株式会社石川エナジーリサーチ(太田市<群馬県>)は農薬散布機「アグリフライヤー」シリーズの新モデル「Newアフリフライヤー(仮称)」を開発した。今春、発売する。機体サイズはアーム展開時のタテ・ヨコが962㎜、折りたたむと655㎜で、折りたたみ時のサイズは同社の「アグリフライヤーtypeR」の690㎜より35㎜コンパクトになる。飛行は手動、自動、アシスト、AB地点飛行に対応する。開発コンセプトは「高性能かつ低価格」で、同社の製品紹介ページから問い合わせができる。関係者向けの実演も計画している。
Newアフリフライヤー(仮称)は4本のアームを備えた農薬散布機だ。4つのノズルを搭載し、液剤は1分間に最大3200 cc(600cc~)が散布できる。
バッテリーは16000 mAh。送信機にはSIYI Technology社(中国)製のSIYI MK15が対応する。開発コンセプトは「高性能かつ低価格」で、関心ある農業事業者からの問い合わせを受け付けている。製品保証が付いていて導入初年度は賠償責任保険を無償付帯とする。
機体サイズはアーム展開時がタテ・ヨコは962mm(高さは530mm)で、折りたたむと655㎜になる。コンパクト性で定評がある株式会社NTT e-Drone Technology (朝霞市<埼玉県>)の「AC101」(展開時タテ・ヨコ935mm×935mm、折り畳み時611mm×560mm)に近づく。
株式会社エンルート(埼玉県朝霞市、滝川正靖社長)は小型、軽量、低燃費の農薬散布用意新型ドローン「AC101」を発表した。10月11日まで千葉・幕張メッセで開かれている「第9回農業Week」でお披露目されていて、折りたたむと1辺が60センチほどのコンパクトな機体に来場者が足を止めている。
AC101は4ローター機。プロペラを折りたたみ式にして脱着が不要になったほか、バッテリやタンクは、本体のレールをすべらせるように脱着できる構造を取り入れるなど、機体とパーツを大幅に改良した。機体重量(バッテリを除く)は同社の10キロタンク搭載対応機「AC1500」の11・9キログラムより42%軽い6.9キログラムとなった。大きさもアームを折りたたむと、全幅609ミリ、全長509ミリ、全高501ミリと小型化。新開発のインテリジェントバッテリで、1回の充電で農薬4リットルを入れた場合に、5回(計約2.5ヘクタール)散布できる。
コントローラーも7インチモニター付きに刷新。自動離着陸、直進アシスト、ABモード、飛行連動散布などオペレーターの操縦を支援する機能や、音声で警告する音声ガイドも搭載している。フライトコントローラーはエンルートの特徴である国産のRidgeHawkが使われている。
エンルートは2016年に「AC940」が農林水産航空協会の認定第1号となるなど、早くから産業用ドローンの開発に力をいれてきた国内のメーカー。AC101について「利用者から『効率よく散布したい』『部品やバッテリの取り扱いをもっと簡単にできないか』『もっとコンパクトに』など要望を頂いており、その解決策を具体化するために開発した」という。
千葉・幕張メッセで11日まで開催中の「第9回農業Week」のブースにも多くの来場者で盛況。多くの来場者に「ユーザーからバッテリーのもちに不満が多いので、長くとぶことを念頭においてコンパクト設計にたどりつきました。4ローター化で、積載能力を維持し、軽量化ができます。実はすでに、さらなる改善に取り組んでいます」などと説明。説明をきいた来場者が「それならうちの田んぼ、使っていいよ」といった声がかかる場面もあった。