ドローン操作をあらゆる規模の機関や企業が利用できるようにする統合ドローンソリューションを提供する米CAPE社(カリフォルニア州)は7月17日、DJIドローンのサポートを終了すると発表した。同時に、業界全体で商用ドローンの統合的なセキュリティを確保する目的で「Cape Preferred Partner Program(P3、ケイプ・プリファード・パートナー・プログラム)」を発表した。
「Cape Preferred Partner Program(P3)」の開始に合わせ、人工知能とコンピュータビジョンに高度なロボティクスを組み合わせたドローンシステム開発で世界をけん引するSkydio社が、正式に参加を表明した。
Cape P3は、Cape Aerial Telepresenceソフトウェアと、信頼性の高いドローンハードウェアメーカー、エンタープライズアプリケーション開発者との安全な統合を保証するプロセスを作成するために設けられた。このプログラムは、公安や商業利用などで、ドローンの使用にあたりセキュリティ上の懸念が高まっていることが背景にあり、中国製ドローンの使用に関連するセキュリティリスクに関する国土安全保障省(DHS)の最近の警告に従っている。懸念の中で、DHSサイバーセキュリティとインフラストラクチャセキュリティ機関(CISA)は、中国製ドローンがデータを危険にさらし、組織の情報を、組織を超えてサーバー上で共有することの潜在的なリスクに警告を発している。
新しいプログラムCape P3の開始により、ケイプソフトウェアはSkydio社など米国企業のハードウェア、エンタープライズアプリケーションとの統合を優先する。その結果Capeは、DJI製のドローンや、中国に拠点を置く企業が開発したその他のドローンとの統合をすべて中止する。
Cape P3は、企業によるドローンの広範な領域での運用を可能とし、データのプライバシーを保護し、米国空域の安全を確保するというCAPEの一連の取り組みの中で、最も新しい具体的な取り組みとなる。
CAPEの最高経営責任者(CEO)、クリス・リトラー(Chris Rittler)氏は、「米国での商用ドローン採用の成功は、総合的なデータセキュリティとプライバシー保護にかかっています。Cape P3を開始し、DJIドローンとの統合を中止することで、私たちは日々の活動の一環としてドローンを利用したいと思うすべての企業の利益に貢献します。 業界の重要な転換点において、セキュリティ基準の向上と安全性の向上に対する責任を担ううえで、Skydioとの提携を誇りに思います」と話している。
今日のビジネスでは、セキュリティと安全性を技術要件のリストに含めることで、ドローンを日常業務に統合して、労働力を最大化し、業務効率を高め、データ主導型の意思決定を可能にすることができる。Skydio社のドローン技術とCape Aerial Telepresenceソフトウェアの組み合わせは、ドローンデータ保護を提供しながら、既存の業界固有のエンタープライズアプリケーションによる使いやすさとキャプチャされた映像へのアクセスを可能にする。ビジネスとしての利用者も、公安も、政府機関も、どこからでもドローンを遠隔操作し、キャプチャした映像をリアルタイムで表示できる。
Skydio社のアダム・ブリー(Adam Bry)CEOは、「自律ドローン技術におけるSkydioの進歩は、障害物の近くやGPSが使えない環境などを含めたあらゆる環境で、堅牢で正確な自律、半自律飛行を可能にし、消費者、企業およびファーストレスポンダーにとっての空中データ収集の範囲を広げます。CAPEとのパートナーシップにより、Skydioの今後のドローンのユーザーは、クラッシュすることを恐れることなく、また誰かに危害を加える恐れもなく、無人でドローンを操作できるようになります」と話す。
Cape Preferred Partner Programの詳細または申し込みについては、www.cape.com/partnerを参照。