ドローン製造世界首位のDJIは4月25日、農業用ドローンAgras T50とAgras T25の「世界展開」を発表した。日本ではT25がすでに昨年(2023年)11月7日に発売されており、T50が今回、新発売となった。T50は粒剤なら50㎏、液剤なら40㎏を積み散布することができ、自動航行に必要な圃場の測量もできる。今年1月に発売された物流機「FlyCart30」のベース機としても知られる。DJIの日本法人、DJI JAPAN株式会社(東京都品川区)が4月25日に、T50の予約受付を始めたと発表し、日本での正規代理店、株式会社セキド(東京都港区)も取り扱いを始めたと発表した。発表時の本体価格は税込みで186万7800円だ。発表内容は以下の通り。
新型のDJI農業用ドローンとアップグレード版SmartFarmアプリを世界で発売
2024年4月25日 – 民間用ドローンやクリエイティブカメラ技術で世界をけん引するDJIが、本日、新型ドローンAgras T50、Agras T25 (日本国内では2023年11月7日に発売済み) の世界展開を発表します。定評あるドローン、Agrasシリーズをベースにしており、T50は大規模な作物栽培に比類のない効率性を発揮し、軽量なT25は小規模栽培向けに設計された携帯性を発揮します。どちらのドローンも、包括的な航空用途での管理に強力な機能を提供する、アップグレードされたSmartFarmアプリと互換性があります。
「世界的な農業技術のリーダーとして、当社は噴霧・散布作業用の最新型DJI Agras ドローンで、農業技術の精度向上を目指しています。DJIの農業用ドローンは、これまで100ヵ国以上の地域の9億8,000万エーカーを超える土地に対応してきました」と、DJI Agricultureのグローバル販売責任者、Yuan Zhangは語っています。「実証済みの当社の作物保護ソリューションは、環境への影響を最小限に抑えながら、小規模農家や大規模生産者の収穫量増加、化学薬品の使用とコスト削減に貢献しています。」
Agras T50で生育を促進
Agras T50は、大規模農業の需要に対する深い考察から生まれた、効率性と安定性を誇るフラッグシップモデルです。次世代レベルの安定性を発揮する同軸デュアルローター設計と54インチのプロペラを継承し、40 kgの噴霧ペイロード、50 kgの散布ペイロード積載時に、1時間あたり最大21ヘクタール[1]の効率的な噴霧能力を発揮します。 T50のデュアルアトマイズ噴霧システムは、2つのスプリンクラーとサイズ調整可能な噴霧液滴により、毎分最大16リットルの流量を実現しており、畑から果樹園までの各種用途に最適です。T50は散布構成に応じて簡単に変換できるため、50 kgの乾燥顆粒を搬送し、最大108 kg/分[2]または1.5トン/時[2]の流量率で散布可能です。T50は、出力、精度、汎用性を組み合わせることで比類のない性能を発揮し、進化する現代農業のニーズを満たすように設計された、農業用ドローンにおける最も優れた選択肢です。
画期的な接続性と安定性
T50は、アップグレードされた4アンテナO3伝送システムを搭載し、送信機とドローンの接続を最大2 km[3]まで拡張します。山などの複雑な環境で操作する場合、DJIリレーを配置して伝送範囲と安定性を拡張し、操作の安全性を向上させることができます。
障害物迂回と地形フォローを可能にするデュアルレーダーとデュアル両眼ビジョン
T50には、デュアルアクティブフェーズド アレイレーダーと両眼ビジョンセンサーが搭載されています。これらが連動してT50の周辺情報を正確に再構築し、付近の障害物を検出することで、インテリジェントな障害物検出と迂回、斜面での地形フォローを実現します。
4つのスプリンクラーキット
T50は、遠心式スプリンクラー1組を追加装備することで、流量率を1分あたり24リットルに増加できます。これは、高い流量率での噴霧が必要な果樹園など、密生した樹冠を貫いて葉の表裏を処理する作業に有用です。
9分間の急速充電
T50は、最大容量30 Ah、1,500充電サイクル[4]の、DB1560インテリジェント フライトバッテリーを搭載しています。D12000iEP多機能インバーター発電機と空冷式ヒートシンクの組み合わせにより、9分間[5]の急速充電を実現し、1組のバッテリーで連続操作が可能になります。
Agras T25 – 携帯可能なパッケージでの精密農業
Agras T25は、T50の高度な機能すべてを、コンパクトで持ち運びのしやすいボディに搭載しています。20 kgの噴霧ペイロードまたは25 kgの散布ペイロードを積載可能で、多方向障害物回避、地形フォロー、超高速バッテリー充電、ワンタップのテイクオフ、自動操作など、T50の主要機能を備えています。小規模/中規模農場での単独使用に最適です。
Agras操作の必需品、DJI SmartFarm
DJI SmartFarm アプリには、ワンストップで手軽に作物保護を実現する、ドローン管理のパワフルな機能が搭載されています。最新の更新では、データ制御と管理の効率性が向上し、DJI Academyを通じて学習リソースにアクセスできるようになりました。すべてのソフトウェアはオプションであり、データを共有するにはオプトインする必要があります。
安全性とセキュリティへの長年の取り組み
DJIはデータプライバシーを最優先に考え、ユーザーの皆様は自分たちのデータの使用を管理することができます。初期設定にて、いかなる飛行ログ、写真、動画も、DJIに同期されないように設定されています。DJI Agrasドローンは、送信機と機体にデータをローカル保存するように設計され、データをDJIのサーバーに共有または保存するためには、オペレーター側で許可する必要があります。
中国以外の地域では、DJIと共有されるドローンデータは、アメリカ、日本、およびヨーロッパにあるサーバーに保管され(ユーザーがいる場所に従って保管場所が決まります)、TLSで保護されます。アカウント登録のために共有される個人データは、さらにAES-256暗号化で保護されます。オペレーターは、自分のDJIアカウントから、または、DJIサポートに連絡することで、共有したデータを簡単に削除することができます。2017年以降、私たちは定期的に、Booz Allen Hamilton、FTI Consulting、およびKivu Consultingを含む第三者のセキュリティ監査および認証を受けています。
Booz Allen Hamilton: https://bit.ly/3UdoF5l
FTI Consulting: https://bit.ly/3QhNHiA
Kivu Consulting: https://bit.ly/3QgTDIF
販売状況
4月25日から、Agras T50の予約受付を開始しました。ご購入を検討されている方は、最寄りのDJI Agriculture正規代理店から価格情報を入手することができます 。 詳細は、製品ページをご確認ください。
DJI Agriculture正規販売代理店: https://utcagri.aeroentry.jp/
Agras T50: https://ag.dji.com/jp/t50
Agras T25: https://ag.dji.com/jp/t25
DJIについて
2006年の創業以来、DJIは民生用ドローン業界の草分け的存在として、イノベーションで世界をリードしています。ユーザーの初めてのドローン飛行をサポートし、プロの撮影作業に革新をもたらしてきました。今日、DJIは人類の進歩を継続的に促進することで、より良い世界を構築していくことを目標に日々邁進しています。常に純粋な好奇心をもち、あらゆる問題解決に尽力し、農業、公共安全、測量・マッピング、インフラ点検などの分野にもビジネスを拡大してきました。DJI製品はこれらの分野においても、新たな価値を生み出し、世界中の人々の生活に前例のない変革を提供しています。
株式会社セキドの発表は以下の通り
最大16L/分の液剤噴霧と108kg/分粒剤散布の大流量で、1台で航空測量、散布、播種、施肥が可能な農業用フラッグシップドローン
DJI(ディージェイアイ)正規販売代理店としてドローンビジネスの最先端を支える株式会社セキド(本社:東京都港区、代表取締役:大下貴之)では、2024年4月25日(木)に発表された農業用フラッグシップドローン「DJI AGRAS T50(アグラス ティー50)」の取り扱いを開始いたしました。Agras T50 は最大50kgの大容量タンクを備えたドローンで、農薬散布や播種、追肥に活用でき、自動航行に必要な圃場の測量にも対応することで、農作業の効率化を実現します。
未来を飛躍させる農業パートナー – DJI AGRAS T50
Agras T50 は、強力な同軸ツインローター駆動システムと、強度が高い分離式のトルク耐性固定構造フレームを採用し、40kgの液剤/50kgの粒剤を積載し散布が可能です。また、二重反転式アトマイザー液剤散布システムや、安全機能の前後フェーズドアレイデジタルレーダーシステム、さらにデュアルビジョンシステムも装備されており、安定した作業と高品質な散布効果を提供します。さらに、航空測量機能を備え、T50単体で自動航行での散布に必要な圃場の測量が可能になりました。
・DJI AGRAS T50 詳細/お問い合わせ
https://sekido-rc.com/?pid=180625159
[高速、霧化噴霧、液滴漏れなし]
磁気駆動インペラポンプ、デュアルポンプ流量最大 24L/分
デュアル霧化遠心スプリンクラー、液滴サイズ調整可能
新型ソレノイドバルブ、液滴漏れなし
遠心式ノズルを2セット追加することで、果樹園などで効果的な噴霧ができます。前後2つの噴霧ノズルの切り替えた作業が可能になります。
[毎時1,500kgの散布]
効率的な散布、最大流量108 kg/分[4]
スムーズな散布、粒剤散布器のトルクは2倍
均一な散布、螺旋溝付きの回転ディスク
低速散布、小型のホッパーゲート
リアルタイム計量
素早い分解と洗浄
[両眼ビジョンとデュアルレーダーによる安心感]
前方・後方アクティブフェーズドアレイレーダー
2組の両眼ビジョンセンサー
多方向障害物検知・回避
最大50°の斜面での地形フォロー、自動障害物迂回
[1台で航空測量、散布、播種、施肥が可能]
高解像度FPVジンバルカメラ
ジンバルの角度は調整可能で、画像はリアルタイムで収集できます。
果樹園の空中測量、5ヘクタールの果樹園のマップを10分で作成
農地の空中測量、13ヘクタールの農地のマップを10分で作成
最大20°までの斜面の測量
[DJI RC Plus]
最大2 kmのクアッドアンテナO3伝送
7インチの高輝度スクリーン
8コアプロセッサーでスムーズな操作を実現
DJI Relay Module(オプション)
[燃料消費率の良い急速充電]
9分の超高速充電[10]
1,500 WのAC出力
1,500回の充電サイクルを保証
1.5 m エクストラロング充電ケーブル
・DJI AGRAS T50 主な製品
・DJI AGRAS T50
税込1,867,800円
https://sekido-rc.com/?pid=180625159
・DJI AGRAS T50 遠心ノズルセット
税込97,900円
https://sekido-rc.com/?pid=180625057
・DJI AGRAS T50 粒剤散布装置
税込167,200円
https://sekido-rc.com/?pid=180624161
・DJI AGRAS T50 バッテリー
税込275,000円
https://sekido-rc.com/?pid=177982783
GMO AI&ロボティクス商事株式会社(東京、GMO AIR)と日本科学未来館(東京)は8月25日、対話型AIロボットが来館者に案内をしたり科学の質問に答えたりする取り組みを始めた。対話型AIロボットは8月31日までの7日間、各日の午前11時から午後1時までと、午後3時から午後5時までの2回、日本科学未来館5階の常設展示、常設展示ゾーン「プラネタリー・クライシス」内で来館者を迎える。
対話型AIロボットの来館者対応は、GMO AIRと日本科学未来館の共同実証実験で、AIがロボットに組み込まれた場合に顧客体験価値を創出するかどうかなどを確認する。GMO AIRにとっては昨年(2024年)6月の設立以来初めて、また日本未来科学館にとっても未来館を実験フィールドとして提供する「未来をつくるラボ」の活動を掲げて初めての実証実験となる。
初日の8月25日は来館者が訪問する前の時間帯に説明会が行われ、取り組みの概要やロボットの特徴が紹介され、デモンストレーションが行われた。
GMO AIRの内田朋宏氏代表取締役社長は「AIにバーチャルな印象を持たれる方もいらっしゃいます。ロボットに組み込むことで身近に感じていただけると思います。この取組を通じて老若男女にAIを感じてもらい、未来への想像を膨らませて頂きたいと考えています。将来的にはヒューマノイドに搭載することも考えたいと思っています」とあいさつした。
実験概要についてはGMO AIRの金明源(きむ・みょんうぉん)氏が「この実証実験では『プラネタリー・クライシス』の中を案内し、かつ科学に関する一般的な質問に答えます。目的は新しいコミュニケーションツールとしての実用の可能性の検証と、来館者と触れ合うことを通じた新しい顧客体験価値の発見です」と説明した。
活用するロボットはGMO AIRがメーカーから仕入れた。仕入れたままでは展示の説明などはできないため、GMO AIRがソフトウェアとアプリケーションを開発した。これについて金氏は「開発業務のプログラミング部分は80%をAIが自動生成しました。また4か国語に対応すること、インタラクティブにコミュニケーションがとれることが特徴です」などと説明した。
またRAG(Retrieval Augmented Generation)を採用したことも紹介され、来館者の音声質問をテキストに変換して、大規模言語モデル(LLM)が外部情報源と照合して回答を生成し音声変に換する。実験で使われているロボットは、来館者から質問を受けて5秒ほどで音声で回答する。展示関連の質問に加え、一般的な科学に関するやりとりにも対応できる。
日本科学未来館科学コミュニケーション室の樋口貢介調査役は「日本科学未来館は一般の人に先端的な研究開発にふれ、参加していただく活動に注力しています。その一環で『未来をつくるラボ』というコンセプトを今年度から打ち出し、研究開発や実証実験のフィールドとして使っていただく事業を展開しています。AIについてもロボティクスをかぶせることで実現するリアルの可能性と社会受容性の検証を行います。AIとロボットの組み合わせでどういうコミュニケーションできるのか、その可能性を探りたいと思っています。今回が初めてのトライで、今後もさまざまな取り組みを企画しています」と未来館としての取り組みを紹介した。
デモではAI対話型ロボットに話しかけて対応を確認した。
ロボットは自律走行の機能がついていて、人を検知すると話しかけたり止まったりする。話しかけると声の方向を向く。ロボットの顔にあたる部分にマイクボタンがあり、声をかけるときにはそこをタップする。
来館者 あなたはなにができますか」
AI対話ロボ 「プラネタリー・クライシスの案内や解説、館内の安全な移動サポートができます。展示内容や科学知識についてご質問があればわかりやすくお答えします」
――プラネタリー・クライシスについて教えてください
「地球環境の危機をテーマにした展示です。気候変動や生物多様性の減少、汚染などについて学び、自分たちについて考えるきっかけになります」
――地球温暖化について知りたいです
「地球温暖化は二酸化炭素などの温室効果ガスが増えることで地球の気温が上がる現象です。人間の活動が主な原因とされ、異常気象や海面上昇などさまざまな影響があります
――気候変動についての展示はありますか
「進行する気候変動、の展示があります。ご案内しましょうか」
――はい、案内してください
「ご案内します。どうぞこちらへ」(そのまま展示パネルまで移動する)
このほか、展示内容に関わる質問、展示にはない質問にも答える様子が紹介された。
また「おなかがすいた」と話しかけると、レストランや飲食可能な休憩スペースの場所を紹介し、韓国語で訊ねると韓国語で回答した。
関係者は「来館者の関心は幅広いのでどんな関心を持つのか、どんな対応を求めてくるのか、どう対応すると満足度が高まるのか、いろいろなケースを実験で確認してみたいと思っています」と話している。
ブルーイノベーション株式会社(東京)は屋内点検用球体ドローン「ELIOS 3」に、作業を一時中断して出発地点まで戻っても中断した位置に自動で最適ルートで戻って作業を再開できる「レジューム機能」が備わったと発表した。ソフトウェアのアップデートで使える。バッテリー交換などで離陸地点に戻ったあとの作業再開時などの活用を想定している。
レジューム機能はELIOS3を開発するスイスのドローンメーカー、Flyability SAが開発した。屋内空間などの点検作業のために飛行しているさいに「Smart RTH」機能で離陸地点に戻りバッテリー交換をしても、自動で点検地点に復帰させることができる。ブルーイノベーションによると、復帰位置はSmart RTHの作動地点から水平方向、高さともに10cm未満で復帰できるという。
復帰途中に新たな障害物が生じてもリアルタイムで回避ルートを再計算し復帰を実現するため「複雑な屋内環境においても、作業者は操縦ではなく点検業務そのものに集中できます」と話している。
東日本旅客鉄道株式会社(東京、JR東日本)は8月23日、高輪ゲートウェイ駅(東京都港区)一体型の都市開発エリア、TAKANAWA GATEWAY CITYで300機のドローンを使った「ドローンショー in Summer」を開催した。幹線道路と鉄道とビルにはさまれた都心の夜空に、高輪のイノベーションの歴史を物語る汽車のモチーフや開業情報、JR東日本のロゴなどが浮かび、招待者やエリアに居合わせた人が約10分間のショーを楽しんだ。主催したJR東日本の出川智之マネージャーは「まちづくりへのメッセージは伝えられたと思います」などと話した。
ドローンショーは、開発中の敷地内に離発着のための専用スペースを設けて行われた。専用スペースに株式会社レッドクリフが開発した300機の専用ドローンが並べられ、光を放ちながら離陸すると、地表から40~60mの空域を中心に、最も高いところで80mの高さまでの間で広がり、文字、モチーフ、ロゴなどを浮かびあがらせた。ショーの運用はレッドクリフが行った。
描かれたのは、「TAKANAWA GATEWAY CITY」の文字やロゴマーク、150年前のイノベーションの象徴である蒸気機関車、山手線の車両、「100年先の未来へ」のメッセージ、「イノベーション」「共創のまち」、「地球益の実現」などのJR東日本が目指すまちづくりのコンセプト、近々開業する施設の告知、ドローンで再現された花火、JR東日本のロゴなどだ。午後7時からと、午後8時半からの2回、それぞれJR東日本の募集に応じて招待を受けた200人が、この日のために用意された観覧席で「すごいね」「よく許可がおりたね」などと感心しながら見守り、終了後には各回とも拍手があがった。
また招待客でなく一般の通行人や周辺の利用者も駅前や広場でドローンショーを見上げた。高輪ゲートウェイ駅の改札を抜けた広場からもビルと駅舎の間にドローンショーを見ることができ、建物の間にはさまれるように浮かぶ都心ならではのドローンショーを堪能した。予期せぬドローンショーをスマホで収める姿が見られたほか、タイミングよく通った山手線などの電車の車内や、近隣の居住者や利用者にも光のショーを届けた。
JR東日本マーケティング本部まちづくり部門品川ユニットTAKANAWA GATEWAY CITYの出川智之マネージャーは今回のドローンショーの目的と、達成具合について、「JR東日本として力を入れているモビリティー領域のひとつとしてドローンを物流、設備点検などいろいろなところに活用したいと考えていまして、それを多くの人に伝えるメッセージとしてドローンショーを企画しました。その目的は達成できたのではないかと思っています。実際、今回のドローンショーの開催を知らせるプレスリリースを発表したときには、その数時間後には満席になり関心の高さを感じることもできました。観覧席にお越しいただいたみなさまにもそのメッセージを伝えられたと思っています」と述べた。
今回のドローンショーを開催するうえで乗り越えた点について「ポイントは難易度の高い場所での開催です。このエリアは人口密集地域で、羽田航路の直下で、線路と国道にはさまれたかなりタイトな場所でもあり、Wi-Fiですとか携帯電話ですとかの干渉リスクも気にしなくてはならない場所です。そばを電車が走っていますし、電車の鉄が磁気化されてしまう課題もあります。こうした環境の中でデータ転送をして飛行させる、いわば過酷な環境の中でのドローンショーがひとつのポイントでした。また演目にJR東日本がTAKANAWA GATEWAY CITYをどのようなまちにしたいかというメッセージも加えて、御覧頂く方に伝えさせて頂きました。ここは150年前、日本ではじめて汽車が走った場所で、海の上に堤を築いて線路を敷設したという、当時としては画期的な、いまでいうイノベーションの象徴のような場所です。その記憶を継承して100年先の未来に向けて新たなイノベーションを起こしていく。それが地球にとってもよい効果をもたらす。そんな『地球益』の実験を目指す、というメッセージを込めさせて頂きました。夏らしく花火を盛り込んだり、JRのロゴを入れたり、JRならでは、この場所ならではの演目にできたのではないかなと思っています。今後は今日の反響や、歩道、車道での状況などもふまえて検討をしたいと考えております」とコメントした。
3月のまちびらきイベントで実施したサプライズでのドローンショーにも言及し、「ドローンショーの一般公開にあたり3月に同じ演目で、高輪のまちを正面にして一部の方に公開した実証などを行ったことも生かされました。データ転送、フライトに関する実験は3月の実施で大丈夫と確認できたことが意義を持ちました。3月からこの8月までの5カ月で、新たなシーンを追加するなどの調整をして実施しました。ただ3月のショーのさいにはその1年前、つまり昨年3月ごろから事業者の選定や、実際に飛ばす場所、実地調査などかなりの準備を進めました。航空行政、駅、警察、消防などの行政まわりへの連絡や、技術的な諸条件を整えることは3月のさいにできていたので、それをふまえて今回、いよいよお客さまをお迎えして飛ばすことに取り組みました」
今後の展望について「空飛ぶクルマを小岩井(=小岩井農場。JR東日本は2026年春に雫石町<岩手県>の小岩井農場にJR東日本の新ブランドホテル「AZUMA FARM KOIWAI」を開業する)で飛ばす計画を発表しておりますが、そういったものに取り組んでいきたいという思いはあります。ドローン事業というところではすでに子会社が合弁で設立したCalTa株式会社(東京)がドローンを使った設備点検に取り組んでいまして、ある意味ですでにドローン事業に取り組んでいます。ドローンショー事業についてはすぐにということはないと思いますが、今回のレッドクリフさんのほかにもいろいろなドローンショー事業者さんがいらっしゃるのでいろんな方との取り組みも可能性があると思っています」などと述べた。
株式会社ドローンショー・ジャパン(金沢市)が、音楽ユニットYOASOBIのライブ会場で、メンバーから参加者けメッセージをドローンショーで夜空に投影した。8月5日に兼六園に近い「本多の森北電ホール」(金沢市)で行われたライブ終了後、ホールから出て帰路につく来場者の頭上に、「ありがとう I♡石川 いくら」「石川ありがとう YOASOBI あやせ」のメッセージが浮かび上がらせ、来場者に感動の余韻を残した。
ドローンによるメッセージが投影されたのは、7月に熊本でスタートした全国ツアー『YOASOBI HALL TOUR 2025 WANDARA』のうち、8月5日に「本多の森北電ホール」で4日間にわたって開催されたの金沢市でのライブの初日。ライブの終了後に会場を後にしようとした参加者の頭上に、このツアーのキービジュアルである犬のキャラクターのモチーフや、メンバー2人から来場者への感謝を伝える直筆のメッセージを再現した映像が投影され、来場者へのサプライズとなった。
メッセージの投影はドローンショー・ジャパンの特別協力で行われ、同社が開発した専用機「DSJ MODEL-X」500機が使われた。
YOASOBIは新型コロナ感染症拡大期の2021年7月に開催し配信ライブ『SING YOUR WORLD』でもFPVドローンを駆使した映像をまじえるなど、ドローンの活用に前向きなことで知られる。
またドローンショー・ジャパンは7月26日、27日に開催されたMrs.GREEN APPLEの野外ライブでバンドロゴを浮かび上がらせるなどライブでの演出活動が話題になっている。(参考記事はこちら)
ドローンショーの企画・運営を手がける株式会社レッドクリフ(東京)は、秋田県大仙市で8月30日(土)に開催される開催の第97回全国花火競技大会「大曲の花火」をドローンショーで盛り上げる。約1300機のドローンで夜空にシンガーソングライター、KANさんの代表曲『愛は勝つ』の歌詞を投影し、来場者が合唱する。この取り組みは大塚製薬株式会社(東京)の炭酸栄養ドリンク「オロナミンCドリンク」発売60周年記念特別プロジェクト「元気ハツラツ!大空大合唱」の一環で、ドローンショーではたて225m、横65mのオロナミンCボトルも登場する。
「大曲の花火」は、JR大曲駅から直線距離で約1.5㎞での雄物側河川敷で開催される。レッドクリフがドローンショーを手がける大塚製薬の特別プロジェクト「元気ハツラツ!大空大合唱」は8月30日午後6時半ごろからの開催が見込まれる。大会の主役である花火は午後6時50分ごろから打ち上げが始まる予定だ。観覧席はいくつもの種類があるが完売している席が多い。
「元気ハツラツ!大空大合唱」では、光を放つドローンがオロナミンCのボトルを音符に見立てた『愛は勝つ』の楽譜や、歌詞を投影する。会場では『愛は勝つ』を流し、参加者、来場者、関係者らで合唱する。合唱中はドローンがカラオケのテロップのように、歌うべき歌詞を光らせて参加者を歌いやすいように導く。プロジェクトを主導する大塚製薬の主力製品、オロナミンCの巨大ボトルも浮かび上がらせる。
レッドクリフのドローンショーは「元気ハツラツ!大空大合唱」の一環で実施される。7月27日に開催された北海道小樽市の小樽港第3号ふ頭基部で開催された「第59回おたる潮まつり大花火大会」で実施したときの動画はオロナミンCドリンク公式SNSで8月4日時点で、総再生数が1350万回超を記録するなど大きな反響を呼んだ。大曲の花火は約75万人の来場実績があり、今回も大合唱が期待される。
「元気ハツラツ!大空大合唱」は小樽、大曲に続き、10月18日には八代市<熊本県>の球磨川河川緑地で開催される「第38回やつしろ全国花火競技大会」でも開催される計画だ。実は7月の「第72回安倍川花火大会」(静岡県)でも開催の計画があったが荒天により河川が増水した影響で花火大会とともに中止になっていた。
またレッドクリフは、日本三大花火大会のうち今回の「大曲の花火」と「長岡花火大会」でドローンショーを実施した実績があるほか、全国各地の花火大会をドローンで盛り上げている。大阪・夢洲で開催中の大阪・関西万博でも連日、ドローンショーを開催し来場者を楽しませ、ギネス世界記録の達成への挑戦も続けている。
株式会社エアロネクスト(東京)は8月15日、ドローンでフードデリバリーの試験飛行を 実施したと発表した。6品、約2.5㎏を有人地帯での補助者なし目視外飛行(日本ではレベル4に該当)で、地元モンゴルの有力企業と連携して実施した。
エアロネクストのモンゴル国でのフードデリバリは7月25日に行われた。同社の「モンゴル展開パートナー」である モンゴルを代表する投資会社Newcom Group(ウランバートル市)、同社の子会社、Mongolian Smart Drone Delivery LLC(ウランバートル市)、モンゴル国フードデリバリー最大手、Tok Tok LLC(ウランバートル市)と組んで実施した。エアロネクストの調べでは、7月時点でモンゴル国内では初めての取り組みという。
試験飛行では、アプリ「TOK TOK」を通じて注文を受けたレストラン KIBO の料理6品、2,420gを、ウランバートル市内からウランバートル郊外の研修・保養施設まで片道約 16.5km、株式会社ACSL(東京)製の「PF4」で運んだ。動画にはTOK TOKのロゴの入ったデリバリボックスをPF-4が運ぶ様子や、都心部を飛行する様子、受け渡しの様子がおさめられている。
エアロネクストはすでにウランバートル市内で定常運航として血液製剤の配送を実施しており、6月には郵便輸送も実施している。フードデリバリは第3のユースケースとなる。
(モンゴル郵便とのドローン配送試験運航の実績についてはこちら