中国・深圳で開催中の「Shenzhen Internathonal UAV EXPO 2019」にブ一スを出展した一般社団法人日本UAS産業振興協議会は、日本の大規模展示会JapanDroneの運営会社にブースの運営を託し、スタッフは6月21日までにUAV EXPOに出展しているブースをほぼすべてまわりおえるなど、地道な開拓活動を実施した。
UAV EXPOのJUIDAブースでは、日本の展示会Japan Droneを運営するコンベンション企画会社、株式会社コングレの中国在住スタッフや、コングレのグループ会社、株式会社スペースメディアジャパンのスタッフが常駐し、ブースでJapan Droneの宣伝ポスターを掲示し、来場者にチラシを配布するなどして告知活動を展開している。
その一方で、UAV EXPOに出展している企業、団体の役130のブースをまわり、日本でのJAPAN DRONE開催をPR。関心を持つ企業や団体に資料を手渡すなどして周知活動を展開した。
UAV EXPOに出展している企業、団体は9割以上、中国国内の団体で、国内市場を見据えての展示がほとんどだ。しかし現地でPR活動を担当した株式会社スペースメディアジャパンの坂本直樹氏は、開催2日目である21日の午前中までに「ほぼすべてのブースをまわり終えた」と話す。過去にEXPO開催中にブースをまわることで出展に結び付けた実績もあり「今回もそうなれば」と期待する。「特に中国では有名でありながら、日本でそれほど知られていない企業もある。そんな企業の出展が実現すればうれしい」と話している。
JUIDAは、UAV EXPOを主催している深圳市无人行机業協会(Shenzhen UAV Industry Association)と連携関係にある。深圳協会側もJAPAN DRONEには毎回、出展している。
中国・深圳で開催中のドローンの大規模展示会、International UAV EXPOで、日本から出展している株式会社エアロネクスト(東京)の深圳法人、天次科技(深圳)の川ノ上和文総経理が6月21日、サブフォーラムに登壇し、エアロネクストの技術を紹介した。中国を中心に世界各国の経営者、研究者ら約50人が川ノ上氏の発言に耳を傾け、スライドが投影されるたびにスマホのシャッターが切られるなど関心の高さを示した。
川ノ上氏総経理は、エアロネクストがドローンの課題をハードウェア技術で解決する企業であることを説明。一般にドローンは、飛行時に加速したり、向きを変えたりすると機体を傾けるが、同社の重心制御技術4D Gravity®を搭載すると、飛行中にドローンの機体が傾いても、積載した荷物は安定した姿勢を保ち続けることができることを、映像やデータを使って説明した。これにより、ラーメンの入ったどんぶりも、スープをこぼさずに運ぶことが可能になったり、橋梁の下にもぐった点検が容易になったりするという事例を紹介した。
川ノ上氏は、この技術がすべてのドローンに搭載可能であることを強調。インテルが多くのコンピューターメーカーに採用され、マシンの信頼性を支えているように、4D Gravity®が、すべての機体の安定性維持、向上に貢献できることが目標であると語った。
登壇後は、エアロネクストのブースにはつめかけた来場者に対応。サブフォーラムで関心をもった来場者がブースを訪れ、展示してある4D Gravity搭載のNext INDUSTRY,、Next DELIVERYの実機を直接、確かめたり、川ノ上総経理にあいさつをしたりしていた。
川ノ上氏は5月に、エアロネクストが深圳の現地法人を設立したのに伴い総経理に就任。今月開催された家電見本市、CES ASIAでも、ドローン大手YUNEEKのCEOとともにパネルディスカッションに登壇している。
エアロネクストは前日の6月20日も、田路圭輔CEOが中国の大手産業用ドローンメーカーMMC、有力物流ドローンスタートアップSMDとの提携を会場で発表していて、中国勢が9割を占める出展社の中で連日、日本企業の話題を提供し続けている。
UAV EXPOは6月23日まで、深圳の大規模展示場「会展中心(Shenzhen International Convention & Exhibition Center)」2号館で開催。