測量や点検などのドローン関連サービスと運航管理システム(UTM)を手掛けるTerra Drone株式会社(テラドローン、東京都渋谷区、徳重徹代表取締役社長)は11月29日、株式会社東京証券取引所が運営する東京証券取引所グロース市場に上場した。午前9時12分に2162円で初値をつけ、公開価格の2350円にやや届かなかった。ドローン関連銘柄で公開価格割れの初値をつけたのは2018年12月21日に上場した株式会社ACSL以来だ。株価は午前9時37分に2040円まで下げた後切り返し、一時2,459円をつけた。午前は公開価格をやや上回る2370円で取引を終えた。
取引開始前から公開価格に売り注文が多く寄せられていて、公開価格割れで初めての取引が成立した。売り注文をこなしたあと株価は切り返すなど活発な取引が続いた。売買代金はグロース市場全体の4番目の大きさで取引が続いた。ドローン銘柄と認識されている企業としては、ACSL、ブルーイノベーション、リベラウェアに続く上場となる。なお傘下にドローン企業を持つ上場企業としてはイームズロボティクスをグループ会社に持つ株式会社菊池製作所などがある。
テラドローンの業種は精密機器で銘柄順位は7月29日に上場したリベラウエアの次にあたる。コードは278Aで業種は精密機器、単元株数は100株。主幹事はSMBC日興証券。1月末決算の事業年度となる。従業員は548人。
同社の2024年1月末の連結売上高29億6332万3千円で。前年同期の10憶1397万3千円から52%増。2024年1月期の連結当期純損益は3億5386万8千円の赤字で、前年同期の11億1163万2千円の赤字から赤字幅を圧縮している。
同社は上場に伴いコメントを発表している。「東京証券取引所グロース市場への上場に関するお知らせ」と標題をつけて公表されたコメントは以下の通り
(以下、同社コメント)
Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:徳重 徹、以下 当社)は、本日、東京証券取引所グロース市場(証券コード:278A)へ新規上場いたしました。
ここに謹んでご報告申し上げますとともに、創業以来支えてくださった全てのステークホルダーの皆様のご支援、ご高配に心より厚く御礼申し上げます。
当社は、「Unlock “X” Dimensions(異なる次元を融合し、豊かな未来を創造する)」というミッションを掲げ、豊かな暮らしの実現に向け、多様な領域を融合させて新しい可能性を生み出し、課題解決に取り組んでまいりました。
引き続き当社は、ハードウェア・ソフトウェア・サービスを統合した包括的なドローンソリューションを提供するとともに、安全かつ効率的なドローンや空飛ぶクルマの運航を実現するための運航管理システム(UTM)の開発・提供に注力いたします。これにより、次世代エアモビリティの普及を見据え、”低空域経済圏のグローバルプラットフォーマー”として、安全かつ効率的な移動を支える基盤を築いてまいります。
当社は、日本発のグローバルメガベンチャーとしてグローバル市場での成功を目指すともに、当社事業を通じて日本経済の発展にも貢献していく所存です。
今後も変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。