18基のローターを持つ新eVTOL“VoloCity” Volocopterが設計を発表

2019.08.29

  アーバンエアモビリティの開発、製造を手掛ける独Volocopter(本社・ブルッフザール)は8月21日、最新のエアタクシーモデル「VoloCity」の設計の全体像を発表した。VoloCityはドイツの都市航空モビリティ開発者がによる第4世代の電動垂直離着陸機(eVTOL)だ。

ドローンタクシーの実現に近づく新型機

VoloCityの夜間飛行のイメージ

  VoloCityは、欧州航空安全機関(EASA、SC-VTOLカテゴリの拡張仕様)が定めている安全基準を満たしたうえ、それまでのVolocopterが積み重ねてきた1000を超えるテストフライトのすべてのデータ、数百人の潜在顧客から寄せられたフィードバックを反映。18のローター、すべての重要システムの冗長性確保、低ノイズなど都心ミッションへの厳格なコミットメントなど、Volocopterの技術力、安全性に沿った、目に見える改善が施された機体となった。35 kmの飛行範囲と、110 km / hの速度で飛行する性能を備え、都市部でオンデマンドに機能するエアタクシーとして設計されている。

■開発の特徴

・EASAのSC-VTOLカテゴリ拡張仕様に従って設計
・過去のVolocopter世代の1,000を超えるテストフライトの経験を反映
・ロータービームの革新的な空力揚力設計
・プレシリーズ2Xモデルは、Urban Air Mobilityエコシステムのテストおよび開発プラットフォームとして引き続き機能

■VoloCityの主な機能
手荷物を含め2人を乗せることができるペイロード
● 空力的に成形されたロータービームと、飛行中の安定性向上、揚力増強のために新たに導入されたスタビライザーによる、飛行効率の向上
● 流動的なラインを備えた象徴的なデザインが、技術的成果とユーザーの快適さを実現

  VolocopterのCEOのFlorian Reuter氏は「VoloCityは、これまでで最も強力なVolocopterです。Urban Air Mobilityの要求を満たすように厳密に設計されており、2019年7月にEASAによって確立されたSC-VTOL認定基準のすべての要件が組み込まれています。これは、過去数年間にわたる広範なテストプログラムから収集したすべての洞察の結果です。VoloCityを使用して、最初の商用ルートを開き、Urban Air Mobilityに命を吹き込みます」と話している。

年内にシンガポールでテスト飛行を予定

Merceds-Benz Designにサポートされている

  Volocopterは、2011年に電動垂直離着陸機として世界で初めての有人飛行を行い航空史にその名を刻んだ。それ以来3世代の航空機を開発し、公共飛行を繰り返してきた。2017年にはドバイで、2018年にはラスベガスのCESで公開飛行を行った。 現在、オンデマンドサービスを実現するために、航空機周辺の必要なエコシステムの確立に注力している。その実現には、物理的な離着陸インフラストラクチャなどの運用環境を構築し、都市の航空交通管理システムに統合する必要がある。Volocopterは、フランクフルト国際空港(FRA)のオペレーターであるFraportのような世界的なプレーヤーと協力して、乗客と地上の手続きを最適化し、規制を関連当局と調整している。

  なお同社は、総額3,500万ユーロを調達しており、投資家の中には自動車メーカーのダイムラーや半導体大手のインテルなども出資している。

  VoloCityの試運転まで、Volocopterは現在の2Xプレシリーズモデルを使用して試験、改善、実証を続ける。2019年第4四半期にシンガポールで公開テスト飛行が予定されており、Volocopterはパートナーの英Skyportsとともに、最初のVoloPort Urban Air Mobilityインフラストラクチャのプロトタイプも公開する予定だ。

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