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ドローンショー事業を展開する株式会社レッドクリフ(東京)が大阪・関西万博の開幕当日の4月13日に実施したドローンショーでギネス世界記録™の認定を受けた。レッドクリフが4月15日に発表し、ギネスワールドレコーズもDroneTribuneの確認に対し4月13日に認定したと認めた。大阪・関西万博ではドローンショー以外にもギネス世界記録™に関連する展示、企画がいろいろだ。夏には盆踊りで挑む計画もある。ドローンショーの勢いに続くか期待が高まりそうだ。

1749機のドローンを用いた「最大の木の空中ディスプレイ」を認定

4月13日に行われたドローンショーで夜空に木が描かれた

 レッドクリフの挑戦は「最大」と「最多」だ。4月13日の万博開幕日には「Largest aerial display of a tree formed by multirotors/drones」(マルチローター ドローンによる最大の木の空中ディスプレイ)と「最大」に挑み、1749機のドローンで「最大の木の空中ディスプレイ」を実現し、同日、ギネス世界記録™に認定された。

 さらにレッドクリフは10月13日の万博最終日にかけて「Most multirotors/drones launched in a year(一年間に飛行させたマルチローター/ドローンの最多数)」と「最多」にも挑戦中だ。レッドクリフは2025年日本国際博覧会の「協会企画催事プラチナパートナー」として、会期中の全日程で行われる協会企画催事「One World, One Planet.」で1000機のドローンショーを実施する計画を遂行中で、準備期間の3月17日から始まった挑戦で達成を目指している。

盆踊りで同時最多人数、最大国籍狙う

 盆踊りでも「最大」と「最多」を狙う。その企画は大阪・関西万博では「大阪の祭!~EXPO2025 真夏の陣~、盆踊りギネス世界記録™に挑戦!」。大阪の夏の風物詩「盆踊り」で、踊る人の人数を競う「最大の盆踊り」と同時に盆踊りを踊った「最多国籍数」の2つのギネス世界記録™に挑戦する計画だ。挑戦するのは7月26日。大阪・関西万博アンバサダー、コブクロが歌うオフィシャルテーマソング『この地球(ほし)の続きを』にあわせて盆踊りを踊る。

 これまで「最大の盆踊り」は2017年9月の八尾河内音頭まつりの2872人で、今回はこれを上回れば記録達成になる。また最多国籍数の盆踊りは現時点で記録はなく、少なくとも50か国以上で記録が認められる公算だ。「大阪ウィーク盆踊り世界記録挑戦事務局」が4000人程度の一般、団体参加を4月18日まで募集した(詳細はこちら)。参加者の90%以上が、5分以上正しく踊れていることが記録達成の条件で、事前の練習も不可欠だ。5月から7月にかけて練習の機会も提供される。

大屋根リング、噴水、休憩所もギネス世界記録™関連

 企画だけではない。大坂・関西万博会場のシンボルで「大屋根リング」もギネス世界記録™に世界最大の木造建築物として認定されている。認定されたのは開幕前の3月4日。大屋根リングの全周は幅(30m)の中心となる15m地点で1周を計測した場合に約2,025mで、建築面積が6万1035.55㎡であることが世界最大との認定につながった。

 噴水もギネス世界記録™の認定を受けた。万博会場内の「ウォータープラザ」で昼間に行われるエンターテインメント「水と空気のマジカルダンス」が、「最大のインタラクティブな噴水設備」(Largest interactive fountain feature:観客が遠隔操作で物理的な表示を変化させることができる人工的で装飾的な噴水施設)として4月7日にギネス世界記録™に認定された。人の身振り手振りに合わせて、約300基の噴水から水が吹き上がり、噴水を操る体験ができる。

「最大の生分解性の3Dプリント建築」に認定されている竹中工務店の「森になる建築」

 会場内に設置してある休憩室も実は、隠れたギネス世界記録™関連施設だ。株式会社竹中工務店が万博会場内の「大地の広場」で休憩所として設置している3Dプリンターで建築された仮設建築物「森になる建築」が、「最大の生分解性の3Dプリント建築(一体造形)」<Largest 3D-Printed biodegradable building (monolithic)>の認定を完成した昨年、認定を受けて来場者の利用を待っている。

 樹木からつくられた酢酸セルロースを3Dプリンターでつくった構造に、外装を和紙と植物の種子や苗でできた「シーズ・ペーパー」で仕上げた「Seeds Paper Pavilion」(シーズペーパーパビリオン)は「使い終わると廃棄物になる建築ではなく、みんなでつくる建築が種となり、使い終わったら森になる」をコンセプトにした。直径4.65m、高さ2.95m。壁面に根が張りやすいよう壁面に土が施され、その土の施された場所も夏場の影を考えられて配置されている。自然と使う人の居心地に工夫が凝らされていて、担当者とコミュニケーションをとると「自然にやさしい」を考える人になった気分になれる。

「森になる建築」の概要、工夫、コンセプトを丁寧に説明する竹中工務店の山﨑篤史さん
森になる建築の中で談笑する竹中工務店のみなさん

 休憩しながら認識を新たにできるカフェとして、さつまいもとりんごのスイーツを展開する「らぽっぽファーム」などのブランドで知られる白ハト食品工業株式会社(守口市<大阪府>)が会場内に出展している未来型チャレンジショップ「おいもといちごとりんごのらぽっぽFarm to the Table」もパビリオン並みの話題を提供している。屋外型のカフェで、利用者の座る真ん中にどーんと畑スペースがある。鉄コンテナを使った再利用可能な畑を提案していて、土の中にサツマイモ、土の上ではイチゴが見える。ギネス世界記録™関連施設ではないが、イチゴとサツマイモを使ったパフェを食べながら自然や農業と共生できる未来の農業を考えるきっかけを与えてくれそうだ。

 白ハト食品は会場内の5つのエリアにタイプの異なる店を出展している。

らぽっぽファームのみなさん
カフェの中に畑がある
カフェの中の畑には鉄コンテナが使われサツマイモ、イチゴが栽培されていた
てっぺんのイチゴが選べるパフェ。赤いイチゴは甘さで知られる奈良の「古都華」。敷かれているのは、例のお笑いで知られるコーンフレーク、、、ではなくダイス状にサクサク触感にしたサツマイモだ

レッドクリフによるドローンショーのギネス世界記録™認定のリリースは以下の通り

レッドクリフ、大阪・関西万博の開幕初日にギネス世界記録™を更新!

~ドローンショーで「最大の木の空中ディスプレイ」を描写、万博会期中の連日ショーでさらなる記録更新にも挑戦~

 ドローンショーを企画・運営する株式会社レッドクリフ(本社:東京都港区、代表取締役:佐々木 孔明、以下「レッドクリフ」)は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)協会企画催事のプラチナパートナーです。会期中の全184日間にわたり、協会企画催事「One World, One Planet.」のメインコンテンツとして、1,000機のドローンショーを実施します。

 開幕初日となる4月13日(日)、2,500機による特別演出の大規模ドローンショーを実施し、ギネス世界記録™「ドローンによる最大の木の空中ディスプレイ」の更新に成功いたしました。

「One World, One Planet.」の世界を描くドローンショー

 本ドローンショーは、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が主催する催事「One World, One Planet.」のメインコンテンツとして行われます。光・音・テクノロジーが融合したスペクタクルな演出を通じて、「願い」をテーマに万博会場と世界をリアルとデジタルの両面でつなぐ新たな体験を提供します。

 開幕初日は特別演出として、2,500機のドローンを使って花火や従来のLEDライトの約6倍の輝度を誇るフラッシュモジュールを搭載した機体も登場。“空を舞台にした未来のショー”を体現しました。会場からは、自然と歓声や拍手が湧き起こり、SNS上では「引き込まれる」「万博のドローンショーすごかった」「空中を縦横無尽に浮かぶ芸術に未来感じて感動した」などの声が多く寄せられ、初日の万博の夜空を華やかに飾りました。

ギネス世界記録(TM)「最大の木の空中ディスプレイ」を更新

 レッドクリフは、大阪・関西万博の期間中(準備期間を含む)に「ドローンによる最大の木の空中ディスプレイ」および「年間で飛行させたドローンの最多数」の2部門において、ギネス世界記録™へ挑戦をしています。

初日となる4月13日(日)には、悪天候の中でも記録への挑戦を決行し、2,500機のショーの中で1,749機のドローンを用いて巨大な“木”のビジュアルを夜空に描写。審査の結果、正式にギネス世界記録(TM)として認定されました。

万博期間中、さらなる記録更新にも挑戦

 ドローンショーは万博閉幕日となる10月13日(月・祝)まで、協会企画催事「One World, One Planet.」のコンテンツとして、1,000機規模で毎日実施予定です。また、期間中(準備期間を含む)の飛行機体数の累積により、「年間で飛行させたドローンの最多数」部門でのギネス世界記録™樹立も目指しています。

【ギネス世界記録™情報】

◆更新した記録

達成したタイトル:Largest aerial display of a tree formed by multirotors/drones(マルチローター ドローンによる最大の木の空中ディスプレイ)

挑戦日:2025年4月13日(日)

挑戦場所:2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博):大阪市此花区

◆現在挑戦中の記録

挑戦するタイトル:Most multirotors/drones launched in a year(一年間に飛行させたマルチローター/ドローンの最多数)

挑戦実施期間:2025年3月17日(月)~10月13日(月)

挑戦最終日: 2025年10月13日(月)

挑戦場所:2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博):大阪市此花区

【大阪・関西万博におけるドローンショー概要】

開催日時:2025年4月13日(日)〜10月13日(月)日没後

開催場所:つながりの海上空(大阪府大阪市此花区夢洲中1丁目)

使用機体数:1,000機

観覧方法:予約不要、観覧無料。チケットをお持ちの方のみ万博会場内でご覧いただけます。

※開催時刻は季節により変更します。

※天候により中止となる場合があります。

株式会社レッドクリフ 代表取締役 佐々木 孔明のコメント

「世界が注目する大阪・関西万博の初日という、かけがえのない舞台でギネス世界記録™を更新できたことは、私たちにとって大きな誇りであり、新たな挑戦の始まりです。

ドローンショーは、ただの光の演出ではなく、人々の心に響くメッセージであり、未来への希望の象徴。私たちはこの空の表現を“文化”として、日本から世界へ広めていきたいと願っています。

誰もが夢を描ける空間を創り続けるために、これからも挑戦を止めることなく歩みを進めてまいります。今後の展開にも、ぜひご期待ください。」

名称  :株式会社レッドクリフ(REDCLIFF, Inc.)

所在地 :東京都港区虎ノ門5-9-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザB

代表者 :代表取締役 佐々木 孔明

設立  :2019年5月15日

事業内容:ドローンショーの企画・運営、ドローン機体販売、ドローン空撮、ドローンプログラミング教室の企画・運営

資本金 :4億4,050万円

URL  :https://redcliff-inc.co.jp/

株式会社レッドクリフについて

「夜空に、驚きと感動を。」をミッションに、高品質なドローンショーを企画・運営する、空のクリエイティブ集団。国内ドローンショー市場でシェアNo.1(株式会社 富士キメラ総研「映像DX市場総調査 2024」|2023年実績)を誇るリーディングカンパニーで、特に1,000機以上の大規模なショーに強みを持つ。ベテランアニメーターによる高品質のアニメーションと、業界最先端のドローン性能による安全かつ唯一無二のドローンショーを実現。2024年8月、国内初となる花火搭載ドローンを用いたショーを成功させ、国内最大規模の3,000機のテスト飛行も実施。さらに同年9月、中国・深圳にて7,998機のドローンによる世界最大のディスプレイとしてギネス世界記録™を更新(※)。日本の伝統的な祭りやイベントとの融合を図り、地域社会の活性化にも貢献。

※…挑戦したタイトル:largest light mosaic by drones/multi-rotors(マルチローター ドローンによる最大の光のモザイク)、達成日:2024年9月4日

AUTHER

村山 繁
DroneTribune代表兼編集長。2016年8月に産経新聞社が運営するDroneTimesの副編集長を務め、取材、執筆、編集のほか、イベントの企画、講演、司会、オーガナイザーなどを手掛ける。産経新聞がDroneTimesを休止した2019年4月末の翌日である2019年5月1日(「令和」の初日)にドローン専門の新たな情報配信サイトDroneTribuneを創刊し代表兼編集長に就任した。現在、媒体運営、取材、執筆、編集を手掛けながら、企画提案、活字コミュニケーションコンサルティングなども請け負う。慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム研究所員、あおもりドローン利活用推進会議顧問など兼務。元産経新聞社副編集長。青森県弘前市生まれ、埼玉県育ち。
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