東京株式市場では5月11日午前、Terra Drone株式会社(テラドローン)、ブルーイノベーション株式会社などドローン上場4社の株式がにぎわった。防衛関連や国産ドローン供給網整備への期待感を背景に買いが集まり、4社とも前日終値を上回って推移した。テラドローンとブルーイノベーションはストップ高水準まで買われた。4社が上場するグロース市場ではこの日、ドローンに加え、宇宙、エネルギー関連など成長テーマ株への物色も広がった。
テラドローン、ブルーイノベーション株式会社ACSL、株式会社Liberawareのドローン上場4社はこの日午前、そろって買いを集めた。グロース市場の値上がり率ランキングにもそろって顔を並べた。
テラドローンは取引開始前から買い注文を集め、値幅制限いっぱいとなる前日終値比3000円高の16400円のまま午前の取引を終えた。迎撃ドローン分野への期待や、防衛関連銘柄としての位置づけが市場で意識されているとみられる。ブルーイノベーションも急伸し、ストップ高となる前日終値比500円高の2618円で前場を終えた。ドローン関連銘柄全体への資金流入の受け皿となった格好だ。
ACSLは503円高の3,430円で午前の取引を終えた。取引時間中には一時、3470円まで上昇した。防衛省案件や国産機体への期待感を背景に買いが続いている。なお上場来高値は2019年に記録した5430円だ。
Liberawareも160円高の1675円で前場を終えた。取引時間中は1690円まで買われた。下水道や狭小空間点検向けドローン事業への関心に加え、インフラ点検関連銘柄としても物色対象となったとみられる。
ドローン上場4社の株式が取引されているグロース市場では、値動きの軽い中小型株に資金が向かい、ドローン関連のほか、宇宙、防衛、光通信、次世代半導体関連などテーマ性の強い銘柄群に買いが広がった。短期資金によるテーマ株物色の色彩も濃く、成長期待の高い分野としてドローン関連株への関心を後押しした可能性がある。
政府はドローンの国内供給網整備や国産化推進に取り組む方針を示しており、市場では関連銘柄への関心が高まっている。防衛分野でのドローン活用拡大や、経済安全保障の観点からの国産化議論も株価材料として意識されているようだ。
もっとも、4社は事業領域や強みが異なる。国産機体開発を掲げる企業、運航管理や点検サービスを主軸とする企業もあり、市場では国産、防衛、経済安全保障など話題になるテーマがそろうことから「ドローン関連」として物色されている側面も否定できない。
来月に千葉・幕張で開催される国内最大級の展示会JapanDrone2026では、上場企業以外にも、日本で磨いた技術を強みとする関連企業の出展が見込まれ、「国産」を掲げる企業も相次ぐとみられる。市場では「ドローン関連株」への関心が先行しているが、時間の経過とともに「国産」とは何か、産業基盤や技術競争力をどう評価するのか、などが今後の論点に加わる可能性が高い。
