衛星ブロードバンド「Starlink」を活用したモバイル通信のドローン配送が1月26日、埼玉県秩父市で始まった。場所はモバイル通信が困難な奥秩父・中津川のエリア。昨年(2022年)9月の土砂崩れ以降、通れなくなっている埼玉県道210号線の崩落現場を挟んで中津川の上流側に住む6世帯に、日用品などを毎週1回、Starlinkで通信環境を確保してドローンで定期配送する。ドローンは崩落場所の手前から向こう側の着陸地点まで2.8㎞を5~7分で飛ぶ。初日のこの日は7分で飛び、荷物をおろして帰還した。生活に不便をきたした住民を支える災害対応の重要なモデルケースになる。秩父市の北堀篤市長は「通信環境に恵まれない山間地域のみなさんに希望を与える日本初のハードル高きミッションに取り組んでいただいきました。期待大です」と述べた。当面う回路の凍結リスクがなくなる3月末まで行う予定だ。
取り組みは秩父市、株式会社ゼンリン(福岡県北九州市)が2022年10月25日に締結した「緊急物資輸送に関する連携協定」を軸に、KDDI株式会社(東京)、KDDIスマートドローン株式会社(東京)、株式会社エアロネクスト(東京)、生活協同組合コープみらい(埼玉県さいたま市)、株式会社ちちぶ観光機構(埼玉県秩父市)、ウエルシア薬局株式会社(東京)の6社が参加して「&(あんど)プロジェクト」を発足させ、遂行している。プロジェクト名には「地域に安堵を届ける」の願いを込めた。ほかにドローンへの電源供給などでサンセイ磯田建設株式会社(秩父市)が協力企業として名を連ね、秩父市大滝国民健康保険診療所(秩父市)も、オンライン診療や服薬指導に対応する。
ドローンは、現在通行止めになっている埼玉県道210号線の崩落場所の近くから離陸する。道路を落石から守る半トンネル状の覆い「大滑(おおなめ)ロックシェッド」の手前に離発着点と、Starlinkを通信網のバックホール回線として利用するau基地局を設置して環境を整えた。機体には重心制御技術を持つ株式会社エアロネクスト(東京)が自律ドローン開発の株式会社ACSL(東京)と共同開発し、日本各地で配送の実用に使われているAirtruckを採用。機体にKDDIスマートドローンが開発したドローン専用のノイズ耐性運航の高い通信モジュール「Corewing01」を搭載し、機体制御にKDDIスマートドローンの運航管理システムを用いることにした。
KDDIスマートドローンの博野雅文代表取締役社長は「林道が閉鎖の可能性もあり飛行先に作業員を配置しない前提で、離発着、荷下ろしを遠隔で行える機体、システムを使う必要がありました。またStarlink導入のau基地局設置で、山間部でも島嶼部でもモバイル通信の提供が可能な環境も整えました。被災地域に導入する初の事例です。被災地のみなさまの生活に安堵を届けたいという関係者のみなさまの思いにこたえる貢献したいという思いです」とあいさつした。
プロジェクトを先導してきたゼンリンの古屋貴雄執行役員も「秩父市とは2018年から協定を結んで取り組んできました。ドローン配送はそのひとつです。9月13日に崩落が起き、住民の日常生活の支援、安全対応として通信確保、安全に飛べるドローンの確保のために各社の参画を頂いた経緯があります。社会的意義の高い取り組みでもあると思います。社会に貢献すべく、しっかり進めて参ります」と述べた。
土砂が崩落した現場は、国道140号線から埼玉県道210号に分岐して約3.5㎞進んだ場所だ。中津川と急峻な斜面との間を縫うように走る道路だが、中津峡にさしかかる手前で土砂崩落があり、道路を約20mにわたってふさいだ。2022年9月13日に崩落が見つかって以降、県道は通行止めとなっている。通行止めの向こう側にいまも住み続けている6世帯の必需品は、大回りする林道が頼りだが「片道2時間半から3時間かかる」うえ、冬季は凍結し閉鎖される可能性がある。
冬になるまでは、地元の宅配業者など事業者が各社個別に大回りをして届けてきた。頭の下がる努力だが、冬の凍結期を乗り越え、さらに持続可能性を高めるために、代案の構築が急務だった事情がある。今回の取り組みでは、地元商店の配達品をひとまとめにする、という工程をはさむ。これにより各事業者がそれぞれで配送していた手間を軽減することができ、持続可能性が高まる。これは配送の枠を超え、注文を受けてから、注文者の手元に届くまでの一連の流れを集約、整理、最適化した取り組みでもあり、被災地の生活支援の側面と、それを支える側である事業者の支援との両面がある。
現地では土砂崩落の復旧作業が続いていた。道路に積もった土砂を取り除けばよいのだが、実は積もった土砂の上にさらに土砂が積み重なっている。現時点ではざっと1万8000立方メートルの土砂が積もっているとみられている。狭い場所での作業で選択肢も限られる。現在は、斜面の土砂崩落やその可能性のありそうな場所に網をかける作業が進んでいる。そのための工事用モノレールが建設され、作業員が昇っていく様子も見られた。網をかけ、落石被害の危険を減らす。その後、路面に近い土砂を撤去する。上から流れ落ちてくる土砂も撤去する。当面、片側一車線の開通を目指しており、完全復旧のめどはたっていない。
準備に奔走したゼンリンの深田雅之スマートシティ推進部長も「昨年9月13日の朝に秩父市から土砂崩落の連絡があり、その日の午後に現地に入りました。それからドローン配送の検討を進めてきました。当初12月に開始の目標をたてていましたが実際には想定していたより過酷な状況で、今日まで検討を続け、やっと先週、今週になって可能な状況ができました。私たちは2018年に秩父市と提携してドローン配送の取り組みをしてまいりました。2019年には国内2例目のレベル3と呼ばれる飛行も実現し、その後も経験を重ねてきました。今回の取り組みはこれまでの経験で蓄積したノウハウを毛州させました。『&プロジェクト』は『地域に安堵を』がコンセプト。あきらめずに中津川のドローン配送実現を推進し、安堵に貢献したい。安堵とは、安全、安全がすべて確保し終えたあとにたどり着くものだと思っています。冬を乗り越え、林道閉鎖のリスクがなくなる春が来るまでやりきります」と宣言した。
秩父市産業観光部産業支援課の笠井知洋主席主幹は「(中津川の)みなさんが寂しい思いをされてきました。ところが(中津川の)みなさんにドローン配送がはじまると説明をしてから明るい気持ちになっています。この『&プロジェクト』をほかの地域にも展開できるよう願っています」と切望した。関係者によると、中津川の人々に説明を開いたさい、ドローン配送が可能になった場合に注文したいものは何か、という話題をふると、はじめのうちは買い置きでだいぶ我慢できる、という様子だったみなさんが、そのうち「たばこはほしいかな」「ビールもいいのかな」などと嗜好品をあげるようになり、表情がやわらかくなったという。
発表会や登壇の様子を見守っていたエアロネクストの田路圭輔代表取締役CEOは「このプロジェクトに参加しているみなさんはあたたかくて本気のいい人ばかり。取り組むみなさんの思いが結実し、多くのみなさんに届けば素晴らしいと思っています。われわれも全力で貢献したいと思っています」と話した。
発表は以下の通り
秩父市、株式会社ゼンリン(以下、ゼンリン)、KDDI株式会社(以下、KDDI)、KDDIスマートドローン株式会社(以下、KDDIスマートドローン)は、株式会社エアロネクスト(以下、エアロネクスト)、生活協同組合コープみらい(以下、コープみらい)、株式会社ちちぶ観光機構(以下、ちちぶ観光機構)、ウエルシア薬局株式会社(以下、ウエルシア)らとともに、2023年1月26日から、土砂崩落の影響が続く秩父市中津川地内で、Starlinkを活用したモバイル通信のもと、ドローンによる物資の定期配送(以下、本取り組み)を開始します。
本取り組みは、2022年9月に土砂崩落が発生し、物流が寸断された秩父市中津川地内の地域住民への冬季期間の生活支援を目的としています。2022年10月25日に秩父市とゼンリンが締結した「緊急物資輸送に関する連携協定」をもとに、賛同企業6社が加わり「&(アンド)プロジェクト」として連携・実施します。 ドローン定期配送の実現により、中津川地内へ食品や日用品、医薬品などを短時間で配送することが可能となります。
現在、ドローンによる物資の配送先となる中津川地内へアクセスするには、一部の緊急車両などの通行のみ許可されている森林管理道金山志賀坂線(※1)を通行する必要がありますが、冬季は降雪や凍結のため通行が非常に困難となります。また、当該地域の地形の特性上、モバイル通信が不安定な環境であるため、衛星ブロードバンドサービス「Starlink」を活用してauのモバイル通信環境を確保し、ドローンの遠隔自律飛行による物資の配送を実施します。食品や日用品など最大約5kgの物資をドローンで複数回配送し、中津川地内の住民のみなさまの冬季期間の暮らしに貢献します。
■ドローン定期配送の概要
■関係者・体制図
全国各地でドローン物流の実証・サービス実装を行うゼンリンが、プロジェクトの全体統括を担当し、技術面・配送面のノウハウを持つ各社と共に、体制を構築しました。
■配送フロー
(1)住民は、電話などで事前に商品を注文。
(2)コープみらい・ウエルシア秩父影森店、ファミリーマート道の駅大滝温泉店が、注文商品をピックアップ。
(3)各社トラックで道の駅大滝温泉まで配送。
(4)ちちぶ観光機構が、各社の注文品を個人ボックスごとに箱詰め。
(5)注文商品をドローン離陸地点まで配送。
(6)注文商品をドローンで配送。
(7)中津川地内の区長が注文商品を受け取り、各世帯まで商品を配送。
■「&プロジェクト」の命名に込めた想い
プロジェクト名には、“決して(A)あきらめずに、(N)中津川地内の(D)ドローン配送の実現を推進し、住民生活の安全・安心の確保を支援し、地域の安堵(AND)に貢献する”という想いを込めています。今回、このビジョンに賛同する8者が連携し取り組みをスタートすることになりました。
■Starlinkを活用したモバイル通信とドローン配送のシステム構成
中津川地内のドローン離発着地点には、操作者などの作業者を配置できず、また、崩落地手前の地点からは中津川地内の離発着地点を目視で確認することが出来ません。そのため、中津川地内までの飛行、機体の離発着、荷下ろしのすべてを遠隔操作で実施する必要があります。
そこで、本取り組みでは、以下の製品・サービスを組み合わせたシステムの構築を行いました。
1.Starlinkの活用
衛星ブロードバンドの「Starlink」を活用した、「どこでも、素早く、広い範囲」にauエリアを構築するソリューション「Satellite Mobile Link」により、映像を用いたドローンの遠隔制御も可能にするauのモバイル通信環境を確保しました。
2.スマートドローンツールズとAirTruckの活用
「スマートドローンツールズ」の運航管理システムと物流専用ドローン「AirTruck」を組み合わせることにより、遠隔制御による機体の飛行、離発着、荷下ろしを可能としました。
・スマートドローンツールズ
KDDIスマートドローンが開発した、ドローンの遠隔制御や自律飛行、映像のリアルタイム共有を可能とするシステム。
・AirTruck
エアロネクストがACSL社と共同開発し、ペイロード5kgに対応した日本発の量産型物流専用ドローン。物流用途に特化してゼロから開発した「より速く、より遠く、より安定した」機体。エアロネクストの空力特性を最適化する独自の機体構造設計技術4D GRAVITY®により、荷物の揺れを抑え安定した飛行を実現。遠隔操作による荷物の切り離し、荷物の上入れ下置きの機構など、オペレーション性にも優れる。日本経済新聞社主催の「2022年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞」を受賞。
■今後の展望
通信不感地域におけるドローン定期配送の運用ノウハウを蓄積し、中山間地域や災害時などの通信環境が不安定な状況においても、ドローン配送を実現可能とするソリューション構築を検討していきます。これにより、全国の様々な地域・環境下でのドローン配送の社会実装を目指します。
ドローン配送と陸上輸送を融合させた「新スマート物流Skyhub」と呼ばれる物流サービスの運用が千葉県勝浦市でも始まった。1月18日、JR外房線上総興津(かずさおきつ)駅前に、SkyHub(スカイハブ)の拠点となる「ドローンデポ勝浦市興津」がオープンし、地元商店関係者、事業者らがかけつけた。当面はカタログに載せた商品の注文を受け、環境配慮型のEVバンで配送するサービスを周辺住民に提供する。準備中のECサイトや、ドローン配送の寛容が整えば、早ければ2月にもSkyHubの融合サービスがはじまる。勝浦でのSkyhubには地元商店街組織が積極的に関わった経緯があり、地元商店街のにぎわいの創出に期待が寄せられる。Skyhubの運用は、山梨・小菅村、北海道・上士幌町、福井・敦賀市に続き4例目となる。
Skyhubは、株式会社エアロネクスト(東京)、セイノーホールディングス株式会社(岐阜県大垣市)が中心となって構築し、実装を進めてきた、ドローン配送と陸上輸送を融合させ、物流の諸課題の解決を図る取り組みだ。導入地域の特性や事情にあわせて地域に役立つよう調整されている特徴がある。勝浦市での取り組みは、勝浦市商店街活性化推進協議会の「新たな配送サービス構築による商店街等にぎわい創出事業」から、エアロネクストの子会社、NEXT DELIVERY(山梨県)が受託して進められた経緯があり、勝浦市商店街活性化推進協議会の目指す「商店街等ECモールサイト構築・運営」がベースになっている。ECサイトは現在構築中で、サービス開始は印刷したカタログの商品を選ぶ形でスタートした。
取り扱い商品は初日時点500品目。コンビニ、文具店、飲食店など地元商店街に参加する7店が参加し、Skyhubを通じた商品提供に賛同した。商品の一覧を掲載したカタログが対象エリアに配布されていて、注文が入ると加盟店に連絡をするとともに、待機していたEVバンでピックアップし、注文主に届ける。構築中のサイトが完成すると、参加店舗や掲載商品の拡大が期待される。利用者にはタブレット経由での注文が期待されるが、当面は電話、LINEなどの注文も併用する。タブレット利用促進のため、地域住民に使い方を教える教室を開く構想もある。
またドローンの発着場「ドローンスタンド」も整備中だ。現在、域内の「大沢地区」に届け先となるドローンスタンドを1か所確保している。離発着上の拡大で航路を整備できれば、小菅村のようなドローンの配送の組み合わせも可能になる。
1月18日には、集会所でサービス開始の記念式典とドローンの離陸場面のお披露目が行われた。商店街の活性化に取り組み、今回のSkyhub実装の旗を振った勝浦市商店街活性化推進協議会の小髙伸太会長(勝浦市商工会会長)や、照川由美子勝浦市長、セイノーHD執行役員、NEXT DELIVERY取締役の河合秀治氏、エアロネクスト執行役員でNEXT DELIVERY取締役の伊東奈津子氏、ドローンの運航管理システムなどを提供するKDDIスマートドローン株式会社代表取締役社長の博野雅文氏、EVバンや住友商事航空事業開発部長の多々良一郎氏ら関係者が謝辞、祝辞、抱負を述べた。概要説明ではオンデマンド配送、買物代行、フードデリバリーなどのサービスを展開、拡大しつつ、健康、防犯・防災などへの転用を見据え、商店街のにぎわい創出、域内物流の効率化・最適化、地域のカーボンユートラル推進などを図る展望が披露された。
勝浦市では昨年(2022年)2月11日、ご当地グルメ「勝浦タンタンメン」を集会所から1.7㎞離れた市内の別荘地「ミレーニア勝浦」まで運ぶ実証実験を行って以降、関係者と地元で実装に向けた課題の洗い出しや検証を進めてきた。
地元商店関係者は「できるテクノロジーがあり、それを使える機会がある。デジタルが苦手だといった声もあるし、不安や課題もあるが、やってみて経験を積むことに価値があると思うし、地元ではそういう声が高まっている。せっかく取り組む以上、より多くの賛同を得て、取り組みの輪を広げたい」と話している。
昨年(2022年)の勝浦でのタンタンメン配送の様子はこちら
福井県敦賀市で10月8日、ドローンを組み入れた新スマート物流「SkyHub」の住民向け配送サービスが始まった。敦賀市、セイノーホールディングス株式会社(岐阜県)、KDDIスマートドローン株式会社(東京)、株式会社エアロネクスト(東京)、株式会社NEXT DELIVERY(山梨県小菅村)が、一帯の配送拠点となる「ドローンデポ」を置く愛発(あらち)公民館で出発式を行い、第一便が飛んだ。エアロネクストなどによるSkyHubサービス提供は、山梨県小菅村、北海道上士幌町に続き3例目となる。
敦賀市でのサービスは、JR敦賀駅から東南の一帯に広がる中山間地、愛発(あらち)地区で始まった。11ある集落のうち、「疋田」、「奥野」、「曽々木」、「杉箸」の4集落が対象だ。3集落にはドローンの停留所「ドローンスタンド」が整備されている。利用者は専用の電話番号に電話で注文をする。早ければ注文から30分で、最寄りのドローンスタンドに注文の品物が届く。トラックで自宅に届けるサービスも併用する。注文できるのは、ドローンデポに在庫のある食品を詰め合わせた「おかしセット」、「朝食セット」、「洋風朝食セット」で、商品群は順次拡大する。デポはSkyHub Storeとして地域のコンビニに育てる計画で、今後、配送拠点にとどまらず、立ち寄ればその場で買えるようにもする。
注文方法も不慣れな初心者も使いやすいアプリを開発したうえで、タブレットから注文できるようにする。サービスは、対象地域にいれば住民でなくても利用できる。配送料は1回あたり300円で、祝日をのぞき、原則火、水、木、金曜日の午前9時~午後5時が営業時間だ。
この日の出発式では、敦賀市の渕上隆信市長が「便利になるととても喜んでいます。ゆくゆくは地域の防災にも活用できないか考えたい」と期待を表明した。セイノーHD事業推進部新スマート物流推進プロジェクト課の須貝栄一郎課長は「愛発モデルとして今後展開させたい」と明言。KDDIスマートドローンの博野雅文代表取締役社長は「このサービスでは遠隔物流のシステムと物流専用ドローンの統合を図りました。今後、地域配送のひとつの形になると考えています。われわれは『叶えるために、飛ぶ』を掲げており、このサービスを全国に広めていきたい」と抱負を述べた。
エアロネクスト代表取締役CEOで、NEXT DELIVERY代表取締役でもある田路圭輔氏は、「この地域では2年前にコンビニが撤退してから買い物に不便を感じる住民が多いと伺いました。アンケートでも8割の方が不便を感じていると回答しています。このサービスを導入することでその不便の解消につなげて参ります」などと決意を表明した。
出発式のあと、第一便が注文の品を積んだドローンがデポを飛び立ち、5.2キロ離れた杉箸集会所に置かれたドローンスタンドに向かった。ドローンは10分ほどで杉箸のドローンスタンドに到着し、注文者や近所の住民が見守る中で荷物を下ろすと、周囲から拍手が起きた。注文者は「このあたりはコンビニがなくなってから買い物が不便になっていました。ドローンのサービスはこの地域をもう一度便利にしてくれるのではないかと期待しています。荷物もほら、ぜんぜん傾いたり傷んだりしていません。今後、クスリなんかも運んでもらえるとうれしいです」と喜びをかみしめていた。
ドローンが荷物を届ける様子を見ていた敦賀市の渕上市長は「便利ですね。冬には雪が降る地域ですが、実証実験のときに雪が降る中を飛んだこともありまして可能なこともあるのかなと期待しているところです。それと、キャンプ場に注文した食材をドローンで運んでくれるとなると、それを楽しみに足を運んでくれる観光客が増えくれるかもしれないですね。期待は高まるばかりです」と話した。
3例目となった敦賀市での新スマート物流のサービス開始は、KDDIスマートドローンにとっては、運航管理システムを統合させて初のサービス提供となった。エアロネクストがセイノーHDなどと開発、提供を進める新スマート物流は、今後需要も広がりに応じて事業規模が拡大する見通しで、管理業務のシステム化を進めていて、敦賀市でのサービスは、運航管理システムを組み込んだことで、新スマート物流にとって新しい一歩を踏み出した節目の船出となった。
KDDIスマートドローンとエアロネクストは9月20日、ドローン配送サービスの社会実装に向けた業務提携契約を締結している。KDDI株式会社(東京)も、新事業共創を目的とした、「KDDI Open Innovation Fund 3号」(運営者:グローバル・ブレイン株式会社)を通じてエアロネクストに出資するなど関係が緊密化している。
エアロネクストとKDDIスマートドローンの業務提携の内容は、第一が、ドローン配送サービスの自治体導入と導入のための実証実験の共同実施、第二が、ドローン物流に必要な機体・モバイル通信・運航管理システムの販売・導入での連携強化だ。すでに2022年3月に新潟県阿賀町でドローン配送の実証実験を実施し、2022年6月にエアロネクストがACSLと開発した物流専用機「AirTrack」とKDDIスマートドローンが開発した運航管理システムなどツールをセットにした「スマートドローンツールズ」を組み合わせたドローン配送パッケージ「AirTrack Starter Pack」の提供を始めている。
敦賀でこのシステムと統合したサービスを提供することで自治体での運用例ができたことになり、今後地方での導入にはずみがつくことが予想される。
また、敦賀市のSkyHubサービスは順次、拡充する。当面はデポのストック商品を電話注文で届ける。専用アプリの開発も進めている。11月には、デポにない商品も、提携先スーパーから取り寄せて届ける買い物代行サービス「SkyHub Delivery」を始める。株式会社出前館(東京)が運営する、宅配ポータルサイト「出前館」のアプリを活用し、提携先の飲食店の食べ物をドローンスタンドか自宅に届ける「SkyHub Eats」も追加する。閉校して商品ラインアップの拡充も進める。
11月にも始めるアプリ注文に対応し、スマホ操作に不慣れな高齢者を想定して、スマホ講習会も実施する。講習は11月以降も随時実施する計画で、利用者からの意見をサービスの改善につなげる仕組みもつくる。このころには愛発地区にある11の集落すべてにドローンスタンドが整う見通しだ。
田路エアロネクストの田路圭輔代表は「SkyHub Store」愛発は、地域のコンビニとして機能することを目指します」と宣言し、ひとつひとつ着実に積み重ねていく。
北海道東川町で8月末、カレーや野菜を空送と陸送とを融合させて目的地に届ける実証実験が行われた。東川町で将来見込まれる買い物困難者対策が目的で、東川町、セイノーホールディングス株式会社(岐阜県大垣市)、株式会社電通北海道(北海道札幌市)、株式会社エアロネクスト(東京都)、エアロネクストの子会社である株式会社NEXT DELIVERY(山梨県小菅村)が実施した。東川町、セイノーHD、電通北海道、エアロネクストの4社は8月23日に、「オフィシャルパートナー協定」を締結しており、今回の実験はその第1弾だ。
実証実験は8月29日、8月30日に行われた。東川町の4カ所のコミュニティセンターと2件の個人宅のあわせて6カ所が届け先。仮設のドローンデポを町内の「いきいき農園管理棟」設置し、品物をいったん集めたうえ、そこから目的地に届けた。西部地区コミュニティセンターの仮設ドローンスタンドへは、地元の朝に採った野菜の詰め合わせが運ばれたほか、を第1地区コミュニティセンターには地域のカレー屋さんの人気メニューであるカレーとチャイを届けた。
発表は以下の通り
東川町(町長:松岡市郎)と、セイノーホールディングス株式会社(本社:岐阜県大垣市、代表取締役社長:田口義隆、以下セイノーHD)、株式会社電通北海道(本社:北海道札幌市、代表取締役 社長執行役員:沖津充男、以下電通北海道)、株式会社エアロネクスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:田路圭輔、以下エアロネクスト) 、株式会社NEXT DELIVERY(本社:山梨県小菅村、代表取締役:田路圭輔、以下NEXT DELIVERY)は、8月29日(月)~30日(火)に東川町内において、将来的な「買い物困難者問題」を解決に向けた「ドローンを活用した買い物配送」実証実験を実施し、8月30日(火)に報道関係者に公開しました。
本実証実験は、8 月23 日に東川町、セイノーHD、電通北海道、エアロネクストの4者が締結した東川町オフィシャルパートナー協定による第一弾の取組みとして、東川町の将来の課題である「買い物困難者問題」の解決を目指して、セイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流”SkyHubのしくみと技術を活用し、ドローン配送サービス事業を主体とするエアロネクストの子会社、NEXT DELIVERYが行いました。
【実証実験概要】
1.背景と目的
東川町は総人口8,520人(2022年7月28日現在)で、過疎ではない「“適疎”な暮らし」を推進し、1950年の10,754 人をピークに年々減少し、1994年に一時7,000 人を切っていた人口が、2016年に40年振りに 8,000人を回復するなど、人口減少の時代において、全国的にも珍しい人口が増え続けている町です。
そんな東川町も、この10年で高齢化率が約5ポイント増加し、現在は32.8%となって おり、日本全国の平均である 28.1%を上回っている状況にあります。高齢者によって今後、町として 課題となってくる「買い物困難者問題」を解決すべく、町内の流通店舗、道の駅、飲食事業者と連携し、東川町の「適疎な暮らし」をより豊かにする可能性を秘めた、新スマート物流 SkyHubのしくみと技術を活用した「買い物配送実証実験」を、今後検討していくサービス実装に向けた課題の洗い出し等を目的として実施いたしました。
2.実施内容
中心部から少し離れた流通店舗や飲食店のあまり無いエリアに住む方への買物支援を想定し、住民が注文した地元スーパーの地元農家の朝採れ新鮮野菜の詰め合わせセットを、仮設のドローンデポ(いきいき農園管理棟)から西部地区コミュニティセンターの仮設ドローンスタンドまでエアロネクストが開発した物流専用ドローンAirTruckでお届けしました。(往復飛行 距離約6.9km、約23分)
また、フードデリバリーサービスの無い東川町において、注文した飲食物がドローンによって注文者のもとまですぐ届く、という新しいフードデリバリーサービスを想定し、地元カレー屋さんの人気カレーとチャイを第1地区コミュニティセンターでヨガ教室を受講していた生徒の皆さんに、物流専用ドローン AirTruck でお届けしました。(片道飛行距離約11.1㎞、約20分)
また、上記以外にも、町民個宅2箇所、第2地区コミュニティセンター、第3地区コミュニティセンターの合計6箇所の複数ルートに同一拠点からのドローン配送を二日間で実施いたしました。これは “日本初”(自社調べ)の取組みとなります。
(本動画と一部の写真 撮影・提供 写真家 井上浩輝)
今後も、東川町オフィシャルパートナー協定に基づき、4 者が相互に連携、協力し、東川町の課題や 町民のニーズに沿って、ドローンを含む次世代高度技術の活用による、持続可能な地域交通・物流の確 保と住みやすい環境づくり、地域防災や地域の脱炭素化への貢献および新しい社会インフラの整備を推 進することで、東川町における「適疎なまち」づくりに貢献してまいります。
全日本空輸株式会社(ANA)の持ち株会社であるANAホールディングス株式会社、コンビニ大手の株式会社セブン-イレブン・ジャパン、ドローン開発を手掛ける株式会社ACSLが、東京都西多摩郡の日の出町で昨年12月に実施したドローンを使った注文商品の配送実験で、利用者の25%がリピーターだったことが分かった。お試し利用の4分の1が再利用しており、一定の需要を見込めそうな結果となった。また、利用者の年齢も30代から70代以上までほぼ等しく利用されていて、ITに不慣れと言われがちな高齢者にも使われたことが分かった。
実験では、セブン-イレブンの商品をスマホで注文すると届けてもらえる「セブン-イレブンネットコンビニ」のサービスを利用した。注文者はスマホで商品を選び、受け取り希望場所、希望時間などを入力し決済する。注文できるのは最低300円(税抜)からと設定され、利用料110円(税抜)が加算される。注文が受け付けられると注文者にショートメッセージで連絡が届く。所定の時間に、届く場所に出向くと、ドローンが商品を納めた箱を運んでくる。ドローンが到着するとお客様自身で箱を受け取り買い物が完了する。
3社によると期間中の利用実績は堅調だった。運用は期間中の午前9時から午後4時までの受け付け分が対象で、荒天などサービスを中止した時間帯を除き、運用が可能だった時間枠は「ほとんどの枠が埋まった」という。
利用者層は男性が6割。年齢は30代から70代以上でほぼ同じ水準。ただし50代が少なかった。繰り返し利用した方も多く、リピーター率は25%だった。特に届け先に指定された公園周辺の住民がよく利用した。このサービスで購入された商品としては、ソフトドリンク、揚げ物、お弁当など「即食品」と呼ばれる商品群が多かったという。
3社は今後、実験結果を分析し、運用方法、価格設定、離発着場を含め社会実装を進めるための要件を洗い出すとみられる。
今回の実験には、ACSL、株式会社エアロネクストが開発した配送専用のドローンをANAが運航した。飛行中に機体が傾いても運搬性能を向上させる、機体構造設計技術4D GRAVITY®︎を搭載していることが機体の特徴だ。関係者への公開時には、注文したおでんがこぼれることも、アイスクリームがくずれることもなく、炭酸飲料が開栓時に噴き出すこともなかった。
実験拠点のセブンイレブン日の出大久野店と、届け先として指定された公園2カ所、商業施設、病院の4カ所に離発着上が設置された。最も遠い商業施設「ひので肝要の里」までの片道距離は約4キロ。住宅地上空を含めた空路が設定された。道路上空の通行に備え、補助員者を配置し、車両通行が途切れるまで道路上空の通行を待機させるなど安全確保策を採用した。ドローンの上空飛行に係るLTEネットワークはNTTドコモが提供した。
今回の実証実検は東京都の「ドローンを活用した物流サービス等のビジネスモデル構築に関するプロジェクト」に採択されており、ANAは2022年度の離島や山間地域での実用化を目指す。
目的地となった4カ所では、期待の声が高まっている。目的地のひとつ、地元産の農産物をジャムなどに加工して販売する「ひので肝要の里」は駐車場の一角をドローンの発着場に提供した。職員の男性(70代)は、近所の住民がネットで注文して受け取っている様子に「続いてくれるとありがたい」という思いを強くしている。
「ひので肝要の里」の周辺は買い物には不便だ。最寄りコンビニまでクルマで15分、ショッピングセンターまで20分かかる。肝要の里自身が土産物を扱ってはいるが、日用品の品ぞろえは多くない。周辺住民の多くは玄関先まで品物が届く生協などのデリバリーサービスを利用している。一方で、がまんする機会も多い。男性も「ペンとか文房具とか、ちょっとしたものが身の回りにないことがあります。そんなときは、クルマで買い物にでかけるか、別の方法で間に合わせてがまんするかどちらかです」と話す。
ドローン配送への期待は高い。「このあたりの人々はたいてい歓迎すると思います。実証実験はよく、社会受容性をどう醸成するかを確認するために行われますが、われわれにはすでに受容性はあると思います。むしろ受容性を理由に実験をしても、期限が来ればその利便性の提供が終わってしまうことのほうが残念です」と訴えた。
実装される社会側の変化の必要性も感じている。「離発着場は人々が集まりやすい場所で、しかももっと数が多いほうがよいと思います。離発着場を設置する場合、地主とのルールもまとめておいたほうがよさそうですよね。利用者も、たとえばシャープペンの芯をひとつ届けてほしいなどと言っては、料金が高くなったり、事業者の採算が取れなくなったりするかもしれません。利用者自身が束になって注文するなど工夫をしたほうがいかもしれないし、慣れも必要でしょう」。
25%が繰り返して利用していた今回のドローン配送は、住民や社会も含めて実装に向けて議論が進みそうだ。
ドローンを使った個人宅への食料配送の実験が10月6日、北海道上士幌町で行われた。参加住民がタブレットのアプリで注文して2分後に、自宅の敷地にドローンが注文の品を届けた。山梨県小菅村でのドローン配送に関わる株式会社エアロネクスト(東京)、セイノーホールディングス株式会社(岐阜県大垣市)などが実検に名を連ねた。個人宅への配送に加え、グランピング施設への料理のドローン配送サービスを軸とする観光商品開発、牛の検体配送などスマート物流に関わる配送実験が行われた。
実験を実施したのは、エアロネクスト、セイノーホールディングスのほか、イノベーションチャレンジ実行委員会(実行委員長:竹中貢上士幌町長)、株式会社karch(上士幌町)、経済産業省北海道経済産業局だ。
個人宅への配送では、町内上士幌地区の住民が、町から貸与されているタブレットで、食料品の詰め合わせを注文できるアプリで「ごはんセット」を注文する方法で行われた。廃校となった小学校には、あらかじめ地元スーパーの荷物を一時的に集めておき、注文が入るとそこからドローンで注文者まで直接、ドローンで配送する。山梨県小菅村ではエアロネクストとセイノーHDが、ドローン配送と陸上輸送を組み合わせたスマート物流「Skyhub」の実験を実施しており、上士幌町での実験はその取り組みを社会実装するための取り組みとして行われた。
実験について公表されたプレスリリースの内容は以下の通りだ。
イノベーションチャレンジ実行委員会(実行委員長:上士幌町長竹中貢)と、株式会社karch(本社:北海道上士幌町、代表取締役 千葉与四郎、以下karch)、セイノーホールディングス株式会社(本社:岐阜県大垣市、代表取締役社長:田口義隆、以下 セイノーHD)、株式会社エアロネクスト (本社:東京都渋谷区、代表取締役 CEO:田路圭輔、以下エアロネクスト)、経済産業省北海道経済産業局(北海道札幌市、以下経産省)は、10 月 6 日(水)~10 日(日)に、上士幌町の各地において、ドローンを活用した複数の先進的な実証実験を実施し、10月6日(水)にはドローン観光商品開発・ドローン宅配の2つの実証実験を報道関係者に公開しました。ドローン宅配の実証実験は日本初となります。
本実証は、本年 8 月に上士幌町、セイノーHD、株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:五十嵐博)、エアロネクストの4者が締結したドローンを含む次世代高度技術の活用による「持続的な未来のまちづくり」に関する包括連携協定の、農業・観光・産業・経済の振興、カーボンニュートラルと利便性が両立した持続可能な地域交通・物流の確保と住みやすい環境づくりに関すること、株式会社 karch と連携した新たな観光コンテンツ開発の「ナイタイテラスにおけるドローンを活用した観光商品開発」に基づくものです。
10 月 6 日(水)に実施し、報道関係者に公開したのは以下の2つの実証実験です。
広さ約 1,700ha、東京ドーム 358 個分の面積を誇る日本一広い公設牧場のナイタイ高原牧場で、ドローンを活用した新たな観光商品開発の実証実験を実施いたしました。コルソ札幌協力監修のもと、ナイタイテラス内にグランピング特設サイトを設え、利用者がオーダーしたドリンクと十勝ナイタイ和牛ステーキを麓からドローンで配送いたしました。上士幌の食や大自然とテクノロジーが融合した他にはない唯一な観光体験、ナイタイ高原牧場での特別な過ごし方を演出する観光商品として将来的に実施を検討してまいります。
町市街地から離れた農村地域に住む交通弱者への買物支援を想定し、食料品をドローンで個宅へ配送する実証実験を実施いたしました。本実験は、廃校となった小学校に地元スーパーの荷物を一時在庫したうえで、その中から注文のあった商品を購入者の自宅の敷地内にドローンで直接配送いたしました。
上音更地区に住む大道さんは、町が ICT 活用による地域住民の生活サポートとして実施している「予約制福祉バス」の実証に参加しており、町が貸与しているタブレットからバスを予約し、サークル活動などで市街地までの足として利用しています。今回は、大道さんご自身がタブレットから、あらかじめ用意された地元スーパーの食料品の詰め合わせを注文できるアプリを活用し、「ごはんセット」を注文しました。約2分後には自宅前にドローンが着陸し、大道さんの手に届けられました。
本実証実験は、セイノーHD とエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流「SkyHub」の社会実装に向けた実証実験で、ドローン宅配(個宅へのドローン配送)は日本初の試みとなります。その後 10 月 7 日(木)~10 日(日)の期間中には2)のドローン宅配を引き続き上音更地区の複数の個宅へ実施するとともに、以下の実証実験を実施予定です。
株式会社ノベルズ(本社:北海道上士幌町)の協力のもと、牛の乳房炎の検体(乳汁)の配送をテーマに、温度管理・振動・ドローン配送と陸上輸送との連携・配送後の検査品質評価等の一連の実証を行い、配送等の課題の多い畜産業界全般におけるスマート物流の実装可能性を検証します。ドローンを活用した牛の検体の一連配送の実証は、日本初の試みです。
※本実証は経済産業省「地域産業デジタル化支援事業」(実施機関:公益財団法人 北海道科学技術総合振興センター)を活用して実施するものです。
今回の複数の実証実験の内容は、実験だけに終わらせることなく、今後実際に上士幌町において実用化を目指した取組みです。実際に 11 月頃より、物流インフラとしての SkyHub導入の第一歩として荷物を集積し一時保管するドローンデポを市街地に設置し、地上配送と将来のドローン配送を想定した買物代行サービスから開始する予定です。
今後も、包括連携協定に基づき、それぞれが有する資源を有効に活用しながら、相互に連携、協力し、町の課題や町民のニーズに沿って、ドローンを含む次世代高度技術の活用による農業・観光・産業・経済の振興、持続可能な地域雇用および人材教育・人材育成・産業基盤整備、持続可能な地域交通・物流の確保と住みやすい環境づくり、地域防災への貢献および新しい社会インフラの整備を推進することで、上士幌町における「持続的な未来のまちづくり」に貢献してまいります。