起業支援、投資などを通じてイノベーションの促進を手がける東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(=東大IPC、東京都文京区)は11月14日、同社の運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(AOI1号ファンド)による、VTOL機「エアロボウイング」の開発などを手掛けるエアロセンス株式会社(東京都文京区)への出資を発表した。エアロセンスも同日、AOI1号ファンドをリードインベスターとする第三者割当増資による資金調達を実施したと発表した。東大IPCによると、今回のエアロセンスへの投資は、イノベーションエンジン株式会社(東京都港区)、日本無線株式会社(東京都中野区)との共同出資という。東大IPCの発表は以下の通り。
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長:大泉克彦、以下「東大IPC」)が運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(以下「AOI1号ファンド」)は、自社開発の国産産業用ドローンとクラウドサービスを組み合わせ、企業や自治体などにソリューションを提供するエアロセンス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:佐部浩太郎、以下「エアロセンス」)に対して出資を行うことを決定しました。
今回エアロセンス社への投資は、イノベーションエンジン株式会社(本社:東京都港区、代表:佐野睦典)、業務資本提携を結ぶ日本無線株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:小洗健、以下「日本無線」)との共同出資となります。
■ソフトウェアとハードウェアの一気通貫による開発体制で現場の課題に対応
建設・土木、物流、漁業、農業などの産業や、点検や測量などの分野における人手不足は大きな課題となっており、業務の効率化による課題解決ニーズの増加にともない、産業用ドローン市場は今後急拡大することが予想されています。日本国内のドローンビジネスの市場規模は2022年度には前年度比34.3%増の3,099億円に拡大し、2027年度には7,933億円に達することが見込まれる中、エアロセンスは自社の高い技術力による製品の社会実装力を強化し、社会の課題解決に貢献し成長を続けています。
エアロセンスは「ドローン技術で変革をもたらし、社会に貢献する」をビジョンに掲げ、2015年8月にソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社(当時。現在はソニーグループ株式会社が持ち分を保有)、株式会社ZMPの共同出資により設立。国産ドローンのハードウェアからソフトウェアまで自社内で一気通貫の開発体制を持つことで、さまざまな分野の現場で使いやすい産業用ソリューションを提供しています。
エアロセンスの VTOL型ドローン「エアロボウイング」は、国内のドローン業界初となる垂直離着陸型固定翼ドローンとして2020年10月に発売し、航続距離は最長50kmを誇ります。同機は既に広域・長距離の監視業務などに活用され、遠隔地での災害や遭難といった緊急事態時に現場をモニタリングすることが可能です。また、2022年5月に発売を開始した、標定点を設置せずに i-Construction 基準の測量制度に準じた測量ができるドローン「エアロボPPK」は、一般のドローンによる測量業務を約1/3に削減することを可能にするなど、高い開発力を生かし社会課題解決に役立つ商品ラインアップを充実させています。
■製品供給体制と経営を強化し、ドローンのさらなる社会実装を目指す
この度、エアロセンスは日本無線とも資本業務提携を締結し、長距離、長時間の飛行が可能なエアロセンスのVTOL(垂直離着陸型固定翼)型ドローン「エアロボウイング」の性能の向上を図り、日本無線が同機を活用することで国の行政機関の防災、点検の支援体制の強化および拡充を図ります。
東大IPCはエアロセンスの強みであるVTOL型をはじめとする多様なドローン各機種の製造・販売体制の強化に加え、強固な事業運営体制の構築を目指し、この度の投資実行に至りました。今後は更なるオープンイノベーションの推進に加え、東京大学の知見を活用して法制度への対応強化など事業戦略の策定/実行の支援も目指します。
■エアロセンス株式会社 代表取締役社長 佐部浩太郎 コメント
当社は設立8年目を迎え、今後さらなる成長に向けて、この度東大IPCから支援をいただくことになりました。調達資金を活用し、これまでの開発フェーズで培ったユニークな製品群の製造・販売など、供給能力を強化していきます。また、東大IPCのベンチャーキャピタルとしてのノウハウを取り入れることで、経営の強化、企業価値の向上にも取り組んでまいります。
■東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 代表取締役社長:大泉克彦 コメント
産業用ドローンは、建設・土木、物流、漁業、農業などの幅広い産業で今後、運用・インフラを支える必須のツールになっていくものと考えられています。エアロセンス社はその社会課題、何より現場と向き合い対応するべく、ハード・ソフト双方の開発体制をもつことで業界唯一、国内初のソリューションや技術を多数持ち得る企業です。当社は事業会社やアカデミアとの連携などを通じて最先端のドローン・AI・クラウドで変革をもたらし、現実世界の様々な作業を自動・効率化することで社会への貢献をともに目指してまいります。
■日本のオープンイノベーション活動の発展寄与を目指すAOI1号ファンド
AOI1号ファンドは、東京大学周辺でのオープンイノベーション活動の推進を目的とし、「企業とアカデミアとの連携によるベンチャーの育成・投資」というコンセプトで2020年に組成されました。本ファンドでは、各業界のリーディングカンパニーと連携した新会社設立やカーブアウトベンチャー、および彼らのアセットを有効活用するベンチャーへの投資を通じ、新たな分野におけるオープンイノベーションの成功事例創出を目指します。
東大IPCは、今後も東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展およびそれを通じた世界のイノベーションを加速するため、ベンチャーキャピタルやオープンイノベーションを推進する企業との様々な連携を通じ、アカデミアの生み出す学術・研究成果を活用するベンチャーの創出、育成および投資を進めていきます。
■エアロセンス株式会社について
・概要 自律型無人航空機の開発、製造、販売とサービス提供
・自律型無人航空機によるセンシング等とクラウドによるデータ処理・管理。それらを組み合わせた建設、物流、点検・監視、農林水産、災害対応等の産業用分野におけるソリューション提供。
・設立 2015年8月
・所在地 東京都文京区小石川五丁目41番10号 住友不動産小石川ビル
・代表者 代表取締役社長 佐部 浩太郎
・URL https://www.aerosense.co.jp
■東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について
・概要 東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展を目指す投資事業会社
・設立 2016年1月
・株主 国立大学法人東京大学(100%)
・所在地 東京都文京区本郷7丁目3−1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
・代表者 代表取締役社長 大泉克彦
・URL https://www.utokyo-ipc.co.jp/
ドローンの研究、社会実装に力を入れる慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム(古谷知之代表)は9月23日、静岡県御殿場市の御殿場市総合体育施設で「富士山ドローンデモンストレーション」を開催した。荒天のため飛行展示は中止となったが、体育館での展示、操縦体験会などが賑わいを見せ、ラトビア製、オランダ製などの珍しい機体に来場者が目を輝かせたほか、地面を走る自動走行車両に子供たちが歓声をあげた。ドローンを使った芸で知られるお笑いタレント、谷+1。(たにプラスワン)さんが、会場の一角で出展企業への公開インタビューを行ったり、DRONE FUND最高公共政策責任者の高橋伸太郎氏がフィギュアスケートソチ五輪日本代表の高橋成美さんとともに、ブース訪問取材を行ったりと会場を盛り上げた。コンソーシアムの古谷代表は「飛行展示が中止となったことは残念ですが、ご出展、ご来場のみなさまには充実した時間を過ごせるよう主催者が総力を結集します」などとあいさつした。
富士山ドローンデモンストレーションは、慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアムドローンデモンストレーション実行委員会が主催し、御殿場市が共催、駐日ラトビア共和国大使館、一般財団法人防衛技術協会、防衛省南関東防衛局が後援して開催された。
開会式では主催者の古谷知之代表、共催した御殿場市の勝又正美市長が、出展者や来場者への感謝や、当日の抱負、今後の展望を織り込んだあいさつをした。来賓として参加した渡辺秀明・元(初代)防衛装備庁長官、佐藤丙午・拓殖大学海外事情研究所副所長が登壇してメッセージを寄せた。いくつか寄せられた電報のうち、新しい資本主義担当大臣の山際大志郎氏の文面が読み上げられた。進行は、フィギュアスケートソチ五輪日本代表で公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)理事の高橋成美さんが務めた。開会式の終了時には、勝又市長が谷+1。さんに促され、開会を祝うくす玉を割り、来館者から拍手があがった。
今回のドローンデモンストレーションは、前年までの「UAVデモンストレーション」から改称して開催された。対象が陸海空全体に広がったことに伴う改称で、会場には飛行技術以外の展示も並んだ。
制御技術のスタートアップ、炎重工株式会社(岩手県滝沢市)は、自動運転船舶ロボット「Marine Drone」の技術や取組をパネルで紹介し、操縦用のコントローラーを展示した。来場者が目を丸くしたのは、炎重工の操縦体験だ。展示会場の御殿場市から500㎞離れた岩手県大船渡市の海では、展示会にあわせて自動操船ロボットを浮かべて待機させていて、御殿場市の会場のコントローラーで操作する体験会を催した。体験者はブースのコントローラー前に座り、担当者の助言に従ってレバーを操作すると、岩手県に停泊する船舶ロボットが動く様子が、モニターに映し出した。
水中ドローンの運用に積極的な株式会社スペースワン(福島県郡山市)もノルウェイのBlueye Robotics社のたてがたに進む水中ドローン「blueye X3」や、日本で水中ドローン市場を構築するきっかけとなった中国CHASING社のフラッグシップ機、CHASING M2 PRO MAXなどを展示した。
海外製の機体が並んだことも特徴だ。ラトビアのアトラスダイナミクス社が開発した3本アームのトライコプター「Atlas PRO」(株式会社クリアパルス=東京=が出展)や、同じラトビアのエッジオートノミー社が開発した、カタパルトから射出する固定翼機「Penguin C」(株式会社JDRONE=東京=が出展)、オランダのエースコア社が開発したマルチコプター「ZOE」(ゾーイ)にSLAMレーザーHovermapを搭載した機体(株式会社みるくる=東京=が出展)、ドイツのクオンタム・シズテムズ社のeVTOL「Trinity F90 Plus」(みるくるが主展)、スイスのウィントラ社が開発したテールシッター型VTOL「Wintra One」(有限会社森山環境科学研究所=名古屋市=が出展)などが目をひいた。
航空工学の研究で知られる東京大学工学研究科土屋研究室は、NIST(米国標準技術研究所)が開発した小型無人航空機(sUAV, ドローン)の標準性能試験法(STM)であるNIST sUAV-STMで使うバケツを並べ、機体の性能評価や人材育成のユースケースを展示した。
会場では、株式会社バンダイナムコエンターテインメントのフライトシューティングゲーム「エースコンバット7」の体験会や、株式会社Kanatta(東京)が運営するドローンコミュニティ「ドローンジョプラス」の女性パイロットによる操縦体験会も、順番待ちの列をつくった。「災害ドローン救援隊 DRONEBIRD」の隊長でチームを運営する特定非営利活動法人クライシスマッパーズ・ジャパンの古橋大地理事長(青山学院大学教授)は、会場内で講演し、ドローンの災害利用の有効性や、ドローンの団体、組織に地域との連携を呼びかけた。この中で古橋氏は「日本全国で100以上の災害協定と、数万人のドローン操縦者がポテンシャルとして存在します。地域と連携協定を結んでおくことで発災時に自治体からの指示や要請を待たず、初動に乗り出せますし、情報を公開することもできます」などと述べ、災害時のドローン活用の再確認を促した。
さらに会場の一角では、ドローン芸人、谷+1。さんがインタビューコーナーを設置。デモフライトを計画していた出展者を中心に、展示の企画趣旨やプロダクトなどについて聞き出し、来場者が輪をつくる様子が見られた。
観光名所などでドローン空撮を楽しめるツアーを企画し、運営しているJMTドローンツアー株式会社の遠山雅夫代表は、谷さんとのインタビューの中でウクライナからの避難者が参加して笑顔を見せたさいのエピソードや、ドローンの経験が浅い参加者でもバディ制を活用することで気軽に飛ばせる工夫を凝らしていることなどを説明し、観覧車が感心したりうなずいたりしていた。同社は今後、改めてウクライナ避難者のためのツアーを企画する計画で、近く、クラウドファンディングで資金を募る計画だ。
またエアロセンスの今井清貴さんも谷さんとのインタビューに応じ、エアロセンスの企業の成り立ちや取り組み、当日展示した国産VTOL機「エアロボウィング」の性能などを分かりやすく説明。「年内に新たなペイロードに対応できるよう準備中です」と近い将来の“ニュース”を予告した。
来館者の1人は、「台風14号が通り過ぎたあとも天候が悪いことが予想されていたので、デモンストレーションの開催が難しいことは予想していました。それでも展示会を開催してくれた主催者には感謝しています。多くの技術、機体をまとめてみることができ、関係者と意見交換ができるのは貴重な機会で、とても充実した時間がすごせました」と話していた。
出展者の1人は「来館者とのコミュニケーションの質が濃いと感じています。飛行展示があればもっと華やかではあったのでしょうけれども、今回は今回として有意義です」と感想を述べた。
出展した事業者は以下の通り。
東京大学工学研究科土屋研究室、炎重工株式会社、エアロセンス株式会社、加賀市、株式会社ANA総合研究所、株式会社スペースワン、株式会社JDRONE、株式会社みるくる、クリアパルス株式会社、JMTドローンツアー株式会社Phase One Japan株式会社、株式会社Image One、有限会社森山環境科学研究所、小野塚精機株式会社、フジ・インバック株式会社、明治大学POLARIS、日本DMC株式会社。(順不同)
埼玉県は8月29日、さいたま市大宮区の総合コンベンション施設、大宮ソニックシティで「第1回ロボティクスセミナー」を開催した。埼玉県が2026年度の開所を目指して整備を進めているロボット開発支援施設「SAITAMAロボティクスセンター(仮称)」(埼玉県鶴ヶ島市)の概要や準備状況を紹介したほか、ロボット政策を担う経済産業省や、ロボット工学の永谷圭司東京大学大学院工学系研究科特任教授、ロボットやドローンの開発で知られる株式会社アトラックラボ(埼玉県)の伊豆智幸代表取締役らも登壇し、最新動向を報告したり、見解を披露したりした。
セミナーは埼玉県が、2026年度の開所を目指している「SAITAMAロボティクスセンター(仮称)」の周知や利用促進、機運醸成を目ざして開催した。ロボット開発、活用などに携わっている企業や、今後参入する予定の企業が対象で、会場はほぼ満席となった。
センターは、埼玉県が首都圏中央連絡自動車道の圏央鶴ヶ島インターチェンジ(埼玉県鶴ヶ島市三ツ木)の隣接地に整備する。移転した埼玉県農業大学校などの跡地r隣地で、12万平方メートルほどの敷地に、ネット付きドローン飛行場や、模擬市街地フィールド、レンタルラボ、コワーキングスペース、屋内実証フィールドを整備することが検討されている。農林水産、建設、物流、移動などサービスロボットの開発を中心に、対象分野の範囲に方向付けを行う見通しだ。
センターの場所は都心から直線で約45㎞圏と類似施設と比べアクセスが容易で、埼玉県はセンターに隣接する産業用地への企業誘致にも力を入れている。
セミナーでは埼玉県の村井秀成産業労働部次世代産業幹が「先端産業を誘致し、社会課題解決に資するロボット開発拠点として『SAITAMAロボティクスセンター』の整備を進めています。現状ではそうはなっておりませんが、『ロボットといえば埼玉』と言われるように取り組んで参ります」とセンターの担う役割の大きさを説明した。
また東大大学院の永谷圭司特任教授が、東日本大震災で爆発した原子力発電所の建屋内部を調査するロボットを開発したケースや、火山災害対応、プラント点検対応などの具体例を紹介しながら、ロボットを開発するうえでの、テストフィールドの重要性を解説した。
永谷氏は「ロボット開発の工程である、妄想、シミュレーション、模型、模擬環境、実環境のうち、テストフィールドは模擬環境部分を担います。『SAITAMAロボティクスセンター』には、研究所と現場の橋渡しを期待したい」と述べた。
アトラックラボの伊豆智幸代表取締役は、手掛けている技術をロボット制御、遠隔制御、ロケーションアナリティクスに分類し、デリバリー用搬送車、ハウス栽培のイチゴをカウントする園芸用ロボット、疾病者搬送車両、気象観測用高高度ドローンなど、それぞれの技術を活用して開発したロボットについて、動画を投影しながら紹介した。
伊豆氏はセミナーで、「技術は外注すれば手に入ります。まずは世の中の困りごとを探してください。それを解決することで、あすからでもサービスロボットの運用事業者になれます」と、課題解決の入り口をつかむことを提案した。
このほか経済産業省製造産業局産業機械課ロボット政策室の秦野耕一調査員がロボット運用に適したロボットフレンドリーな環境の実現をテーマに講演し、経産省商務・サービスグループ物流企画室の脇谷恭輔係長は、自動配送ロボットの社会実装に向けた取り組みを紹介した。
セミナーにはロボット、ITなどの関連産業の関係者を中心に約60人が来場した。セミナーの様子は、申込者を対象に9月14日までオンデマンド配信を提供する。これまでに約300人の視聴の申し込みがあるという。配信最終日の9月14日まで、こちらのサイトから申し込める。
ITサービス開発とドローンの利活用を推進する株式会社ORSO(東京都千代田区、坂本義親代表取締役社長)は8月10日、全国の小学生とその保護者など親子を対象に、クイズに答えながらドローンのプログラミングを学べるオンラインイベントを開催すると発表した。参加すると、クイズに答えながら学べ、それぞれの回答をふまえたレポートも自動で作られて、それをダウンロードできる技術を備えている。夏休みの自由研究対策に手が回っていない場合には、救世主となる可能性がある。開催日は8月20日(金)、21日(土)、27日(金)、28日(土)、29日(日)で、各日よも3つの時間枠がある。10日に予約受付を始めた。参加は1組5000円(税込み)。友達親子と同時に2組以上申し込んだ場合に割引が適用される。予約URLはこちら(https://reserva.be/dronestar)。まずは、夏休みの宿題リスクの危機を救い、その流れで学びをおもしろくする改革へまい進する。
《ファミ研》はORSOが、家庭での自由研究向けに開発した教育サービスで、参加者は、自身が使えるパソコン(またはタブレット)と手持ちのスマホで参加できる完全オンライン型ワークショップ。自宅や滞在場所に居ながら参加でき、特定の会場に出向く必要はない。
参加者はワークショップにPCからビデオミーティングシステムZoomを通じて参加する。スマホをコントローラとして使い、4択クイズなどに親子でチャレンジする。約60分のワークショップ終了後には、時間中のそれぞれの回答から「自由研究レポート」を自動で作成してPDFとしてダウンロードできる。参加者はこのレポートを有効活用できる。この技術はORSOが特許出願中だ。
ORSOは、ドローンの利活用推進に精力的で、操縦などについて「楽しみながら学ぶ」を追求した教材を開発、提供してきたことでも知られる。坂本義親社長も東京大学で「東大ドローンプロジェクト」の講義を受け持ち、この2年間はオンラインで実施。その中でも「オンライン上で、もっと楽しく双方向でコミュニケーションができないか」を追求し続けており、その成果を《ファミ研》としてカタチにした。
《ファミ研》では、どこかに集まることが当たり前だった「学び」を、それぞれの場所に居ながらネットワークに接続すればできることが当たり前、に構築し直した。オンラインを前提とした、双方向のコミュニケーション、視覚化、クイズ、ルーレット抽選など娯楽性や分かりやすさを盛り込み、従来の対面のみで行われていたドローンのプログラミング飛行体験を、参加者各自が使えるスマホコントローラのソフトウェアの上で体験できるようにするなど、新しい体験をオンラインですべて完結するように組み立てたところが最大の特徴だ。《ファミ研》の活用で、座学がエンタメ体験になり、実験がソフトウェア上で「再現(シミュレート)」体験になるようにしたという。
ORSOは「集まらないとできない実験からの解放や、実験機器の費用削減、また準備なしですぐに開始できる即日性など、スマホコントローラによる体験と再現を通じた《ファミ研》の学びには、様々なメリットがあります」と話している。
ORSOは今後も、体験と再現を通じた《ファミ研》の学びを共創できる企業・団体を随時募集する方針だ。
【「親子で体験!ドローンプログラミングを知ろう!初級編」の概要】 ■開催期間:2021年8月20日(金)、21日(土)、27日(金)、28日(土)、29日(日) ■開催時間:各日3部制(11時~、14時~、17時~) ・11時の部:11:00〜12:00 ・14時の部:14:00〜15:00 ・17時の部:17:00〜18:00 ■定員:毎回100名(先着順) ■参加費:5,000円(1組、税込) ※原則子供1人、保護者1人の2人1組。兄弟や友達家族を誘い合わせて別の組を作って参加する場合、2組目以降は1組3000円(税込)。友達家族も含めて2組分購入した場合は総額8000円(税込)で、1組あたり4,000円(税込)と1組あたりの1000円(20%)の割引が適用される ■参加対象:小学校1年生〜6年生 ■開催方法:ビデオミーティングシステムZoomを使用 ■準備 ①Zoom(https://zoomy.info/manuals/what_is_zoom/)が使用でき、カメラが付いているPCまたはタブレット端末 ②ウェブブラウザが使用できるスマートフォン ③インターネット接続環境 ※通信費用は参加いただく方のご負担となります。 ■申込サイト:https://reserva.be/dronestar ○共創希望の企業・団体はこちら https://orso-x-sensing.tayori.com/f/famiken ※共創企業向け体験会のスケジュールは追って連絡