイベントを6月下旬にジャカルタ近郊で開催した。インドネシア政府関係者や関連産業関係者らを対象にしたイベントで、現地での実装への取り組みが進んでいることを印象付けた。SkyDriveが海外でフルスケールモックを展示したのはインドネシアが初めてだ。
SkyDriveとWhiteskyは昨年(2025年)8月に業務提携契約を結び、導入に向けた取り組みを重ねてきた。議論を重ねる中で、活用法などの具体化が進んだため、関連するインドネシア政府関係者、鉱山開発関連事業者、プランテーション関係者、航空事業関係者らを対象に展示、講演などのイベントを開催した。
会場はWhiteskyの施設「チェンカレンヘリポート」で、ジャカルタ近郊のバンテン州タンゲランにあるインドネシア最大の国際空港スカルノハッタ国際空港に隣接していて、開場には政府、民間企業のトップなどが訪れ、実機の外観、内装、サイズ感、居住性などを確認したほか、都市部の深刻な渋滞や地方、島の移動など移動にかかわる課題などについて意見交換が行われた。
早ければ2029年の商用化を目指しており、ジャカルタでのエアタクシー用途、鉱山・採掘エリアでの作業員移動用途などを軸に期待認証などの取り組みを進める方針だ。
SkyDriveが7月3日に公表したプレスリリースには参加者の声や関係者のコメントが紹介されている。
プレスリリースの全文は以下の通りだ。(注釈、会社概要など除く)
〜海外初となる空飛ぶクルマ「SKYDRIVE」のフルスケールモックアップを展示、 インドネシア市場の具体的な需要を確認、政府との認証取得への取り組みを具体化~
コンパクトな「空飛ぶクルマ」の開発・製造・販売を行う株式会社SkyDrive(本社:愛知県豊田市、代表取締役CEO 福澤知浩、以下「SkyDrive」)は、インドネシア最大級のヘリコプター運航会社であり、遊覧サービス、貨物輸送、医療搬送を行うPT Whitesky Aviation (以下、「Whitesky」)と共同で、2026年6月23日から24日の2日間、スカルノハッタ国際空港に隣接するWhitesky所有のチェンカレン ヘリポートにて、政府関係者および、鉱山、農園等の関係者を対象とした、イベントを開催し需要を確認いたしました。
インドネシア共和国では、年間約65兆ルピアに達するとされるジャカルタ首都圏の交通渋滞による経済損失や、国内主要産業の一つであり、各州の域内総生産(GRDP)において大きな割合(全体合計の約10%)を占める鉱業、総面積1,500万ヘクタールを超える広大な農園地帯におけるインフラ未整備に伴う物流・災害対策の遅れなど、都市と地方の双方で深刻な社会課題を抱えています。
本イベントでは、SkyDriveとして海外で初めて「SKYDRIVE (SkyDrive式SD-05型)」 のフルスケールモックアップを展示し、これらのインドネシア特有の社会課題解決に向けた具体的な空飛ぶクルマのユースケースのディスカッションおよび提案を行いました。

■背景およびこれまでの進捗
SkyDriveとWhiteskyは、2025年8月にインドネシアにおける「空飛ぶクルマ」の社会実装に向けた業務提携契約を締結し(※5)、継続的なディスカッションと事業計画の策定を共同で進めてまいりました。
両社は当初、ジャカルタ首都圏における深刻な社会課題である「慢性的な極度の交通渋滞」の解決を目指し検討をスタートしました。空港から都市中心地への速達性の向上は極めて重要なテーマであり、スカルノハッタ国際空港に隣接するチェンカレンヘリポートと、ジャカルタ中心地を結ぶ「都市型エアタクシー航路」の開設に向けた具体的な議論を先行して重ねてきました。
この都市部における渋滞対策を一歩進め、両社はさらに、インドネシアの持続可能な成長を支える地方の主要産業地帯(鉱山や農園など)が抱える特有の課題へと議論を広げてまいりました。
資源の採掘現場(カリマンタン島、スラウェシ島、スマトラ島など)は、陸路の道路インフラが未整備で悪路が多く、移動効率の低下や、週に数回発生する労働災害時の緊急搬送体制に課題を抱えています。
また、農業分野においても、パーム油などの大規模プランテーションでは、敷地が非常に広大であることから、従来のドローンでは森林火災の早期発見やパトロールといった広域監視に限界が生じていました。
都市型エアタクシーの検討から始まった両社の議論は、これら地方の産業現場特有の課題に対しても空飛ぶクルマがオペレーションコストの削減と環境負荷の低減を両立する有効な解決策になり得るという結論に至り、今回のイベント開催および具体的な地方ユースケースの開拓を本格化させることとなりました。
■想定ユースケース
これまでのディスカッションを通じて、初期に想定していた都市型エアタクシーに加え、地方の主要産業において以下のエリアおよび使用方法における空飛ぶクルマの導入検討が進んでいます。
1.都市型エアタクシー(ジャカルタ首都圏)
スカルノハッタ国際空港からジャカルタ中心地や周辺スマートシティ等への、大渋滞を回避した迅速な送客。
2.鉱山・採掘エリア(カリマンタン島、スラウェシ島、スマトラ島など)
悪路により車やバスでの移動に時間がかかる現場における「作業員やエンジニアの移動(シャトル運航)」や、週に数回発生する労働災害や自然災害に備えた「救急医師の緊急搬送(ドクターヘリ用途)」としての活用。
3.広大な農園エリア(パーム油、製紙、砂糖等のプランテーション)
ドローンでは航続距離が制限される広大な敷地において、敷地オーナーや管理会社による「サイトモニタリング(見回り・パトロール)」や、毎年乾季を中心に発生する「森林火災の早期発見・初期消火コントロール」への活用。
現在、これらの現場では一部移動手段としてヘリコプターが活用されていますが、空飛ぶクルマに置き換えることで、オペレーションコストの削減、および排出ガスや騒音問題の解決が期待されています。
■本イベントの概要
・ インドネシア政府関係者(日本の国土交通省と経済産業省にあたる省庁の方)
・ 大手鉱山開発企業
・ 大手農業・プランテーション関係者
・ 航空業界関係者
イベントでは、海外初出展となる「SKYDRIVE(SkyDrive式SD-05型)」のフルスケールモックアップを前に、政府や民間企業のトップ層が実際のサイズ感や居住性を体感し、インドネシアの地方や都市部における導入に向けた熱心な意見交換が行われました。また、来場者より、「鉱山でのシャトル運航や農園の広域監視といった地方産業の課題解決、さらには都市部の渋滞回避など、インドネシア特有の多様なビジネスケースに使える」「ヘリコプターに代わる新たな移動手段としての経済性や、最先端技術がもたらす新しい産業創出の可能性が魅力的」等の声があがりました。
■コメント
インドネシア観光・クリエイティブ経済省 デジタル創造・技術担当副長官
ムハマド・ニール・エル・ヒマム(Muhammad Neil El Himam)氏
SkyDrive社が開発を進める空飛ぶクルマの技術は、我が国のクリエイティブ経済に革新をもたらす『新たな顔』です。同社の先進技術の導入は、単なる移動手段の進化に留まらず、新たな知的財産や専門職の創出といった多大な経済価値を生み出すと確信しています。インドネシアが自ら新技術を開発・管理できる国となるためにも、SkyDrive社のようなグローバル企業と現地パートナーが一体となり、産学官連携で『完全なエコシステム』を構築していくことが不可欠です。モビリティの未来を前進させる同社の挑戦を歓迎し、強力に後押ししてまいります。
■コメント
インドネシア運輸省 航空性・運航局長
ソキブ・アル・ロフマン(Sokhib Al Rokhman, S.SiT., S.T., M.T.)氏
我が国は次世代モビリティの新技術を歓迎しており、民間企業の取り組みを高く評価しています。航空の安全性とセキュリティに一切の妥協はありませんが、既存の規制枠組みを活用し、実証実験の場として複数の空港を提供するなど、柔軟に法整備を進める準備があります。SkyDriveのような外国製機体の導入に向け、将来的に日本の国土交通省(JCAB)と証明検証プロセスの協定を締結し、円滑な連携を図りたいと考えています。早ければ2029年の商用化を目指す計画に合わせ、今後約3年間で安全な商業運用に向けた規制整備に全力で取り組んでまいります。
■今後の展望
SkyDriveとWhiteskyは、今回のイベントで得られた各業界からの具体的なニーズ(人員・物資輸送、救急搬送、農園監視等)を基に、商用運航に向けた実証実験の計画や機体認証プロセスの構築をインドネシア政府と共に官民一丸となり、推進してまいります。まずはカリマンタン等の鉱山エリアや、ジャカルタ首都圏でのエアタクシー路線におけるインフラの整備や運航体制の構築を進めてまいります。


株式会社広島東洋カープ(広島市)は7月31日(金)~8月2日(日)にチームの本拠地、MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島(マツダスタジアム、広島市)で、ナイターの試合終了後にドローンの演出を含めた「ハローキティ&シナモロール ライブ&ドローンパフォーマンス」を開催すると発表した。マツダスタジアムでのドローンショー開催は今回が初めてとなる。
マツダスタジアムでは7月31日、8月1日、2日に、いずれも午後6時から中日ドラゴンズとの試合を予定している。「ハローキティ&シナモロール ライブ&ドローンパフォーマンス」は各日開催される予定で、その中にドローンを使った演出が含まれる。
イベントでは各日の試合開始前の午後4時~4時20分に、スタジアムコンコースグッズショップ裏で「ハローキティ」「シナモロール」に会えるグリーティングが行われるほか、試合後のヒーローインタビューが終了したあとに、グラウンドの内野あたりで歌とダンスのパフォーマンスを披露するほか、外野あたりでドローンショーが行われる。
公式サイトには、天候により中止や内容変更の可能性を伝えているほか、ドローン飛行位置の都合によりスタジアムの一部エリアから見えにくい場合があることについて注意を促し、見えにくい場所についても案内している。またチケットの詳細についても公式サイトで確認できる。


プロ野球球団を運営する株式会社横浜DeNAベイスターズ(横浜市)は、横浜・みなとみらいの臨港パークで、3500機のドローンを使うドローンショー「『YOKOHAMA STAR☆NIGHT DRONE SHOW』 in みなとみらいエリア」を7月26日に入場無料で開催すると発表した。開催時間などは未公表だ。ドローンショーの運営は株式会社レッドクリフ(東京)が担う。両社は9日後の8月4日から6日にかけても、横浜スタジアムで横浜DeNAベイスターズ対阪神タイガースの試合終了後に600機のドローンショーを行う。
横浜DeNAベイスターズが主催する「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」は、みなとみらいで7月26日に予定される「『YOKOHAMA STAR☆NIGHT DRONE SHOW』 in みなとみらいエリア」と、8月4~6日に横浜スタジアムで行われる「『YOKOHAMA STAR☆NIGHT DRONE SHOW』in 横浜スタジアム」の2本立て。
このうち7月26日の「in みなとみらいエリア」では、3500機のドローンを飛ばす。ドローンの運航を担うレッドクリフは昨年(2025年)の大阪・関西万博で閉幕日の10月13日に3000機、今年(2026年)2月14日には東京・代々木公園で3030機を飛ばしていて、7月26日の「『YOKOHAMA STAR☆NIGHT DRONE SHOW』 in みなとみらいエリア」はそれを上回る規模になる予定だ。横浜・みなとみらいの臨港パークが観覧エリアになる。
なお荒天などに備え7月27日(月)を予備日としているほか、中止、内容の変更などの可能性もある。
また、ベイスターズの本拠地、横浜スタジアムでは8月4、5、6日に「『YOKOHAMA STAR☆NIGHT DRONE SHOW』in 横浜スタジアム」を開催し、600機のドローンと音・光・映像・花火を融合したショーを予定している。
『YOKOHAMA STAR☆NIGHT』は、2012年の横浜DeNAベイスターズ創設時から開催している夏のイベントとして定着していて、2014年以降は横浜銀行が後援するなどしている。ドローンショーは2019年に初めて行われこのときは100機が使われた。2024、2025年には500機のドローンでショーが行われた。
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JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社(JIC VGI、東京)と株式会社Prodrone(プロドローン、名古屋市<愛知県>)は6月24日、JIC VGIが運営する「JICベンチャー・グロース・ファンド2号投資事業有限責任組合」がProdroneに出資したと発表した。ProdroneにとってJIC2号ファンドを引受先とする第三者割当増資となる。両者とも出資額、増資額については言及していない。
JIC VGIはProdroneへの出資について「本件の投資意義は、Prodroneへの出資を通して、産業競争力強化に資する産業用、防衛用のドローン技術の強化、事業化を支援するところにあります。その結果、産業用、防衛用ドローンのサプライチェーン強靭化に係る社会課題を解決するとともに、愛知県を本拠とするスタートアップの成功事例の創出を通じて地方創生に貢献していくことを企図しております。本件投資により、Prodroneの企業価値向上のため成長加速を支援します」と説明している。
またProdroneは「Prodroneは『地域から一番信頼されるドローンカンパニーになる』をビジョンに掲げ、中部圏におけるドローンエコシステムの構築を目指しています。今回の資金調達により、Prodroneが強みとするドローン技術のさらなる高度化と事業化を加速いたします。これにより、喫緊の課題である国内および愛知県を中心としたドローン産業のサプライチェーン強靭化へ、より一層貢献してまいります」と抱負を述べている。
JIC VGIは株式会社産業革新投資機構(JIC)が2020年に設立した、スタートアップの成長(グロース)支援やベンチャー投資を担うベンチャーキャピタルで、シード、アーリー期に限らずグロース期への支援にも重点を置いていることが特徴だ。
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米国のドローンショー事業大手、Sky Elements社がFIFAワールドカップサッカー北中米大会の開催地のひとつ、シアトルの競技場での試合結果を400機のドローンで表示するドローンショーを展開中だ。シアトルの観光窓口を担うDMOでNPO法人のVisit Seattleが「ドローン・スコアボード」として企画した。6月26日には夜開催の試合結果を表示する。昼開催の試合と異なり、結果次第で表示内容は異なるため、試合同様こちらも時間との戦いになることが予想されている。
ドローン・スコアボードはシアトルでの試合が行われた当日の夜に、地元の観光名所である高さ184メートル(605フィート)の展望タワー、スペース・ニードル周辺で、対戦チームの母国の国旗とスコアをドローン400機で表示する。公式サイトではおすすめの観覧場所の案内もある。表示時間は12分程度だ。
開催時間は、試合当日の夜で、事前に公式サイトで予告されている。夜の試合となると、試合結果を確認してからドローンでの表示内容が決定するため、試合終了時刻から、告知されている公開時刻までの時間との戦いとなる。アディショナルタイムや延長戦、PKなどによっては時間との戦いが厳しくなることも予想される。
シアトルで開催される試合のうち、最初の夜(午後8時)キックオフの試合が、6月26日夜(日本時間6月27日)のエジプトvsイラン(グループG)だ。ドローン・スコアボードは、現地時間5月26日午後10時(日本時間6月27日午後2時)に試合終了、午後10時45分の表示を見込んでいる。短時間でデータ書き換え、転送システムなどの運用をこなし予定時間に表示できるかどうかが見ものだ。
さらに時間との戦いが難しくなる可能性があるのが、7月6日午後5時(日本時間7月7日午前9時)キックオフの「ラウンド16(決勝トーナメント)」だ。勝敗が決まるまで試合が続くため、最終的には延長戦やPKにもつれこむ可能性があり、予定公開時間までの短い時間で表示内容の調整を迫られる。
ドローンの運用を担うSky Elements社はシアトルのあるワシントン州ではなく、テキサス州に本社を構える。シアトルでのドローン・スコアボードには、テキサス本社とシアトルの現地が連携してプロジェクトを遂行する。テキサス本社ではエンジニアがデータの書き換え、生成試合が終了すると同時にスコアを入力し、400機分の飛行座標データ短時間で生成し、シアトルの現地では待機しているパイロットが、テキサスからのデータを受信し、機体にアップロードして夜空に飛ばすことになる。
米BBCの番組ではSky Elementsの担当者が、当日の試合結果を反映させて表示するリアルタイム性について「これまでに数多くのドローンショーを行ってきたが初めての経験」と話した。ドローン・スコアボードとドローンショーとの最大の違いはこのリアルタイム性で、数カ月かけて事前作成するドローンショーとは異なり、試合直後のデータ書き換え転送が要求される。このため、シアトルの試合ではピッチの外のドローンチームの奮闘も関心を集めそうだ。
