日本海の島、佐渡、粟島からドイツWingcopter社のVTOLドローン、Wingcopter198を飛行させ、海を越えて新潟市の本土側まで特産の魚介を運ぶ実証実験が11月5日に行われた。佐渡からは特産の南蛮エビ(アマエビ)を西海岸公園(新潟市)まで、約48㎞飛行して運んだ。粟島からもアオリイカを岩船港(村上市<新潟県>)まで36㎞運んだ。それぞれの特産品はJR新潟駅で集約し、JR東日本グループが展開する列車荷物輸送サービス「はこビュン」で東京駅に運ばれ、同日昼過ぎには東京・銀座のアンテナショップ「THE NIIGATA」のイベント会場に並んだ。主催したのはマルチモーダル輸送などに取り組む「新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会」で、メンバーの一員としてドローンの運航管理を担った林賢太氏(AIR WINGS合同会社代表)は「ドローンによる配送の価値を感じて頂く取り組みを引き続き進めたい」と話した。
ドローンはそれぞれの島から、前日の漁で獲れた特産品を積んで飛んだ。このうち佐渡からは2便飛んだ。1便目は佐渡を午前7時1分に出発、本土側の西海岸公園に7時31分に到着した。到着機から特産の南蛮エビの入った容器を取り出したあと、空路上に表れた雨雲をやりすごすためにしばらく待機し、午前8時35分に佐渡に引き返すために離陸。9時9分に佐渡に到着した。再びアマエビを乗せて2便目として午前9時18分に佐渡を離陸し、午前9時51分に本土側に着陸した。それぞれ約30分のフライトだった。佐渡と新潟港の間の移動はジェットフォイルなら67分程度、フェリーなら2時間半程度だ。西海岸公園からJR新潟駅までは陸送した。
今回使ったWingcopter198はドイツ、Wingcopter社が過酷な気象条件下でも配送に活用できることを特徴として生産しているバッテリーを搭載するVTOL機だ。電動で垂直離着陸をするという意味では、次世代エアモビリティ(AAM、いわゆる「空飛ぶクルマ」)の代名詞のように使われるeVTOLの代表機であり、実用化されていないAAMのeVTOLよりも先輩にあたる。余談だが電動のVTOLとしては日本でもエアロセンス株式会社(東京)が2020年以降、「エアロボウイング(AS-VT01)」を発売しており、長距離点検、広域測量などに重宝されている。
Wingcopter198は医薬品など高付加価値な荷物を配送するさいに使われることが多い。8つの回転翼(モーター)、8つのESC、2つのバッテリーや二重化されたシステムを備え、万が一の不具合発生時でも飛行を続けられる冗長性に優れている。また高い自律性で運航管理者の負担が小さく、メンテナンスのしやすさにも工夫されていて、日本の運用者にも信頼性の高い機体のひとつとして知られる。最大離陸重量は24.9 kg、ペイロードは4.5 kg。90 km/hで飛ぶ。
この日の運航管理拠点は本土側の着陸地点である西海岸公園に設けられた。公園内にテントをはり、机を並べ、パソコンや通信機器、その他の機材などを並べた。AIR WINGSの林代表ら運航管理を担った運航管理を担ったメンバーはここに陣取り、飛行のミッションを確認し、各島の積み込み状況について連絡を取り合い、天候を確認するなどした。
佐渡からの2便めの飛行を終えた機体から荷物を引き渡したあと、運航管理を担ったAIR WINGSの林代表は、報道陣の質問に答え、今回の実証の狙いや今後の目標について述べた。主な一問一答は以下の通り。
――狙いは
林氏 「佐渡と粟島の特産品をドローンで運ぶこと。その後新幹線で高速輸送につなぎ(首都圏で)高付加価値をつけて販売することです。ドローン配送による付加価値向上を目指しています。(配送をスタートしてから)5、6時間で(離島の特産品を)首都圏に届けられます」
――課題と展望は
林氏 「現状では第三者上空の飛行はまだ難しい。今後は西海岸公園ではなくダイレクトに駅に届けるハードルをクリアしたい。今回は多くのメンバーで飛ばしましたが、今後は省人化、無人化に取り組み、より少ない人数でより多くの運航管理をしたい。また今回は特産品を配送しましたが、今後は戻り便で島に医薬品や血液製剤を輸送することにも取り組みたい」
――通年で活用する予定か
林氏 「はい。地域の足になるべく、フェリー、ジェットフォイルが欠航しても飛ばせるようにしたい。それ以前に、フェリー、ジェットフォイルが就航しているときには飛ばせることを確実にしたい。まずは就航条件を同等まで引き上げたい」
――前回(2023年11月)の飛行からレベルアップした点は
林氏 「高速化で飛行時間が短縮した。前回は約55分。今回は30分程度。また目指してきた二路線での同時飛行も実施しました。機体を変更したことでトラブルの起こりにくさ、運航させやすさ、操縦しやすさ、チェックしやすさが向上した。運航側が運航しやすく安全性が高いとことを重視しました」
――コストとの見合い
林氏 「提供価値がコストに見合うかどうかが大事。価値だと思ってもらえる取り組みを引き続き進めていきたいと考えています、また物流ドローンである以上、今日は飛ぶ、明日は飛ばない、ということでよいのか。コンディションの漁不良にかかわらず飛ばせる(高い)就航率、定時制が課題だと思う」
――実装時期は
林氏 「西海岸公園までの、住宅地に入らない場所までの離着陸について来年度(2025)中をめどに実用化を考えています。住宅街を超え新潟駅近くまでの経路はさらに3年後を考えています」
なおこの日は粟島からもアオリイカが岩船港までWingcopter198で運ばれた。岩船港からはJR村上駅まで陸送し、鉄路でJR新潟駅まで届けられた。
佐渡、粟島から届いた特産物は、JR新潟駅に集約され、午前11時25分発の新幹線とき318号に載せられた。荷物は株式会社ジェイエアール東日本物流(東京)などJR東日本グループが展開する列車荷物輸送サービス「はこビュン」の配送サービスとして、13時28分に東京駅に届いた。そこから陸送され、14時前には東京・銀座の新潟のアンテナショップ「THE NIIGATA」に運び込まれた。
3階のイベント会場には、容器から取り出されたばかりの佐渡の南蛮エビが「ドローンで日本海をわたって本日届きました!」の説明書きとともに並べられ、来場者を楽しませた。飲食店の店主は「一目で鮮度が違うことがわかります」と感心していた。会場にはイベントを知った来場者のほか、離島振興を促進する行政機関も訪れ、特産品の到着に沸く会場の盛り上げを肌で感じていた。
今回の佐渡からのドローン配送、新幹線へのリレー、銀座での店頭転回などの一連の取組は、官民で構成する「新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会」が主催した。ドローン配送やマルチモーダル物流などで新潟の離島振興に取り組んでいて、今後も佐渡、粟島を中心として振興策の練り上げに力を入れる方針だ。
新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会などは今回の取り組みについて、開催前にプレスリリースを発表している。リリース内容は以下の通り。(写真の先です)
実証実施日 2024年11月5日(火)・6日(水) (メディア公開日は11月5日(火)限定) <2拠点の特産品をドローン輸送と新幹線(列車荷物輸送サービス「はこビュン」)で高速輸送を実施>
新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会(以下、「本協議会」)は、「令和6年度スマートアイランド推進実証調査業務」の一環で、 佐渡島・粟島と本土を結び都心と共栄するDX物流および医療・防災プロジェクト実証事業を実施します。本協議会は、官民連携の様々なプロジェクトを通じて新潟でのスマートアイランド※1実現に向けて、貢献していきます。新潟県佐渡市、粟島浦村、新潟市にてドローン運用の社会実装に向けた調査飛行を(以下、「本調査))を11/5(火)・6(水)に実施することをお知らせします。
※荒天の場合中止となる場合がございます。
※1国土交通省が推奨する、離島地域が抱える課題解決のためICTやドローンなどの新技術の実装を図る取り組み
◆「新潟スマートロジスティックアイランド推進協議会」を立ち上げ本調査を行っております。
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社(東京)https://www.persol-bd.co.jp/
新潟市https://www.city.niigata.lg.jp/
佐渡市https://www.city.sado.niigata.jp/
粟島浦村https://www.vill.awashimaura.lg.jp/
AIR WINGS合同会社(東京)https://www.airwingsllc.com/
株式会社ジェイアール東日本企画(東京)https://www.jeki.co.jp/
【スマートアイランド推進実証調査 取組のご紹介】
◆本プロジェクト概要
❶マルチモーダル物流※による長距離高鮮度直送を利用した地域産業活性化
※マルチモーダル物流とは複数の輸送方法(交通機関)を連携した物流のことであり、今回はドローンと新幹線を連携した物流ルートを開設します。
【今回の事業での取り組み】・・・ 海産物限定受発注の実証実験
①佐渡島(佐渡市)※11/5(火)はメディア公開日です。
佐渡島<ドローンよる高速発送>→西海岸公園→新潟駅<上越新幹線を活用した荷物輸送サービス
「はこビュン」>→東京駅→■11/5(火)銀座_新潟情報館「THE NIIGATA」■11/6(水)都内飲食・販売店等
②粟島(粟島浦村)※11/5(火)はメディア公開日です。
粟島<ドローンよる高速発送>→岩船港→新潟駅<上越新幹線を活用した荷物輸送サービス「はこビュン」>→東京駅→■11/5(火)銀座_新潟情報館「THE NIIGATA」■11/6(水)都内飲食・販売店等
【今後の構想】<JREMALL等Webサイトを通じて>ふるさと納税返礼品への反響→島の漁業活性化
❷ドローンによる離島本土間配送と海岸漁場監視
【今回の事業での取り組み】・・・海岸漁場監視
粟島浦村周辺(定置網・養殖場)→粟島アプリ『しらせあい』※による情報共有
※粟島アプリ『しらせあい』…粟島汽船の運航情報や予約、天気、役場等からのお知らせなどを掲示するアプリケーション
【今後の構想】医薬関連品配送:島内の診療所⇔本土の医療機関の構築
❸ドローンによる島内ホテルベース物流
【今回の事業での取り組み】・・・特産品・高付加価値サービス食品配送
佐渡島内ホテル⇔キャンプサイト
【今後の構想】防災備蓄配送:佐渡島内ホテル⇔市役所等
【輸送海産品のご紹介】
◆各島の海産品を輸送いたします。※下記一部抜粋ご紹介
南蛮エビ (佐渡島)
佐渡で獲れる甘エビは、鮮やかな赤色と形が赤唐辛子(南蛮)に似ていることから「南蛮エビ」と呼ばれています。プライドフィッシュに認定されている「南蛮エビ」は佐渡沖水深400m前後、水温1℃の海洋深層水育ちの南蛮エビは新鮮で甘さが自慢となっています。
新鮮お魚セット (粟島)
新潟県の最北に位置する粟島。コアな釣り人が好んで現地に訪れるほど、四季折々の旬な天然魚が豊富。時期により石鯛やヒラマサ、真鯛など多くの種類の魚が獲れます。(本実装は、獲れた魚を詰め合わせてお届けします。)
漁師が選んだ、本当においしい魚。それが、PRIDE FISH ープライドフィッシュー
魚離れが年々進む中、思わず感動せずにはいられない魚の本当のおいしさをもっとたくさんの人に知ってもらうため、地元漁師が自信を持って勧める魚の底力を感動をもっとしてほしいと「プライドフィッシュプロジェクト」は生まれました。
地域ごと、春夏秋冬ごとに、魚を知り尽くした漁師が選ぶ “今一番食べてほしい魚” をぜひ味わってみてください。
【使用機材のご紹介】
★使用機体
ドイツWingcopter社製のWingcopter198型機(伊藤忠商事所有機体)を利用します。
独自特許のプロペラ・ローターの可変機構や冗長システムが備わっており、飛行効率と安全性の向上を実現しています。また離陸から着陸まで完全自動飛行が可能なため、運航に必要な人員を最小化することができ、運航コストの低減につながっています。海外メーカーとして日本で初めて第一種型式認証を国土交通省に申請しており、越佐海峡の厳しい飛行環境にも耐え得る飛行性能を証明することで、物流ドローンに求められる安全性、定時性、採算性を確保し、社会実装を加速させていきます。
千葉・幕張メッセで6月18~21日に開催された建設、測量技術の展示会「第8回国際 建設・測量展」(CSPI-EXPO2026)の主催団体、「国際建設・測量展実行委員会」は、期間中の来場者が合計で5万7362人だったと発表した。前回実績を21.3%上回った。
来場者は全体で前回実績(4万7294人)より1万以上増えた。来場者の内訳は業界来場者が45700人で全体の79.7%を占めた。「VIP」が4781人、報道関係者が45人、来賓が50人、一般来場者は6786人だった。主催者はこの数字は確認作業後、修正の可能性があると伝えている。
ドローン事業者の出展者も多く、今回もDJI JAPAN、AMUSE ONESELF(アミューズワンセルフ)、スペースワン、エアロセンス、テラドローン、ジュンテクノサービス、CHCNAV、セキド、システムファイブ、ブルーイノベーションなどがブースを構えた。
DJI JAPAN、AMUSE ONESELFなどのように、ドローンの展示会にブースを構えていない顔ぶれや、スペースワンなどのようにJapan Droneの出展と異なる展示構成が見どころとなった。
DJI JAPANは産業用ブランド「DJI ENTERPRISE」を前面に押し出して、「MATRICE 400」や「DJI Dockシリーズなどを展示した。CSPIの公式ページでは「Matrice 350 RTK」の展示を予告していたが、新型機が発表されたことから「MATRICE 400」が展示の中心になった。映像伝送システムが一新され制御感覚が格段に向上し効率性が向上したバッテリーシステム、包括性が高まった安全機能、パワフルな積載性能などが話題を集めブースでも多くの来場者が足を止めていた。
DJI Dockシリーズでも最新機、DJI Dock 3が展示の中心で、DJI Matrice 4D、またはMatrice 4TDの高性能ドローンを搭載し24時間365日のリモート操作を可能になったことで話題を集めた。このほかフレームベースのLiDAR、独自開発の高精度IMUシステムを備えるZenmuse L2は、フルサイズセンサーカメラと交換可能な単焦点レンズを3軸ジンバルスタビライザーに搭載するZenmuse P1は、広角カメラ、ズームカメラ、赤外線サーマルカメラ 、レーザー距離計、NIR補助ライトの5つの主要モジュールを搭載するZenmuse H30シリーズも展示された。
ブースでは連日、講演も開催。DJI Dockの活用法のほか、このところドローン事業者の間で話題の機体認証などが取り上げられ、多くの来場者が足を止めていた。DJI JAPAN標準化政策ディレクターの浦野靖弘さんは「ソリューションを求める来場者に関心をもっていただけた」と話していた。
スペースワンは6月上旬のJapanDroneで話題になった大きなLEDディスプレイをCSPIににも投入し、入口に近い場所で来場者の目を引いた。カナダのDeep Trekker社が開発した管路点検用ロボットパイプクローラー「PIPE TREKKER(パイプトレッカー)」シリーズ「A-150」と「A-200」を目立つように配置したことがJapanDroneとの大きな違いで、開場早々、このクローラーの説明を求めた来場者がブースに立ち寄っていた。A-150は管径150~600mm、A-200は管径200~900mmに対応する。それぞれHDカメラやパン・チルト・ズーム機能を搭載しているほか、水深50mの耐水圧構造を備えていることが特徴だ。このほかJapanDroneでも話題だった中国CHASING社の最新水中ドローン「CHASING X」がブース正面に展示されて来場者んぼ足を止めていた。8基の大型スラスターを搭載し、どの方向へも移動できる。高精細4Kカメラと12,000ルーメンの高輝度LED照明で鮮明で安定した映像の取得に寄与する。
ブルーイノベーションはコンパクトなブースの中にフライトエリアも設けて屋内空間の点検・測量ドローン「ELIOS 3」と、点検用ペイロード「UT 検査ペイロード」を展示した。
AMUSE ONESELFは入口に近い一角に広々としたブーススペースを確保。陸域と浅水域で使えるグリーンレーザースキャナシステム「TDOT 7 GREEN」や、ドローン搭載用レーザースキャンシステム「TDOT」と秒間最大2,400,000パルス、400ラインのリーグル社製「VUX120」を融合したハイエンドレーザースキャナシステム「TDOT 7 NIR-S」、汎用型レーザースキャナシステム「TDOT 7 NIR」のほか、国産エクステンダーで搭載なしの場合に4時間と長時間飛行を可能としたハイブリッドドローン「GLOW.H」などを展示し、多くの来場者が訪れていた。
ジオサーフは高精度な位置情報ソリューションを開発する中国ComNav Technology社のJupiter Laser Visual RTKを中心に展示。Jupiter Laser Visual RTKは最先端のGNSS、IMU、レーザー、デュアルカメラ技術を統合したハイエンドGNSS受信機で、従来到達が困難だった場所や、信号が遮断された場所、危険な場所で没入感ある測量や杭打ち作業が可能になる。
CSPI-EXPOは、前回まで「建設・測量生産性向上展」だったが、今回から「国際 建設・測量展」に名称を変更し、開催目的を建設・測量業界の発展貢献をさらに明確化していた。
一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は2025年6月24日、陸上自衛隊中部方面隊と災害時応援協定を締結したと発表した。応援エリアをさらに拡大した。
JUIDAは中部方面隊の第3師団、第10師団と個別に協定を結んでいた。今回中国地方を管轄する第13旅団、四国地方を管轄する第14旅団も含むことになった。すでに東部方面隊、東北方面隊と提携を結んでいて、応援エリアの拡大を進めている。JUIDAの公式サイトの中で紹介している。
https://uas-japan.org/information/36636/
狭小空間点検用の小型ドローン「IBIS」の開発で知られる株式会社Liberaware(リベラウェア、千葉市)は6月25日、マレーシアのAerodyne Group(エアロダイングループ、Aerodyne Geospatial Sdn. Bhd.)とIBISを運用する人材育成に関わる覚書を交わしたと発表した。東京株式市場では発表を好感し、リベラ株はじりじりと値を上げ、一時、1646円をつけた。なお、覚書締結の時期、人材育成の時期、規模などについては発表では触れていない。
発表は6月25日午前11時に行われた。午前10時に1577円で寄り付いていたリベラウェア株は一時1517円まで売られたが、この発表のあと株価はじりじりと値を上げた。
発表によると、リベラウェアはAerodyne Groupの訓練機関「Aerodyne Flight Institute(AFI)でIBISを運用する人材の育成を進める。人材育成はカリキュラム構築、教材の英語対応化、OJT実施などを含む。マレーシアで育成した人材の海外展開も視野に入れるという。
リベラウェアは今回の覚書は「海外市場への事業拡大および収益基盤の多角化を推進するため」と位置付けている。
発表はこちらから。
または以下の通り。
~マレーシアにおける高度スキル人材育成プログラムで「IBIS」パイロットを育成~
株式会社Liberaware(千葉県千葉市、代表取締役 閔 弘圭、以下「当社」)は、海外市場への事業拡大および収益基盤の多角化を推進するため、このたびマレーシアを拠点とするAerodyne Geospatial Sdn. Bhd.(所在地:マレーシア・セランゴール州サイバージャヤ、代表者:Kamarul A. Muhamed、以下「Aerodyne Group」)との間で包括的な業務提携に関する覚書(MoU)を締結いたしました。
本提携は当社が経済産業省より採択された「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」を通じて実現したものです。ドローンを用いたインフラメンテナンスのデジタルソリューションによる現地完結型エコシステムを構築することを目標とし、Aerodyne Groupの人材育成事業を通じた当社IBISシリーズ(以下、「IBIS」)のパイロット人材育成や、両者の顧客基盤をもとにした実際の現場でのOJT(On-The-Job Training)実施のほか、マレーシアで「IBIS」並びに当社のデジタルソリューションを活用できる高度人材を育成することを目標としています。また、上記を通じて、マレーシア市場での新たな事業機会を創出し、アジア地域全体への展開を視野に入れた協業体制を構築いたします。
■本提携の背景
当社は2016年の創業以来、「狭くて、暗くて、危険な」かつ「屋内空間」の点検・計測に特化した世界最小級のドローン開発と運用を行っており、東京電力福島第一原子力発電所の原子炉格納容器内や下水道管路内、JR東日本グループをはじめとする大手企業のインフラ設備において、「IBIS」による点検実績を積み重ね、設備情報のデジタル化・DX推進に貢献してまいりました。
一方、Aerodyne Groupは、2014年の創業以来、Drone Tech、Data Tech、Digital Transformationの3領域を統合した「DT3」モデルに基づくインフラ支援サービスを提供してきました。多種多様なドローンを活用し、AIによるデータ解析と独自プラットフォームによる点検・可視化を通じて、世界45か国以上で事業を展開し、社会インフラの高度化に寄与しています。同社はドローンサービス業界において、2021年より3年連続で世界No.1(Drone Industry Insights調査)に選出されており、人材育成の面でもマレーシア政府と連携した国家的スキームを推進するなど、国際的に高い評価を受けています。
この度、両社の経営資源やノウハウをお互いに活用することで、マレーシアにおける持続可能な人材育成と、その他の海外拠点で、現地完結型ソリューションの提供体制の整備が可能と考え、提携に至りました。
■本提携の目的
本提携は、経済産業省による「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」の支援を受けて実施されるもので、マレーシアにおいて当社「IBIS」および関連デジタルソリューションの運用が可能な高度スキル人材の育成を主目的としています。
Aerodyne Groupが運営する訓練機関「Aerodyne Flight Institute(以下、「AFI」)」において、「IBIS」に特化した教育プログラムを新設し、現地での訓練、実フィールドでのOJT、高度人材の育成を通じて、マレーシア国内で業務が完結するエコシステムの構築を目指します。さらに、育成された人材を活用し、両社のグローバルな顧客基盤を活かした海外展開も視野に入れています。
■主な提携内容
今回の業務提携では、以下のような取り組みを共同で進めてまいります。
・AFIへの「IBIS」カリキュラム設置
– 日本国内で運用中の「IBIS」トレーニングセンターをモデルに、同様の機能をマレーシア国内に構築
– 「IBIS」インストラクター資格を有する技術者の育成、トレーニング教材・各種マニュアルの英語化
・顧客フィールドにおけるOJTの実施
– カリキュラムを履修した現地人材に対し、日本の操縦者監修のもと、実環境でのOJTを実施
– 「IBIS」の操作技術に加え、対象プラントや工場設備の基本知識を習得
・育成された高度人材の海外展開支援
– 両社のグローバルネットワークを活用し、育成人材が海外の顧客現場で活躍できる機会を創出
– マレーシアを起点とした人材育成・派遣モデルを他国へも展開可能なスキームへ発展
■ 今後の展開
本提携を通じて、当社は経済産業省の推進する「グローバルサウス未来志向型共創等事業」を、Aerodyne Groupはマレーシア政府の推進する「Shared Prosperity Vision 2030」の目標、特に「マレーシアを高所得国家へ導く新たな人材育成」「第4次産業革命(IR4.0)分野への若年層の参画促進」といった方針を、両社で補完しあいながら両政府の政策を実現してまいります。
また、今回の取り組みを通じて、マレーシアの高度人材を東南アジア地域の諸外国に派遣することで、日本国内のグローバル企業の顧客に対しても、これまで以上に円滑かつ高品質なサービス提供が可能となる体制を構築できることを見込んでいます。
そして、Aerodyne Groupが有する広範な顧客基盤に対して、「IBIS」の有効性を積極的に提案していくことで、短期的にはマレーシア市場での成功事例の創出を図り、中長期的にはそのノウハウを同社の45か国に広がる海外市場へ拡大していくことも想定しております。
なお、本提携の業績に与える影響は軽微ですが、中長期的には両社の技術連携や市場開拓を通じて相互の業績向上に寄与することを期待しています。
▼Aerodyne Groupについて
Aerodyne Groupは、ドローンテクノロジー(Drone Technology)、データテクノロジー(Data Technology)、およびデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)を融合した「DT3」ソリューションを提供するグローバルリーダー企業です。世界45か国に展開し、リアルタイムのデータ解析、自動化、予知保全を通じて、企業のデジタル変革を支援し、業務の効率化と生産性の最大化を実現しています。ドローン業界における権威ある調査機関であるDrone Industry Insights(ドイツ)が発表する「グローバル・ドローン・サービスプロバイダー・ランキング」では、2021年から3年連続で世界第1位に選出されており、イノベーションとドローン運用面で業界を牽引する存在として高く評価されています。また、Aerodyne Groupは、自社運営のAerodyne Flight Instituteを通じて、マレーシア民間航空局(CAAM)認定のドローンパイロット養成機関としても先進的な取り組みを展開しています。これまでに1,000名を超えるプロフェッショナルドローンパイロットを育成・認定しており、受講者は民間防衛、石油・ガス、法執行機関など多様な業界から集まっています。これにより、同社のトレーニングプログラムが、ミッションクリティカルな分野においても広く信頼されていることが示されています。
会社名:Aerodyne Geospatial Sdn. Bhd.
代表者:Kamarul A. Muhamed
所在地:Persiaran Cyber Point Selatan Cyber 8, 63000, Cyberjaya, Selangor
設立:2014年
事業内容:
・Drone as a Service(DaaS):送電線、通信塔、発電所、建設現場などにおける高頻度・広範囲な点検サービスをドローンで提供。
・インフラDX支援:エネルギー、通信、農業、都市インフラ分野において、ドローンとデジタル技術を組み合わせた統合ソリューションにより、業務の効率化や予知保全を実現。
・Software as a Service(SaaS):DRONOSは、インフラ点検およびアセットインテリジェンスのためのクラウドネイティブかつAI搭載のSaaSプラットフォームです。ドローンによる自律飛行データの処理、AIによる設備や損傷の自動検出、デジタルツインによるレポーティングを可能にし、通信塔や送電線、石油・ガスパイプラインなどの重要設備における現場リスクの低減、点検コストの削減、意思決定の迅速化を支援します。
・人材育成と研修:政府認定のドローンスクール運営事業者(RPTO)として、Aerodyne Flight Instituteを通じ、ドローンパイロットおよび点検スペシャリストの育成・訓練を実施。
▼株式会社Liberawareについて
株式会社Liberawareは、「誰もが安全な社会を作る」をミッションに掲げ、世界でも珍しい「狭くて、暗くて、危険な」かつ「屋内空間」の点検・計測に特化した世界最小級のドローン開発と、当該ドローンで収集した画像データを解析し顧客に提供するインフラ点検・維持管理ソリューションを行っております。弊社は、ビジョンでもある「見えないリスクを可視化する」ことに邁進し続け、人々に安全で平和な社会をお届けします。
会社名:株式会社Liberaware(リベラウェア)
代表者:閔弘圭(ミン・ホンキュ)
所在地:千葉県千葉市中央区中央3-3-1
設立:2016年8月22日
山を削ったり土を盛ったりしてできる法面の緑化に専門技術を持つ東興ジオテック株式会社(東京)とドローン開発のエアロセンス株式会社(東京)は6月23日、種子や肥料などを混ぜた人工土壌をドローンで吹き付けるための工法を共同開発したと発表した。緑化材料を供給するホースを有線給電ドローンに搭載して使う。法面緑化は人手頼みの傾向が強く、新技術で作業の負担軽減を目指す。さらなる自動化への検討を続け、将来的なモルタル吹付施工も視野に入れる。
両者は開発した植生基材吹付工法を「グリーンインパルス」と呼ぶ。法面垂直高が80mを超える現場での吹付が可能なハイグリーンショット工法(長距離高揚程植生基材吹付工法)と、金網張り付け工程を省けるノンラスグリーン工法をベースに、ドローン施工を組み合わせた。
施工では、材料供給ホースと給電ケーブルをドローンにつなぎ、ドローンで吹き付ける。種子や肥料などを混合した人工土壌をドローンで吹き付ける植生基材吹付工法は前例がないとみられる。
発表は以下の通りだ。
法面作業の安全性向上と労働力不足の解消に布石
高松コンストラクショングループの一員で、法面保護、地盤改良などの事業を展開する東興ジオテック株式会社(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:吉井睦雄、以下、東興ジオテック)とエアロセンス株式会社(所在地:東京都北区、代表取締役社長:佐部浩太郎、以下、エアロセンス)はこのたび、法面吹付用の大型有線給電ドローンと吹付工法を共同開発したことをお知らせいたします。
エアロセンスが有する有線ドローンの技術を生かして開発を行った、法面吹付用の大型ドローンによる植生基材吹付工法(工法名:グリーンインパルス)は、大型ドローンでありながら、有線給電により長時間の施工が可能で、これまで作業員が行っていた法面での吹付作業をドローンが担うことにより、法面施工の安全性の向上と労働力不足の解消を図ります。 また、ドローンで法面への吹付をおこなう際、クレーンやバックホウ(ショベルカー)などの重機を利用することなく、かつ高所でも施工が可能となるため、法面から山腹崩壊地をはじめとする災害復旧工事まで施工範囲が大幅に広がります。なお、ドローンによる種子や肥料などを混合した人工土壌を吹き付ける植生基材吹付工法はこれまでに例がなく、国内初の技術(※1)となります。
従来の法面への吹付施工は、作業員がロープにぶら下がりノズルを持って施工する人力施工が主流で、重労働かつ高所作業で危険をともなうことに加え、作業員の平均年齢が高く後継者不足も喫緊の課題となっています。法面事業で国内3位のシェアを有する東興ジオテック(※2)では、グリーンインパルスを運用することでこれらの課題解決と、作業の大幅な効率化と省人化および安全性を向上させて、施工現場のオートメーション化を図ります。
今後は山腹崩壊地をはじめとする、これまで機械施工が困難だった現場の完全無人施工を実現させるために、吹付厚さのリアルタイム計測技術の充実と機体の改良による完全自動航行(施工)技術を検討してまいります。また、将来的にはこのドローン技術をモルタルの吹付施工などに活用していくことも視野に入れています。
【グリーンインパルスの展開について】
東興ジオテックは、従来の植生基材吹付工法では施工が困難だった法面垂直高80m以上の現場を吹付可能にしたハイグリーンショット工法(長距離高揚程植生基材吹付工法)と、通常の植生基材吹付工法で必要な吹付前に法面全面に金網を張り付ける工程を省略できるノンラスグリーン工法をベースに、ドローン施工を組み合わせる新しい吹付工法を「グリーンインパルス」と名付け、山腹崩壊地をはじめとする長距離高揚程圧送が必要な現場の新たな技術として活用を目指します。
【グリーンインパルスの構成について】
ドローンによる施工システムは、材料供給ホースと給電ケーブルをドローンに接続し、ドローン操作システムを用いて吹付をおこなう仕組みです。ドローン機体は6つのプロペラを有し、ペイロードは約40kg、ホースを装填した状態で最高約30m上空まで飛行できます。地上の電源装置とドローンは車載可能なため、山間の場所でも現場運用でき、地上からの吹付厚さのリアルタイム計測技術を備えているため、吹付厚さの計測作業を地上からおこなうことも可能です。
さらに、東興ジオテックでは、現在開発中の全自動施工プラントを組み合わせることにより、将来的には通常5名程度必要となる作業員の数(監督者を除く)を2名に削減し、従来の約6割の省力化を見込んでいます。
【植生基材吹付工法について】
植生基材吹付工法(または厚層基材吹付工法)は、法面緑化工法のひとつで、植物が発芽・生育するための生育基盤をエアーの力で圧送して法面に吹き付ける緑化工法です。植生基材吹付工法は、東興ジオテックが1974年に開発して以降、50年以上作業員がロープにぶら下がりながらノズルを持って生育基盤を吹き付ける施工が行われてきました。
昨今では法面施工においても機械化やICT技術の活用による生産性の向上が図られるようになりつつありますが、吹付作業については重機を使った機械化にとどまり、近年頻発している豪雨災害や地震災害で生じた山腹崩壊地など、重機が搬入できない現場では人力施工を余儀なくされています。また、生物多様性国家戦略2023-2030において、法面緑化工事における外来種等の使用回避・拡散防止の具体的施策も示されています。
【植生基材吹付工法について】
植生基材吹付工法(または厚層基材吹付工法)は、法面緑化工法のひとつで、植物が発芽・生育するための生育基盤をエアーの力で圧送して法面に吹き付ける緑化工法です。植生基材吹付工法は、東興ジオテックが1974年に開発して以降、50年以上作業員がロープにぶら下がりながらノズルを持って生育基盤を吹き付ける施工が行われてきました。
昨今では法面施工においても機械化やICT技術の活用による生産性の向上が図られるようになりつつありますが、吹付作業については重機を使った機械化にとどまり、近年頻発している豪雨災害や地震災害で生じた山腹崩壊地など、重機が搬入できない現場では人力施工を余儀なくされています。また、生物多様性国家戦略2023-2030において、法面緑化工事における外来種等の使用回避・拡散防止の具体的施策も示されています。
東興ジオテックは、法面分野の専門業者として多数の緑化工法を保有し、主にインフラ整備や災害復旧におけるさまざまな要求に応えてまいりました。1996年から運用している独自の在来種子貯蔵出荷施設(RSセンター)を保有する強みを活かし、これまでの法面緑化に加えて地域生態系に配慮する必要がある地域等において在来種による自然回復緑化をグリーンインパルスで展開し、ネイチャーポジティブ(自然再興)の実現に貢献してまいります。
エアロセンスは、国産ドローンメーカーとして多数のドローン製品ラインアップを揃え、多くの企業や自治体で導入・活用されており、国土交通省や文部科学省等、各省庁からも高い機体性能や信頼性が認められています。自社開発体制を持つ強みを生かし、機体性能の向上をはかり社会に普及させることで、ドローンの社会実装を拡大させてまいります。
(※1)東興ジオテック調べ
(※2)2024年9月時点、日経クロステック調べ
東興ジオテック株式会社について
1956年設立。芝の種子を吹付機で吹付け、広範囲の法面を急速に緑化する「種子吹付工法」を我が国で初めて京都大学と共同で開発し、法面の緑化工事分野に進出。環境アセスメントの思想をいち早く取り入れ、自然と社会との調和をはかりながら法面事業、地中事業、ロック事業、リニューアル事業、プラント事業などの特殊専門技術を活かした事業を推進してまいりました。今後も自然環境との調和をはかりながら豊かな生活環境を創造し、社会に貢献し信頼される企業であり続けてまいります。
東興ジオテックホームページ:https://www.toko-geo.co.jp/
エアロセンス株式会社について
2015年設立。「ドローン技術で変革をもたらし、社会に貢献する」をミッションに、高い技術力から生み出されるユニークなハードウェアとソフトウェアのソリューションを測量・点検・監視・物流などの分野で展開。ハードウェアの設計からクラウド・データ解析まで自社内の開発体制をフルに生かし、現場の方々がボタン一つで簡単に仕事を進めることができる “One push solution” を提供しています。受託開発や現場で実証実験などを行い、各企業に新たな価値(働き方)を創ります。
エアロセンスホームページ:https://aerosense.co.jp/
一般社団法人日本産業用無人航空機工業会(JUAV)は6月25日に東京都内で研究会を開く。「社会実装のさらなる拡大に向けて~欧米の動向も踏まえ~」をテーマに官公庁、会員企業の登壇者が講演する。会場と配信の両建てで実施する。
研究会では実装の拡大に向けて踏まえるべき制度の変化、期待される活用、たちはだかる課題などをとりあげる。会場参加の場合は、研究会後に開催される立食形式の情報交換会に参加することも可能だ。
研究会参加費は7700円(税込)。ただしJUAV会員は無料。また、立食の情報交換会への参加は会員、非会員とも6600円(税込)。
東京株式市場で6月11日、ドローン関連銘柄が物色された。ブルーイノベーション株式会社(東京)の株価は一時ストップ高の2023円をつけ、2023年12月に上場して以来の2000円台を回復した。同社株のストップ高は2日連続。株式会社Liberaware(リベラウェア、千葉市)、株式会社ACSL(東京)、Terra Drone株式会社(テラドローン、東京)も買われた。ドローン4銘柄はグロース市場の午前の売買高ランキング上位10銘柄にそろって登場した。
ブルーイノベーション株は寄り付き前から買い注文を集め、前日終値の1623円より316円高い1939円で寄り付いたあと午前9時24分に、前日終値比400円高いストップ高となる2023円をつけ、上場日以来の2000円超えとなった。なお前日も獲りき時間中に、その日の値幅制限である300円高のストップ高をつけていた。
そのほかのドローン関連株も買われていて、リベラウェアは一時、前日終値113円高の1870円、ACSLも一時、前日終値比79円高い1359円、テラドローンも一時、前日終値の6240円から600円高い6940円を付けた。
ドローン関連株はトランプ米大統領が6月6日に署名した“Unleashing American Drone Dominance” と“Restoring American Airspace Sovereignty,”の2つの米国内でのドローン開発やビジネス活性化に関わる大統領令を受けて買われやすくなっていた。6月10日にはロンドンで開催されていた米中閣僚級協議で、ラトニック米商務長官が中国によるレアアース輸出規制を「解決されるだろう」と見通した発言が伝わるなど協議の進展が経済の活性化を展望させたことでハイテク株を中心に投資を呼び込み、ドローン株への物色を後押ししたとみられる。
また日本国内では、政府による道路陥没対策やコメ不足対策に関連するスマート農業対策推進などの期待から、関連技術としてドローン関連が買われやすくなっていた。
米国でもトランプ大統領令に連動する形でAAM開発のジョビー・アビエーション、アーチャー・アビエーションなどが急騰した。