ドローン、エアモビリティとその関連技術のスタートアップに特化して出資するベンチャーファンド、DRONE FUNDは3月18日、ドローンの音響技術を手がけるニュージーランドのテクノロジースタートアップ、ドットレル社(Dotterel Technologies、本社:オークランド、CEO:Shaun Edlin氏)に、DRONE FUND 2号から出資を実行したと発表した。回転翼のノイズ抑制技術が強みで、静粛性の向上でドローンの社会実装の促進につなげる。
今回出資したDottrelは回転翼機に取り付けて騒音を抑制する技術「シュラウド」を開発している。軽量素材で作られており、ノイズを低減させ、ブレードの損傷も抑え、エネルギー効率も高める。同社は映画製作部門も抱えていて音響技術開発は同社にとって相乗効果を生む。また、ドローンの静粛性向上は、ドローンの社会実装推進に有効とみられる。
Dotterelはニュージーランドの有力ドローンスタートアップで、国内でKIWI ドローンカンパニーとして知られる。米マサチューセッツ工科大学(MIT)とパートナーシップを結んで研究開発を推進。2018年には豪シドニーに拠点を構えるベンチャーファンド、Jelix Venturesから106万ドルを調達している。ニュージーランド航空が主催する起業イベントでファイナリストに名を連ねたこともある。
DRONE FUNDは「ドットレルのテクノロジーは、ドローン・エアモビリティの社会受容性の醸成に寄与すると強く期待しています。今回の出資を通じてドローンファンド投資先内での協業も促進し、ドローン・エアモビリティの社会実装をさらに加速させてまいります」と話している。
■ドットレル 概要
・ 社名: Dotterel Technologies
・ 代表者: Shaun Edlin(CEO)
・ 設立: 2015年
・ 事業内容: ドローンの低騒音化機構と音響用ペイロードの開発
・ ウェブサイト: https://dotterel.co.nz/