国土交通省は7月29日、国交相の許可・承認を受けるために国交省に飛行申請をするさい、資料の一部を総略できる機体として、「DJI MAVIC AIR 2」「DJI MATRICE 300 RTK」を追加した。ドローン情報基盤システム(DIPS)上で発表した。今回の追加で対象機は75機となった。2020年に入ってからは、株式会社エンルートの「QC730TS」(3月24日確認)、株式会社ヤマハ発動機「YFA8L(L80)」(4月7日確認)に次ぐ。
7月29日に確認された2機はDJI製で、事業者やユーザーからその性能が格段と進歩したことに対し高い評価を受けている機体だ。
「MATRICE 300 RTK」は産業利用を視野に開発され、DJIが5月7日に発表すると、ユーザーから「産業機の決定版」「革命的な進化」などと高い評価が相次いだ。最大飛行時間は55分、6方向の検知と即位が可能なビジョンシステム、3チャンネル最大伝送15㎞(日本国内では8㎞)、条件次第で運用限界高度海抜7000m、3つのペイロードの同時装着、ライブミッション記録、AIスポット確認、動いている対象物の追尾、ミッション中に制御権が切り替え可能なデュアル制御などを搭載し、すでに多くの現場で高い評価を受けている。
MAVIC AIR2はコンシューマー向けの新型機で、折りたたみサイズが180×97×84 mmで、MAVIC 2 PRO MAVIC MINIの間のサイズ。最大飛行時間が34分でMAVIC 2 PROの31分、MAVIC MINIの18分より長く飛行できることが話題になった。1/2インチ イメージセンサーを搭載し、48 MP写真、4K/60fps動画の撮影が可能であることを特徴にしている。最大バッテリー駆動時間は240分で、手の込んだ映像撮影が可能なフォーカストラックが使える。アクティブトラック技術を備え、障害物を避けながら被写体を追尾する機能が進化した。
これらの対象機は、国交相の許可・承認を申請する場合「機体及び操縦装置の設計図又は写真(多方面)」、「運用限界及び飛行させる方法が記載された取扱説明書の写し」「追加装備を記載した資料(第三者上空の飛行を除く。)」が提出不要になる。
国土交通省航空局が7月1日、「ドローン情報基盤システム」上でドローンスクール情報を更新した。7月1日時点の講習団体数は800となり、前月5月1日時点の783から17増加した。講習団体を管理する管理団体は49で前月と同じだった。
7月1日付で新たに掲載された講習団体は19。一方で2つが姿を消した。
管理団体を、加盟する講習団体数で整理すると最大は一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の168、一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会(DPCA)の150、DJI JAPAN株式会社が116。一般社団法人農林水産航空協会の74がこれに次ぐ。上位3団体で講習団体全体の54.25%、上位4団体で63.5%を占める。
国交省は2017年6月1日に講習の底上げを図るためにホームページでの掲載をスタート。当時は管理団体が4、講習団体が43だった。講習団体はこれまでに757増加した計算だ。
国交省航空局はドローン情報基盤システムDIPSの情報を更新し、4月1日時点で、飛行申請手続きの一部免除が受けられる技能認証を得られる、一定の要件を満たすことを確認した講習団体が735と、3月1日の720から15の増加となった。
講習団体を束ねる管理団体は先月より2増の48。傘下の講習団体数で整理すると、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)が157、一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会(DPCA)が116、DJI JAPAN株式会社が114、一般社団法人農林水産航空協会が111。48のうち4団体が100以上のスクールを抱え、4団体が管理する講習団体は498と、全体の67.7%を占める。
講習団体は4月1日付で新たに18が加わった。そのうち16は新たなスクールで、2つは既存の技能認証と掛け持ちで運営される。一方、先月まで登録されていた講習団体のうち3つが姿を消した。
国交省航空局は飛行申請手続きの一部免除が受けられるスクールの情報を「ドローン情報基盤システムDIPS」上で更新した。航空局が要件を満たすことを確認した講習団体は2月1日時点で694となり、1月1日更新時から10件増え、2020年(令和2年)に入ってから48増となった。
講習団体を管理する「管理団体」は2020年1月1日時点より1団体増えて46団体となった。管理する講習団体の数で多い順番に並べると、首位は一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)で156件、2位が株式会社DJI JAPANで112件、3位が一般社団法人農林水産航空協会で111件、4位が一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会(DPCA)で99件と、5位以下を大きく引き離している。
上位4団体が束ねる講習団体は計478件で、全体の68.87%を占めた。なお5位は一般社団法人無人航空機操縦士養成協会の29件、6位は一般社団法人ドローン操縦士協会(DPA)の26件、7位は一般社団法人日本ドローンビジネスサポート協会の24件だった。
なお、国交省は提供するライセンスごとに講習団体をカウントしている。同一事業主が、複数のライセンスを提供し、それぞれが認定されれば、それぞれが講習団体としてカウントされる。DroneTribuneでは、事業主数や社数と混同されることを回避するため、講習団体を「件」としてカウントしている。ひとつの事業主が、複数の講習団体を持つケースとしては、株式会社ビットモーターズジャパン(さいたま市など)が5つの講習団体をかけ持つ“5刀流”、株式会社スペースワンが4つの講習団体をかけ持つ“4刀流”として活躍している。
講習団体、管理団体は国交省がドローンスクールの乱立を背景に、2017年6月1日に要件を満たした団体の公表をスタートした。初公表時の管理団体は4、講習団体は43。JUIDA、DJI JAPAN、株式会社エンルート(E.R.T.S.)、一般社団法人ドローン操縦士協会(DPA)の4団体。講習団体は43件で、当時とくらべ、管理団体は11.5倍、講習団体は16.1倍に拡大している。
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