ACSLはマザーズ市場からグロース市場へ 東証が市場再編に伴う4月4日以降の所属先発表

2022.01.13

 株式会社東京証券取引所(東京)が東京株式市場を「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場に再編するにあたって各上場企業の所属先市場を公表したことに伴い、国内唯一のドローン開発専業の上場企業、株式会社ACSL(東京)は、現在上場している東証「マザーズ」から東証グロース市場への上場となることが正式に伝えられた。4月4日に新市場に一斉に移行する。所属先の発表は11日に東証のサイト上で行われた。発表翌日である12日の東京株式市場では、東京証券市場の日経平均株価が前日の米国市場の上昇の流れを受けて全面高となり、市場では移行発表に花を添えたとの声も聞かれた。ACSLの株価も発表翌日(12日)には、前日終値比29円高の1948円で取引を終えた。翌13日もACSL株は1958円で寄り付き、同日午前10時現在、強含みで推移している。

発表翌日のACSLは29円高、決算期変更、計画の進捗など新市場で試される真価

 ACSLが4月4日以降に所属することになる「グロース市場」は「高い成長可能性を有する企業向けの市場」と説明されている。所属する企業は1月11日時点で459社。現在の「マザーズ」、「ジャスダックグロース」に属する企業460社のうち、「スタンダード市場」に所属予定の1社を除いた企業が所属する。なお、「ジャスダックスタンダード」「東証二部」の企業は「スタンダード市場」に所属する。従来の東証一部は、再編後「プライム市場」に移行する。

 ACSLは市場再編にあたり、昨年12月14日の取締役会で「グロース市場」を選択し申請することを決議。今回の所属先公表で、申請の通りに決まったことが正式に伝えられたことになる。ACSLのグロース市場選択は、2021年7月9日付で東京証券取引所から新市場区分での上場維持基準への適合状況について、「グロース市場」の上場維持基準に適合していると一次判定結果を受け取っていた。

 ACSL株は敏感に反応した。11日の発表を受けた12日のACSL株は取引き開始直後に前日終値比13円高の1932円で寄り付き、一時1977円まで買われた。前日の米株式市場の上昇したことや、ハイテク関連と呼ばれる銘柄に買われた流れを受けたとみられる。結局12日は前日終値比29円高の1948円で取引を終えた。また13日は、東証が軒並み反落ではじまる中、10円の1958円で寄り付くなど堅調だ。

 ACSLは2021年度から1~12月期決算に移行しており、12月22日の投資家向け説明会で12月末時点での2021年1~12月期の業績見込みを公表している。4月4日付以降は、2020年に発表した10年計画の進捗や、その達成のために定期的に策定する中期経営計画の進捗なども含め、新市場で投資家の期待をどの程度集められるか試される。

 東証再編は、世界の株式市場同士の資金獲得競争が激化する中、競争力強化のために行われる。東証の山道裕己社長は「今般の市場区分の狙いは、上場会社の中長期的な企業価値向上を支え、国内外の多数の投資家から高い支持を得られる魅力的な市場を提供することにあります」と説明した。従来の「東証1部」「東証2部」「ジャスダック(スタンダード/グロース)」の区分を廃止し、「プライム」、「スタンダード」、「グロース」の3区分とする。事実上最上位となるプライムに1841社が移る。「スタンダード」、「グロース」は全体の2割弱だ。区分の見直しで投資家の使い勝手を改善するとともに、上場基準の厳格化により規律が機能しやすくすることを目指す。東証は今後も魅力的な市場にするための改革を進める考えだ。

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新しい市場区分について、企業の選択結果を紹介する一覧の一部。ACSLのグロース市場所属が明記されている
新しい市場区分(東京証券取引所が公表した資料から)
新旧市場の概要と所属企業数(東証の資料から)
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