株式会社ORSO(東京、坂本義親代表取締役社長CEO)は6月6日、予告していたDRONE STARの新モデルを発表し、同日13時に販売を開始した。対応アプリの配信もはじまった。新モデルは「DRONE STAR PARTY(ドローン・スター・パーティー)」。15歳以上が対象で、ひとつあればスマホユーザー4人まで参加できるゲームができパーティーが盛り上がる。機体は前モデルからバッテリー、飛行アシストなどがアップデートされた。メディア向け発表会にはタレントの林家ペー&パー子夫妻、美容アップデートで知られる水沢アリーさんが駆け付け、50.5gの工夫いっぱいの機体に感心しながら「郷ひろみさんに遊んでほしい」、「はっはー」、「ティム・クックさんとアップデートについて語りたい」と、一見カオスで、しかしながらにぎやかに楽しむ精神で貫かれたトークで新モデルの魅力や楽しさを紹介し、ピンクな会場を笑いに包んだ。
発表会の会場は、イメージキャラクターである林家ペー&パー子さん夫妻の衣装カラー、ピンクを基調としたポスターが華やか並んだ。ポスターには商品名の「PARTY」の前に「ペ~」があしらわれ、読み方に「ドローンスター(ペー)パーティー」と(ペー)が添えられて、イメージキャラクターとの一体感と、キャラクターの持つ派手でにぎやかでゆるいいじり感が演出された。それに気づいた出席者がその部分を指でさす様子もみられた。
発表会はORSO DRONE STAR事業部の高宮悠太郎部長が、新モデルDRONE STAR PARTYの機体を飛ばしながら入場するところから始まった。「手元のスマホでコントロールできます。手を放してもホバリングし続けます」と実演した。6年前に発表したDRONE STAR 01の進化版で、機体の飛行時間は5分から7分に、バッテリーは交換可能に、水平方向への飛行アシストがついてホバリングが可能になり、プロペラガードがついた。100mm × 120 mm × 45 mmの機体1台、バッテリー、充電ケーブル、ガイド、消耗品のパッケージで税込み24200円だ。
DRONE STAR PARTYは屋内向けで、スマホアプリと連動させて楽しむ。楽しみ方は複数用意されていて「ホバリングチャレンジ」は、付属のARマーカーを機体搭載のカメラで捕捉し続けた時間でスコアを競う。スマホ画面にうつしだされるドローンカメラが撮影した画像を見ながら、画面上のコントローラーで機体を操作する。
また4人で遊ぶパーティーゲーム「イス1か所くぐって戻ってくる」は、決められた時間内の操作をプレーヤー以外の参加者が判定し、合算スコアを競う。4人が参加する場合、親プレーヤーのスマホ画面に現れるQRコードを他のプレーヤー3人が読み取ればいい。プレーの順番もアプリが決めるため、すでにゲームがはじまった感覚を得られる。ゲーム中にポイントランキングも表示されるなど盛り上がる工夫が満載だ。
高宮氏は「面倒な操作は一切なくおうちでパーティーゲームに集中できます。DRONE STARは引き続き楽しみながら学ぶ新しい体験を創造して参ります」と製品を説明した。
商品説明後にはスペシャルトークセッション準備された。タレントの林家ペー&パー子夫妻、美容アップデートで知られる水沢アリーさんが登壇し、にぎやかなトークを繰り広げた。
ペーさんは「東洋のラスベガス、赤羽出身の林家ペーでございます。ドローンってトンボの大きいのかなって思ってたら小さかった。これ50g?肉が50gだとこんなものですよね。小さいですよね。素晴らしい。これをプレゼントしたい人? 郷ひろみさんです。ぼくよく知ってるんですよ。向こうはあまり知らないと思いますけど。なにしろひろみさんはエンターテインメントの権化ですから、ぜひエンターテインメントなこのドローンを楽しんでいるところを見てみたい」と余談をまじえながら話した。ペーさんが話している途中、パー子さんが「はっは~、や~だ~」とはしゃぎ声をあげながら、カメラで登壇者や会場の様子を撮影していた。
20回の“美容アップデート”を公言している水沢アリーさんは、司会からDRONE STAR PARTYを誰と楽しみたいか問われ、「(米Apple社最高経営責任者の)ティム・クックさんですね。私はアップデートが趣味。アップル社もアップデートの速度がすごいじゃないですか。遊びながらアップデートについて語りたい」と脱線モードを予感させる回答を披露した。
事前収録された、3人がDRONE STAR PARTYを試した映像が投影されたところで、司会から実際に使ってみた感想を問われると、ペーさんが「楽しいです。ゲームは基本的に4人がベターだと改めて思いました。麻雀も4人です。でも難しいですね」と発言。司会が(映像では)「ちゃんと飛ばしておられました」とたたみかけると「いやいや、あれは王貞治さん(元プロ野球選手、ダイエーホークス会長)と同じ5月20日生まれの高宮さんにやっていただいたたんですよ」と裏話を暴露した。
その後は予想通りのカオスな展開となった。
司会:DRONE STAR PARTYは6年ぶりに見た目、サイズ、性能などアップデートされました。水沢さんも中学2年からアップデートを繰り返しておられるということですが(ペーさんが「え~!!」と絶叫)感想は?
アリーさん 「私もようやくここまできました。今バージョン20です。6年ぶりなのでホントはバージョン21でみなさんの前に出たかったのですが、なじませるのに時間がかかるので20のままできました。とくに鼻を大きめにアップデートしています」
(パー子さん終始撮影、「はっは~」も連発)
司会:お鼻、見入ってしまいました」
アリーさん 「先生が喜びます」
司会:今後は何をアップデートしたいですか
アリーさん 「ここまで来るとあとは中身が大事だなと。世界平和を語りたい」
司会:ペーさんにアップデートをおすすめするとしたら何?
アリーさん 「ペーさんはもう最終形態だと思っています」
ペーさん 「あの、すみません、アップデートって、彼女のための言葉ですか? (会場に)皆さん知ってましたか?」
アリーさん 「今後はパー子さんのとった写真の写真展をやってほしい」
ペーさん 「余談ですけど写真のために倉庫を借りてるんです」
アリーさん 「現像してるんですか?」
ペーさん 「現像って言葉、いまでもあんの?」
司会:そんなDRONE STAR PARTYですが
(会場「どんな」)
司会:アリーさんは企画会社の社長もしておられます。DRONE STAR PARTYをPRするとしたらどんな動画を作りたいですか?
アリーさん 「予算がいっぱいあれば芸能人をいっぱい出したい。大御所から小物まで集めて数で勝負」
司会:改めてDRONE STAR PARTYはどんな人に遊んでほしいですか
ペーさん 「え?なんですか?」
司会:どんな人に…
ペーさん 「ジャパーン。郷ひろみさん」
アリーさん 「私はベッドで生活しているおじいちゃん。おうちで飛ばせるから、外に出られない人ともコミュニケーションがとれそうなので一家団欒したいです」
司会:いいお話。素晴らしいですね
アリーさん 「親孝行ですね」
終始会場をどよめかせたあと3人は隣の会場に移動し、プレーする様子を披露した。発表会に居合わせた参加者も使い勝手を確かめた。
DRONE STAR PARTYは期間限定でイメージキャラクター、林家ペー&パー子さん夫妻とのコラボコンテンツが楽しめる。製品の仕様や詳細はDRONE STAR公式サイトで確認できる。
ORSOが同日発表したリリースは以下の通りだ。
ITサービス開発とトイドローン製品や教育教材などの開発を手掛ける株式会社ORSO(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:坂本義親、以下ORSO)は、2023年6月6日(火)に、”お家で飛ばせる”最新ドローン「DRONE STAR PARTY」の発表会を実施いたしました。
〇スペシャルゲストに林家ペー・パー子夫妻、水沢アリーさんが登場!
発表会では、新製品「DRONE STAR PARTY」の発表に伴い、スペシャルゲストの林家ペー・パー子夫妻、水沢アリーさんより、「DRONE STAR PARTY」を使用してみた感想や、ドローンで撮影してみたいことなどトークセッションを実施しました。
イベント概要
■名称 :「DRONE STAR PARTY」記者発表会
■日時 : 2023年6月6日(火)11:00~12:30
■会場 : 株式会社ORSO B1F「463ラウンジ」
■出演者 : 株式会社ORSO DRONE TAR事業部 部長 / ドローンレースパイロット 高宮悠太郎(たかみや ゆうたろう)
■ゲスト : 林家ペー・パー子夫妻、水沢アリーさん
〇「DRONE STAR PARTY」について
ORSOでは、2017年4月に、重量僅か18gのカメラ付きドローンと、お部屋で学べる操縦アプリとして「DRONE STAR 01」を発表し、これまでに様々な遊び方の提案をしてまいりました。「DRONE STAR 01」は、飛行時間が約5分、バッテリーの交換ができない内蔵式だったものに対し、本日発売の新製品「DRONE STAR PARTY」は、飛行時間が約7分とより長くなり、さらにバッテリーも交換可能になりました。また、飛行アシストは高さに加えて水平方向のアシストが追加され、より安定したホバリングを実現しました。15歳以上のどなたでも、安心してお家で飛ばせるドローン、それが「DRONE STAR PARTY」です。
〇「DRONE STAR PARTY」製品情報
●発売日:2023年6月6日(火)
●希望小売価格:24,200円(税込)
●販売パッケージ:ドローン1台 / バッテリー3本(充電ケーブル3本) / クイックリファレンスガイド / 交換用消耗品(交換用プロペラ4枚 ※1セット / 予備クッション)
●公式ホームページ:https://www.dronestar.jp/
〇「DRONE STAR PARTY」アプリ
●ドローン操作の難しさはアプリが解決
最大4人で楽しめるパーティゲーム「DRONE STAR PARTY」が登場しました。このアプリは、全て自動的にゲームを進めてくれるため、みんなで楽しく遊べます。ただし、1人では遊べないため、2人以上4人以下のスマホを持った友達と一緒にゲームを用意しましょう。「DRONE STAR PARTY」では、QRコードを使って簡単に参加でき、プレイヤールーレットで次に操作する人を決めたり、自動的にポイントランキングが表示されます。面倒な操作は一切なく、家で思いっきり楽しめるパーティゲーム、それが「DRONE STAR PARTY」です。
●主なゲームモード
・ 初めての飛行体験
・ ホバリングチャレンジ
・ フリーミッション
「DRONE STAR PARTY」アプリは、「DRONE STAR 01」と同じく、初心者でも簡単にドローン操作を学べる<初めての飛行体験モード>や、ドローンカメラ映像を見て操縦する<フリーミッション>、ARマーカーを活用したゲーム形式の練習ができる<ホバリングチャレンジ>もバージョンアップして搭載されています。
●配信日:2023年6月6日(火)
App Store:https://apps.apple.com/jp/app/drone-star-party/id6448650426
Google Play:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.orso.dronestarparty
林家ペー・パー子夫妻によるゲーム体験の様子
林家ペー・パー子夫妻は、ドローンスターパーティのゲームを体験し、小さなドローンがしっかり飛ぶ様子に驚いて興奮していました。夫妻は自分たちのカメラでその様子を何度も撮影していました。また、小学生やカップルと一緒にゲームを楽しみ、さまざまな年代の人々が一緒に遊べることを実感しました。林家ぺーさんは、形状と回転方向が違う2種類のプロペラが巧みに回転して飛行するドローンの仕組みに興味津々でした。
〇DRONE STARとは
「DRONE STAR」は、ドローンとスマホアプリを連携させ、楽しみながら学ぶ新しいコミュニケーションを提案するプロジェクトです。2016年にドバイで開催されたドローンレース世界大会に日本代表として参加した高宮悠太郎を中心に運営されています。「DRONE STAR」はアプリのブランド名で、利用者の中から新たなスターが生まれ、新しい可能性を広げることを目指しています。2017年には、室内で楽しく学べるアプリ「DRONE STAR」と、対応機体「DRONE STAR 01」をリリースしました。このアプリは、スマホの画像認識とAR技術を活用し、操縦者の技能をスコア化する機能があり、ドローン資格認定学校などで活用されています。2018年には、教育現場でのICT教育を推進するためにドローンプログラミングアプリ「DRONE STARプログラミング」をリリースしました。全国各地の教育現場とともに研究開発を行い、創造的課題と動画撮影が可能になり、論理的思考を育むアプリとして注目されています。
DRONE STAR公式ホームページ: https://www.dronestar.jp/
※画像は開発中のイメージです。実際のサービスでは変更される可能性がありますので予めご了承下さい。
※リリース記載内容は報道発表日時点の情報であり、随時変更の可能性がありますので予めご了承下さい。
※iPhone、iPadは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の登録商標です。
※iOS商標は、米国Ciscoのライセンスに基づき使用されています。
※App Storeは、Apple Inc.のサービスマークです。
※Android、Google Playは、Google Inc.の商標または登録商標です。
※DRONE STARは、日本および他の国々で登録された株式会社ORSOの登録商標です。
※画像は開発中のイメージです。実際のサービスでは変更される可能性がありますので予めご了承下さい。
(以上)
株式会社ORSOについて
株式会社ORSOは、「テクノロジーとクリエイティブで、ユーザー体験をデザインする会社」として、サービスを使う方々の思いや意図を利用シーンと共にデザインし、ゲームを始めとするスマートフォンを活用したサービス立案や、ソーシャルゲーム等のグラフィック制作、大学病院等と連携したヘルスケアアプリ、コロナ禍におけるドローン・IoT分野の「みんなの体調ノート」等、様々な分野でユーザーファーストな体験を提供しています。
ORSOホームページ: https://www.orso.jp/
日本海の島、佐渡、粟島からドイツWingcopter社のVTOLドローン、Wingcopter198を飛行させ、海を越えて新潟市の本土側まで特産の魚介を運ぶ実証実験が11月5日に行われた。佐渡からは特産の南蛮エビ(アマエビ)を西海岸公園(新潟市)まで、約48㎞飛行して運んだ。粟島からもアオリイカを岩船港(村上市<新潟県>)まで36㎞運んだ。それぞれの特産品はJR新潟駅で集約し、JR東日本グループが展開する列車荷物輸送サービス「はこビュン」で東京駅に運ばれ、同日昼過ぎには東京・銀座のアンテナショップ「THE NIIGATA」のイベント会場に並んだ。主催したのはマルチモーダル輸送などに取り組む「新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会」で、メンバーの一員としてドローンの運航管理を担った林賢太氏(AIR WINGS合同会社代表)は「ドローンによる配送の価値を感じて頂く取り組みを引き続き進めたい」と話した。
ドローンはそれぞれの島から、前日の漁で獲れた特産品を積んで飛んだ。このうち佐渡からは2便飛んだ。1便目は佐渡を午前7時1分に出発、本土側の西海岸公園に7時31分に到着した。到着機から特産の南蛮エビの入った容器を取り出したあと、空路上に表れた雨雲をやりすごすためにしばらく待機し、午前8時35分に佐渡に引き返すために離陸。9時9分に佐渡に到着した。再びアマエビを乗せて2便目として午前9時18分に佐渡を離陸し、午前9時51分に本土側に着陸した。それぞれ約30分のフライトだった。佐渡と新潟港の間の移動はジェットフォイルなら67分程度、フェリーなら2時間半程度だ。西海岸公園からJR新潟駅までは陸送した。
今回使ったWingcopter198はドイツ、Wingcopter社が過酷な気象条件下でも配送に活用できることを特徴として生産しているバッテリーを搭載するVTOL機だ。電動で垂直離着陸をするという意味では、次世代エアモビリティ(AAM、いわゆる「空飛ぶクルマ」)の代名詞のように使われるeVTOLの代表機であり、実用化されていないAAMのeVTOLよりも先輩にあたる。余談だが電動のVTOLとしては日本でもエアロセンス株式会社(東京)が2020年以降、「エアロボウイング(AS-VT01)」を発売しており、長距離点検、広域測量などに重宝されている。
Wingcopter198は医薬品など高付加価値な荷物を配送するさいに使われることが多い。8つの回転翼(モーター)、8つのESC、2つのバッテリーや二重化されたシステムを備え、万が一の不具合発生時でも飛行を続けられる冗長性に優れている。また高い自律性で運航管理者の負担が小さく、メンテナンスのしやすさにも工夫されていて、日本の運用者にも信頼性の高い機体のひとつとして知られる。最大離陸重量は24.9 kg、ペイロードは4.5 kg。90 km/hで飛ぶ。
この日の運航管理拠点は本土側の着陸地点である西海岸公園に設けられた。公園内にテントをはり、机を並べ、パソコンや通信機器、その他の機材などを並べた。AIR WINGSの林代表ら運航管理を担った運航管理を担ったメンバーはここに陣取り、飛行のミッションを確認し、各島の積み込み状況について連絡を取り合い、天候を確認するなどした。
佐渡からの2便めの飛行を終えた機体から荷物を引き渡したあと、運航管理を担ったAIR WINGSの林代表は、報道陣の質問に答え、今回の実証の狙いや今後の目標について述べた。主な一問一答は以下の通り。
――狙いは
林氏 「佐渡と粟島の特産品をドローンで運ぶこと。その後新幹線で高速輸送につなぎ(首都圏で)高付加価値をつけて販売することです。ドローン配送による付加価値向上を目指しています。(配送をスタートしてから)5、6時間で(離島の特産品を)首都圏に届けられます」
――課題と展望は
林氏 「現状では第三者上空の飛行はまだ難しい。今後は西海岸公園ではなくダイレクトに駅に届けるハードルをクリアしたい。今回は多くのメンバーで飛ばしましたが、今後は省人化、無人化に取り組み、より少ない人数でより多くの運航管理をしたい。また今回は特産品を配送しましたが、今後は戻り便で島に医薬品や血液製剤を輸送することにも取り組みたい」
――通年で活用する予定か
林氏 「はい。地域の足になるべく、フェリー、ジェットフォイルが欠航しても飛ばせるようにしたい。それ以前に、フェリー、ジェットフォイルが就航しているときには飛ばせることを確実にしたい。まずは就航条件を同等まで引き上げたい」
――前回(2023年11月)の飛行からレベルアップした点は
林氏 「高速化で飛行時間が短縮した。前回は約55分。今回は30分程度。また目指してきた二路線での同時飛行も実施しました。機体を変更したことでトラブルの起こりにくさ、運航させやすさ、操縦しやすさ、チェックしやすさが向上した。運航側が運航しやすく安全性が高いとことを重視しました」
――コストとの見合い
林氏 「提供価値がコストに見合うかどうかが大事。価値だと思ってもらえる取り組みを引き続き進めていきたいと考えています、また物流ドローンである以上、今日は飛ぶ、明日は飛ばない、ということでよいのか。コンディションの漁不良にかかわらず飛ばせる(高い)就航率、定時制が課題だと思う」
――実装時期は
林氏 「西海岸公園までの、住宅地に入らない場所までの離着陸について来年度(2025)中をめどに実用化を考えています。住宅街を超え新潟駅近くまでの経路はさらに3年後を考えています」
なおこの日は粟島からもアオリイカが岩船港までWingcopter198で運ばれた。岩船港からはJR村上駅まで陸送し、鉄路でJR新潟駅まで届けられた。
佐渡、粟島から届いた特産物は、JR新潟駅に集約され、午前11時25分発の新幹線とき318号に載せられた。荷物は株式会社ジェイエアール東日本物流(東京)などJR東日本グループが展開する列車荷物輸送サービス「はこビュン」の配送サービスとして、13時28分に東京駅に届いた。そこから陸送され、14時前には東京・銀座の新潟のアンテナショップ「THE NIIGATA」に運び込まれた。
3階のイベント会場には、容器から取り出されたばかりの佐渡の南蛮エビが「ドローンで日本海をわたって本日届きました!」の説明書きとともに並べられ、来場者を楽しませた。飲食店の店主は「一目で鮮度が違うことがわかります」と感心していた。会場にはイベントを知った来場者のほか、離島振興を促進する行政機関も訪れ、特産品の到着に沸く会場の盛り上げを肌で感じていた。
今回の佐渡からのドローン配送、新幹線へのリレー、銀座での店頭転回などの一連の取組は、官民で構成する「新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会」が主催した。ドローン配送やマルチモーダル物流などで新潟の離島振興に取り組んでいて、今後も佐渡、粟島を中心として振興策の練り上げに力を入れる方針だ。
新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会などは今回の取り組みについて、開催前にプレスリリースを発表している。リリース内容は以下の通り。(写真の先です)
実証実施日 2024年11月5日(火)・6日(水) (メディア公開日は11月5日(火)限定) <2拠点の特産品をドローン輸送と新幹線(列車荷物輸送サービス「はこビュン」)で高速輸送を実施>
新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会(以下、「本協議会」)は、「令和6年度スマートアイランド推進実証調査業務」の一環で、 佐渡島・粟島と本土を結び都心と共栄するDX物流および医療・防災プロジェクト実証事業を実施します。本協議会は、官民連携の様々なプロジェクトを通じて新潟でのスマートアイランド※1実現に向けて、貢献していきます。新潟県佐渡市、粟島浦村、新潟市にてドローン運用の社会実装に向けた調査飛行を(以下、「本調査))を11/5(火)・6(水)に実施することをお知らせします。
※荒天の場合中止となる場合がございます。
※1国土交通省が推奨する、離島地域が抱える課題解決のためICTやドローンなどの新技術の実装を図る取り組み
◆「新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会」を立ち上げ本調査を行っております。
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社(東京)https://www.persol-bd.co.jp/
新潟市https://www.city.niigata.lg.jp/
佐渡市https://www.city.sado.niigata.jp/
粟島浦村https://www.vill.awashimaura.lg.jp/
AIR WINGS合同会社(東京)https://www.airwingsllc.com/
株式会社ジェイアール東日本企画(東京)https://www.jeki.co.jp/
【スマートアイランド推進実証調査 取組のご紹介】
◆本プロジェクト概要
❶マルチモーダル物流※による長距離高鮮度直送を利用した地域産業活性化
※マルチモーダル物流とは複数の輸送方法(交通機関)を連携した物流のことであり、今回はドローンと新幹線を連携した物流ルートを開設します。
【今回の事業での取り組み】・・・ 海産物限定受発注の実証実験
①佐渡島(佐渡市)※11/5(火)はメディア公開日です。
佐渡島<ドローンよる高速発送>→西海岸公園→新潟駅<上越新幹線を活用した荷物輸送サービス
「はこビュン」>→東京駅→■11/5(火)銀座_新潟情報館「THE NIIGATA」■11/6(水)都内飲食・販売店等
②粟島(粟島浦村)※11/5(火)はメディア公開日です。
粟島<ドローンよる高速発送>→岩船港→新潟駅<上越新幹線を活用した荷物輸送サービス「はこビュン」>→東京駅→■11/5(火)銀座_新潟情報館「THE NIIGATA」■11/6(水)都内飲食・販売店等
【今後の構想】<JREMALL等Webサイトを通じて>ふるさと納税返礼品への反響→島の漁業活性化
❷ドローンによる離島本土間配送と海岸漁場監視
【今回の事業での取り組み】・・・海岸漁場監視
粟島浦村周辺(定置網・養殖場)→粟島アプリ『しらせあい』※による情報共有
※粟島アプリ『しらせあい』…粟島汽船の運航情報や予約、天気、役場等からのお知らせなどを掲示するアプリケーション
【今後の構想】医薬関連品配送:島内の診療所⇔本土の医療機関の構築
❸ドローンによる島内ホテルベース物流
【今回の事業での取り組み】・・・特産品・高付加価値サービス食品配送
佐渡島内ホテル⇔キャンプサイト
【今後の構想】防災備蓄配送:佐渡島内ホテル⇔市役所等
【輸送海産品のご紹介】
◆各島の海産品を輸送いたします。※下記一部抜粋ご紹介
南蛮エビ (佐渡島)
佐渡で獲れる甘エビは、鮮やかな赤色と形が赤唐辛子(南蛮)に似ていることから「南蛮エビ」と呼ばれています。プライドフィッシュに認定されている「南蛮エビ」は佐渡沖水深400m前後、水温1℃の海洋深層水育ちの南蛮エビは新鮮で甘さが自慢となっています。
新鮮お魚セット (粟島)
新潟県の最北に位置する粟島。コアな釣り人が好んで現地に訪れるほど、四季折々の旬な天然魚が豊富。時期により石鯛やヒラマサ、真鯛など多くの種類の魚が獲れます。(本実装は、獲れた魚を詰め合わせてお届けします。)
漁師が選んだ、本当においしい魚。それが、PRIDE FISH ープライドフィッシュー
魚離れが年々進む中、思わず感動せずにはいられない魚の本当のおいしさをもっとたくさんの人に知ってもらうため、地元漁師が自信を持って勧める魚の底力を感動をもっとしてほしいと「プライドフィッシュプロジェクト」は生まれました。
地域ごと、春夏秋冬ごとに、魚を知り尽くした漁師が選ぶ “今一番食べてほしい魚” をぜひ味わってみてください。
【使用機材のご紹介】
★使用機体
ドイツWingcopter社製のWingcopter198型機(伊藤忠商事所有機体)を利用します。
独自特許のプロペラ・ローターの可変機構や冗長システムが備わっており、飛行効率と安全性の向上を実現しています。また離陸から着陸まで完全自動飛行が可能なため、運航に必要な人員を最小化することができ、運航コストの低減につながっています。海外メーカーとして日本で初めて第一種型式認証を国土交通省に申請しており、越佐海峡の厳しい飛行環境にも耐え得る飛行性能を証明することで、物流ドローンに求められる安全性、定時性、採算性を確保し、社会実装を加速させていきます。
トヨタ自動車株式会社は11月2日、AAM開発の米Joby Aviationが日本で試験飛行をした際の動画を公開した。試験飛行はトヨタ自動車の東富士研究所(裾野市<静岡県>)で行われ、富士山を背景に飛行する印象的な場面が登場する。Joby機が米国以外で試験飛行を行うのは今回が初めてだ。
トヨタはJobyに対し出資しており、10月には5億ドルの追加投資を表明した。追加投資は2回にわたり1回目は2024年末までに、2回目は2025年内をめどに行われる見通しだ。トヨタの出資は型式証明の取得や商業生産などを支援することを目的としており、推移を見ながら随時出資が行われる見通しだ。計画通り出資が行われるとトヨタによる出資は3億9400万ドルになる。Jobyは大阪・関西万博でデモ飛行を予定しているグループのひとつに名を連ねてもいる。
11月2日、「Joby Aviationとトヨタ、空のモビリティの実現に向けた挑戦を加速」と題する発表文を公表している。発表はこちら。
掲載文は以下の通りだ。
トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)とJoby Aviation(以下、Joby)は、両社の創業以来の夢である、空のモビリティの実用化に向け、トヨタの代表取締役会長の豊田章男、Jobyの創業者兼CEOのJoeBen Bevirt(ジョーベン・ビバート氏)が空への想い、情熱を確認し合いました。
トヨタは創業以来、誰もが自由に移動できるモビリティ社会の実現に向けて、空のモビリティに挑戦してきました。今から100年前の1925年、トヨタグループの創始者である豊田佐吉は懸賞金を寄付し、「飛行機に載せて、太平洋をひとっとび」できる性能を持つ蓄電池の開発を推奨しました。それは、eVTOL*にも通ずる、動力源としての電池の可能性を見出し、次世代への夢として続いています。その後、トヨタ自動車創業者の豊田喜一郎は航空機事業にも強い関心を抱き、ヘリコプターや航空機の部品の試作などを行いました。戦後、豊田章一郎は、トヨタにおけるエアロ開発発祥の地である東富士研究所において米国企業と世界初となる電子制御のエアロ・ピストン・エンジンの共同開発を行うなど、空のモビリティへの挑戦は、脈々と受け継がれてきました。
そして現在、モビリティカンパニーへの変革を掲げるトヨタはJobyという素晴らしいパートナーと共に挑戦する機会に恵まれました。「環境への影響がより小さくなる世界、渋滞に悩まされることなく、大切な人や場所と過ごす時間を増やせるような世界に変えたい」という夢と情熱を持つJobyのジョーベン・ビバート創業者兼CEOと、すべての人に移動の自由をお届けすることを願う豊田章男が出会い、共に歩み始めました。エンジニアのスタートアップとして始まったJobyの空のモビリティへの夢と情熱とトヨタの自動車生産及び技術開発の知見を活かした7年にわたる両社の取り組みを経て、eVTOLは日本で初めての試験フライトを行いました。
Jobyの創業者兼CEOであるジョーベン・ビバート氏は、「日本でのフライトは、我々が長い間待ち望んできた瞬間であり、クリーンな空の旅を実現するための重要なマイルストーンになります。当社は、トヨタの空のモビリティに対するビジョンに共感しており、その未来の一端をお披露目する機会を得たことを光栄に思います」と語りました。
トヨタの取締役・副社長の中嶋裕樹は、「空のモビリティは『距離と時間の感覚』を変える可能性を秘めております。空のモビリティという新しい選択肢が加わる未来は、多くの人たちの生活をさらに豊かにしていくことでしょう。トヨタもモビリティカンパニーとして、空と陸のシームレスな移動を実現し、あらゆる人たちが自由に移動できる社会を目指してまいります。Jobyはこの新しいモビリティ社会の実現に向けた重要なパートナーです。トヨタもJobyとの協業を一層深め、Jobyと共に夢の実現に向け歩み続けてまいります。」と語りました。
トヨタは、創業期からの志を受け継ぎ、モビリティ事業を核に、すべての人に移動の自由をお届けし、世界中の人々を笑顔にしていきます。そして、Jobyという同じ夢を持つ仲間と共に、もっと自由で、もっと豊かな未来の実現に向けて取り組んでまいります。
ソニーグループ株式会社とソニーマーケティング株式会社は11月1日、空撮用機Airpeak S1と関連製品の販売を来年3月末で修了すると発表した。理由について「昨今のビジネス環境の変化」と説明している。またドローントリビューンに対し、「ドローン事業からの撤退ではない」と説明した。
2025年3月31日に、機体(ARS-S1)、ジンバル(GBL-T3, GBL-PX1)、バッテリーチャージャー(LBG-H1)、送信機 (RCR-VH1)、バッテリーステーション(LBN-H1)、RTKキット(RTK-1)、2026年3月31日にバッテリーパック (LBP-HS1, HS1/10SET, LBP-HM1)プロペラ(PPL1785)の販売を修了する。店頭で販売状況はAirpeak取扱販売店が在庫状況などから判断することになるとみられる。アプリケーションやサービスも機体購入後に加入する可能性も想定し、2030年3月31日までに順次提供を停止する。定期点検、修理、ソフトウェア保守も2030年3月31日に終了する。
Airpeak S1はフルサイズミラーレス一眼カメラ「α」の搭載が可能な機種として「世界最小クラス」として登場。独自開発の17インチのプロペラなどがドローンの愛好家の間で話題になり、クリエイターの要望を叶える安定性や操作性を次々と実現する機体として高い評価を獲得している。展示会やデモフライトでは目玉出品の立ち位置を獲得していた。
ソニーグループは2020年11月、ドローン事業の参入を発表。2021年1月に米国のテクノロジーの見本市、CESでAirpeak S1を世界に先駆けて初公開し、6月に「ソニーグループ株式会社は、ドローンのさらなる発展や最高峰の価値創出に貢献する志を込めて開発を進めてきたAirpeakの第一弾として『Airpeak S1』を発売します」と発売を発表していた。クリエイターの話題を独占したAirpeak S1は2025年3月末に開発の歴史に幕を下ろす。
大規模物流施設「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」で10月26日、地域住民との交流を図るイベント「MIRAI FES」が開かれ、施設内のドローンラウンジでは子たちがドローン操縦体験で歓声をあげた。一般社団法人日本UAS産業振興協議会、ブルーイノベーション株式会社が監修するドローンの実証実験施設「ドローンネットフィールド」では、元サッカー日本代表の中澤佑二氏が参加する小学生サッカー教室が行われた。
「MIRAI FES」は、10月2日に竣工式を迎えたMFLP・LOGIFRONT東京板橋を地域に開かれた施設としてお披露目するため、三井不動産株式会社、日鉄興和不動産株式会社が開催した。「街づくり型物流施設」として開発した施設で、会場にはMFLP・LOGIFRONT東京板橋に関連する企業や地域の警察、消防の展示ブースなどが並んだほか、味自慢のキッチンカーが来場者をうならせた。
施設内の屋内多目的施設「ドローンラウンジ」では子供向けのドローン操縦体験が行われ、磁石をくくりつけたロープのついた小型ドローンをあやつって、磁石につくプレートをほどこしたスナック菓子やチョコレート、カップ麺などをつりあげる子供向けの体験が催された。参加した子供たちは、係員にコントローラーの使い方を教わったあとに自力でドローン操縦に挑戦。つきそいの親が「もうちょっと」「あと少し右」など声援を送る中、子供たちは思い思いのドローンを操作した。上手にお菓子をつりあげた子供は満面の笑顔で釣果を報告していた。
併設されたネットで覆われた屋外施設「ドローンネットフィールド」は、ドローンの教習やフットサルのコートなどして活用できる施設で、MIRAI FESでは小学生サッカー教室の会場として使われた。元サッカー日本代表の中澤佑二氏が事前に申し込んだサッカー少年たちを盛り上げた。中澤氏は特設ステージでのスペシャルトークショーにも登壇し、フェスを沸かした。
企業ブースが並ぶコーポレートブースには、ドローンフィールドなどを監修し、研究所が施設に入居するブルーイノベーションがドローンやドローンポートなどを展示した。同社のブースには、ブルーイノベーションが指導にあたった日本大学豊山女子高等学校ドローン部の活動をパネルでまとめて展示してあったり、立ちよった子供たちが付箋に描いたドローンを張り出してあったりした。
MFLP・LOGIFRONT東京板橋でドローンスクールを運営するKDDIスマートドローンアカデミー東京板橋校もブースを出展し、SkydioやPRODRONEの機体を展示した。
MIRAI FESの間も敷地の河川側の公園は地域に開放され多くの市民が休日を楽しんだ。またローストビーフ、から揚げ、キッシュ、ケバブ、たこやき、トルティーヤなどを提供する多くのキッチンカーが来場者を楽しませた。
テクノロジーの大規模展示会「CEATEC2024」は10月18日に閉幕し、4日間に112,014人(前年比25.8%増)の来場者が足を運んだ。最終日の18日には閉会の午後5時直前まで多くの来場者でにぎわった。ドローン関連でもブルーイノベーション株式会社の熊田貴之代表、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の嶋本学参与が登壇し、ドローンジャーナルの河野大助編集長が進行役を務めた災害対策のパネルディスカッションに立ち見も含め多くの見学者を集めた。
CEATECを主催する一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA、津賀一宏代表理事/会長=パナソニックホールディングス株式会社取締役会長)が閉幕を発表した。808社/団体による展示、203の講演などが催された。開催は25回目で、今回は一般社団法人日本自動車工業会が主催する「JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024」との併催となり、10月15日~18日の4日間に登録来場者数を112,014人(前年比25.8%増)集めた。
最終日も終日入場者の流れが多く、会場は閉幕まで賑わいが続いた。ブルーイノベーションの熊田代表、JUIDAの嶋本参与も最終日に開催されたパネルディスカッション「災害時のドローン活用最前線」に登壇した。能登地震、能登豪雨の被災地に現場で活動した両氏にドローンジャーナルの河野編集長が、ドローンの有用性や災害対応での課題などのテーマを投げかけ、両氏が回答すると、メモにペンを走らせる来場者の姿が見られた。140席ある座席はほぼうまり、立ち見も出るほどの盛況だった。
パネルディスカッションではブルーイノベーションの熊田氏は、「能登では初動支援、詳細点検、二次災害監視などの対応をした。そばに人がいなくても自動でドローンを離陸させられるドローンポートを設置して災害監視をさせたが、災害のリスクのある場所であれば人を危険にさらすことがなく安全性が高いことを確認できた」などと述べた。
ポートについてJUIDAの嶋本参与は「実はコストの課題も克服できる。ヘリ、飛行機などで現地を確認する費用と比べ格段に安い。これは高頻度で監視できることにもつながる」と有用性を強調した。
課題について、熊田氏は「被災地は(国交省による緊急用務空域に指定されることで)ドローンを飛ばすには地域の要請が必要。今回はJUIDAが指揮を執ったので飛ばせた。ほかに通信、電源も課題だ」などと指摘した。嶋本氏は「災害の場所は危険だらけ。完全無人化をすすめることが重要」と述べた。
次回の「CEATEC 2025」は、2025年10月14日(火)~17日(金)の開催を予定している。
航空宇宙産業の展示会「2024国際航空宇宙展」(主催:一般社団法人日本航空宇宙工業会、株式会社東京ビッグサイト)が10月16日、都内の展示会場東京ビッグサイトで開幕した。UAV、AAMに関連する技術も多く出品されている。初日は防衛関係者の姿も多くみられた。また千葉、覚張メッセでは前日の10月15日にテクノロジーの展示会「CEATEC 2024(シーテック 2024)」(主催:一般社団法人電子情報技術産業協会=JEITA)と、併催企画モビリティ技術のビジネス展「JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024」(主催:一般社団法人日本自動車工業会=JAMA)も開幕し、関連技術、周辺技術が来場者の関心を集めている。国際航空宇宙展は19日まで開催され、18日までがトレードデー、19日は一般にも公開するパブリックデーにもなる。CEATEC、JAPAN MOBILITY SHOWは18日まで。
国際航空宇宙展ではヨーロッパの航空宇宙産業大手エアバス、米航空産業大手ボーイング、米ロッキード・マーチン、米RTX、韓国KAI、英BAEシステムズなど海外勢が多く出展している。日本からも新明和工業株式会社(宝塚市<兵庫県>)、川崎重工業株式会社(東京)、IHI(東京)などが参加し、23カ国・地域から600を超える関連企業・団体の技術が会場に並ぶ。
会場ではエアバスの大型VTOL、新明和のKブログラム(経済安全保障重要技術育成プログラム)に採択され開発中の成層圏用HAPS、KAIのコンバットUAVやAAMなどが客足を止めていた。AI制御で2人の運航者が多数の群制御が可能なことで知られ国内にも配備されている米Shield AI(シールドAI)社のテールシッター型VTOL UAS、V-BATも展示されている。
ヘリコプターのポート関連技術を扱うエアロファシリティー株式会社(東京)はビル屋上などAAMが使いやすくするための素材を提案している。ビル屋上の鉄筋コンクリートは磁界を発生させていて、これがAAMのコンパスの機能に障害を与えるおそれがあることを問題視、展示会では非磁性PC床板などを提案し、採用実績とともに展示している。
CEATECとJAPAN MOBILITY SHOWでは、一般社団法人日本水中ドローン協会(東京)などが海洋DXパビリオンで水中ドローンのデモを実施。株式会社レスター(東京)はスイスFlyability社の球体ドローンELIOS3を展示、デモ飛行などを実施している。また徳島大学は山中建二助教ら5人の共同研究として、陸上走行用の2人乗りのクルマが4つの車輪がそのまま回転翼になるほか、車体床下にも回転翼を備え、少しだけ飛ぶ「空も飛べるクルマ」の模型を展示している。
インフラ事業者向けデジタル化サービスを展開し、Liberawareなどとの共同事業で知られるCalTa株式会社(東京)なども出展。高い織物技術からドローンの機体素材として期待されている炭素繊維の成形などに強みを持つサカイ産業株式会社(島田市<静岡県>)はアラミド繊維の厚板成形品などを展示している。自動車の内外装部品を得意とするしげる工業株式会社(太田市<群馬県>)は成型後の端材を使ったキャンプ用品などを提案。加工技術をアピールし、マッチングを呼び掛けている。