丸紅 の記事一覧:4件
  • 2023.3.15

    パイロット搭乗の空クルが大阪城公園を飛行 丸紅が米LIFT社の1人乗り機HEXAで実証実験

    account_circle村山 繁
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     いわゆる空飛ぶクルマの実現に力を入れる商社大手の丸紅株式会社(東京)は3月15日、米LIFT社(LIFT AIRCRAFT INC.)の1人乗り乗りエアモビリティ、HEXA(ヘクサ)の操縦者が乗って飛行する実証実験を、大阪市の大阪城公園で実施した。都市部での空クルの有人飛行は国内で初めてだ。HEXAは公園内の決められたエリア内で、垂直に離陸し、上空で旋回し、許可されたエリアを周回して、空の移動の手軽さを関係者、報道陣などに印象付けた。同型機の飛行トレーングを受け、操縦資格を取ったGMOインターネットグループ株式会社(東京)の熊谷正寿代表も操縦士の1人として参加した。熊谷氏は飛行中に操縦席から手を振るなど空の移動の楽しさをアピールし、2025年の大阪・関西万博での商用運航を目指すエアモビリティの社会受容性向上に一役買った。

    日本初のパイロット搭乗飛行 GMO熊谷氏が操縦シーンを披露

    大阪城を背景に飛行する1人乗りエアモビリティHEXA。GMOインターネットの熊谷正寿代表が操縦している

     日本初のパイロット搭乗飛行は、GMOインターネットの熊谷正寿代表が飾った。LIFT社の創業者でCEOのMatthew Chasen氏も現地で見届けた。

     この日の実証実験は、大阪城公園内の野球場に飛行エリアを設定して行われた。国土交通省航空局などとあらかじめ念入りに調整し、電子的な網であるジオフェンスをはって、機体の暴走を防止するなどの対策をとった。

     飛行した機体、HEXAは米LIFT社が開発した1人乗りの機体で、米連邦航空局(FAA)が「ウルトラライト級」に位置づけている。飛ばすために国が定める免許証を取得する必要はなく、LIFT社の提供するトレーニングを受ければ乗れる。座学、シミュレーター体験、実技など1時間ほどのトレーニングで、ビギナーとしての操縦士証明を受けられる。FAA Part103に該当する機体で、全長4.5m、高さ2.4m。小型のプロペラ18基を備える。113㎏の積載量で飛行速度は最高で時速101㎞、飛行時間は約15分だ。

     機体には飛行直前にバッテリーが取り付けられた。GMOインターネットの熊谷代表が乗り込むと、まもなくプロペラがまわり始めふわりと浮かび上がった。モーター音はするものの、エンジンの爆音はなく、見守っていた関係者や報道陣から「威圧的には聞こえない音。周囲の人を怖がらせることはないのではないか」、「大型トラックのほうがずっと耳障り」などの感想が聞かれた。機体は上空8メートルほどの高さまで上昇すると、エリア内をすいすいと移動した。

     飛行中の熊谷代表は、自動車の運転席に座っているような姿勢だ。正面はガラスに覆われているものの、両サイドにドアはなく、足も外気に当たりっぱなしになる。足の置き場はあるが、スキー場のリフトに似た印象だ。操縦席には中央にタブレット、右手に操縦桿がわりの3軸ジョイスティックがあり、これらを使い分ける。機体の傾きなどの制御は自動で調整されるため、移動する方向や速度を指示すればよい。熊谷代表は飛行中、操縦席で両手を広げたり、手を振ったりと、簡単で楽しく手軽な乗り物であることをアピールした。3分ほど空中で移動、旋回したあと、無事、着陸した。

     この日は無人での飛行や、LIFT社のテストパイロットによる飛行も行われた。実験としては、騒音のほか、18枚のプロペラが起こす風の影響も確認した。

     この実験には、丸紅、LIFT社のほか、株式会社長大(東京)がイベント管理、学校法人ヒラタ学園(大阪府)が申請支援、損害保険ジャパン株式会社(東京)がリスクアセスメントで関わった。また大阪府、大阪市、大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪」も協力した。

    報道陣が見守る中、初めてのパイロット搭乗飛行を披露した米LIFT社のHEXA
    質問に回答するLIFTの
    大阪城を背景に飛行する1人乗りエアモビリティHEXA。GMOインターネットの熊谷正寿代表が操縦している
    飛行をおえ報道陣の取材に応じるGMOインターネットの熊谷正寿代表。空クルが手軽で身近で簡単をあると印象づけた

    「手軽な空の移動の実現を日本で」丸紅執行役員・岡﨑氏が意欲

    大阪城公園での実証実験で飛行の前に行われたあいさつ。上段は左から丸紅・吉川氏、岡﨑氏、下段は左から長大・菊池氏、大阪商工会議所・松本氏、LIFT社・Matthew ChasenCEO

     実験の冒頭には関係者があいさつをした。

     大阪商工会議所の松本敬介産業部長は「この実験は万博機運醸成と未来社会のイノベーション創出に向けて実施した。大阪が日本を代表する実験都市であることをPRしつつ、空飛ぶクルマの実現の第一歩を刻みたい」とあいさつした。

     丸紅の執行役員で航空・船舶本部長の岡﨑徹氏は「この実証飛行は大阪府などの公募事業に採択を受けて実現した。パイロットが搭乗して上下、旋回など複数のパターンで実施する。国交省航空局の策定している空飛ぶクルマの試験飛行ガイドラインにのっとって申請し、承認を頂いた。飛行を通じて、空を飛ぶクルマがすでにあること、静粛性があることを発信し社会受容性向上に結び付け、空の移動をより身近にしたい。万博では空飛ぶクルマの運航事業者にも選ばれており、日本の空飛ぶクルマのフロントランナーとして活動したい。航空業界で幅広いネットワークもあり、多角的事業のノウハウももち、空飛ぶクルマのエコシステムを形成していく。『できないことはみんなでやろう』を合言葉に、手軽でグリーンな空の移動を日本で実現する」と抱負を述べた。

     LIFTのMatt ChasenCEOは「われわれの提供する未来の空のフライトのヴィジョンを共有できることを光栄に思っている。われわれは長い歴史の中ではじめて、ほんの短い時間で安全に空を移動する技術を身につけることのできる空飛ぶクルマHEXAを開発した。米国ではウルトラライト級と位置付けられ、既存の操縦資格を持たずにLIFT社独自のトレーニングを受ければ飛ばせることになっている。5年の開発で2023年の後半には有償飛行体験をローンチする計画だ」と話した。

     長大の事業戦略担当施行役員で事業戦略推進統括部の菊地英一氏は「もともとは瀬戸大橋のプロジェクトをたちあげるときにできた会社。インフラ整備に注力してきた歴史がある。今後空の移動のインフラ整備にも取り組みたい。飛ばす基準などで関わりたい。風や騒音の基準づくりも担い、今後の検証にいかしたい。離着陸場も重要になろう。その設計、運航にも取り組む。建設コンサルタントとして地方に貢献したい」と説明した。

     実は進行役を務めた丸紅航空宇宙・防衛事業部の吉川祐一氏も、LIFT社のライセンスを取得した日本人の一人として、2月23日に大阪・梅田で開催された空の移動革命シンポジウムに登壇していた。この日は進行のほか、会場から寄せられた質問にも答えた。会場からは万博での運航としてLIFTは現時点であがっていないことに関する質問があがり、吉川氏は「現時点ではその通り。ただし今後、遊覧や近距離の2地点間移動などの事業者の募集があれば挑戦したい」とLIFT社の機体の活用に意欲を見せた。

     また飛行をおえたあとGMOの熊谷氏は報道陣に囲まれる中、「機体は安定していて自動車を運転しているような感覚だった。会社としてはハッキング対応などの事業を進め、こうした技術で空飛ぶクルマの社会受容性向上に貢献したい」などと述べた。

    なお、この日(3月14日)に丸紅が発表したプレスリリースは以下の通りだ。

    ■パイロットが搭乗・操縦する空飛ぶクルマの実証飛行の実施について~日本初の取り組み~2023/03/14、丸紅株式会社

     (編集部注:原文のサイトはこちら) 

     丸紅は、米国LIFT AIRCRAFT社(以下、「LIFT社」)が開発・製造する一人乗り電動垂直離着陸機(以下、「eVTOL」)“HEXA”を用いて、上下飛行や旋回飛行等の複数の飛行パターンを有人にて行う実証飛行(以下、「本実証飛行」)を大阪城公園内野球場にて実施しました。屋外スペース(*1)において、パイロット(*2)が搭乗し操縦する空飛ぶクルマを飛行させるのは、日本で初めての取り組みとなります。

     本実証飛行は、大阪府が公募した「令和4年度 空飛ぶクルマ都市型ビジネス創造都市推進事業補助金」(*3)、および公益社団法人2025年日本国際博覧会協会と大阪商工会議所が公募した「2025年日本国際博覧会に向けた実証実験の実施候補者」に採択されたものです。空飛ぶクルマの有用性や利便性、新たなビジネスの創出・拡大への期待を多くの人々へ発信することで、社会受容性の向上に貢献することを目的として実施し、大阪府、大阪市、および大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪」の支援を受け、計画された飛行パターンを全て成功させました。

     丸紅は、eVTOLの日本市場への展開を目指し、日本国内における社会受容性の醸成やエコシステムの形成を図るべく、2021年度よりLIFT社と連携を深めてきました。LIFT社は、2017年に米・テキサス州で創業された1名乗りのeVTOLメーカーで、米空軍と提携し特別プログラムを実施しているほか、2023年より全米25都市で一般向け有償体験飛行の実施を予定しています。

     今後、丸紅とLIFT社は、電動で気候変動対策に大きく寄与する空飛ぶクルマの実装に向けた取組を加速させ、空の移動がより安全で身近な社会を創造すると同時に、低炭素化・脱炭素化を含む気候変動対策に貢献します。

    (*1)大阪城公園内野球場にて、航空局の許可を得て実施。

    (*2)本実証飛行における操縦については、航空機一般の特性を理解し、航空法規や気象・運航に関する一定の知識を有していることに加え、独自の訓練・試験に合格したLIFT社発行の操縦資格を有している操縦者を採用。

    (*3) 共同事業者の株式会社長大(人・夢・技術グループ)と共に採択。

     

    GMOインターネットグループも以下の発表をしている。

    ■2023年3月14日、日本初公開・グループ代表 熊谷正寿がパイロットとして「空飛ぶクルマ」を実証飛行~安心・安全な「空の移動革命」実現への取り組み~GMOインターネットグループ株式会社

     (編集部注:元サイトはこちら
     GMOインターネットグループ(グループ代表:熊谷 正寿)は、2023年3月14日(火)に、大阪市の大阪城公園内野球場にて、大阪府、大阪市、大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪(以下、「チーム大阪」)」が支援し、丸紅株式会社(以下、丸紅)が実施する、国の許可が必要な屋外スペースにおいては日本で初めてとなる「空飛ぶクルマ」の有人実証飛行に参加しました。

     実証飛行では、グループ代表の熊谷正寿が「空飛ぶクルマ」のパイロットを務め、およそ10分間、上下飛行、直進及び緩旋回飛行などを行いました。

     今回の実証飛行は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会と大阪商工会議所が、万博開催の機運醸成と未来社会を見据えたイノベーション創出に向けて実施した、2025年大阪・関西万博の会場である夢洲における実証実験の公募で採択されたもので、チーム大阪が実施を支援しています。

    【「空飛ぶクルマ」実証飛行 参画の背景】

     グループ代表の熊谷は、かねてより空に大きな夢を抱き、ヘリコプターと飛行機の操縦免許を有する(※1)など、「日本で最も空に精通する経営者」を目指してまいりました。2023年1月には、アメリカ・テキサス州で、米国LIFT AIRCRAFT社製の電動垂直離着陸機(eVTOL)「HEXA」の操縦訓練プログラムを受講し、基準をクリアしたことで、日本人初となる初級・操縦士証の交付を受け、今回の搭乗に至りました。(※2)

     新たなテクノロジーの開発には高度な技術力と専門知識が必要です。熊谷は、自らがパイロットとして「空飛ぶクルマ」を操縦することで知見を蓄積し、安全性を実証いたしました。

     

    (※1)【ヘリコプター】自家用操縦士・回転翼航空機・陸上多発タービン免許

        【飛行機】自家用操縦士・飛行機・陸上多発タービン免許

    (※2)「HEXA」は米国航空法(FAA)におけるPART103(軽量飛行機)基準で飛行するため、米国内で飛行する場合は航空法上の免許は不要ですが、操縦にはLIFT AIRCRAFT社が提供する特定の飛行訓練プログラムを受講し、基準をクリアする必要があります。

    【「空のセキュリティ」確立へ 技術で貢献】

     GMOインターネットグループは、人々の生活をより良くする「空飛ぶクルマ」の普及に向けて、情報セキュリティとサイバーセキュリティ技術による「空のセキュリティ」確立に向けた取り組みを進めています。

     「空飛ぶクルマ」の普及において、最大のリスクはサイバー攻撃による墜落事故です。機体を制御する通信が攻撃された場合、乗客や地域住民の命に関わる墜落事故が起きることが懸念されます。また、通信を乗っ取られた「空飛ぶクルマ」が重要な施設への攻撃に使われる可能性も指摘されています。

     

     こうした中、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社(代表取締役社長:青山 満 以下、GMOグローバルサイン・HD)および同社の連結企業群であるGMOグローバルサイン株式会社(代表取締役社長:中條 一郎 以下、GMOグローバルサイン)を中心として、ドローンや「空飛ぶクルマ」の通信の暗号化をはじめとする通信セキュリティ技術や電子認証技術を提供しています。

     また、国内最大規模のホワイトハッカーを組織するGMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社(代表取締役CEO:牧田 誠)では、「GMOサイバーセキュリティ for Drone/eVTOL」を提供し、セキュリティの専門家がデバイス、通信、クラウドの脆弱性診断を行うなど、サイバー攻撃から「空飛ぶクルマ」とその管制施設を守る取り組みを進めています。

     

     こうした技術は「HEXA」の飛行にも活用され、GMOインターネットグループが提供する高度なセキュリティ技術が安全性の確保に役立っています。

    (参考:GMOインターネットグループ セキュリティ対策サイト https://www.gmo.jp/security/)

     

    【GMOインターネットグループ・各代表者のコメント】

    ■GMOインターネットグループ 代表取締役グループ代表 熊谷 正寿

    私はヘリコプターや飛行機を操縦しますが、この「空飛ぶクルマ」は非常に簡単に飛ばすことができました。「空飛ぶクルマ」の一番のリスクはハッキングです。GMOインターネットグループは「空飛ぶクルマ」のセキュリティを担い、情報セキュリティとサイバーセキュリティの観点から「空飛ぶクルマ」の安全を守り、産業の発展を応援します。2025 年の大阪万博で実用化され、その後多くの方々の移動手段として、また、時間節約の手段として活用されることを願っています。

     

    ■GMOグローバルサイン 代表取締役社長 中條 一郎

    GMOインターネットグループが空の安全の一端を担えるよう、電子証明書の側面から支援してまいります。

     

    ■GMOサイバーセキュリティ byイエラエ 代表取締役CEO 牧田 誠

    空飛ぶクルマのセキュリティリスクは通常の自動車やIoT機器よりも大きく、人命にまで及びます。誰もが安心して利用できるセキュアな空飛ぶクルマを作るために技術力で貢献していきます。

    【安心・安全な「空の移動革命」への取り組み】

     GMOインターネットグループでは、空を産業の「最後のフロンティア」と捉え、経済産業省・国土交通省が運営する「空の移動革命に向けた官民協議会」に参画するなど「空の移動革命」の実現に向けて各種セキュリティ技術の開発・提供を行ってまいりました。

     さらに、2021年には大阪・関西万博でのeVTOLの実用化に向けて協議会内で発足した、「大阪・関西万博×空飛ぶクルマ実装タスクフォース」にも参画し、産官学構成員とともにeVTOL活用のコンセプトや運用計画策定等の具現化を図るべく検討を進めてまいりました。

     これらの取り組みを通じて、安心・安全な「空の移動革命」を実現するためのさらなるセキュリティ対策技術の開発に取り組み、次世代モビリティ産業の成長に貢献していきます。

    (参考)

    ■GMOインターネットグループ グループ代表・熊谷正寿が「空飛ぶクルマ」のパイロットに~日本人で初めて初級・操縦士証を取得~(https://www.gmo.jp/news/article/8204/)

    ■GMOインターネットグループ、「大阪・関西万博×空飛ぶクルマ実装タスクフォース」へ参画~2025年開催の「大阪・関西万博」における空飛ぶクルマの運用開始に向けセキュリティ技術で貢献~(https://www.gmo.jp/news/article/7285/)

    ■GMOインターネットグループ、「空の移動革命に向けた官民協議会」へ参画が決定~セキュリティ技術で空の安全を守り、次世代モビリティ産業の成長に貢献します~(https://www.gmo.jp/news/article/7228/)

     大阪市も実験前に以下を発表している。

    ■報道発表資料 日本初公開 操縦者(パイロット)が乗り組む「空飛ぶクルマ」の実証実験を支援します

     

     

    (編集部注:原文のサイトはこちら
    大阪市、大阪府、大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪(以下、「チーム大阪」という。)」は、丸紅株式会社が大阪城公園で実施する「空飛ぶクルマ」の実証実験を支援します。

     今回の実証実験は、米国のLIFT AIRCRAFT社製の一人乗り電動垂直離着陸機(eVTOL)“HEXA”を使用し、上下飛行、旋回飛行等、幾つかの飛行パターンによる、日本で初めての操縦者(パイロット)が乗り組む「空飛ぶクルマ」の飛行を、国の許可が必要な屋外で実施するもので、本実証実験を通じて、「空飛ぶクルマ」を活用したサービスの認知度を高め、社会受容性の向上に貢献するとともに、得られた調査結果を今後の事業性評価に活用します。

     大阪市では、これまで国や大阪府等とも連携し、「空飛ぶクルマ」の2025年大阪・関西万博(以下、「万博」という。)での実現をめざし取組を進めてきました。万博の開幕まで2年余りという時点での、日本で初めてとなる本実証実験は、「空飛ぶクルマ」の万博での実現に向けた社会受容性の向上や万博後の大阪での社会実装に向け、非常に重要なものであり、「空飛ぶクルマ」の実現によるイノベーションの創出や大阪経済の活性化にも大きく貢献することが期待されます。

     チーム大阪では、今後も先端技術を活用した実証実験の実施を支援することにより、「未来社会の実験場」をコンセプトとする万博に向けて、大阪で新たなビジネスを創出する機運を更に高め、「実証事業都市・大阪」の実現をめざします。

     

    実証実験概要

    実施日

    令和5年3月14日(火曜日)、15日(水曜日)

     

    実施場所

    大阪城公園内野球場(大阪市中央区大阪城3番 大阪城公園内)

     

    実施主体

    丸紅株式会社、LIFT AIRCRAFT INC.(共同事業者:株式会社長大)

     

    実施内容

    上下飛行(有人/無人)

    直進及び緩旋回飛行(有人/無人)

    四角い経路飛行(有人/無人)

    <大阪商工会議所画像:LIFT AIRCRAFT社製“HEXA”(写真提供:丸紅株式会社)

    参考

     本実証実験は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会及び大阪商工会議所による「万博開催の機運醸成と未来社会を見据えたイノベーション創出に向けた『夢洲における実証実験の公募』」に採択されたもので、チーム大阪として大阪市が中心となり、実証実験場所の選定に係る調整や施設管理者との調整等の支援を実施しています。

     なお、本実証実験場所は、夢洲での実施に向け協議・調整していましたが、当初想定していたスケジュールに変更が生じたことなどから、大阪城公園内野球場での実施となりました。

     また、本実証実験は、大阪府の「令和4年度 空飛ぶクルマ都市型ビジネス創造都市推進事業補助金」事業としても採択されています。

    LIFT AIRCRAFT社製“HEXA”(写真提供:丸紅株式会社)

    ■GMO熊谷代表が米LIFT社の操縦資格を日本人初取得の記事はこちら

    ■大阪・関西万博での空クル運航事業者決定の記事はこちら

    ■VolocopterのVoloCity大阪で初お披露目、の記事はこちら

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    村山 繁
    DroneTribune代表兼編集長。2016年8月に産経新聞社が運営するDroneTimesの副編集長を務め、取材、執筆、編集のほか、イベントの企画、講演、司会、オーガナイザーなどを手掛ける。産経新聞がDroneTimesを休止した2019年4月末の翌日である2019年5月1日(「令和」の初日)にドローン専門の新たな情報配信サイトDroneTribuneを創刊し代表兼編集長に就任した。現在、媒体運営、取材、執筆、編集を手掛けながら、企画提案、活字コミュニケーションコンサルティングなども請け負う。慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム研究所員、あおもりドローン利活用推進会議顧問など兼務。元産経新聞社副編集長。青森県弘前市生まれ、埼玉県育ち。
  • 2023.2.22

    大阪・関西万博の空飛ぶクルマ運航事業者にSkyDrive、丸紅、ANA&Joby、JAL

    account_circle村山 繁
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     大阪・関西万博の主催団体である公益社団法人2025年日本国際博覧会協会は2月21日、大阪・関西万博で利用者を乗せた航行の実現をめざすいわゆる「空飛ぶクルマ」の運航事業者が、ANAホールディングス株式会社とJoby Aviation Inc.のグループ、日本航空株式会社、丸紅株式会社、株式会社SkyDriveの4グループ5社に決定したと発表した。また万博会場内の離発着場となるポートの運営を担う協賛企業について、オリックス株式会社が決定したと発表した。運航事業者に選ばれたSkyDriveの 福澤知浩代表取締役CEOは「今後も事業開発、機体開発に推進してまいります」と話している。

    4グループの彩り豊かな機体が万博会場運航目指す

     運航事業者に決まった4グループはそれぞれが別々の機体を運航する。万博会場では彩り豊かな機体が運航する見込みだ。

     ANAHDとJobyは、Jobyが開発する「S-4」、JALは提携する独Volocopterが開発する「VoloCity」、丸紅は、提携する英Vertical Aerospaceの「VX4」を運航する見込みだ。

     丸紅は子会社の丸紅エアロスペース株式会社とともに英Vertical Aerospace社と業務提携し、今年1月に25機分をの前払いして購入予約済みだ。同社は空飛ぶクルマの運航を想定したヘリコプターでの模擬体験ツアーを実施するなど、社会実装を視野に入れた取り組みを加速させている。

     日本から選定されたSkyDriveは、商用機として発表された「SD-05」を運航させる見通し。同社は万博開催の2025年の事業開始を目指している。

     Volocopterには住友商事株式会社が出資を決めており、日本企業のエアモビリティ事業参入機運が加速している。(「住商がVolocopterに出資」の記事はこちら

     SkyDriveは以下のプレスリリースを発表している。

    SkyDrive、2025年大阪・関西万博『未来社会ショーケース事業出展』の 「スマートモビリティ万博」における空飛ぶクルマの運航事業者に選定

     「空飛ぶクルマ」(※1)および「物流ドローン」を開発する株式会社SkyDrive(本社:愛知県豊田市、代表取締役CEO 福澤知浩、以下「当社」)は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)『未来社会ショーケース事業出展』のうち、「スマートモビリティ万博」における空飛ぶクルマの運航に係る事業者に選定されたことをお知らせいたします。

    大阪・関西万博の会場イメージ図(提供:2025年日本国際博覧会協会)

    ■2025年大阪・関西万博「未来社会ショーケース事業出展」応募の背景

     当社は、「100年に一度のモビリティ革命を牽引する」をミッションに、「日常の移動に空を活用する」未来を実現するべく、2018年7月に設立し「空飛ぶクルマ」を開発しています。2019年に日本で初めて「空飛ぶクルマ」の有人飛行に成功し、2025年の大阪・関西万博開催時に大阪ベイエリアでのエアタクシーサービスの実現を目指して開発を推進してきました。

     この実現に向け、大阪を舞台とした空飛ぶクルマの社会実装に向けた動きを加速させるため、大阪府が2020年11月に設立したラウンドテーブルに、当社も設立当初から構成員として参加し、様々なステークホルダーとの連携や事業検討のための議論、地域住民の理解促進や社会受容性を高めるための活動を行ってきました。また、2021年9月には更なる認知度や社会受容性の向上を目指し、大阪府、大阪市と連携協定を締結し、断続的な活動を行ってきました。

     この度当社は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が実施した、大阪・関西万博の「未来社会ショーケース事業出展」の、会場内ポート及び会場外ポートをつなぐ2地点間での空飛ぶクルマの運航の実施を目指し、運航に係る事業者の募集に応募した結果、選定される運びとなりました。

     航路や飛行頻度、機体の稼働台数、サービス提供価格等の詳細は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会を含む関係者の方々と、順次協議、決定してまいります。

    ■株式会社SkyDrive 代表取締役CEO 福澤知浩 コメント

     当社はこれまで、2025年大阪・関西万博にて、現在設計開発中の空飛ぶクルマ「SD-05」を皆さまにお披露目し、未来を感じていただくことを目指してまいりました。この度、「スマートモビリティ万博」空飛ぶクルマ事業における参加企業に選定いただき、大変感慨深く感じます。これまで様々な形で応援・ご支援くださった関係者の皆さまと、大阪・関西万博を目標に共に励んできた社員の皆に、心より感謝申し上げます。

     万博の場に向けた空飛ぶクルマへのご期待を改めて実感し、これからのチャレンジに奮い立つ気持ちでございます。10年後、20年後に当たり前となる「日常の移動に空を活用する未来」を体感し、楽しみにしていただける場となるよう、今後も事業開発、機体開発に推進してまいります。

    SkyDrive式SD-05型のイメージ図

     万博協会のプレスリリースは以下の通りだ。

     

    2025年日本国際博覧会『未来社会ショーケース事業出展』「スマートモビリティ万博」空飛ぶクルマの会場内ポート運営及び運航事業について

     公益社団法人2025年日本国際博覧会協会は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)における「未来社会ショーケース事業出展」のうち、「スマートモビリティ万博」空飛ぶクルマの会場内ポート運営の協賛企業を決定しました。また、2022年12月27日より2023年1月20日まで募集(第1次)を行った空飛ぶクルマ運航事業について、参加企業を選定しました。

     「未来社会ショーケース事業出展」の各事業については、引き続き多数の企業・団体と協議中であり、新たな協賛企業・団体については順次発表する予定です。

    「空飛ぶクルマ」会場内ポート運営【スマートモビリティ万博】

    ■協賛企業

    オリックス株式会社(東京都港区 取締役 兼 代表執行役社長・グループCEO 井上 亮)

    ■協賛内容

    万博会場内の北西に位置するモビリティエクスペリエンスに設置予定のポートの運営 (整備・維持管理・撤去を含む)を実施します。

    「空飛ぶクルマ」運航事業【スマートモビリティ万博】

    ■参加企業

    ・ANAホールディングス株式会社(東京都港区 代表取締役社長 芝田 浩二)及びJoby Aviation Inc. (アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンタクルーズ CEO JoeBen Bevirt)

    ・日本航空株式会社(東京都品川区 代表取締役社長執行役員 赤坂 祐二)

    ・丸紅株式会社(東京都千代田区 代表取締役社長 柿木 真澄)

    ・株式会社SkyDrive(愛知県豊田市 代表取締役CEO 福澤 知浩)

    ■事業内容

     万博会場内ポート及び会場外ポートをつなぐ2地点間での空飛ぶクルマの運航の実施を目指します。関係自治体や国の関係機関の協力を得て、具体的な取り組みを今後行っていく予定です。本事業の詳細については、今後関係者と協議の上決定します。

    <ご参考>▽未来社会ショーケース事業について

    未来社会ショーケース事業は、大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会」を支える技術・サービスを、2025年以降の未来を感じさせる「実証」と2025年の万博にふさわしい「実装」の形で、「未来社会の実験場」となる万博会場の整備、運営、展示、催事などに活用し、国内外の幅広い参加者や来場者に、体験として提供する事業群の総称です。

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    村山 繁
    DroneTribune代表兼編集長。2016年8月に産経新聞社が運営するDroneTimesの副編集長を務め、取材、執筆、編集のほか、イベントの企画、講演、司会、オーガナイザーなどを手掛ける。産経新聞がDroneTimesを休止した2019年4月末の翌日である2019年5月1日(「令和」の初日)にドローン専門の新たな情報配信サイトDroneTribuneを創刊し代表兼編集長に就任した。現在、媒体運営、取材、執筆、編集を手掛けながら、企画提案、活字コミュニケーションコンサルティングなども請け負う。慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム研究所員、あおもりドローン利活用推進会議顧問など兼務。元産経新聞社副編集長。青森県弘前市生まれ、埼玉県育ち。
  • 2023.2.20

    GMO代表・熊谷正寿氏が米LIFT社の“空クル”操縦資格を日本人初取得 機体「HEXA」は「安全に運ぶレベルに十分達している」

    account_circle村山 繁
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     インターネット関連事業を幅広く展開するGMOインターネットグループ株式会社(東京)は、グループ代表の熊谷正寿氏が2023年1月23日(月)に、いわゆる空飛ぶクルマ の開発を手掛ける米LIFT社(LIFT Aircraft INC.)から操縦士証「BEGINNER PILOT CERTIFICATE」を取得したと発表した。熊谷氏はLIFT社の1人乗りの機体HEXAの操縦トレーニングを受け、基準をクリアした。日本人の取得は熊谷氏が初めてだ。熊谷氏はDroneTribuneの取材に対し、HEXAについて「技術的には、人や荷物を安全に運ぶレベルに十分達している」などと、会社を通じて感想を寄せた。同社は「グループをあげて次世代モビリティ産業の成長に貢献してまいります」とコメントしている。

    LIFT社、丸紅とともに万博に向けた飛行実験を近く予定

     熊谷代表が取得した操縦士証は、LIFT社が同社製の1人乗りeVTOL型の機体「HEXA」に乗るための特定の飛行訓練プログラムを受講し、基準をクリアしたことを認める証書だ。これまで日本人が取得したことはなく、熊谷氏が初の取得者となった。

     LIFT社の「HEXA」は、米国航空法では超軽量機にあたる。PART103と呼ばれるガイドラインの要件を満たしていれば、操縦に免許は不要で、かわりにLIFT社の訓練を受け基準をクリアする必要がある。機体はオートパイロットコンピューターで制御され、3軸のジョイスティックで操作できるとされる。2018年12月に初めて一般に公開され、2019年12月に生産を開始。2022年4月には初の一般向け有人飛行デモンストレーションを行っている。

     熊谷代表は自家用操縦士・回転翼航空機・陸上多発タービン機免許といった飛行機とヘリコプターの免許を持つ。LIFT社のHEXAについての感想を尋ねたところ、以下の3点をあげた。

    • 技術的には、人や荷物を安全に運ぶレベルに十分達している。
    • 一番改善が必要なのはバッテリー性能(=飛行時間)。
    • 普及に必要なのは、技術より社会の許容性(法規制の緩和、市民感情など)

     米LIFT社は、宇宙・航空機ビジネスの専門商社、丸紅エアロスペース株式会社(東京)とともに、「大阪・関西万博」での飛行実現に向けた実証実験の実施候補者として採択されていて、近く実施される見通しだ。熊谷氏の知見は実験の有効性や社会受容性の向上に大きく寄与することになりそうだ。

     熊谷氏が率いるGMOインターネットグループは、エアモビリティの日本での実現、普及に向けて、「空の移動革命に向けた官民協議会」や、大阪・関西万博での飛行実現のために協議会内で発足した「大阪・関西万博×空飛ぶクルマ実装タスクフォース」に参画するなど、「空の移動革命」の実現に力を入れている。

    中でもGMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社(東京)や、同社の連結企業群であるGMOグローバルサイン株式会社などは、ドローンや「空飛ぶクルマ」の通信の暗号化をはじめとする通信セキュリティ技術や電子認証技術を提供している。さらに国内最大規模のホワイトハッカーを組織するサイバーセキュリティのプロフェッショナルカンパニーである、GMOサイバーセキュリティ byイエラエは、「GMOサイバーセキュリティ for Drone/eVTOL」を提供し、セキュリティの専門家がデバイス、通信、クラウドの脆弱性診断を行うなど安全・安心な空飛ぶクルマ社会の実現を支援している。

    同社は「グループをあげて将来的な『空飛ぶクルマ』の自動飛行・遠隔操縦の社会実装に向け、セキュリティ対策技術のさらなる開発に取り組み空の安全を守り次世代モビリティ産業の成長に貢献してまいります」とコメントしている。

    GMOインターネットの熊谷氏の操縦士証取得の発表は以下の通り

    GMOインターネットグループ グループ代表・熊谷正寿が「空飛ぶクルマ」のパイロットに~日本人で初めて初級・操縦士証を取得~

     GMOインターネットグループ(グループ代表:熊谷 正寿)は、 2023年1月23日(月)、 グループ代表の熊谷 正寿が、 アメリカのLIFT Aircraft INC. (以下、 LIFT Aircraft社)による「空飛ぶクルマ」の操縦訓練を受け、 日本人で初めて「初級・操縦士証(BEGINNER PILOT CERTIFICATE)」を取得したことをお知らせいたします。

     熊谷は、 かねてより空に大きな夢を抱き、 ヘリコプターと飛行機の操縦免許を有するなど、 “日本で最も空に精通する経営者”を目指してまいりました。 こうした中、 2023年1月に、 アメリカ・テキサス州でLIFT Aircraft社製の電動垂直離着陸機(eVTOL)「HEXA」の操縦訓練を行い、 日本人で初めて初級・操縦士証の交付を受けたことで、 米国航空法上における「空飛ぶクルマ」のパイロットとなりました。

     GMOインターネットグループは、「空の移動革命に向けた官民協議会」への参画や、空飛ぶクルマの通信セキュリティ技術、DroneやeVTOLに対する脆弱性診断の提供など、グループをあげて安心・安全な「空の移動革命」に向けた取り組みを進めています。

     そのような中、グループ代表の熊谷が自ら「空飛ぶクルマ」のパイロットになり知見を蓄積することで、安心・安全な「空の移動革命」を実現すべく、さらなるセキュリティ対策技術の開発に取り組み、次世代モビリティ産業の成長に貢献してまいります。

    【「空の移動革命」に向けたGMOインターネットグループの取り組み】

     GMOインターネットグループでは、空を産業の“最後のフロンティア”と捉え、経済産業省・国土交通省主催の「空の移動革命に向けた官民協議会」に参画するなど「空の移動革命」の実現に向けて各種セキュリティ技術の開発・提供を行ってまいりました。さらに、大阪・関西万博でのeVTOLの実用化に向けて協議会内で発足した「大阪・関西万博×空飛ぶクルマ実装タスクフォース」にも参画し、産官学構成員とともにeVTOL活用のコンセプトや運用計画策定等の具現化を図るべく検討を進めております。

     GMOインターネットグループは、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社(https://www.gmogshd.com/)および同社の連結企業群であるGMOグローバルサイン株式会社(https://www.globalsign.co.jp/)を中心として、ドローンや「空飛ぶクルマ」の通信の暗号化をはじめとする通信セキュリティ技術や電子認証技術を提供しています。

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    村山 繁
    DroneTribune代表兼編集長。2016年8月に産経新聞社が運営するDroneTimesの副編集長を務め、取材、執筆、編集のほか、イベントの企画、講演、司会、オーガナイザーなどを手掛ける。産経新聞がDroneTimesを休止した2019年4月末の翌日である2019年5月1日(「令和」の初日)にドローン専門の新たな情報配信サイトDroneTribuneを創刊し代表兼編集長に就任した。現在、媒体運営、取材、執筆、編集を手掛けながら、企画提案、活字コミュニケーションコンサルティングなども請け負う。慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム研究所員、あおもりドローン利活用推進会議顧問など兼務。元産経新聞社副編集長。青森県弘前市生まれ、埼玉県育ち。
  • 2023.2.6

    大阪で空飛ぶクルマのシンポジウム開催へ 堂島で2月23日、入場無料

    account_circle村山 繁
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     大阪府は実用化に向けて官民を挙げた取り組みが進むいわゆる「空飛ぶクルマ」について理解を深める「空の移動革命シンポジウム」を、2月23日(木・祝)に大阪・堂島のエルセラーンホールで開く。参加は無料だ。ビジネスをテーマにした第一部と、生活面をテーマにした第二部の二部制で、それぞれ第一線で活躍するキーパーソンや著名人、有識者らがパネルディスカッション形式で意見を交わす。第一部にはDRONE FUNDの大前創希共同代表パートナーや、空飛ぶクルマ関連事業を手掛ける住友商事株式会社、兼松株式会社、丸紅株式会社の商社3社の担当者が登壇する。第二部ではテレビプロデューサー結城豊弘氏がファシリテーターを務め、株式会社SkyDriveの川田知果氏、フリーアナウンサーの薄田ジュリア氏、タレントRaMu氏、経済ジャーナリスト須田慎一郎氏、経済ジャーナリスト井上久氏ら多彩な顔ぶれでステージを彩る。DroneTribuneの編集長、村山繁は第一部でファシリテーターを、第二部でパネリストを務める。

    第一部にDRONE FUND大前氏や商社3社、第二部に「言って委員会」結城氏や須田氏ら登壇

     シンポジウムは、2025年の大阪・関西万博の開催地として、空飛ぶクルマの実現に向けた取り組みを加速している大阪府が主催する。大阪府は空飛ぶクルマの実現をより確実にするために、より多くの人々が受け入れる社会受容性を重視していて、シンポジウムは大阪府が進める空飛ぶクルマの社会受容性向上策の一環だ。

     第一部は「空飛ぶクルマで大阪は儲かりまっか?~空飛ぶクルマが起こす大阪経済の活性化~」をテーマに、関連産業の範囲や展望、参入機会の探索を行う。

     登壇する大前氏が率いるDRONE FUNDは、「ドローン・エアモビリティ前提社会の実現」を掲げる関連産業特化型のベンチャーキャピタルで、スタートアップへの資金供給、政府への提言など幅広く活動している。兼松は空飛ぶクルマの離着陸場となるバーティポート(Vertiport)の開発を手掛ける英Skyports社と資本業務提携するなど、空飛ぶクルマ事業に取り組む。丸紅は子会社の丸紅エアロスペース株式会社とともに、乗客が乗れるeVTOL(電動垂直離着陸)の機体を開発する英Vertical Aerospace社と業務提携し、今年2023年1月に25機分を前払いした。同社はすでに南海電鉄などとともにヘリコプターを使った空飛ぶクルマの模擬体験ツアーも開催するなど、社会実装を視野に入れた取り組みを加速している。住友商事株式会社も米Bell社(Bell Helicopter Textron)と業務提携し、日本などで無人物流やエアタクシーのサービスの提供を検討している。

     第二部は「ほんまに暮らしが変わるの?空飛ぶクルマ」がテーマで、空飛ぶクルマの実現により生活がどう豊かになるのか、独自の視点を持つ多彩な顔触れが話しあう。

     ファシリテーターを務める結城豊弘氏は政治、経済から芸能までの話題を掘り下げる人気バラエティ番組『そこまで言って委員会NP』のチーフプロデューサーを担当するなどの経歴を持つ名物テレビプロデューサー。著名番組のディレクターを務めたほか、自身も取材に飛び回り豊富な情報を持つ。著書も多く、近著『オオサカ大逆転!』(ビジネス社刊、1600円+税)では、大阪・関西万博について「その先では、さらに大阪が飛躍するための可能性に満ちている」と、本人は鳥取県生まれながら、大阪にエールを送っていて、空飛ぶクルマが起こす生活の変化をパネリストから引き出す。

     結城氏の進行に応じる登壇者も多彩だ。須田慎一郎氏、井上久男氏は独自の情報網と切れ味鋭い評論で知られる。タレントのRaMu氏は『そこまで言って委員会NP』の出演時に機転の利く発言で出演者をうならせた。フリーアナウンサー薄田ジュリア氏、空飛ぶクルマを開発するスタートアップSkyDriveの開発担当の川田知果とパネリストの半分が女性で彩り豊かな話題が示されそうだ。

    ■シンポジウム概要

    ・日時:2023年2月23日(木・祝)、12:30開場、第一部13:30~、第二部14:45~

    ・会場:エルセラーンホール(大阪市北区堂島、ホテルエルセラーン5F)

    ・参加:入場無料。公式サイトから申し込み

    公式サイトはこちら:https://soratobu-kuruma.jp/symposium.html

    第一部予約フォーム:https://pro.form-mailer.jp/fms/63083dfc273991

    第二部予約フォーム:https://pro.form-mailer.jp/fms/79f9b157273992

    懇親会の予約は、第一部の予約フォーム内で。

    シンポジウム会場のエルセラーンホール
    ホールの入るエルセラーンホテル

    AUTHER

    村山 繁
    DroneTribune代表兼編集長。2016年8月に産経新聞社が運営するDroneTimesの副編集長を務め、取材、執筆、編集のほか、イベントの企画、講演、司会、オーガナイザーなどを手掛ける。産経新聞がDroneTimesを休止した2019年4月末の翌日である2019年5月1日(「令和」の初日)にドローン専門の新たな情報配信サイトDroneTribuneを創刊し代表兼編集長に就任した。現在、媒体運営、取材、執筆、編集を手掛けながら、企画提案、活字コミュニケーションコンサルティングなども請け負う。慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム研究所員、あおもりドローン利活用推進会議顧問など兼務。元産経新聞社副編集長。青森県弘前市生まれ、埼玉県育ち。