株式会社ACSLがデモンストレーションと操縦体験の“全国ツアー”を開催中だ。8月24日にはさいたま市桜区にあるフィールドで、情報漏洩対策を凝らした「SOTEN」と運搬用の「PF2-AE Delivery」 のデモンストレーション飛行と操縦体験会を開催した。8月22日に香川県高松市でスタートしたツアーの2日目で、今後、北海道、大阪、広島、宮城、三重、新潟、熊本で実施する。ACSLが全国規模で体験ツアーを実施するのは2013年の創業以来初めてで、ツアーを通じて理解を深めてもらう考えだ。
さいたま市の体験会には会場にはSOTENとPF2-AE Deliveryの機体のほか、秋にリリース予定のシミュレーターなどが用意された。同社製の機体は業務用として使われることが多く、飛行現場に立ち会う機会は一般には多くない。このため関心を寄せる事業者を中心に約50人が参加した。
企業や機体の概要が説明のあと、「一等無人航空機操縦士」の国家資格を持つオペレーターがSOTENを操縦して飛行デモンストレーションを実施した。ときおり7m/秒ほどの風がふく中でのデモだったが機体は安定して飛行し、「最大で15mの風でも飛行が可能で、きょうのような風の中でも問題なく飛べることを御覧頂けると思います」の説明にうなずく姿がみられた。
また機体が撮影した映像をモニターに映し出すと、参加者から「思っていたよりずっときれい」などの声があがった。自動飛行のデモンストレーションや、赤外線カメラに切り替えてのデモンストレーションも実施しカメラ切り替え作業の容易さに感心する声もあがった。
デモンストレーションののち、操縦モードごとに2班に分かれて参加者による体験がはじまると、参加者はパイロットの手ほどきでプロポを操作。上昇、前進、後進、横移動などの操作性を確かめた。ほぼ希望者全員が操作をした。
参加した測量会社に勤務する男性は「SOTENの名前は知っていましたし評判も聞いていました。今回、都心近郊で飛ばせる機会を設けてもらえるということで参加しました。飛行は想像していたよりもずっと安定してましたし反応もよい印象でした。実務で導入することを検討したいと思います。とても有意義でした」などと話した。ほかにも「初めてACSLの機体を飛ばしました」「評判は聞いていましたが自分で操縦すると印象が違いました。百聞は一見に如かずで改めて直接体験することも意味を感じました。操作性がよかったです」などの声もあった。
ACSLは体験会の参加者に、特別価格で販売することにしていて、希望者には販売を担う代理店を紹介することにしている。
22日に香川県高松市の広場で開催した体験会にも34人が参加し、ACSLは「参加者の皆様からはご意見、ご要望を多くいただき、今後の製品改善に繋がる成果を得ることができました」と話している。