JAPAN DRONEを主催する一般社団法人日本UAS産業新興協議会(JUIDA)、株式会社コングレ、株式会社スペースメディアジャパンは3月2日、3月25〜27日に千葉・幕張メッセで開催する予定だったドローン専門の展示会「第5回Japan Drone」の開催を秋まで延期する方針を特設ホームページで表明した。新型コロナウィルスの感染拡大防止の取り組みや円滑な運営の可否などをふまえ、当初予定の日程での開催は困難と判断した。仕切り直しとなる開催については今後検討する。すでに、9月下旬の2日間を、幕張メッセの会場を仮押さえの形で確保しており、この日程を軸に検討が進むとみられ、この場合、半年の延期となる。主催者は新型コロナウィルスの収束動向などもふまえ開催の詳細を検討、調整、判断する方針だ。
新型コロナウィルス感染拡大防止の取り組みの一環で日本各地で臨時休校が始まったこの日、Japan Droneの特設ホームページには「Japan Drone2020 来場をご検討の皆さまへ」と題のついてメッセージが追加された。この中では、新型コロナウィルスの感染拡大で円滑な開催が困難と判断した経緯を説明。「本展を本年秋まで延期させていただくことといたしました」と説明されている。また、すでに発行している招待状や、有料催事の対応などについての対応にも言及している。
開催延期は、新型コロナウィルスの感染拡大とそれに対する防止への取り組みの取り組みに対応するためだ。国の新型コロナウィルス対策専門家会議の尾身茂副座長は2月24日に「いまが正念場」と国をあげた対応の必要性を強調。これを契機としてコンサート、スポーツ、演劇など民間催事の中止が相次ぎ、政府も大型催事の開催の再考を求めた。2月27日には安倍晋三首相全国の小中学校に3月2日以降の休校を要請する声明も出すなど感染拡大防止に列島レベルでの封じ込め作戦が展開されている。
JUIDAなどJapan Droneの主催者で構成する運営事務局には開催方針についての問い合わせが相次いでおり、事務局内でも定期的に方針について話し合いを続けてきた。2月21日の時点ではいったん、開催する方針を確認したが、その翌週に感染防止の取り組みが一気に強化されたことなどを受け、2月28日の会合で開催の延期を決定した。それ以降、出展、登壇を予定していた企業、団体、関係者などに延期の通知、説明を進めている。今回、一般来場者向けの対応の骨格がまとまったことから、ホームページでメッセージを発信し、秋に開催する方針の周知を図る考えた。
Japan Droneは日本最大のドローン専門の展示会で、昨年春の「第4回」は222社が出展、3日間で1万4000人超が来場した。開催の延期は今回が初めて。