ドローン関連技術の展示会「第2回 Japan Drone/次世代エアモビリティEXPO 2025 in 関西」が11月26日、JR大阪駅直結のグランフロント大阪にあるナレッジキャピタル コングレコンベンションセンターで開幕した。
会場では初出展の企業、初出展のプロダクト、初めての告知などもみられる。
Antigravity 社の8K360度全景ドローン「Antigravity A1」、米Inspired Flight Technologies社の産業用ドローン「IF800」「IF1200」、イタリアの点検ソリューションを手がけるTAKE OVER社、台湾Wistron(ウィストロン)系のGEOSATなどはいずれも初公開、初出展だ。
初日から多くの来場者が阿曽を運び、話題の展示に足を止めたり話を聞き入ったりしていた。会期は27日まで。展示やデモ、講演などが行われる。来場登録をすれば入場は無料だ。
JapanDroneを主催するJUIDAのブースにはスクール関係者が多く足を運んでいた。隣のブルーイノベーション株式会社(東京)は企業ブース内に独自の飛行エリアを設け、ELIOS3の飛行実演を行っている。
初日はJUIDA鈴木理事長が講演し、JUIDAの歴史、取り組み、自治体や自衛隊との連携の進捗などを紹介したあと、今後の展望として国産化を含む日本国内の基盤強化に向けた取り組みについて、近々中間報告をすることなどを予告した。さらに欧州、米国などの近況にも言及した。









中国Insta360系のANTIGRAVITYが「第2回 Japan Drone/次世代エアモビリティEXPO 2025 in 関西」に出展している。同社は8月に8Kで360度の映像が撮影できるドローン「Antigravity A1」の発表をし、話題を集めた。日本の展示会に出展するのは今回が初めてで、ブースのAntigravity A1にも多くの来場者が見入っている。
Antigravity 社は日本の展示会の出展は今回が初めてだ。出入口に近い場所に構えたブースにはひっきりなしに来場者が訪れた。8K360度全景ドローン「Antigravity A1」が今年8月に初の製品として発表され、ドローン愛好家や関係者に間で一気に話題が広がった。
全方位を捉える「デュアルレンズ設計」でドローン周囲のすべてを360度で記録し、ライブ映像や最終映像からはドローン本体を消すことができる。操作はレバー状のコントローラーで直感的な操作が特徴だ。
ブースでは機体重量がバッテリー含めて249gであることや、2026年1月に世界同時発売を目指していることなどが説明されていた。ただし日本での発売は、諸手続きの進み具合にもよるため未定で、今後正式に公表される見込みだ。
操作はゴーグルを装着して行うため、いわゆる目視外飛行の扱いとなる。価格は今後決まるが、現時点では標準型のセットで30万円台、最も基本的なセットで20万円台を想定しているという。
JapanDrone関西ではデモフライトを実施。開催2日目も行う予定だ。

インターネットインフラ、広告、金融、暗号資産事業を展開し、ドローン事業、AAM(いわゆる空飛ぶクルマ)に積極的に関わっているGMOインターネットグループ株式会社(東京、熊谷正寿グループ代表)は、2025年12月3~6日に、東京の大規模展示会場「東京ビッグサイト」で開催される「2025国際ロボット展」(主催:一般社団法人 日本ロボット工業会/日刊工業新聞社)に出展すると発表した。GMOの同展示会への出展は初めてだ。GMOは「すべての人にインターネット」を掲げ、インターネットに関わるインフラ、セキュリティ、フィンテック、メディアなどの事業を展開しつつ、AI、ドローン、エアモビリティ、ヒューマノイドでの取り組みも広げている。2026年を「ヒューマノイド元年」と位置付けるなど、今後も取り組みを拡大させる方針だ。
GMOは国際ロボット展に出展するブースで、グループ会社のGMO AI&ロボティクス商事株式会社(東京、内田朋宏代表取締役社長、GMO AIR)による人とロボットが共存する未来の体験を提供する方針だ。現時点では最新ヒューマノイドロボットの実機デモンストレーションのほか、AI・インターネットインフラ・セキュリティ技術を融合した新しいロボットソリューションや「ロボット人材派遣型サービス」の活用事例の紹介、労働力不足を解決する実証実験の成果展示などを行う予定だ。展示会の出展に関わる特設ページも開設した。
GMO AIRはすでに「ロボット人材派遣型サービス」を展開している。2025年4月に提供を始めたこのサービスでは、Unitree社「G1」を中心に、エンターテインメント領域、研究機関、実証実験現場に派遣している。用途や目的に応じて動作プログラムを実装し、多様なニーズに対応できる特徴を持つ。
日本のヒューマノイドロボット開発企業支援のため、GMOインターネットグループとして、ロボット開発企業向けにクラウドサーバー、セキュリティサービスなどを一定期間提供するなどのインフラ商材の提供支援や、開発支援基金の設立を通じた日本発のロボット技術開発の資金面での支援、GMOグループのAI・セキュリティ技術との連携による開発支援を進める方針で、同社は「日本をヒューマノイドロボット産業における先進国へと押し上げることを目指してまいります」とコメントしている。





GMOのAIやロボティクスへの取り組みは加速している。
今年(2025年)9月25日にはAIやロボティクスの第一人者が登壇する大規模シンポジウム「GMO AI・ロボティクス大会議&表彰式2025」を開催した。熊谷正寿グループ代表は開会挨拶の中でAIとロボット、ヒューマノイドとの関係や、AI搭載のヒューマノイドの進化、その速度に対する恐怖感などに触れたうえ、1000人の来場者を前に「間違いなく来年は世界産業史上、『ヒューマノイド元年』と言われるようになると思います」と述べ、来場者に対しヒューマノイドへの関心と注意を喚起した。
同社は昨年(2024年)9月にGMO AIRを設立して、「AIとロボットをすべての人へ。」を掲げて活動することを公表した。12月には、熊谷代表の思考やフィロソフィー、GMOインターネットグループのカルチャーを学習した社内向けバーチャル知的ナビゲーター「AI 熊谷正寿」を発表し、今年(2025年)9月24日には、そのAIをヒューマノイド「Unitree G1」に搭載した「ヒューマノイド 熊谷正寿」を発表した。「ヒューマノイド 熊谷正寿」は投げかけられた質問に対し熊谷代表の思考に基づいて回答できる。「GMO AI・ロボティクス大会議&表彰式2025」でお披露目されたほか、終了後の報道陣の取材には、生身とヒューマノイドの“2人の熊谷正寿”がそろって記者団からの質問に答えてみせた。
大会議の冒頭のあいさつの中で、熊谷代表は「AIはパソコンやスマホの画面の中だけですが、ロボットに搭載されてフィジカルに世の中をかえていきます」とAIがロボットに搭載されることの意義を確認。「ヒューマノイド 熊谷正寿」についても「私は寝て食ってサボりますが、彼は電池を食わせれば24時間365日働けます。また私は年を取りますが彼は無限にコピーできます。無限の可能性を秘めているのがヒューマノイドだと感じています」と述べていた。
すでにドローンやAAM市場へのかかわりも強く持っている。ドローンについてはハッキングなどへの対策として、サイバーセキュリティ、情報セキュリティの点から関わっていて、ドローンの大規模展示会Japan Droneにスポンサーに名乗りを上げ、ブースも出展してきた。
AAMについては2023年1月23日に、熊谷代表が、アメリカの1人乗りAAMの開発を手掛けるLIFT社(LIFT Aircraft INC.)から操縦士証「BEGINNER PILOT CERTIFICATE」を日本人として初めて取得したと発表し、3月15日には丸紅株式会社(東京)が大阪城公園(大阪市)で行った実証実験で熊谷代表自身が、LIFT社の1人乗り乗りエアモビリティ、HEXA(ヘクサ)の操縦する様子を公開した。その後もGMOがスポンサーとしてかかわったJapan DroneのブースにHEXAを展示するなど、エアモビリティの社会受容性向上に貢献した。
GMOインターネットグループは「現在、ヒューマノイドロボットの技術革新は急速に進み、将来的には自動車産業を超える規模の産業革命をもたらす可能性があります。一方で、日本は中国・米国・欧州諸国に比べ、この分野での産業化分野において遅れをとっている状況にあります。他国では産官学が一体となってヒューマノイドロボット産業の育成に注力しており、日本においても同様の取り組みが急務となっております」と課題を指摘し、「GMOインターネットグループは、AI技術、堅牢なインターネットインフラ、高度なセキュリティ技術を融合し、ロボット社会実装の安全性と信頼性を支える基盤を提供することで、日本の社会課題解決に貢献してまいります。今回の出展は、日本のロボット産業の発展を後押しし、産官学連携による社会課題解決を推進するという、GMOインターネットグループの姿勢を示すものです」と出展の意義を伝えている。
参考「2025 国際ロボット展」(https://irex.nikkan.co.jp/)



ドローンの展示会Japan Droneのスピンオフ企画第二弾となる「Japan Drone/次世代エアモビリティEXPO 2024 in 関西」が12月18日、JR大阪駅に直結する複合施設、ナレッジキャピタルのコングレコンベンションセンターで開幕した。株式会社ORSO(東京)が開発した国家資格トレーニング用のマットを初公開したほか、白銀技研株式会社(岐阜県)の1人乗り機Beedol-0などを展示、飛行機好きの有志団体が開発したソーラー無人飛行機も展示されている。開催は19日まで。
18日午前9時20分から行われた開幕セレモニーでは、主催する一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の鈴木真二理事長のほか、経済産業省、国土交通省、総務省、大阪府などの来賓があいさつにたち、開催に期待を寄せたあと、登壇者によるテープカットが行われた。
展示会場では午前10時の開場とともに来場者が出展ブースを訪れた。
ORSOのブースでは開発してきた新製品「DRONE STAR トレーニングマット」を初披露。同社の小型練習機DRONE STAR TRAININGを飛行させて使い心地を試せる体験会も開かれ、来場者が次々と飛ばした。ドローン人材育成の第一人者として知られる株式会社Dron é motion(ドローン・エモーション、東京)の田口厚代表取締役が効果的なマットの使い方を伝授するトークセッションも行われ、多くの来場者が足を止めた。
田口氏のトークセッションは19日も午前11時30分から行われる。
白銀技研は1人乗りのパーソナルエアモビリティBeedol-0の実機と、機体の剛性を高めるために開発中のBeedol2号の1/4試験機を展示している。設置したモニターでは試験飛行の映像が見られる。
宇都宮市(栃木県)を拠点に飛行機好きが部活のように集まって活動している有志団体、飛行機研究所は固定翼にソーラーパネルをはりつけたソーラー無人飛行機を展示し客足を止めている。設計上は24時間の飛行が可能で、一昨年時点で7時間の航続飛行を達成している。今後24時間飛行への挑戦を目指している。
伴走するコンサルティングを展開する株式会社Suzak(東京)、上場したブルーイノベーション株式会社、株式会社Liberawareなども人垣を作っていた。
自動車整備用具の株式会社サンコー(東京)のブースには水の気化熱で空気を冷やす業務用冷風機「ECO冷風機」が展示してある。ドローンの「ド」の字も見当たらないため客足が止まりにくいが気になった来場者が展示の趣旨をたずねると「体育館など屋内練習施設で空調が未整備な場所に設置して頂くとお役に立てるかも」という発想だったことがわかり、感心して話し込む姿がみられた。
このほか講演、パネルディスカッションなどにも多くの来場者が詰めかけている。
主催は一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)、共催は株式会社コングレ。総務省近畿総合通信局、農林水産省近畿農政局、経済産業省近畿経済産業局、国土交通省近畿地方整備局、国土交通省近畿運輸局国土交通省大阪航空局、大阪府、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会、公益社団法人関西経済連合会などが後援している。開催は19日まで。



























ドローンの大規模展示会Japan Drone 2024で話題をさらった小型ドローン「DRONE STAR TRAINING」の販売が 7月17日に始まった。開発した株式会社ORSO(東京都千代田区)が公式オンラインストアで取り扱っていて、事前予約者にはこの日から届き始めている。手にした愛好者はさっそく使用感をSNSに投稿し話題が広がっている。ドローンの国家試験向けの自宅練習に活用できるよう、飛行を安定させるビジョンセンサーのON/OFFを切り替えられ、コントローラーとセットになっていることなどの特徴を持つ。1セットで25,700円(税込み)で「新・練習機セット」としての地位固めを目指す。
発売開始日のこの日、音楽ユニットHALF MOONで活躍する音楽家で、ドローン映像作家でもある琢磨仁さんは「トイドローンよりはるかに実機に近い操作感に感動」、講師として多くの人材を輩出したドローン講習の第一人者で株式会社Dron é motion(ドローンエモーション)代表の田口厚さんは「二等国家資格試験でキモになる低速〜中速の速度変化のスムーズさがハンパない」などとそれぞれSNSにDRONE STAR TRAININGの感想を投稿した。
公式サイトはこちら。発売に伴う株式会社ORSOの発表は以下の通り
DRONE STARブランドを手掛ける株式会社ORSO(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:坂本義親、以下ORSO)は、ドローン国家試験向けにビジョンセンサーON/OFF機能を搭載した、“お家で練習できる” 新・練習機セット「DRONE STAR TRAINING」を、本日2024年7月17日(水)より公式オンラインストアにて販売開始いたしました。
【名称】DRONE STAR TRAINING
ドローン・コントローラーセット
【価格】¥25,700円(税込み)
【発売日】2024年7月17日(水)
【公式サイト】
https://www.dronestar.jp/product/training
個人で導入検討されている方は公式ストアよりご購入ください。
また、学校や法人でのお見積りが必要な方は専用フォームよりお問い合わせください
■ 基礎操縦力を効果的に鍛える、 新・練習機セット「DRONE STAR TRAINING」
新・練習機セット「DRONE STAR TRAINING」は、機体とコントローラー(プロポ)のセット販売です。付属する練習用コントローラーは、改正航空法に基づくドローンの実地講習および無人航空機操縦者技能証明の実地試験に必要なドローンの機能を踏まえ、「ビジョンセンサーON/OFF」機能を搭載し、練習用に特化して開発を行いました。
これにより、一等試験や二等試験における「スクエア飛行」、「8の字飛行」、「異常事態における飛行」など、ドローン国家試験における実技試験の基準に準拠した、本番さながらの感覚でお家での練習が可能となりました。
■新・練習機セット「DRONE STAR TRAINING」の特徴
◯技術基準適合証明を取得、
リサイクルマーク対応で安心の練習用機体
機体は、技適認証を取得しており、国内電波法に適合しています。また、JBRCの会員であるため、使用済みバッテリーをお近くの家電量販店で簡単に処分できます。重さわずか50.5g、直径12cmの手のひらサイズで、手動で角度調整可能なカメラを搭載しています。飛行時間は7分で、バッテリーは着脱式なので、充電や交換が簡単に行えます。さらに、プロペラガードを標準装備しているため、自宅や限られたスペースでも安全に練習できます。また、カラーリングは機体、コントローラー共に、「⽩」を基調としており、飛行練習した数だけ経年変化し、 汚れや傷が練習の誇りとなるような、そんな意味を込めてデザインしております。
◯ビジョンセンサーON/OFF機能搭載、
本番さながらの練習を実現
この専用コントローラーは、ビジョンセンサーON/OFF機能を搭載しているため、一等試験や二等試験における「スクエア飛行」、「8の字飛行」、「異常事態における飛行」など、ドローン国家試験の実技試験基準に準拠した、本番さながらの練習を可能にします。また、こだわり抜いて開発したスティックを備えており、さらにモード2およびモード1に対応しているため、操縦者に合わせた操作が可能です。
◯振り返り映像の活用で練習効果を最大化
DRONE STARアプリでは、スマホ画面にリアルタイムの映像を表示し、録画機能を使って飛行ルートを振り返ることができます。メトロノームのリズムに合わせた練習が可能で、グリッド表示を利用して精度の高い飛行を目指すことができます。また、スマホからの録画映像を活用することで、練習効果を最大化します。
App Store:
https://apps.apple.com/jp/app/drone-star-party/id6448650426
Google Play:
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.orso.dronestarparty
■「DRONE STAR TRAINING」製品情報
希望小売価格(税込):25,700円
販売パッケージ:ドローン1台/コントローラー(プロポ)1台 / バッテリー1本(充電ケーブル1本) / クイックリファレンスガイド / 交換用消耗品(交換用プロペラ4枚 ※1セット / 予備クッション)
DRONE STARとは
株式会社ORSOと、株式会社エルの共同プロジェクトである「DRONE STAR」は、2016年にドバイで開催されたドローンレース世界大会に日本代表として参加した高宮悠太郎を中心に、ドローンとスマホアプリを連携させ、楽しみながら学ぶ新しいコミュニケーションを提案するプロジェクトです。DRONE STARとは、お使いいただくユーザーの方々の中から新たなスターが生まれ、今後の新しい可能性を広がる未来が来ることを願ってつけられた名称です。
2017年には、室内で楽しく学べるアプリ「DRONE STAR」と対応機体「DRONE STAR 01」をリリースし、ドローンと共にリリースした連携アプリによって、スマホの画像認識とAR技術を活用し、操縦者の技能をスコア化する機能を提案。2018年には、教育現場でのICT教育を推進するために、ドローンプログラミングアプリ「DRONE STARプログラミング」をリリース。 このアプリは全国各地の教育現場とともに研究開発され、創造的課題や動画撮影が可能で、論理的思考を育むツールとして注目されています。2023年には、お家で安心して飛ばせるバッテリー交換可能な「DRONE STAR PARTY」を発売。2017年にリリースした「DRONE STAR 01」と比べて飛行時間が延びたほか、高さだけでなく水平方向の飛行アシストも追加され、より安定したホバリングが可能となりました。引き続き、DRONE STARを通じて、楽しみながら学ぶ新しいコミュニケーションを提案していきます。
DRONE STAR公式ホームページ: https://www.dronestar.jp/
株式会社ORSOについて
株式会社ORSOは、「テクノロジーとクリエイティブで、ユーザー体験をデザイン」として、サービスを使う方々の思いや意図を利用シーンと共にデザインし、ゲームを始めとするスマートフォンを活用したサービス立案や、ソーシャルゲーム等のグラフィック制作、大学病院等と連携したヘルスケアアプリ、コロナ禍におけるドローン・IoT分野の「みんなの体調ノート」等、様々な分野でユーザーファーストな体験を提供しています。




精密切削加工の株式会社共和製作所(碧南市<愛知県>)は、モーターの振動を吸収する新開発の複合材サンドイッチプレート試作部品を、6月5~7日に千葉・幕張メッセで開かれるドローンの大規模展示会「Japan Drone 2024」で展示すると発表した。複合材サンドイッチプレートはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の間にNFRP(天然繊維強化プラスチック)をはさんで成形した素材で、ドローンに搭載することで振動がフライトコントローラー(FC)やアンテナに与える影響を抑える。
複合材サンドイッチプレートのほか、CFRPやNFRPの部品も展示する。株式会社リベラウェア(千葉市)の超狭小空間点検ドローン「IBIS2」のCFRP製サイドフレームをNFRPに換装したモデルも展示する。NFRPそのものが高い振動減衰性を持っているため、静音性や安定性の向上も期待されるという。
共和製作所の発表は以下の通り
・振動吸収に特化した新素材「複合材サンドイッチプレート」の試作部品を開発 ドローン展示会「Japan Drone 2024」にて初公開

株式会社共和製作所(本社:愛知県碧南市、代表取締役社長 河口 治也 以下、共和製作所)は、2024年6月5日(水)~7日(金)に幕張メッセで開催されるドローン展示会「Japan Drone 2024」に出展いたします。
本展示会では、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)やNFRP(天然繊維強化プラスチック)の空飛ぶクルマやドローンの部品を展示いたします。また、新たに複合材サンドイッチプレートの試作部品も展示予定です。
ドローンモーター専用のNFRPスペーサー
CFRPのフレームにドローンモーターを設置すると、機体が共振を起こすことがあります。そこで、このNFRPのスペーサーを間に挟むことにより、NFRPが異なる共振周波数を持つため、共振の発生を抑制します。また、NFRP自体が高い振動減衰性を持つため、フライトコントローラー(FC)やアンテナへの振動による影響を大幅に低減します。

NFRP(天然繊維強化プラスチック)とは、植物由来の繊維でプラスチックを強化した素材です。軽量で強度があり、CFRPよりも振動減衰性が高いのが特徴です。また、環境負荷が少なく、CO2排出量削減にも貢献するエコな素材です。
小型ドローンのNFRP試作部品
リベラウェア社製の超狭小空間点検ドローン「IBIS2」に使用されているCFRPサイドフレーム部品をNFRPで製作しました。NFRPにすることで、従来のCFRPよりも振動減衰性と静音性に優れ、機体の安定性と操縦性を向上させる効果が見込まれます。

クローラーの複合材サンドイッチプレート試作部品
災害用遠隔操作クローラーのメインプレートをCFRPから複合材サンドイッチプレートに換装しました。 これにより、荒れ地を走行するタフさを維持しつつ、メインプレート上部に設置されているCPUや通信機、カメラなどの精密機器への振動を大幅に低減します。

複合材サンドイッチプレートとは、2層のCFRPの間にNFRPを挟み込んで成形した特殊な多層複合材です。表面はCFRP、中間層はNFRPという形状で、CFRPの持つ高強度高弾性に加えて、NFRPの高い振動減衰性を併せることで、従来の材料をはるかに超える性能を発揮します。
空飛ぶクルマ・ドローンへの取り組み
共和製作所は、1962年創業の精密切削加工会社です。2016年にCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の切削加工を開始したのを機に、2017年からはCFRPと相性の良いドローン分野に参入。以降、CFRPの空飛ぶクルマやドローンの部品を多数製作してきました。
現在はCFRPだけでなく、NFRP(天然繊維強化プラスチック)や複合材サンドイッチプレートなどを用いた部品の試作も進行中です。これらの複合材は、従来の金属部品よりも軽量かつ高強度であり、空飛ぶクルマやドローンの性能向上に貢献します。
共和製作所の強み
共和製作所の空飛ぶクルマ・ドローン事業における強みは、以下の3つになります。
1. 複合材の精密・微細切削加工技術
共和製作所は、CFRPをはじめとする複合材の精密切削加工と微細切削加工を得意としています。特に小型ドローンやマイクロドローン向けの精密小型部品の製作において、高い技術力と豊富な経験を有しています。
2017年から様々な空飛ぶクルマやドローンの部品を製作してきた実績を持ち、生産体制も構築しています。また、複合材に関する深い知見を活かして、協力会社と共同で「ドローン専用の電源ケーブル入り強化アラミド繊維ロープ」の開発にも成功しています。
部品製作にとどまらず、操縦技術や関連する知識の習得、機体の構造まで幅広く学ぶことで、空飛ぶクルマ・ドローンへの深い理解を培ってきました。さらに、深圳で開催される世界最大のドローン展示会視察や新スポーツ「ドローンサッカー」への参加など、常に最新技術と市場動向を把握し、情熱を持って事業に取り組んでいます。
[空飛ぶクルマ・ドローンに関連する保有資格]第1級陸上特殊無線技士
第2級海上特殊無線技士
無人航空従事者試験1級
DPAドローン操縦士回転翼3級
第3種電気主任技術者(電験3種)
第2種電気工事士



■株式会社共和製作所について
共和製作所では 「“技術力”と“行動力”でモノづくりに貢献する」 の理念を元に、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)やNFRP(天然繊維強化プラスチック)などの複合材の切削加工を行っております。
また、複合材の可能性に着目し、様々な工業製品(部品)を製作・導入することで、日本全体の労働生産性を向上し、世界に負けない日本の製造業と成れるよう尽力して参ります。
株式会社共和製作所(キョウワセイサクショ)
代表取締役社長:河口 治也
所在地:〒447-0857 愛知県碧南市大浜上町二丁目35番地2
電話番号:0566-70-8481
創業:1962年1月
設立:1973年12月
資本金:1000万円
従業員数:4名
事業概要:カーボン(CFRP)商品の製造・加工・販売
会社ホームページ: https://www.kyowa-tokai.com/
材料販売サイト : https://cfrp-plate.com/