米ラスベガスで開催される世界最大級のテクノロジー見本市「CES(Consumer Electronics Show)」を主催するConsumer Technology Association(CTA)は、2026年度の「CES Innovation Awards®」受賞者を発表した。この中で、株式会社スペースワン(SPACEONE、福島県郡山市)が開発した水上型ドローン「ARIVIA (アリヴィア)Water-Surface Light and Fountain Drone」が、ドローン部門のHonoree(優秀製品)として選定された。
CES Innovation Awards®は、米国Consumer Technology Association(CTA)が主催する革新的テクノロジー製品の表彰制度で、毎年、数千におよぶ応募の中からデザインやエンジニアリングに優れた製品が選出される。2026年度も各分野から約3600の応募が寄せられ、ARIVIAはその中のDRONES部門でのHonoreeとして紹介された。
ARIVIAはCES公式サイトで世界初の自律型水上ドローンとして開発された、プログラマブルLED照明と制御式噴水を備えた新しいエンターテインメントプラットフォームと紹介されている。複数機をGPSやオーディオで同期運用できるのが特徴で、演出やショー用途に加え、水質や温度のセンシングなど環境モニタリング用途にも活用できる。
スペースワンは、ドローン、水中ドローンの事業を持ち日本国内での普及に力を入れてきた。そのうえで水上ドローンの開発・製造も手掛けており、ARIVIAはその技術の現時点での集大成で、今回のCESでのHonoree選定で同社の技術が世界的に評価された形だ。
スペースワンと同じDRONES部門では、中国・深圳Yanling社の世界初の8K 360度ドローン「Antigravity A1」が「2026 Best of Innovation in Drones」に選ばれているほか、日本でグッドデザイン賞を獲得したことがある中国・深圳Zero Zero Infinity Technology社の水面から直接離着陸する完全防水自律飛行カメラ「HOVERAir AQUA」、さらに韓国のドローン制御技術を手がけるPABLO AIRによる航空機向け自律型スウォーム検査技術「InspecX」などが選ばれている。DRONESではないが、チューリヒ(スイス)Hexagon Robotics社のヒューマノイド「AEON」も選ばれている。
CESは毎年1月にラスベガスで開催される世界最大級のテクノロジー展示会で、世界中からスタートアップから大企業まで数千社が出展する。Innovation Awards® の受賞は、その中でも特に注目度の高い出展であることを示す。選定製品はCES会期中の特設展示エリアにも紹介される。スペースワンのARIVIAも、2026年1月のCES会場で展示される見込みだ。
CES Innovation Awards公式サイト:https://www.ces.tech/ces-innovation-awards/innovation-awards/

米ラスベガスで開催されている世界最大のテクノロジートレードショー、CES 2020には世界各国からドローンメーカーや関連ソリューションが一堂に集まった。その顔ぶれをCES 2020のサイトから集めた。(田中亘)
韓国に本社のあるドローン向けのサービスを提供する会社。提供するサービスは、資産検査に航空データ写真に分析など。Daas(Drone as a Service)などを提供している。

ドイツに本社のあるソフトウェアベンダー。PipeというIoTやドローン向けの暗号化された接続サービスを提供する。

AOET社は、台湾に本社がある光学レンズのサプライヤ。車載カメラをはじめとして、ドローンやスマートホーム向けの光学レンズを開発している。

AEE Technologyは、米国に本社のあるアクションカメラのメーカー。セルフィー撮影のできる小型ドローンも開発している。

Aeronextは、日本に本社のあるドローン技術を研究する企業。4D GRAVITYという重心制御技術を開発している。

AG Opticsは、韓国に本社がある非球面光学およびレーザー関連光学メーカー。車載向けレンズを中心に、ドローン向けのレンズも開発している。

ALX Systemsは、ベルギーに本社がある軍事グレードの自律型ドローンを開発している。ドローンやローバーに飛行機などに向けたオープンプラットフォームのALX Systemを提供している。

Apex drone (Shenzhen) Co., Ltd.は、中国に本社があるラジコン(R/C)玩具(リモートコントロール車、R / C飛行機、航空機、ドローン)の製造とカスタマイズを専門にする企業。

Applied Brain Research Inc.は、カナダに本社がある低消費電力のAIを提供する企業。軍事や自動車にドローンや各種センサー向けのAIを低消費電力で実現するNengo Brain Boardなどを開発している。

ATLAN Spaceは、モロッコに本社があるソフトウェア会社。ドローン向けのAIを開発している。創業者は、マイクロソフトの元シニアアカウントエグゼクティブ。

米国に本社があるドローンメーカー。EVOなどのドローンを開発している。

AxEndは、米国に本社のあるジェスチャーレーダー製品開発の新興企業。センサー技術を活用して、ドローン検出レーダーも開発している。

Bigbenは、フランスに本社のあるデジタルエンターテイメント企業。Bigben Hawkドローンなどオリジナルの製品も販売している

日本のドローンシステムインテグレーター。日本でドローンを活用したセキュリティ、屋内検査、教育と安全、エンターテイメント、ロジスティクスなどのサービスを提供している。CESではBI AMY2を発表した。

Cepton Technologies Inc.は、米国に本社のある3D LiDARソリューションのプロバイダー。VistaやSoraなどの製品を開発しソリューションを提供している。

Chasing-Innovation Technology Co., Ltd.は、中国に本社がある水中ドローンの製造メーカー。日本でも販売しているGLADIUS MINIなどを開発している。

世界を代表する中国に本社を置くドローンメーカー。日本でもPhantomなどのドローンを販売している。

DroneDek, LLCは、米国に本社のあるドローン用の着陸ボックスを開発するベンチャー企業。DRONEDEKスマートメールボックスは、ドローンが配達した荷物の受け取りと保管に関する特許を取得している。

米国に本社があるソフトウェア企業。市販のドローン向けに遠隔の自律飛行を制御するソフトウェアを開発している。

フランスに本社のあるドローン開発メーカー。ライトショーなどで飛行する自律型ドローンのハードウェアとソフトウェアを開発している。

Extreme Fliersは、英国に本社のあるドローンメーカー。Micro Drone 4.0という小型で軽量のドローンを開発している。

Fluidity Technologiesは、米国で元NASAの宇宙飛行士が創業したベンチャー企業。スティック方式のドローン用コントローラを開発している。

Flybotixは、スイスに本社のあるドローンメーカー。飛行時間を2倍にした屋内型ドローンを開発し、産業向けの検査や点検などのドローンソリューションを提供している。

FPV Robotics Inc.は、日本のドローン新興企業。日本初のFPVドローン競技会“ドローンインパクトチャレンジ”を開催した。

タイに本社があるドローンメーカー。農薬散布や測量にVTOL型などのドローンを製造している。

日本のコネクタメーカー。ドローンやスマートデバイスに自動車などのコネクタを製造している。

イスラエルに本社があるLiDARとソフトウェアメーカー。ドローンや自動車向けの製品を開発している

JinheungTech.Coは、韓国に本社のあるドローン用充電ステーションを開発している企業。屋外用のドローンステーションは、約10m〜20mの高さで、5G通信による制御で高所でのドローン充電をサポートする。

Lami-Tech. Koreaは、韓国のモーター製造メーカー。ドローンメーカーにモーターを提供している。CES 2020では、新開発の防水モーターの展示を予定している。

ドローン搭載用の照明機材を製造している米国の企業。DJI MavicやPhntomなどに搭載できるライトを販売している。

Navatics Technology (Shenzhen) Ltd.は、中国に本社がある水中ドローンメーカー。Navatics MITOという水中ドローンを開発している。

カナダのドローン開発企業。Notosドローンというグライダー型の機体と制御ソフトを開発している。動力は使わずに、AIを活用して上昇気流を捉えて飛行する。

OAXIS Asia Pte Ltd.は、シンガポールの玩具メーカー。myFirst Drone Play!という子ども向けのドローンを製造している。

Oceanalpha Group Ltd.は、中国の水上ドローンメーカー。調査や環境モニタリングにセキュリティなど、用途に合わせてボート型や双胴船など多数の水上ドローンを製造している。

中国のメーカー。世界初のAIスマートドローン時計のTiMAXを開発

フランスのベンチャー企業。ドローン配送のためのスマートボックスやサービスの開発に取り組んでいる。

中国に本社を置くPowerVision Technology Groupの米国子会社。水中ドローンやたまご型ドローンに自律式パーソナルAIカメラなどを製造している。

RGBLAB Co.,Ltd.は、AIとドローンの開発に取り組む韓国のベンチャー企業。ARIONというオリジナルのドローンを開発している。

中国の水中ドローン製造メーカー。日本でも販売されているBIKIなどを開発している。

中国のドローンメーカー。Potensicブランドで、何種類かのドローンを製品化している。

中国のドローンメーカー。ライトショーなどレクリエーション用ドローンを開発している。

中国のドローンメーカー。LEVETOP T1という折りたたみ式ドローンを開発している。

中国の水中ドローンメーカー。FIFISHという水中ドローンを開発している。

中国のドローンメーカー。農薬散布などの大型ドローンを開発している。

中国の水中ドローンメーカー。CCROVなどキューブ型の水中ドローンなどを開発している。

Shenzhen Weccan Toys Co., Ltd.は、中国の娯楽用ドローンメーカー。ラジコン式のトイドローンを数多く製品化している。

英国のソフトウェア企業。ドローンやロボットが空間を移動するときに、自己位置を正確に認識するためのSLAM技術を提供するSLAMcore Positionなどを開発している。

米国のドローンメーカー。屋外を自律飛行するセキュリティドローンを開発している。CES 2020の会場で大きな発表を計画している。

中国のドローンメーカー。防水仕様のSplashDroneなどを開発している。

韓国のドローンメーカー。長時間飛行が可能なVTOL型のY-3ドローンなどを開発している。

米国の家電メーカー。自社ブランドで何種類かのドローンを販売している。

米国のドローンセキュリティ企業。DroneFoxという違法なドローンを検出するセンサーやソフトウェアを開発している。

香港のドローンメーカー。CES 2020では、EVOLVE 2という新型ドローンを発表。

ドローン運用ソリューション開発を手掛けるブルーイノベーション株式会社は年明け1月7日~10日に米ラスベガスで開催される先端テクノロジーのトレードショー、CES2020に単独でブースを出展する。同社の独自技術、プロダクトや連携するパートナー企業の取り組みなどを展示する方向で最終調整中だ。
CESに単独でブースを出展するのは、日本のドローンスタートアップではブルーイノベーションが初めて。出展場所はドローンや水中ドローンのブースが集中しているエリアの予定で、DJIや水中ドローンのCHASINGなどブースを構えていて、ドローン関連技術に関心の高い層の来訪が見込まれている。
ブルーイノベーションはブースで、ドローンやロボットなど複数デバイスを連携させ、ひとつの指示で目的の業務をこなす「Blue Earth Platform」(BEP)と呼ぶ同社が開発した“One Command Full Mission”のプラットフォームや、BEPをベースに屋内に特化した独自の機体と自動飛行技術により、倉庫内の棚卸などさまざまな屋内業務をドローンで実行する機体、システムが一体となったインドアフライトプラットフォーム「BI AMY(ビーアイエイミー)」などを世界にアピールする。
また同社のパートナー企業と連携したサービスや、ソリューションも展示する方向で最終調整中だ。
今回のCESには4500社以上の出展が見込まれている。日立製作所、トヨタ自動車、キヤノン、ソニー、パナソニック、東芝、ホンダ、TOTO、ダイキン工業など日本を代表する大手企業も現地法人を含めて出展を予定している。

世界最大のテックトレードショーCES2020に開設される日本のJ-Startupパビリオンに出展する企業29社に選ばれた株式会社エアロネクストは12月12日、「空飛ぶゴンドラ」の原理試作一号機「Next MOBILITY®」を展示すると発表した。、CES 2020開催直前に行われる公式メディアイベント「CES Unveiled Las Vegas」にも参加し、米国での初お披露目を仕掛ける。

エアロネクストの『空飛ぶゴンドラ』は、人が乗れるVTOL(垂直離着陸機)で、重心制御技術「4D GRAVITY®」やVTOL の重心制御技術「ティルトボディ」を搭載し、揺れの少ない快適な飛行体験を提供することがコンセプト。地点間の移動の利便性よりも、空飛ぶ体験そのものを目的としているとことが特徴だ。エアモビリティの社会受容性を高めることが期待される。
J-Startupパビリオンには、エアロネクストのほか、10月の「第46回東京モーターショー2019」で米国インテルとコラボをして「ドローンライトショー」を展開したFPV Robotics 株式会社も出展企業に選抜。ドローン以外に、ウェアラブルデバイス、子育てサポート、多言語など幅広い技術を持つ日本のスタートアップが出展する。
J-Startupは経済産業省が革新的なビジネスモデルや技術を持つ企業の世界展開をサポートする取り組みで、今回のパビリオンにはJ-Startup スタートアップ6社と、それ以外に選抜されたスタートアップあわせて29社の出店が決まっている。
