ドローン研究に力を入れている慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアムと、自動車学校が運営するドローンスクール団体、一般社団法人全国自動車学校ドローンコンソーシアム(ジドコン)と共同で、2020年1月27日、「空飛ぶ車×自動運転×自動車学校 〜 目前に迫るエアモビリティ前提社会に向けて新たな交通秩序を共創する〜」を開催する。Uberも参加し、講演やパネルデフィスカッションに参加する予定だ。入場は無料。
シンポジウムは慶應義塾大学三田キャンパスのホールで開催される。
慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアムの古谷知之代表、エアモビリティを活用したサービスの開発を進めているUberの代表者、内閣官房小型無人機等対策推進室の長崎敏志内閣参事官、東京大学生産技術研究所の伊藤昌毅特任講師らが講演するほか、ドローン社会共創コンソーシアムの南政樹副代表がファシリテーターを務め、講演登壇者やサンインテルネット株式会社の三田竜平代表取締役社長らによるパネルディスカッションでさらに意見を深める予定だ。
講演、パネルディスカッション終了後には、懇親会も予定されている。懇親会参加費は5500円(税込み)
概要は以下の通り
・日時:2020年1月27日(月)13:00-17:00 (受付12:30)
・参加費:無料
・場所慶應義塾大学 北館ホール
・地図:https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html
・申込 : https://bit.ly/2RkGuAx
予定コンテンツ
・主催者挨拶:一般社団法人 全国自動車学校ドローンコンソーシアム理事長 朽木聖好氏
・講演①「先端モビリティ前提社会」 (慶應義塾大学総合政策学部教授 古谷知之氏)
・講演②「UberにおけるFlying Carビジネスの取り組み」
・講演③「空と陸の交通安全行政」(内閣官房小型無人機等対策推進室 長崎敏志内閣参事官)
・講演④「低空飛行の地方公共交通に救いはあるか?空を飛ぶ前に考えること」(東京大学生産技術研究所 伊藤昌毅特任講師)
・パネルディスカッション
ファシリテーター 慶應義塾大学 南政樹氏
・終了後に懇親会を予定
問合せ先:
慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム事務局
ドローン、エアモビリティ特化型のファンドを運営するDrone Fund(東京)と慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアムは7月4日、公開シンポジウム「ドローン前提社会とエアモビリティ社会に向けた未来像」を開催します。話題のスタートアップ経営者やドローンに賛同する大手関係者、政治家、政府などのドローン産業を彩る第一線の論客が登壇し、ドローン前提社会を実現するための戦略などについて議論をします。シンポジウム終了後には任意参加の懇親会もあります。入場料は15,000円。
Drone Fundは、日本にドローンのエコシステムを構築するため、ドローンに関係するスタートアップへの資金拠出をかかげて、2017年6月に誕生しました。当時は、社会的にドローンに対する期待が芽生え始めたころで、先駆的なスタートアップが志し高く日本に価値ある未来を導こうと取り組みを本格化させた一方、資金供給側は様子見の空気が強い状況でした。スタートアップ経営者は事業や研究よりも金策に追われるとさえ言われる状況が一般的でした。Drone Fundはそんな経営環境の改善が必須と判断、世界でも珍しいドローン特化型ファンドを組成し、国内のドローンスタートアップへの資金提供の流れの先陣を切りました。
ファンドは1号、2号と世界最大規模で組成され、現在までの多くの拠出実績があるだけでなく、ドローンの事業、研究、ルール策定などに関係する個人、法人をドローンのエコシステム構築に引き入れることに成功。日本に、ドローンが日常で当たり前の選択肢となる「ドローン前提社会」「エアモビリティ社会」をもたらすための社会的な流れを引き寄せました。
今回は、「ドローン前提社会」「エアモビリティ社会」構築の先陣を切ってきたDrone Fundの考えに賛同して、研究したり、事業に取り組んだりしている第一線の論者や、ファンドへの出資者、政府関係者、政治家が登壇し「新しい産業・社会の創造」や「フィールドロボットの自動化」などをテーマに意見交換をします。ファンドを率いる千葉功太郎代表パートナー、大前創希代表パートナー、高橋伸太郎パートナーや、「ドローン前提社会」という言葉を最初に掲げた慶大SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアムの古谷知之教授も登壇します。シンポジウムに参加することで、現在、第一線で活躍する論者の顔ぶれがわかり、その考え方や今後の展望に触れることができ、懇親会に参加すれば論者らとのネットワーク構築の機会が得られます。
現在公表されている内容は以下の通りです。
【プログラム】
13:00-13:05 Welcome Speech
古谷知之(慶應義塾大学総合政策学部教授)
13:05-13:20 Special Speech
調整中
13:20-13:35 Presentation
千葉功太郎(Drone Fund 創業者/代表パートナー)
13:35-14:45 Session1: 新しい産業・社会の創造
中田誠司(大和証券株式会社 代表取締役社長)
髙橋 誠(KDDI株式会社 代表取締役社長)
藤原弘治(株式会社みずほ銀行 取締役頭取)
千葉功太郎(Drone Fund 創業者/代表パートナー)
14:55-16:10 Session2: フィールドロボットによる自動化
小橋正次郎(小橋工業株式会社 代表取締役社長)
鷲谷聡之(株式会社自律制御システム研究所 取締役COO)
伊藤昌平(株式会社FullDepth 代表取締役)
濱田安之(株式会社農業情報設計社 代表取締役CEO)
大前創希(Drone Fund 共同創業者/代表パートナー)
16:20-17:20 Session3: 次世代モビリティ社会への展望
古谷知之(慶應義塾大学総合政策学部教授)
伊藤貴紀(経済産業省製造産業局 総務課 課長補佐)
福澤知浩(株式会社SkyDrive 代表取締役)
高橋伸太郎(Drone Fund パートナー/最高公共政策責任者)
17:20-17:25 Closing
千葉功太郎(Drone Fund 創業者/代表パートナー)
18:10-20:00 懇親会(任意参加)
(※内容は変更の可能性があります)
【開催概要】
・開催日時 : 2019年7月4日(木) 13:00~17:25(受付開始 12時30分)
・会場:慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45
・参加費 : 15,000円
・懇親会: 2019年7月4日(木)18:00-20:00
慶應義塾大学三田キャンパス 南校舎4F ザ・カフェテリアA
・主催: ドローン・エアモビリティシンポジウム実行委員会(事務局:Drone Fund)
・共催: 慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム
・対象者:ドローン、エアモビリティ分野における産業戦略、事業展開、公共政策活動に関心がある企業・公的機関・自治体関係者の方
参加申し込みはPeatixで:https://dronefundsymposium.peatix.com/
【Drone Fundについて】
略名称: Drone Fund (ドローンファンド)
正式名称:千葉道場ドローン部1号投資事業有限責任組合
千葉道場ドローン部 2 号投資事業有限責任組合
運営会社:鎌倉インベストメント株式会社
代表者:千葉功太郎、大前創希
所在地: 東京都港区芝公園 3-1-8 芝公園アネックス 6F
事業内容:ドローン、エアモビリティ関連への投資及び協業支援
ウェブサイト: http://dronefund.vc
日本発のドローン系スタートアップ特化型のファンド、DroneFundが創設されて6月1日で2年になります。2017年5月30日、個人投資家の千葉功太郎さんが創設を発表し、翌々日である6月1日にDroneFundが正式に発足しました。現在、DroneFundはドローンのエコシステムにとって重要なだけでなく、日本経済にとって重要となっています。経済の血液である資金が、ドローンのエコシステムに注がれる流れを築いたインパクトは大きく、6月1日は、日本のドローン経済記念日いっても過言ではありません。DroneFundの2年を振り返りました。(DronTribune編集長 村山繁)
DroneFund(正式名称:千葉道場ドローン部1号投資事業有限責任組合)の設立発表は2017年5月30日、東京・永田町のホールで開催され多くの報道陣が集まりました。当時(たった2年前ですが)は、ドローンのエコシステム作りへの関心は高まりつつあったものの、リスクを引き受けて資金を提供する動きが活発ではなく、刺激剤の登場を求めている状況でした。そこにさっそうと登場したのがDroneFundでした。集まった報道陣の多さに注目度の大きさを示していました。
DroneFund創設を発表した千葉功太郎さんは、その年の春、ドローン関係者が集まった合宿で、6月のファンド創設を予告していました。それまでとそれ以降、準備を入念に重ねて臨んだ発表会でした。
発表会で語られた内容は、2017年度中に10億円の積み上げを目指すこと、知財管理に力を入れること、ファンドの運用を通じて実現した未来の姿など、いずれも誰かの頭の中にしかなかったものが、言葉、イメージ、金額、組織として具体的に示された画期的な発表でした。投資ステージごとにアーリー、シードなら1000万円~5000万円レベルなど基準が明確で、専門家集団のアドバイザリーボードがあり、特許の共同出願など知財管理をたばねる「Drone IP Lab」もあり、居合わせた多くの報道陣が納得の表情を浮かべていたことを思い出します。そして肝心のファンド規模は結局、翌2018年2月に、目標を大幅に上回る16億円でファイナルクローズしたことが公表されました。
DroneFundの挑戦はここからさらに加速します。
16億円のファイナルクローズを発表してから半年たらずの2018年7月31日、千葉さんは「DroneFund2号の設立する」という発表をしました。発表会場は、茨城県龍ヶ崎市にある川田工業が所有する、龍ヶ崎飛行場。バスをチャーターしたうえで報道陣の足回りも確保してまで開催した発表会に、報道陣は千葉さんの「2号」に寄せる強い思いを会場到着前から強く感じとる機会となりました。(ちなみにバスの中で、乗り合わせたササモモさんとずーっとしゃべりっぱなしであったことは秘密です。なにしろササモモさんがずーっとしゃべっていたので、誰かが聞いてあげないと気の毒でしたので。はい)
発表はやはり、異次元でした。
会場である空港は貸し切り、千葉さん個人所有する飛行機が置かれ、DroneFundや慶応義塾大学ドローン社会共創コンソーシアムなどが提唱している「ドローン前提社会」をイメージしたイラストが次々と表示されて世界観を想像しやすくする工夫がなされ、イラストに登場する高校生の公式キャラクター「美空かなた」ちゃんに扮した俳優でモデルの諸江雪乃さんがMCをつとめ、ファンドのアドバイザリーボードのメンバーで、マイクロソフトエバンジェリストの西脇資哲さんが発表会をサポートする手厚い体制で発表会が行われました。
発表された2号の概要も、まずその規模で発表会参加者の度肝を抜きました。総額は「30億円~50億円」。1号ファンドが半年前に16億円でファイナルクローズしたばかりのタイミングで、その2倍以上の資金を集めるという高いハードルを課す挑戦的な目標を設定し、公表したわけです。そしてもうひとつ、1号からの変化がありました。それは出資によって実現する世界観に「エアモビリティー社会」が加わったことです。「空飛ぶクルマ」や「ドローンタクシー」など、移動の自由に貢献する手段を幅広く支援しようとするファンドの姿勢をさらに明確にしたことで、未来像をぐっと引き寄せる効果をもたらしました。
ここから資金集めと出資の快進撃が続きます。出資、資本提携先としては、米クラウドサービスDroneDeploy、ノルウェーのGRIFFアビエーション、マレーシアのソリューションカンパニー、エアロダイン(Aerodyne)グループ、エネルギーデバイスのスペースリンク、農業用ドローンのナイルワークス、空飛ぶクルマのSkyDrive、テトラ・アビエーションと続き、つい最近、今年5月28日には水中ドローンのFullDepthへの出資も公表されました。そして2号ファンドが調達総額は今年2019年5月7日、「52億円となった」と公表されました。龍ヶ崎飛行場での異次元発表会で示した「30億円~50億円」の高い天井を超えた金額をまとめあげたことになります。
この間、DroneFundは新体制を発表。ファンド創設時から手を携えてきた大前創希さんが千葉さんと同格の共同代表パートナーとなり、Fundも千葉さんもさらに機動的に活動できるようになりました。千葉さんは2018年12月、ホンダのビジネスジェット機、ホンダジェットエリートの最初の顧客となる発表会で空域移動の重要性を訴え、出資先である自立制御システム研究所(ACSL)の上場を見届け、空の異動革命に関わる官民協議会に出席してエアモビリティー実現の工程表公表に参画するなど、空への参画を強めています。
日本では令和に時代が切り替わり、ドローンへのリテラシーの高い層が着実に増えてきました。これからさらに増えることが予想され、日本のドローン経済はこれから成長期を迎えます。政府は5月24日に発表した月例経済報告で総括判断の表現を「弱さがみられるものの緩やかに回復」と引き下げました。景気全体に活気が乏しくても、ドローン経済は周囲とは異なる成長を遂げ、日本経済全体の機体を担う立場になることが展望できます。
DroneFund設立記念日である6月1日を前に、これまでを振り返ってみました。DroneTribuneはこれからもドローン前提社会を構築する動きを歓迎します。
DroneFund: http://dronefund.vc/