JUIDAがドローン技術論文集「Technical Journal of Advanced Mobility」創刊 研究成果の蓄積と交流を促進

2020.05.01

一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は4月28日、ドローンなど次世代移動体や関連技術の研究論文集『Technical Journal of Advanced Mobility』『(次世代移動体技術誌)』を創刊した。創刊号には動画から3D動画を再構成する技術や、コントロール・モーメント・ジャイロによる機体制御の研究、電波、欧州のUTMの取り組みなど10本の論文が掲載された。執筆陣には大学、企業、研究機関などの研究者ら総勢20人が名を連ねた。JUIDAは次世代移動体の研究集積の場として、研究成果の活用や、研究者の参加、交流を促す。

「さらに高きを目指して頂けるように」JUIDA鈴木真二理事長

 テクニカルジャーナルはドローンなど移動体に関する研究成果を集積する場として、JUIDAが温めていた企画だ。3月に開催を予定していたドローンの大規模展示会&カンファレンス「JapanDrone2020」での公表を画策していたが、3月開催ができなくなったことから仕様を変更し、オンラインジャーナルとして創刊した。閲覧は無料で、JUIDAのサイトからダウンロードできる。(ダウンロードはこちら

 創刊号には、学習が必要とされない、動画から3D動画像を再構成する「動的視差法」を提案した『単眼カメラ搭載移動体からの撮影動画シーンの 3 次元動画像による再構成』(会津大学コンピュータ理工学部の岡嶐一氏、奥山祐市氏、橋本康弘氏、畠圭佑氏)や、欧州の「シングルヨーロピアンスカイ航空管制研究共同実施機構」(SESAR: The Single European Sky ATM Research Joint Undertaking)を軸に欧州の運航管理の取り組みを概観した東京大学の中村裕子氏による『欧州のドローン運行管理システム研究開発動向から』、近畿大学産業理工学部の鈴木信雄氏、株式会社国際電気通信基礎技術研究所の吉岡達哉氏、株式会社 KDDI総合研究所の松野宏己氏、 東北学院大学工学部の鈴木利則氏による『ドローン運用のための上空電波環境の推定』などが紹介されている。

 このほか、
・『CMG(コントロール・モーメント・ジャイロ)による ドローンの姿勢制御』(早稲田大学理工学術院総合研究所大内茂人氏ら5人)
・『3次元計測動向・ドローン登場で加速』(合同会社スパーポイントリサーチの河村幸二氏)
・『DRF 法(変形拘束下高負荷プレス)による 高強度マグネシウム合金棒の開発』 (豊橋技術科学大学の三浦博己氏)
・『アーバンエアモビリティ〜身近な空の新たな活用に向けて〜』(法政大学理工学部機械工学科の御法川学氏ら3人)
・『太陽光エネルギーを利用した ソーラープレーンの技術課題』(公立諏訪東京理科大学工学部の雷忠氏)
・『永久磁石ハルバッハ配列界磁の特徴とドローン用モータへの応用』(工学院大学工学部電気システム工学科の森下明平氏)
・『新機構・鏡像配置 XY 分離クランク機構を用いた 極低振動ガソリンエンジンの開発』(Zメカニズム技研株式会社の吉澤匠氏ら4人)
が収録されている。

 編集長を務めるJUIDAの岩田拡也常務理事は「異分野技術交流の場の中核として,その範囲の広範さと技術の深さを併せ持つ技術集積媒体となるべく創刊されました。今後ドローンは、更に小型高機能ネットワーク型に発展したり,大型化人搭乗型に発展したり様々な進化を遂げていくことでしょう。また、水中ドローンが出てきたように,宇宙ドローンなど多様なドローンとその活用法が現れたり,その運航管理方法や規格,ルールが生まれてくる可能性に満ちています。本誌は,多岐にわたるドローン技術の大海を航海するドローンにか かわる全ての皆様にとりまして,進むべき道を指し示す羅針盤となることと思います」と述べている。

 JUIDAの鈴木真理事長は、高度なドローンの研究開発活動について「さらに高きを目指して頂けるように、Technical Journal の創刊に踏み切りました。次世代移動体の研究開発成果をアカデミアだけでなく産業界,研究機関,行政機関などすべての分野,地域から発表して頂き,切磋琢磨して頂くことでこの分野の発展に貢献できればと思っております」と期待を寄せている。

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