ブルーイノベーション株式会社(東京)は、ドローンに搭載すると送電線のたわみに沿って自動で飛ばすことのできる同社独自開発の送電線追従制御モジュールについて、サイズ、重量ともコンパクト化した新モジュール「BEPラインmini」を発表した。重量で73%減とほぼ4分の1にした。当面はDJI MATRICE 30への搭載を想定する。従来モジュールはDJI MATRICE 350に搭載しているが、新モジュールはより小さな機体に搭載できることから可搬性が高まり使い分けが可能となる。ブルーイノベーションは点検可能エリアが2~4倍に拡大するとみている。ユーザーの要望があり条件が整えば5月中にも導入する。
ブルーが発表した「BEPラインmini」は、2022年に同社が上場するよりも前に発表していた送電線追従制御モジュールの進化版だ。
ドローンに搭載するモジュールで、鉄塔と鉄塔の間にはられたたわんだ送電線の劣化の有無などを点検するさいに、必要な画像を明瞭に撮影できる距離を保ちながら自動で飛行できる機能を備える。ブルーイノベーションは挙動制御や別のデバイスとの連携技術を得意としていて、送電線のたわみに沿う飛行制御もそのひとつとして、2022年に従来モジュールが発表されたときからその技術は高く評価されてきた。
今回の小型化はサイズ、重量ともに行われた。重量は約200gで従来機の750gと比べると550g(73%)の軽量化にあたる。この利点をいかすべく、新モジュール「BEPラインmini」は、展開時に470 mm×585 mm×215 mm の折りたたみ型産業機DJI MATRICE 30への搭載を想定している。従来機は展開時 810 mm×670 mm×430 mm のMATRICE 350が想定して運用されており、新モジュールを搭載したドローン全体もコンパクトになる。
コンパクトになることで従来機では運搬や離着陸スペース確保などの点で制約があった場所にも、一部で点検可能なエリアとなることが期待される。もともと、山間部へも持ち運びが容易な小型機で運用したい、という強い要望が利用者から寄せられていたことが「BEPラインmini」開発のきっかけとなったという。なお従来モジュールも、環境に応じた使い分けが想定されるため引き続き提供する。
ブルーイノベーションは6月に千葉・幕張で開催される大型展示会「JapanDrone2026」(日本UAS産業振興協議会<JUIDA>主催)に「BEPラインmini」を展示し、小型化のサイズ感を来場者に直接感じ取ってもらう計画だ。また利用者から要望があれば、来月の展示会での公開を待たず、今月中にも導入する方向で準備している。当面はモジュール貸与型の月あたりの定額制サブスクリプション型サービスとしての導入を予定している。今後、モジュールと機体とのセットでの提供や、搭載可能機体の拡充なども検討する方針だ。
ブルーイノベーションの発表はこちら




リリースの全文は以下の通り
ブルーイノベーション株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:熊田 貴之、以下 ブルーイノベーション)は、送電線ドローン点検ソリューション「BEPライン」において、小型モジュール化を実現した新モデル「BEPラインmini」を開発いたしました。
本製品は、送電線点検における安全性・効率性の課題を解決するインフラ点検ソリューションとして、すでに電力業界において実運用されている技術です。 一方で、現場からは「山間部へも持ち運びが容易な小型機で運用したい」という強い要望が寄せられていました。こうした現場ニーズに応える形で開発された「BEPライン mini」は、従来比約73%の軽量化を実現し、小型ドローンでの運用を可能としました。これにより、これまで機材運搬が難しかった山間部などの現場への展開が可能となり、適用可能範囲は従来の約1~2割から約4割へと大きく拡大します。さらに、点検時間の短縮と人員の最適化を同時に実現し、送電線点検を「属人作業」から「標準化されたデータ運用」へと進化させます。
本製品は、2026年6月に幕張メッセで開催される「Japan Drone 2026」にて実機を初公開予定です。
■送電線点検の課題とBEPライン誕生の背景
我が国の電力インフラは高度経済成長期に整備された設備が多く、老朽化対策として定期的な点検の重要性が年々高まっています。送電線の点検はこれまで、鉄塔への昇塔作業やヘリコプターによる巡視、地上からの目視確認など、人手に大きく依存した手法が主流でした。
これらの手法は、高所作業に伴う重大な安全リスクや作業負担の大きさに加え、コスト面でも課題を抱えています。また、送電線は地形やたわみにより三次元的に複雑な形状を持つため、ドローン活用においても高度な操縦技術が求められ、作業品質のばらつきや人材不足といった新たな課題が生じていました。
BEPラインは、これらの課題を解決するために開発された送電線点検専用のソリューションです。
■BEPラインの技術的特長(先進性・独自性)
BEPラインは、ドローンと独自の送電線追従制御モジュールを組み合わせることで、送電線に沿った自動飛行を実現します。送電線までの離隔距離をリアルタイムで計測し、一定距離を維持しながら自動で追従飛行を行う技術により、従来は熟練操縦者に依存していた近接点検を、安定的かつ安全に実施することが可能となります。
さらに、高解像度カメラによる近接撮影により、従来の目視点検では確認が困難であった微細な異常の把握にも対応します。これにより、点検の標準化・再現性の確保と、点検品質の向上を同時に実現しています。
■共同開発および実運用実績
本ソリューションは、東京電力ホールディングス株式会社および株式会社テプコシステムズとの共同開発を起点に、約3年間の実証を経て実運用へと移行しました。その後も改良を重ね、実運用開始から4年以上にわたり継続的に活用されています。
現在は、複数の電力会社に導入され、導入案件は20件を超えています。これらの実績により、本ソリューションは実証段階にとどまらない、電力インフラの実務に組み込まれた社会実装済みの技術として確立されています。
■「BEPライン mini」の主な特長
BEPラインの運用拡大に伴い、顧客からの問い合わせや要望を分析した結果、最も多く挙がった課題が「機動力の向上」、すなわち「持ち運びが容易な小型機で運用したい」というニーズでした。
2023年6月以降に寄せられた全49件の問い合わせを分析したところ、この要望は複数の電力会社の支社や協力会社から共通して寄せられており、現場における最優先課題であることが明らかとなりました。
「BEPライン mini」は、こうした現場ニーズを起点に開発されたモデルであり、小型・軽量化により「現場で使い切れるソリューション」への進化を実現しています。
1.約73%の大幅な軽量化(750g → 200g未満)
可搬性を大幅に向上し、山間部・狭隘地などこれまで対応困難だった現場への展開が可能にします
2.小型ドローンへの対応
大型機(DJI Matrice 350等)に加え、取り回しの良い小型・高機能モデル(DJI Matrice 30等)での運用が可能となり、現場条件に応じた柔軟な点検運用を実現します。
3.適用現場の拡大(最大4倍)
従来は限定的だった適用範囲を拡張し、より多くの現場での導入が可能となります。
4.高い投資対効果(ROI)と安全性
従来3名体制であった運用人員を2名体制(将来的には1名)へと最適化し、1径間あたりの点検時間を約半減(3時間から1.5時間へ)。
また、昇塔や危険地帯への進入が一切不要となり、極めて安全な点検を実現します。
■ご提供形態について
BEPライン は、モジュール貸与型のサブスクリプション形式で提供します 。購入不要のため初期投資を抑えながら導入が可能です。
モジュール単体での導入を起点とし、今後は機体セット提供や、取得データを活用したデータ解析サービス(報告書自動作成等)へと展開することで、継続的な収益基盤の構築と顧客価値の最大化を図ります。
■「Japan Drone 2026」にて実機お披露目
2026年6月3日より幕張メッセにて開催される「Japan Drone 2026」ブルーイノベーションブースにて、「BEPライン mini」を装着した実機を初公開いたします。ブースでは「750g → 200g」の比較展示を行い、小型化のインパクトを体感いただけます。
■今後の展望
ブルーイノベーションは今後、本ソリューションを通じて電力会社におけるドローン点検の標準化を推進し、導入拡大を加速してまいります。
さらに、蓄積された点検データを活用したAI解析により、点検から予兆保全までを一体化したインフラDXプラットフォームへと進化させ、電力インフラの維持管理コストの構造的な削減に貢献します。
これにより、送電インフラ点検は「人手による作業」から「データに基づく最適化」へと進化し、持続可能な社会インフラの実現に寄与してまいります。
(以下、会社概要など省略)
株式会社ACSL(東京都江戸川区)は、火力発電所の煙突内部を点検する煙突点検ドローンに対応した専用のGCS(基地局)アプリケーション「Smokestack TAKEOFF」を開発したと発表した。煙突の内径や高さ、飛行条件、カメラ種別、センササイズなどを入力すると、飛行ルートを算出し、ボタンをおせば自動飛行する。飛行中がGCS画面でドローンのとらえた映像をリアルタイムで確認できる。ACSLは開発の委託を受けた関西電力グループと実務に適用できることを確認し、7月15日に受注を開始した。
開発したGCS(基地局)アプリケーション「Smokestack TAKEOFF」は、必要な情報を入力することで飛行設定を算出しルート作成する。GCS上のボタンで自動飛行し煙突内を撮影。飛行中のテレメトリ情報や点検用カメラの映像をリアルタイムで確認できる。
発表内容は以下の通り。
株式会社ACSL (本社:東京都江戸川区、 代表取締役社長:鷲谷聡之、 以下、 ACSL)は、 関西電力株式会社(以下、 関西電力)より受託され、 ACSLの用途特化型機体である煙突点検ドローンに対応した専用の基地局アプリケーション(以下、 GCS)である「Smokestack TAKEOFF」を開発しました。 そして、 関西電力のグループ会社である株式会社Dshift(以下、 Dshift、 https://www.dshift.co.jp/ )と関西電力との協業体制により実務適用できたため、 ACSLは煙突点検ドローンと本専用GCSをセットにし、 本日より受注を開始しますのでお知らせいたします、
背景
発電所や化学プラントに設置されている煙突の内部は、 排出ガスの熱や酸腐食等の要因により劣化していくため、 定期的にゴンドラを架設する等し、 目視点検を行う必要があります。 点検時には稼働を停止した状態となり、 ゴンドラを設置した点検では一般的に2-3週間かかり人手も要するため、 コストと人員不足の点から課題となっています。 また、 高所作業のため、 安全面での不安を抱えながらの作業となります。
そうした課題を解決するため、 ACSLは関西電力より受託され、 煙突内部の点検を行うための専用ドローンを2020年8月に開発しました※1。 ドローンによる点検は、 人が地上にいながら自動飛行による点検が可能であり、 安全かつ迅速に状況確認ができるのが特徴です。 煙突1基あたりの点検時間は、 求められる画像品質によりますが、 詳細な点検で1-2日、 360度カメラで簡易的に見るだけであれば半日で完了します。 また、 高所作業による労働災害の心配がなくなるという点においても効果が期待できます。
※1 2020年8月6日 関西電力が火力発電所の煙突内部点検で活用するドローンを開発 関西電力特許出願(特願 2020-063862)
https://www.acsl.co.jp/news-release/press-release/1357/
煙突点検ドローン専用GCS「Smokestack TAKEOFF」
ACSLは、 関西電力より受託され、 煙突点検ドローンの実装を推進するために必要な専用GCSを開発しました。 本GCSにより、 ドローンを活用して初めて煙突内部を点検する方でも、 必要な情報を入力してボタンを1つ押すだけで、 安全に煙突内部を飛行し点検データを取得することが可能です。
【特徴】
煙突の情報やカメラ設定および撮影条件を入力することで最適な飛行設定を算出しルート作成することが可能です
GCS上のボタン1つで自動的に飛行撮影が可能で、 飛行中の各テレメトリ情報や点検用カメラの映像をリアルタイムで確認することができます
ACSL-PF2に搭載したカメラにより高精度な点検画像を取得することができるため、 微細なクラックが検知可能です。


株式会社SkyDrive(東京)の貨物輸送ドローンが10月22日、大阪港の中央突堤で海上を自動飛行した。大阪湾に接した中央突堤で離陸した機体は、上空で方向を変え大阪湾の洋上を数分間、安定した飛行を披露した。飛行は空飛ぶクルマの社会受容性を高める方法を探るための実証実験で、実験の様子は、抽選で選ばれた地域在住の市民、地元に拠点を構える企業関係者らを含め、約150人が見学した。着陸後には見学者が間近で機体を眺めたり、関係者に積極的に質問をしたりしており関心の高まりをうかがわせた。また会場に近いレジャー施設「天保山マーケットプレース」(大阪市)には、空飛ぶクルマ「SD-03」のモデル機が展示され、来場者が写真に収めるなど人垣を作った。実検は23日も行われ、収集したデータを分析する。


実験は株式会社SkyDrive(東京)、株式会社大林組(東京)、関西電力株式会社(大阪市)、近鉄グループホールディングス株式会社(大阪市)、東京海上日動火災保険株式会社(東京)が実施した。5社は大阪での「空飛ぶクルマのエアタクシー事業」の実装に向けて、「空飛ぶクルマによるエアタクシー事業性調査」(以下、本事業)を実施することで連携している。連携事業は大阪府の補助金事業に採択されている。
実験では、大阪湾に接する中央突堤のオープンスペースで行われた。実検に使われた物流ドローンはすでに各地で運搬実験に使われている実績を持つ。この日は会場に準備された離発着場から10メートルほど離れた場所に、制御用パソコンなどを設置するコントロールステーションが設置された。22日午前の飛行時にはほぼ晴天なうえ、地上での風速が1~2メートルと穏やかだった。自動で離陸した機体は、対地で20メートル上空まで上昇し、方向を変え沖合50メートルの湾内の洋上に進み、移動し続けたのち、離発着点に戻った。約5分間のフライトだった。飛行中には対岸にそびえるガントリークレーンを背景に飛ぶシーンも見られ、集まった実験関係者やメディア関係者がカメラを構えた。
着陸後には、SkyDriveの福澤知浩CEOが関係者を機体の間近に招き、機体や、「空飛ぶクルマ」の開発状況、課題、対応策などについて説明したり、質問に回答したりする時間が設けられ、活発な質疑応答が行われた。この中で「ドローンを知ってはいたが間近に見て関心が高まった」「飛ぶのを見たが人が乗る様子をまだ想像できない」などの意見が寄せられた。
実験は、技術実証と一般市民の感想などフィードバックの収集が目的で行われた。特に市民の感想を収集するため、地元在住者から見学者を募るなどの準備を進めた。公募から選ばれた市民は、見学後にアンケートに回答する。地域住民は22日、23日の2日間で100人となり、集まったアンケートは社会受容性の向上に役立てる。
実験は、大阪府、大阪市、大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪」が、実験環境整備の支援を受けて行われた。チーム大阪は、実験会場の確保、海上管理者との調整、資金支援などを通じて大阪で行われる実験を支援している。この日の実験も会場調整などで支援しており、チーム大阪の一員として会場を訪れていた大阪商工会議所の吉村保範産業部長は「実証事業都市大阪をつくりあたげたい」と話した。吉村氏によると、実験は多くの人々にとって未知なため警戒され、会場確保が難航することもあるという。それでも「大阪・関西万博の開催決定をきっかけにドローンへの認知度は高まりつつある。実験会場の確保が以前ほど難しくないことも増えたが、それでも管理者にはていねいに実験の趣旨を説明し、理解を求める作業をしたい」と話している。






また飛行実験とは別に、中央突堤から徒歩10分の場所にあるレジャー施設「天保山マーケットプレース」には、空飛ぶクルマ「SD-03」のモデル機が展示された。飛行実験を主催した5社の関係者は、午前の飛行実験後に展示会場を訪れ、メディアの取材に応じた。展示された機体は注目度が高く、多くの来場者が写真に収めていた。
5人の主な発言は以下の通り。
SkyDriveの福澤知浩CEO「2025年の万博で空飛ぶクルマを飛ばすことを目指して開発を進めていますが、飛ばす場所や、エリア構築、バッテリーなど広範な課題感を持っています。今回も技術実証と人々が抱く心象を対象に実験をしました。これをさらに実現に生かしたいと思っています」
東京海上日動火災保険航空保険部長・宇井秀夫氏「市民に実験前、実験後のアンケートを実施している。分析して受容性を高めるための手立てを研究、検討していきます」
大林組技術本部未来技術創造部長・久保田孝幸氏「空飛ぶクルマは社会生活を変えると考えています。そうなったときには建物も、インフラも変わる必要があると思います。では、どう変わればいいのか。空飛ぶクルマ時代のインフラのありかたとは何か。それを考えたいと思っています。ポートが身近にできたときに人々がそれをどう感じるか、といったことについても調べたいと考えています」
関西電力株式会社理事ソリューション本部副本部長・奥戸義昌氏「関電は中期経営計画の中でゼロカーボンへの挑戦を打ち出しています。発電だけでなく、モビリティ分野でも貢献できないかと考えていて、電気自動車、電動推進船に加え空のモビリティでも、電気のノウハウで貢献したい。今回の実験データも、開発中のバッテリーの消費や、最適な充電方法などの分析に生かしたいと思っています」
近鉄グループホールディングス株式会社事業戦略部長・濵松勇治氏「空飛ぶクルマの機体がたくさんできるには、離発着場となるポートがたくさんできていないと、身近な乗り物にならないだろうという問題意識を持っています。そこで交通事業者、不動産事業者としてポートのありかたを模索し、空飛ぶクルマ社会の実現に貢献したいと考えています。実検会場であるここ、天保山から対岸の万博会場である夢洲まで空飛ぶクルマをぜひ飛ばしてみたい。より身近、より便利な乗り物として生活を豊かにする社会を実現させたいと考えています」
なお実験後、DroneTribuneの取材に対し、SkyDriveの福澤CEOは「感覚的には空飛ぶクルマの認知度はまだまだ低いです。機体を展示すると来場者の反応は初めてみた、初めて知った、という方が9割、といた感じです。空飛ぶクルマを実現させるためには、人々の理解が欠かせません。機体開発など実現おためにしなければいけないことはいろいろありますが、理解をして頂くために何をしたらよいのかについても、探っていきたいと思っています」と話した。



株式会社Liberaware(千葉市)は、東京ビッグサイトで開催中のロボット技術の展示会「第4回ロボデックス」で、屋内点検用小型ドローンIBISの自動飛行のデモフライトを初公開した。縦横20センチに満たない手のひらサイズドローンが、点検する個所を指示すると、ドローンが目的地に自動で向かい、搭載したカメラがとらえた画像をモニターに映し出した。デモフライトのさいにはケージのまわりにブースをはみだすほど大勢の来場者が足を止めた。

自動化対応のIBISは190ミリ×180ミリで、同社が得意とする狭隘部監視、点検に対応する。デモではケージ内に設置された3つの点検ポイントを、IBISが自動で監視していく様子を披露した。デモ中に説明員が「設備の点検など定期的に巡回する業務を人の代わりに実施することができます。現在離発着地を自動充電にするための開発も進めています」と話すと、ケージのまわりに集まった多くの来場者がケージ内をのぞきこんだり、モニターを確認したりした。
IBISは狭隘部をフライトさせるために開発されたドローンで、需要家にニーズの変化に応じるように定期的にアップデートを繰り返している。自動化サービスも提供しているが、公開の場でのデモンストレーションは今回が初めてとなった。
同社の閔弘圭代表は「一辺20センチ以内と、自動運転に対応するドローンとしては最も小さいところが特徴です。人の手が届かないところを、人手をかけずに点検できるので、多くの課題にソリューションを提供できると考えています」と話している。
Liberawareの自動運転のデモフライトは、ロボデックスに設置したブースで14日まで実施している。午前11:30、13:30、15:30の3回開催を予定しているが、状況次第では「個別にデモフライトの様子を撮影させてほしい」などの相談にも応じられるという。


ブルーイノベーション株式会社(東京)は2月12日、千葉市の大型展示場、幕張メッセで開幕した食品流通業界の商談展示会「スーパーマーケット・トレードショー」で、ドローンやAGV(無人搬送車)で、店舗や食料倉庫などの陳列状況、在庫状況などを遠隔で一括管理する様子を披露するデモンストレーションを実施した。一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)が出展したブースで、半導体、センサー事業を手掛ける株式会社レスターエレクトロニクス(東京)と共同で運用した。

デモンストレーションでは、ブルーイノベーションが開発した屋内の自動飛行ドローン「BI AMY(ビーアイ・エイミー)」と米temi社が開発したAGV「temi」を活用。会場の「幕張イベントホール」にドローンを飛ばせるように設置したケージ内に、店舗の中に見立てた商品陳列棚や、倉庫に見立てたQRコードが張り付けられたケースを用意して物流現場を再現し、ドローンとAGVを待機させた。
合図とともに「BI AMY」が離陸し、店舗の陳列棚に置かれた商品や、倉庫のQRコードを確認しデータを収集。続いてtemiがケージ内を走り回りデータ収集をした。Temiがとらえた映像はケージの外に設けられモニターに映し出され、多くの来場者がモニターをのぞきこんでいた。
ブルーイノベーションは、複数の機械、デバイスを連携させ、ひとつの指示で役割を果たしきる遠隔管理システム技術「ブルー・アース・プラットフォーム(=Blue Earth Platform、通称BEP)を開発していて、今回のデモンストレーションは、倉庫内の在庫状況の確認指示で、ドローン、AGV、場合によってはそれ以外のロボット、デバイスが連携して在庫状況を確認するBEPの機能性を示した。
デモンストレーションではブルーイノベーションの田村美樹さんが、「BEPは複数のロボットを遠隔で一括制御することが可能。既存システムやAI、画像処理技術と連携させることで、すべてのデータの統合管理が可能です。「BIAMY」は屋内でも自動飛行が可能で、BEP とつなぐことで、画像情報やRFIDタグ情報の読み取り、BEPを通じてOCR技術や画像認識技術と組み合わせることが可能で、倉庫や店舗の在庫管理をオートメーション化することができます。また、通路幅に余裕がない小売店などでは小型のAGVを連携させれば、同様に在庫管理が可能です」などと説明。来場者からは、「これでうまくいけば人件費の削減につながりますね」などと興味深そうに話していた。
デモンストレーションは会期中の14日まで、毎日開催される予定だ。


ドローンサービス開発を手掛ける株式会社ブルーイノベーション(東京)は6月12日、設定した飛行ルートとの実際の位置との誤差がプラスマイナス1センチという高精度な自己位置推定技術を搭載したインドアプラットフォーム「AMY(エイミー)」を開発、提供を開始したと発表した。拡張性の高さが特徴で、倉庫、工場、商業施設など幅広い屋内のドローンのニーズに、最小限のカスタマイズで適用できる。マーカーをはり、センサーで読み取ることで「おそらくほかにない高い精度」(同社)を実現した。すでに検品や動物の監視などの引き合いがあるという。


ブルーイノベーションが開発したAMYは、ドローン本体、サーバー、アプリで構成。そのほかマーカーが必要になる。GPS(全地球測位システム)が使いにくい屋内で自動飛行や手動飛行が可能だ。マーカーを天井か床にはり付ければ、ドローン本体に搭載した天井向き、床向きのカメラのいずれかがマーカーをとらえ、利用者の用途に応じて飛行ルートを設定できる。飛行ルートと実際のドローンが認識した位置とのずれはプラスマイナス1センチで、同社はこの機能をSmart Flightと呼び、第一の特徴としている。
「誰でも使えること」を重視したSmart Setupが2つめの特徴だ。マーカーの設置は、飛行予定場所の天井の高さなどあらかじめ決められた環境に応じて定められた規則通りにマーカーをはりつければ準備は完了する。また飛行エリアや飛行ルートの設定はアプリで可能で、スマホゲームの感覚で専門的な知識がなくても感覚的にできるよう工夫を重ねた。自動飛行をさせたいタイミングは、日付、曜日、時間などいくつかの条件設定が可能。エラーが発生した場合には飛行中でも、飛行前でも緊急停止する。
周辺の様子をとらえる可視カメラは機体前面に向いて取り付けられていて、とらえた映像はリアルタイムで確認が可能。位置確認ができ、フライトログの取得もできるため、映像と位置情報の同時確認が可能だ。これをSmart Monitoringと呼び、3つめの特徴と位置づけている。撮影動画は機体が着陸すると自動でサーバーにアップロードする。


発表会の中で同社の熊田貴之社長は「もともとは災害原因の究明のための技術開発をしてきた会社。海岸線のモニタリングをする中で、発災後の写真を入手する方法がなく、その当時はたこを飛ばしたりしていた。その中でドローンに出会い、そこから可能性の大きなドローンのサービスに力を入れるようになった。屋内開発は特に力をいれてきた領域で、屋内の警備、下水管の点検などを開発してきた。この過程で、倉庫や商業施設、工場設備の点検などさまざまな要望を聞くようになり、そのソリューションを提供することを目指して今回のAMYを開発した」と経緯を説明した。
AMY開発の指揮を執った熊田雅之専務は、開発にあたって「こだわり抜いたポイント」を「高精度化」「軽量化」「安価に導入可能」「わかりやすいUI」「親近感わくデザイン」と紹介。「安価」については、環境次第で価格はかわるものの、「初期導入費用で100万円程度」と明かし、「使ってもらわないと意味がないので」と低めに設定した理由を説明した。またわかりやすさについては「どんな人でも迷わない」を合言葉に開発に着手。画面をみれば、次に何をすればいいのかがわかるようなシンプルなUIにした。「ドローンやITを熟知している人が使うわけではないことを知っているので、そういう人にも苦手意識を持たせたくなかった」というのが理由だ。機体カバーの丸みをおびたデザインも、目にする人に親しみをもってもらうための工夫だ。
発表会では実演も実施。アプリで簡単に飛行ルートを設定できる様子をディスプレーに投影し、その場で1分後に離陸するようセット。時間になると自動的にドローンが飛び、あらかじめセットした経路を、セットした向きで飛行した。着陸後には、撮影した画像と、フライトログとの照合ができる様子も示した。この日は会見場の天井にマーカーが設定してあって、「マーカーの大きさや設置する感覚は一定の目安されているので、それにそって設置すれば、環境の異なるところでも同じような飛行が可能」という。
■AMY(エイミー)の特徴
・機体重量:910グラム(カバーは別。実験機では機体+カバーで1250グラム)
・バッテリー重量:450グラム
・フレームサイズ:450ミリ×430ミリ×600ミリ
・モーター間対角線:600ミリ
・推奨飛行速度:0.3メートル/秒
・飛行時間:10分
・推奨飛行範囲:飛行幅1.5メートル以上、飛行高度2.5メートル以上
・アプリケーション対応OS:Android7.0以上
ブルーイノベーションHP:https://www.blue-i.co.jp/news/2078/

