GMOインターネットグループ(東京、熊谷正寿グループ代表)は、6月5~7日に千葉・幕張メッセで開催される展示会「JapanDrone/次世代エアモビリティEXPO2024」で、同社グループが拠点を構える東京・渋谷と東京・用賀間をいわゆる空飛ぶクルマで移動するVR体験を提供する。参加者はゴーグルを装着し3分間の空の旅を疑似体験し、鉄道で10分強、バスで30数分の経路と比較できる。VRコンテンツでは外部からハッキングを受けても安全性が確保される様子など空のセキュリティを体感する内容も盛り込む方向で、現在コンテンツの作成を進めている。同社グループは今回のJapanDroneに最大スポンサーである「Platinum Sponsor」として出展する。同社が最大スポンサーとなるのは3年連続だ。毎回、高い話題を提供しており、今回も空の移動革命を進めるうえで欠かせないセキュリティをテーマに、グループの事業などを紹介する。
GMOインターネットグループがJapanDroneで提供するVR映像は、同社グループが本社(セルリアンタワー、渋谷フクラス)を構える東京・渋谷から、同社グループが映像制作・配信スタジオや研究拠点をを置くGMOインターネットTOWER (「世田谷ビジネススクエア」の副名称)のある用賀まで飛行体験ができるコンテンツ。3Dモデリングで作成された東京の街並みを堪能できる。途中、ハッキングを受けても、セキュリティ技術により安全が確保される内容を盛り込むことなどを盛り込む方向で、同社は「空飛ぶクルマが実装された世界観を体感いただくのと同時に、その前提となる空の安全の確立に向けたセキュリティの重要性をお伝えいたします」という。コンテンツは約3分で、ブースにはVR設備を10基ほど備える計画だ。
第一本社のある渋谷のセルリアンタワーから用賀駅直結のGMOインターネットTOWERまでは、鉄道なら田園都市線「渋谷」・「用賀」間で12~15分、バスなら東急バス「道玄坂上」・「用賀駅」間で約35分の移動。ぞれぞれ地下、地上の移動で、今回の空の移動との比較が楽しめそうだ。
ブース内のステージでは、「ドローンセキュリティ」「IoT セキュリティ」をテーマに、同社グループの「ホワイトハッカー」が、便利さの裏に潜むリスクや対策を展示したりグループが提供するセキュリティ事業を紹介したりする。エンジニア要請事業や農業DXなどを手掛けるドローン・ジャパン株式会社(東京)、軽量セキュリティライブラリのwolfSSL Japan 合同会社(ウルフエスエスエル、東京、米国本社:ワシントン州)などとの取り組みも紹介する。 JapanDroneのステージでは6月5日、セキュリティをテーマとしたパネルディスカッションにも登壇する。
GMO インターネットグループは今回のJapanDroneに最大のスポンサーとして出展する。最大スポンサーとしての出展は3年連続で、毎回、目を引く展示で来場者を沸かせてきた。前回2023年のJapanDroneでは、米LIFT社の1人乗りの機体HEXAの実機をブース内で展示し、官民多くの視察団がおとずれたほか、設置機への乗り込み体験を希望する行列ができた。ブース内にはHEXAのトレーニングマシンもあり、この体験希望の行列もできたことからひとつのブースに複数の行列ができたことで話題となった。
HEXAについては、GMOの熊谷正寿グループ代表が昨年(2023年)3月に大阪城公園で実施された飛行デモで、機体に搭乗して飛行する様子を公開し多くのメディアに取り上げられるなど話題になった。
その後のDroneTribuneのインタビューで、熊谷正寿グループ代表は、空のセキュリティに力を入れる企業のトップとして、身をもってその覚悟と現在の技術の高さを示すことが目的だったことを明かしていて、いわゆる空飛ぶクルマの社会実装を推進する姿勢を強くアピールした。いわゆる「空飛ぶクルマ」に対して一般層からは「安全性」についての関心が高いことが知られており、GMOインターネットグループは空のセキュリティの推進をアピールすることで、社会実装の環境を整える構えだ。
熊谷正寿グループ代表のインタビュー(2023年5月掲載)はこちら
乗用eVTOL開発の米Pivotal社(ピヴォタル、旧Opener)は1月9日、米国で1人用パーソナル・エアリアル・ビークル(PAV)、Helix(ヘリクス)の販売を始めた。基本価格は「パッケージ1」で19万ドル(約2800万円)、外装、装備を充実させたパッケージ2が24万ドル(3400万円~)、デジタルフライトパネルなどを備えるフライトデッキを装備し自在な外装を楽しめるパッケージ3が26万ドル(3800万円)などとバリエーションがある。ヘリクスはバッテリーで動く軽量のeVTOL(電動垂直離着陸)機で、米国内で所定の条件下で当局の免許不要で飛ばせるパート103ウルトラライト級にあたる。早ければ6月に納品される。
米PivotalのHelixは、Pivotalの前身Opener社時代に開発していた一人乗りPAV、「BlackFly」をベースに新たなシート素材を採用したほか、モバイル対応の先進的なビュースクリーンを搭載し、キャノピーのアップグレード、カスタム外装など、数々のデザイン改良を取り入れた刷新モデルだ。
8つの固定ローターと2組のタンデム翼を持つシングルシートPAVで、ローターも翼も機体に固定されていてティルトさせることはできない。代わりに機体全体を傾けて浮上から巡行へに切り替えるティルト・クラフト・アーキテクチャを採用している。幅414㎝、長さ408㎝、高さ140㎝。何も積まない状態での重さは約16㎏だ。
3 つあるシステムのいずれかに障害が発生した場合でも、他の 2 つのシステムで障害をカバーするトリプルモジュラー冗長性を備えるほか、短時間で確実に展開するバリスティックパラシュート、緊急時に水上に降りられるためのフロートなど水上機能、確実な着陸を支援する下向きの着陸カメラ、ADS–B(送型自動従属監視、Automatic Dependent Surveillance–Broadcast)も搭載する。
購入できるのは米国の18歳以上で、体重が220ポンド(約100㎏)以下、立っている時の身長が6フィート5インチ(約196㎝)以下、座っている時の身長が3フィート3インチ(99㎝)以下の希望者。米国内の空港から離れた混んでいない場所など定められたエリアで、海抜5,000フィート(約8,000メートル)までの上空で飛べる。米国には、クラスGと呼ばれる航空管制の管理外の日の出から日没までの間であれば飛行可能(Class G airspace over uncongested areas in the daytime)というルールがあり、これに準拠する。個人の短距離移動や空中散歩などのエンターテインメント利用を想定している。
パッケージ1からパッケージ3までのライイナップがあり、基本のパッケージ1(19万ドル)は、ピュアホワイトとカーボンファイバーの外装仕上げで、カスタム航空機マーキング、透明または着色キャノピー、標準フライトデッキ、HD着陸カメラ、レベル1充電器、ビークルカート、包括的なパイロットトレーニング、標準保証が含まれる。
パッケージ2(24万ドル)にはトレーラーとデュアルウィングカートがつく。2つの充電器、4Kランディングカメラ、ADS-B航空管制システム、統合プロポ、延長保証が含まれている。具体的には、グロスホワイトとストライプのカーボンファイバー外装、カスタム航空機マーキング、透明または着色キャノピー、標準フライトデッキ、着陸支援、録画、共有機能付き4Kカメラ、統合された航空またはGMRS無線セット、ADS-BインおよびリモートID航空交通システム、レベル1およびレベル2充電器、カスタムカップリングケーブル、デュアルウィングカート付き輸送トレーラー、ビークルカート、包括的なパイロットトレーニング、保証がセットになる。外装は胴体上部がグロスホワイトで、胴体下部にストライプ状のブラックカーボンファイバーを組み合わせる。
パッケージ3(26万ドル)ではスタイルのデザイン性を高めたことが特徴だ。グロスホワイトとカーボンファイバーで仕上げ、さらにティール、コッパー、シルバーのアクセントカラーを選べる。また、外装をフルカスタムすることも可能だ。このほかの具体的な内容は、カスタム航空機マーキング、透明または着色キャノピー、オプションのキャノピーセラミックトップサイドコーティング、プレミアムフライトデッキ、着陸支援、録画、共有機能付き4Kカメラ、ビーコンライト、統合型航空無線またはGMRS無線セット、ADS-Bイン、ADS-Bアウト、リモートID航空交通システム、統合型緊急探知機(ELT)、レベル1およびレベル2充電器、カスタム・カップリング・ケーブル、デュアルウィングカート付き輸送トレーラー、ビークルカート、総合操縦訓練、ゲスト向けの包括的パイロット・トレーニング、保証などとなっている。
PAVとしては米LIFT社のヘクサ(HEXA)が2023年3月、大阪市の大阪城公園でGMOインターネットグループ株式会社(東京)の熊谷正寿グループ代表が搭乗した飛行が披露されている。日本では一人乗り、個人用途のエアモビリティ市場や制度整備は着手できていないが、2025年の大阪・関西万博で旅客用としてのエアモビリティ(いわゆる空飛ぶクルマ)の運用が現実味を帯びる中、一人乗りの手軽なエアモビリティ、PAVの注目度は高まりそうだ。
Helixの公式サイト
インターネット関連事業のGMOインターネットグループ株式会社(東京)は、6月26日に開幕する「JapanDrone2023」に大規模なブースを構え来場者を迎える。28日までの期間中、ドローンのハッキングデモンストレーションを実施したり、グループ代表の熊谷正寿氏が大阪市の公園で搭乗して飛行した米LIFT社(LIFT Aircraft INC.)製の1人乗り機体「HEXA」の実機の展示をしたりと、ドローンのセキュリティ確保、普及促進に関わる展示を行う。初日の26日にはLIFT社のMatt Chasen CEOも登壇する。
LIFT社のMatt Chasen CEOは26 日13時から15分間、GMOインターネットグループのブースで登壇する。ブースにはHEXAの実機のほか、HEXAの飛行ライセンスを取得するさいのトレーニングに使うVR機も置く。来場者は実機やVR機を近くで見学できるほか、実機の操縦席に座ることができる可能性もある。
ブースでのデモンストレーションではGMOグローバルサイン、GMOサイバーセキュリティ byイエラエが提供する通信暗号化技術やドローンやいわゆる空飛ぶクルマの通信の脆弱性診断の技術を紹介したり、ホワイトハッカーによるドローンハッキングデモを行ったりするだ。
GMOインターネットグループはJapanDrone2023のスポンサーのうち最大の「Platinum Sponsor」で、ブースも出入口に近い場所に広く確保するなど、空飛ぶクルマやドローンの普及への意気込みの大きさを示している。
同社グループ代表の熊谷正寿氏はLIFT社から操縦士証「BEGINNER PILOT CERTIFICATE」を取得した最初の日本人となった。取得のさいLIFT社の操縦トレーニングを受けており、今回展示ブースに設置するVR機は、熊谷代表が資格取得するさいにトレーニングに使われたものでトレーニング気分を味わえる見込みだ。
このほか26日15時には会場内の「コンファレンスルーム2」で行われるパネルディスカッション「ドローン・空飛ぶクルマ、国内外の制度整備・技術開発から考える空の安全」にGMOグローバルサインの浅野昌和CTO室室長、GMOサイバーセキュリティbyイエラエ株式会社の牧田誠代表取締役が、経産省や国土交通省などの担当者とともに登壇する予定だ。
いわゆる空飛ぶクルマの実現に力を入れる商社大手の丸紅株式会社(東京)は3月15日、米LIFT社(LIFT AIRCRAFT INC.)の1人乗り乗りエアモビリティ、HEXA(ヘクサ)の操縦者が乗って飛行する実証実験を、大阪市の大阪城公園で実施した。都市部での空クルの有人飛行は国内で初めてだ。HEXAは公園内の決められたエリア内で、垂直に離陸し、上空で旋回し、許可されたエリアを周回して、空の移動の手軽さを関係者、報道陣などに印象付けた。同型機の飛行トレーングを受け、操縦資格を取ったGMOインターネットグループ株式会社(東京)の熊谷正寿代表も操縦士の1人として参加した。熊谷氏は飛行中に操縦席から手を振るなど空の移動の楽しさをアピールし、2025年の大阪・関西万博での商用運航を目指すエアモビリティの社会受容性向上に一役買った。
日本初のパイロット搭乗飛行は、GMOインターネットの熊谷正寿代表が飾った。LIFT社の創業者でCEOのMatthew Chasen氏も現地で見届けた。
この日の実証実験は、大阪城公園内の野球場に飛行エリアを設定して行われた。国土交通省航空局などとあらかじめ念入りに調整し、電子的な網であるジオフェンスをはって、機体の暴走を防止するなどの対策をとった。
飛行した機体、HEXAは米LIFT社が開発した1人乗りの機体で、米連邦航空局(FAA)が「ウルトラライト級」に位置づけている。飛ばすために国が定める免許証を取得する必要はなく、LIFT社の提供するトレーニングを受ければ乗れる。座学、シミュレーター体験、実技など1時間ほどのトレーニングで、ビギナーとしての操縦士証明を受けられる。FAA Part103に該当する機体で、全長4.5m、高さ2.4m。小型のプロペラ18基を備える。113㎏の積載量で飛行速度は最高で時速101㎞、飛行時間は約15分だ。
機体には飛行直前にバッテリーが取り付けられた。GMOインターネットの熊谷代表が乗り込むと、まもなくプロペラがまわり始めふわりと浮かび上がった。モーター音はするものの、エンジンの爆音はなく、見守っていた関係者や報道陣から「威圧的には聞こえない音。周囲の人を怖がらせることはないのではないか」、「大型トラックのほうがずっと耳障り」などの感想が聞かれた。機体は上空8メートルほどの高さまで上昇すると、エリア内をすいすいと移動した。
飛行中の熊谷代表は、自動車の運転席に座っているような姿勢だ。正面はガラスに覆われているものの、両サイドにドアはなく、足も外気に当たりっぱなしになる。足の置き場はあるが、スキー場のリフトに似た印象だ。操縦席には中央にタブレット、右手に操縦桿がわりの3軸ジョイスティックがあり、これらを使い分ける。機体の傾きなどの制御は自動で調整されるため、移動する方向や速度を指示すればよい。熊谷代表は飛行中、操縦席で両手を広げたり、手を振ったりと、簡単で楽しく手軽な乗り物であることをアピールした。3分ほど空中で移動、旋回したあと、無事、着陸した。
この日は無人での飛行や、LIFT社のテストパイロットによる飛行も行われた。実験としては、騒音のほか、18枚のプロペラが起こす風の影響も確認した。
この実験には、丸紅、LIFT社のほか、株式会社長大(東京)がイベント管理、学校法人ヒラタ学園(大阪府)が申請支援、損害保険ジャパン株式会社(東京)がリスクアセスメントで関わった。また大阪府、大阪市、大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪」も協力した。
実験の冒頭には関係者があいさつをした。
大阪商工会議所の松本敬介産業部長は「この実験は万博機運醸成と未来社会のイノベーション創出に向けて実施した。大阪が日本を代表する実験都市であることをPRしつつ、空飛ぶクルマの実現の第一歩を刻みたい」とあいさつした。
丸紅の執行役員で航空・船舶本部長の岡﨑徹氏は「この実証飛行は大阪府などの公募事業に採択を受けて実現した。パイロットが搭乗して上下、旋回など複数のパターンで実施する。国交省航空局の策定している空飛ぶクルマの試験飛行ガイドラインにのっとって申請し、承認を頂いた。飛行を通じて、空を飛ぶクルマがすでにあること、静粛性があることを発信し社会受容性向上に結び付け、空の移動をより身近にしたい。万博では空飛ぶクルマの運航事業者にも選ばれており、日本の空飛ぶクルマのフロントランナーとして活動したい。航空業界で幅広いネットワークもあり、多角的事業のノウハウももち、空飛ぶクルマのエコシステムを形成していく。『できないことはみんなでやろう』を合言葉に、手軽でグリーンな空の移動を日本で実現する」と抱負を述べた。
LIFTのMatt ChasenCEOは「われわれの提供する未来の空のフライトのヴィジョンを共有できることを光栄に思っている。われわれは長い歴史の中ではじめて、ほんの短い時間で安全に空を移動する技術を身につけることのできる空飛ぶクルマHEXAを開発した。米国ではウルトラライト級と位置付けられ、既存の操縦資格を持たずにLIFT社独自のトレーニングを受ければ飛ばせることになっている。5年の開発で2023年の後半には有償飛行体験をローンチする計画だ」と話した。
長大の事業戦略担当施行役員で事業戦略推進統括部の菊地英一氏は「もともとは瀬戸大橋のプロジェクトをたちあげるときにできた会社。インフラ整備に注力してきた歴史がある。今後空の移動のインフラ整備にも取り組みたい。飛ばす基準などで関わりたい。風や騒音の基準づくりも担い、今後の検証にいかしたい。離着陸場も重要になろう。その設計、運航にも取り組む。建設コンサルタントとして地方に貢献したい」と説明した。
実は進行役を務めた丸紅航空宇宙・防衛事業部の吉川祐一氏も、LIFT社のライセンスを取得した日本人の一人として、2月23日に大阪・梅田で開催された空の移動革命シンポジウムに登壇していた。この日は進行のほか、会場から寄せられた質問にも答えた。会場からは万博での運航としてLIFTは現時点であがっていないことに関する質問があがり、吉川氏は「現時点ではその通り。ただし今後、遊覧や近距離の2地点間移動などの事業者の募集があれば挑戦したい」とLIFT社の機体の活用に意欲を見せた。
また飛行をおえたあとGMOの熊谷氏は報道陣に囲まれる中、「機体は安定していて自動車を運転しているような感覚だった。会社としてはハッキング対応などの事業を進め、こうした技術で空飛ぶクルマの社会受容性向上に貢献したい」などと述べた。
なお、この日(3月14日)に丸紅が発表したプレスリリースは以下の通りだ。
(編集部注:原文のサイトはこちら)
丸紅は、米国LIFT AIRCRAFT社(以下、「LIFT社」)が開発・製造する一人乗り電動垂直離着陸機(以下、「eVTOL」)“HEXA”を用いて、上下飛行や旋回飛行等の複数の飛行パターンを有人にて行う実証飛行(以下、「本実証飛行」)を大阪城公園内野球場にて実施しました。屋外スペース(*1)において、パイロット(*2)が搭乗し操縦する空飛ぶクルマを飛行させるのは、日本で初めての取り組みとなります。
本実証飛行は、大阪府が公募した「令和4年度 空飛ぶクルマ都市型ビジネス創造都市推進事業補助金」(*3)、および公益社団法人2025年日本国際博覧会協会と大阪商工会議所が公募した「2025年日本国際博覧会に向けた実証実験の実施候補者」に採択されたものです。空飛ぶクルマの有用性や利便性、新たなビジネスの創出・拡大への期待を多くの人々へ発信することで、社会受容性の向上に貢献することを目的として実施し、大阪府、大阪市、および大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪」の支援を受け、計画された飛行パターンを全て成功させました。
丸紅は、eVTOLの日本市場への展開を目指し、日本国内における社会受容性の醸成やエコシステムの形成を図るべく、2021年度よりLIFT社と連携を深めてきました。LIFT社は、2017年に米・テキサス州で創業された1名乗りのeVTOLメーカーで、米空軍と提携し特別プログラムを実施しているほか、2023年より全米25都市で一般向け有償体験飛行の実施を予定しています。
今後、丸紅とLIFT社は、電動で気候変動対策に大きく寄与する空飛ぶクルマの実装に向けた取組を加速させ、空の移動がより安全で身近な社会を創造すると同時に、低炭素化・脱炭素化を含む気候変動対策に貢献します。
(*1)大阪城公園内野球場にて、航空局の許可を得て実施。
(*2)本実証飛行における操縦については、航空機一般の特性を理解し、航空法規や気象・運航に関する一定の知識を有していることに加え、独自の訓練・試験に合格したLIFT社発行の操縦資格を有している操縦者を採用。
(*3) 共同事業者の株式会社長大(人・夢・技術グループ)と共に採択。
GMOインターネットグループも以下の発表をしている。
(編集部注:元サイトはこちら)
GMOインターネットグループ(グループ代表:熊谷 正寿)は、2023年3月14日(火)に、大阪市の大阪城公園内野球場にて、大阪府、大阪市、大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪(以下、「チーム大阪」)」が支援し、丸紅株式会社(以下、丸紅)が実施する、国の許可が必要な屋外スペースにおいては日本で初めてとなる「空飛ぶクルマ」の有人実証飛行に参加しました。
実証飛行では、グループ代表の熊谷正寿が「空飛ぶクルマ」のパイロットを務め、およそ10分間、上下飛行、直進及び緩旋回飛行などを行いました。
今回の実証飛行は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会と大阪商工会議所が、万博開催の機運醸成と未来社会を見据えたイノベーション創出に向けて実施した、2025年大阪・関西万博の会場である夢洲における実証実験の公募で採択されたもので、チーム大阪が実施を支援しています。
【「空飛ぶクルマ」実証飛行 参画の背景】
グループ代表の熊谷は、かねてより空に大きな夢を抱き、ヘリコプターと飛行機の操縦免許を有する(※1)など、「日本で最も空に精通する経営者」を目指してまいりました。2023年1月には、アメリカ・テキサス州で、米国LIFT AIRCRAFT社製の電動垂直離着陸機(eVTOL)「HEXA」の操縦訓練プログラムを受講し、基準をクリアしたことで、日本人初となる初級・操縦士証の交付を受け、今回の搭乗に至りました。(※2)
新たなテクノロジーの開発には高度な技術力と専門知識が必要です。熊谷は、自らがパイロットとして「空飛ぶクルマ」を操縦することで知見を蓄積し、安全性を実証いたしました。
(※1)【ヘリコプター】自家用操縦士・回転翼航空機・陸上多発タービン免許
【飛行機】自家用操縦士・飛行機・陸上多発タービン免許
(※2)「HEXA」は米国航空法(FAA)におけるPART103(軽量飛行機)基準で飛行するため、米国内で飛行する場合は航空法上の免許は不要ですが、操縦にはLIFT AIRCRAFT社が提供する特定の飛行訓練プログラムを受講し、基準をクリアする必要があります。
【「空のセキュリティ」確立へ 技術で貢献】
GMOインターネットグループは、人々の生活をより良くする「空飛ぶクルマ」の普及に向けて、情報セキュリティとサイバーセキュリティ技術による「空のセキュリティ」確立に向けた取り組みを進めています。
「空飛ぶクルマ」の普及において、最大のリスクはサイバー攻撃による墜落事故です。機体を制御する通信が攻撃された場合、乗客や地域住民の命に関わる墜落事故が起きることが懸念されます。また、通信を乗っ取られた「空飛ぶクルマ」が重要な施設への攻撃に使われる可能性も指摘されています。
こうした中、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社(代表取締役社長:青山 満 以下、GMOグローバルサイン・HD)および同社の連結企業群であるGMOグローバルサイン株式会社(代表取締役社長:中條 一郎 以下、GMOグローバルサイン)を中心として、ドローンや「空飛ぶクルマ」の通信の暗号化をはじめとする通信セキュリティ技術や電子認証技術を提供しています。
また、国内最大規模のホワイトハッカーを組織するGMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社(代表取締役CEO:牧田 誠)では、「GMOサイバーセキュリティ for Drone/eVTOL」を提供し、セキュリティの専門家がデバイス、通信、クラウドの脆弱性診断を行うなど、サイバー攻撃から「空飛ぶクルマ」とその管制施設を守る取り組みを進めています。
こうした技術は「HEXA」の飛行にも活用され、GMOインターネットグループが提供する高度なセキュリティ技術が安全性の確保に役立っています。
(参考:GMOインターネットグループ セキュリティ対策サイト https://www.gmo.jp/security/)
【GMOインターネットグループ・各代表者のコメント】
■GMOインターネットグループ 代表取締役グループ代表 熊谷 正寿
私はヘリコプターや飛行機を操縦しますが、この「空飛ぶクルマ」は非常に簡単に飛ばすことができました。「空飛ぶクルマ」の一番のリスクはハッキングです。GMOインターネットグループは「空飛ぶクルマ」のセキュリティを担い、情報セキュリティとサイバーセキュリティの観点から「空飛ぶクルマ」の安全を守り、産業の発展を応援します。2025 年の大阪万博で実用化され、その後多くの方々の移動手段として、また、時間節約の手段として活用されることを願っています。
■GMOグローバルサイン 代表取締役社長 中條 一郎
GMOインターネットグループが空の安全の一端を担えるよう、電子証明書の側面から支援してまいります。
■GMOサイバーセキュリティ byイエラエ 代表取締役CEO 牧田 誠
空飛ぶクルマのセキュリティリスクは通常の自動車やIoT機器よりも大きく、人命にまで及びます。誰もが安心して利用できるセキュアな空飛ぶクルマを作るために技術力で貢献していきます。
【安心・安全な「空の移動革命」への取り組み】
GMOインターネットグループでは、空を産業の「最後のフロンティア」と捉え、経済産業省・国土交通省が運営する「空の移動革命に向けた官民協議会」に参画するなど「空の移動革命」の実現に向けて各種セキュリティ技術の開発・提供を行ってまいりました。
さらに、2021年には大阪・関西万博でのeVTOLの実用化に向けて協議会内で発足した、「大阪・関西万博×空飛ぶクルマ実装タスクフォース」にも参画し、産官学構成員とともにeVTOL活用のコンセプトや運用計画策定等の具現化を図るべく検討を進めてまいりました。
これらの取り組みを通じて、安心・安全な「空の移動革命」を実現するためのさらなるセキュリティ対策技術の開発に取り組み、次世代モビリティ産業の成長に貢献していきます。
(参考)
■GMOインターネットグループ グループ代表・熊谷正寿が「空飛ぶクルマ」のパイロットに~日本人で初めて初級・操縦士証を取得~(https://www.gmo.jp/news/article/8204/)
■GMOインターネットグループ、「大阪・関西万博×空飛ぶクルマ実装タスクフォース」へ参画~2025年開催の「大阪・関西万博」における空飛ぶクルマの運用開始に向けセキュリティ技術で貢献~(https://www.gmo.jp/news/article/7285/)
■GMOインターネットグループ、「空の移動革命に向けた官民協議会」へ参画が決定~セキュリティ技術で空の安全を守り、次世代モビリティ産業の成長に貢献します~(https://www.gmo.jp/news/article/7228/)
大阪市も実験前に以下を発表している。
(編集部注:原文のサイトはこちら)
大阪市、大阪府、大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪(以下、「チーム大阪」という。)」は、丸紅株式会社が大阪城公園で実施する「空飛ぶクルマ」の実証実験を支援します。
今回の実証実験は、米国のLIFT AIRCRAFT社製の一人乗り電動垂直離着陸機(eVTOL)“HEXA”を使用し、上下飛行、旋回飛行等、幾つかの飛行パターンによる、日本で初めての操縦者(パイロット)が乗り組む「空飛ぶクルマ」の飛行を、国の許可が必要な屋外で実施するもので、本実証実験を通じて、「空飛ぶクルマ」を活用したサービスの認知度を高め、社会受容性の向上に貢献するとともに、得られた調査結果を今後の事業性評価に活用します。
大阪市では、これまで国や大阪府等とも連携し、「空飛ぶクルマ」の2025年大阪・関西万博(以下、「万博」という。)での実現をめざし取組を進めてきました。万博の開幕まで2年余りという時点での、日本で初めてとなる本実証実験は、「空飛ぶクルマ」の万博での実現に向けた社会受容性の向上や万博後の大阪での社会実装に向け、非常に重要なものであり、「空飛ぶクルマ」の実現によるイノベーションの創出や大阪経済の活性化にも大きく貢献することが期待されます。
チーム大阪では、今後も先端技術を活用した実証実験の実施を支援することにより、「未来社会の実験場」をコンセプトとする万博に向けて、大阪で新たなビジネスを創出する機運を更に高め、「実証事業都市・大阪」の実現をめざします。
実証実験概要
実施日
令和5年3月14日(火曜日)、15日(水曜日)
実施場所
大阪城公園内野球場(大阪市中央区大阪城3番 大阪城公園内)
実施主体
丸紅株式会社、LIFT AIRCRAFT INC.(共同事業者:株式会社長大)
実施内容
上下飛行(有人/無人)
直進及び緩旋回飛行(有人/無人)
四角い経路飛行(有人/無人)
<大阪商工会議所画像:LIFT AIRCRAFT社製“HEXA”(写真提供:丸紅株式会社)
参考
本実証実験は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会及び大阪商工会議所による「万博開催の機運醸成と未来社会を見据えたイノベーション創出に向けた『夢洲における実証実験の公募』」に採択されたもので、チーム大阪として大阪市が中心となり、実証実験場所の選定に係る調整や施設管理者との調整等の支援を実施しています。
なお、本実証実験場所は、夢洲での実施に向け協議・調整していましたが、当初想定していたスケジュールに変更が生じたことなどから、大阪城公園内野球場での実施となりました。
また、本実証実験は、大阪府の「令和4年度 空飛ぶクルマ都市型ビジネス創造都市推進事業補助金」事業としても採択されています。
■GMO熊谷代表が米LIFT社の操縦資格を日本人初取得の記事はこちら
■大阪・関西万博での空クル運航事業者決定の記事はこちら
■VolocopterのVoloCity大阪で初お披露目、の記事はこちら
インターネット関連事業を幅広く展開するGMOインターネットグループ株式会社(東京)は、グループ代表の熊谷正寿氏が2023年1月23日(月)に、いわゆる空飛ぶクルマ の開発を手掛ける米LIFT社(LIFT Aircraft INC.)から操縦士証「BEGINNER PILOT CERTIFICATE」を取得したと発表した。熊谷氏はLIFT社の1人乗りの機体HEXAの操縦トレーニングを受け、基準をクリアした。日本人の取得は熊谷氏が初めてだ。熊谷氏はDroneTribuneの取材に対し、HEXAについて「技術的には、人や荷物を安全に運ぶレベルに十分達している」などと、会社を通じて感想を寄せた。同社は「グループをあげて次世代モビリティ産業の成長に貢献してまいります」とコメントしている。
熊谷代表が取得した操縦士証は、LIFT社が同社製の1人乗りeVTOL型の機体「HEXA」に乗るための特定の飛行訓練プログラムを受講し、基準をクリアしたことを認める証書だ。これまで日本人が取得したことはなく、熊谷氏が初の取得者となった。
LIFT社の「HEXA」は、米国航空法では超軽量機にあたる。PART103と呼ばれるガイドラインの要件を満たしていれば、操縦に免許は不要で、かわりにLIFT社の訓練を受け基準をクリアする必要がある。機体はオートパイロットコンピューターで制御され、3軸のジョイスティックで操作できるとされる。2018年12月に初めて一般に公開され、2019年12月に生産を開始。2022年4月には初の一般向け有人飛行デモンストレーションを行っている。
熊谷代表は自家用操縦士・回転翼航空機・陸上多発タービン機免許といった飛行機とヘリコプターの免許を持つ。LIFT社のHEXAについての感想を尋ねたところ、以下の3点をあげた。
米LIFT社は、宇宙・航空機ビジネスの専門商社、丸紅エアロスペース株式会社(東京)とともに、「大阪・関西万博」での飛行実現に向けた実証実験の実施候補者として採択されていて、近く実施される見通しだ。熊谷氏の知見は実験の有効性や社会受容性の向上に大きく寄与することになりそうだ。
熊谷氏が率いるGMOインターネットグループは、エアモビリティの日本での実現、普及に向けて、「空の移動革命に向けた官民協議会」や、大阪・関西万博での飛行実現のために協議会内で発足した「大阪・関西万博×空飛ぶクルマ実装タスクフォース」に参画するなど、「空の移動革命」の実現に力を入れている。
中でもGMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社(東京)や、同社の連結企業群であるGMOグローバルサイン株式会社などは、ドローンや「空飛ぶクルマ」の通信の暗号化をはじめとする通信セキュリティ技術や電子認証技術を提供している。さらに国内最大規模のホワイトハッカーを組織するサイバーセキュリティのプロフェッショナルカンパニーである、GMOサイバーセキュリティ byイエラエは、「GMOサイバーセキュリティ for Drone/eVTOL」を提供し、セキュリティの専門家がデバイス、通信、クラウドの脆弱性診断を行うなど安全・安心な空飛ぶクルマ社会の実現を支援している。
同社は「グループをあげて将来的な『空飛ぶクルマ』の自動飛行・遠隔操縦の社会実装に向け、セキュリティ対策技術のさらなる開発に取り組み空の安全を守り次世代モビリティ産業の成長に貢献してまいります」とコメントしている。
GMOインターネットの熊谷氏の操縦士証取得の発表は以下の通り
GMOインターネットグループ(グループ代表:熊谷 正寿)は、 2023年1月23日(月)、 グループ代表の熊谷 正寿が、 アメリカのLIFT Aircraft INC. (以下、 LIFT Aircraft社)による「空飛ぶクルマ」の操縦訓練を受け、 日本人で初めて「初級・操縦士証(BEGINNER PILOT CERTIFICATE)」を取得したことをお知らせいたします。
熊谷は、 かねてより空に大きな夢を抱き、 ヘリコプターと飛行機の操縦免許を有するなど、 “日本で最も空に精通する経営者”を目指してまいりました。 こうした中、 2023年1月に、 アメリカ・テキサス州でLIFT Aircraft社製の電動垂直離着陸機(eVTOL)「HEXA」の操縦訓練を行い、 日本人で初めて初級・操縦士証の交付を受けたことで、 米国航空法上における「空飛ぶクルマ」のパイロットとなりました。
GMOインターネットグループは、「空の移動革命に向けた官民協議会」への参画や、空飛ぶクルマの通信セキュリティ技術、DroneやeVTOLに対する脆弱性診断の提供など、グループをあげて安心・安全な「空の移動革命」に向けた取り組みを進めています。
そのような中、グループ代表の熊谷が自ら「空飛ぶクルマ」のパイロットになり知見を蓄積することで、安心・安全な「空の移動革命」を実現すべく、さらなるセキュリティ対策技術の開発に取り組み、次世代モビリティ産業の成長に貢献してまいります。
【「空の移動革命」に向けたGMOインターネットグループの取り組み】
GMOインターネットグループでは、空を産業の“最後のフロンティア”と捉え、経済産業省・国土交通省主催の「空の移動革命に向けた官民協議会」に参画するなど「空の移動革命」の実現に向けて各種セキュリティ技術の開発・提供を行ってまいりました。さらに、大阪・関西万博でのeVTOLの実用化に向けて協議会内で発足した「大阪・関西万博×空飛ぶクルマ実装タスクフォース」にも参画し、産官学構成員とともにeVTOL活用のコンセプトや運用計画策定等の具現化を図るべく検討を進めております。
GMOインターネットグループは、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社(https://www.gmogshd.com/)および同社の連結企業群であるGMOグローバルサイン株式会社(https://www.globalsign.co.jp/)を中心として、ドローンや「空飛ぶクルマ」の通信の暗号化をはじめとする通信セキュリティ技術や電子認証技術を提供しています。