新型コロナウィルスのワクチンの大規模接種が始まった神戸市で5月25日、ドローンを使って会場上空から市民に接種会場の案内をする取り組みをはじめた。予約が必要であること、1日あたり2000人の接種ができることなどを連絡し、接種が進むことを伝えた。神戸市は、市民への呼びかけにドローンを活用する取り組みを積極的に行っている。ドローンは日本コンピューターネット株式会社(NCN、大阪市北区)と拡声放送機器大手のTOA株式会社(神戸市)が運用した。
神戸市では5月25日から、JR神戸駅南側のハーバーランドにある神戸ハーバーランドセンタービル(同市中央区)を大規模接会場とした接種が始まった。神戸市はこれにあわせて会場上空にスピーカーを搭載したアナウンスドローンを上空に飛ばし、接種利用者をナビゲート。JR神戸駅では「一日あたり2000人の接種が可能です」と案内が聞こえ、安心して接種会場に迎える様子がみられた。神戸市では月末の5月31日には、兵庫区のノエビアスタジアム神戸でも大規模接種が始まる。
ドローンを運用したのはITインフラ事業を手掛ける日本コンピューターネット株式会社(NCN、大阪市北区)と拡声放送機器大手のTOA株式会社(神戸市)。これまでも緊急事態宣言で外出自粛を市内で呼びかけるなど、ドローンの活用範囲を拡大している。
両社は上空から音声を流す場合の音量や反響を少なくするための発声の方法について改良を重ねており、この日の音声で地上ではっきりと聞き取れた。