ドローンショー事業を展開する株式会社レッドクリフ(東京)が大阪・関西万博の開幕当日の4月13日に実施したドローンショーでギネス世界記録™の認定を受けた。レッドクリフが4月15日に発表し、ギネスワールドレコーズもDroneTribuneの確認に対し4月13日に認定したと認めた。大阪・関西万博ではドローンショー以外にもギネス世界記録™に関連する展示、企画がいろいろだ。夏には盆踊りで挑む計画もある。ドローンショーの勢いに続くか期待が高まりそうだ。
レッドクリフの挑戦は「最大」と「最多」だ。4月13日の万博開幕日には「Largest aerial display of a tree formed by multirotors/drones」(マルチローター ドローンによる最大の木の空中ディスプレイ)と「最大」に挑み、1749機のドローンで「最大の木の空中ディスプレイ」を実現し、同日、ギネス世界記録™に認定された。
さらにレッドクリフは10月13日の万博最終日にかけて「Most multirotors/drones launched in a year(一年間に飛行させたマルチローター/ドローンの最多数)」と「最多」にも挑戦中だ。レッドクリフは2025年日本国際博覧会の「協会企画催事プラチナパートナー」として、会期中の全日程で行われる協会企画催事「One World, One Planet.」で1000機のドローンショーを実施する計画を遂行中で、準備期間の3月17日から始まった挑戦で達成を目指している。
盆踊りでも「最大」と「最多」を狙う。その企画は大阪・関西万博では「大阪の祭!~EXPO2025 真夏の陣~、盆踊りギネス世界記録™に挑戦!」。大阪の夏の風物詩「盆踊り」で、踊る人の人数を競う「最大の盆踊り」と同時に盆踊りを踊った「最多国籍数」の2つのギネス世界記録™に挑戦する計画だ。挑戦するのは7月26日。大阪・関西万博アンバサダー、コブクロが歌うオフィシャルテーマソング『この地球(ほし)の続きを』にあわせて盆踊りを踊る。
これまで「最大の盆踊り」は2017年9月の八尾河内音頭まつりの2872人で、今回はこれを上回れば記録達成になる。また最多国籍数の盆踊りは現時点で記録はなく、少なくとも50か国以上で記録が認められる公算だ。「大阪ウィーク盆踊り世界記録挑戦事務局」が4000人程度の一般、団体参加を4月18日まで募集した(詳細はこちら)。参加者の90%以上が、5分以上正しく踊れていることが記録達成の条件で、事前の練習も不可欠だ。5月から7月にかけて練習の機会も提供される。
企画だけではない。大坂・関西万博会場のシンボルで「大屋根リング」もギネス世界記録™に世界最大の木造建築物として認定されている。認定されたのは開幕前の3月4日。大屋根リングの全周は幅(30m)の中心となる15m地点で1周を計測した場合に約2,025mで、建築面積が6万1035.55㎡であることが世界最大との認定につながった。
噴水もギネス世界記録™の認定を受けた。万博会場内の「ウォータープラザ」で昼間に行われるエンターテインメント「水と空気のマジカルダンス」が、「最大のインタラクティブな噴水設備」(Largest interactive fountain feature:観客が遠隔操作で物理的な表示を変化させることができる人工的で装飾的な噴水施設)として4月7日にギネス世界記録™に認定された。人の身振り手振りに合わせて、約300基の噴水から水が吹き上がり、噴水を操る体験ができる。
会場内に設置してある休憩室も実は、隠れたギネス世界記録™関連施設だ。株式会社竹中工務店が万博会場内の「大地の広場」で休憩所として設置している3Dプリンターで建築された仮設建築物「森になる建築」が、「最大の生分解性の3Dプリント建築(一体造形)」<Largest 3D-Printed biodegradable building (monolithic)>の認定を完成した昨年、認定を受けて来場者の利用を待っている。
樹木からつくられた酢酸セルロースを3Dプリンターでつくった構造に、外装を和紙と植物の種子や苗でできた「シーズ・ペーパー」で仕上げた「Seeds Paper Pavilion」(シーズペーパーパビリオン)は「使い終わると廃棄物になる建築ではなく、みんなでつくる建築が種となり、使い終わったら森になる」をコンセプトにした。直径4.65m、高さ2.95m。壁面に根が張りやすいよう壁面に土が施され、その土の施された場所も夏場の影を考えられて配置されている。自然と使う人の居心地に工夫が凝らされていて、担当者とコミュニケーションをとると「自然にやさしい」を考える人になった気分になれる。
休憩しながら認識を新たにできるカフェとして、さつまいもとりんごのスイーツを展開する「らぽっぽファーム」などのブランドで知られる白ハト食品工業株式会社(守口市<大阪府>)が会場内に出展している未来型チャレンジショップ「おいもといちごとりんごのらぽっぽFarm to the Table」もパビリオン並みの話題を提供している。屋外型のカフェで、利用者の座る真ん中にどーんと畑スペースがある。鉄コンテナを使った再利用可能な畑を提案していて、土の中にサツマイモ、土の上ではイチゴが見える。ギネス世界記録™関連施設ではないが、イチゴとサツマイモを使ったパフェを食べながら自然や農業と共生できる未来の農業を考えるきっかけを与えてくれそうだ。
白ハト食品は会場内の5つのエリアにタイプの異なる店を出展している。
レッドクリフによるドローンショーのギネス世界記録™認定のリリースは以下の通り
~ドローンショーで「最大の木の空中ディスプレイ」を描写、万博会期中の連日ショーでさらなる記録更新にも挑戦~
ドローンショーを企画・運営する株式会社レッドクリフ(本社:東京都港区、代表取締役:佐々木 孔明、以下「レッドクリフ」)は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)協会企画催事のプラチナパートナーです。会期中の全184日間にわたり、協会企画催事「One World, One Planet.」のメインコンテンツとして、1,000機のドローンショーを実施します。
開幕初日となる4月13日(日)、2,500機による特別演出の大規模ドローンショーを実施し、ギネス世界記録™「ドローンによる最大の木の空中ディスプレイ」の更新に成功いたしました。
「One World, One Planet.」の世界を描くドローンショー
本ドローンショーは、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が主催する催事「One World, One Planet.」のメインコンテンツとして行われます。光・音・テクノロジーが融合したスペクタクルな演出を通じて、「願い」をテーマに万博会場と世界をリアルとデジタルの両面でつなぐ新たな体験を提供します。
開幕初日は特別演出として、2,500機のドローンを使って花火や従来のLEDライトの約6倍の輝度を誇るフラッシュモジュールを搭載した機体も登場。“空を舞台にした未来のショー”を体現しました。会場からは、自然と歓声や拍手が湧き起こり、SNS上では「引き込まれる」「万博のドローンショーすごかった」「空中を縦横無尽に浮かぶ芸術に未来感じて感動した」などの声が多く寄せられ、初日の万博の夜空を華やかに飾りました。
ギネス世界記録(TM)「最大の木の空中ディスプレイ」を更新
レッドクリフは、大阪・関西万博の期間中(準備期間を含む)に「ドローンによる最大の木の空中ディスプレイ」および「年間で飛行させたドローンの最多数」の2部門において、ギネス世界記録™へ挑戦をしています。
初日となる4月13日(日)には、悪天候の中でも記録への挑戦を決行し、2,500機のショーの中で1,749機のドローンを用いて巨大な“木”のビジュアルを夜空に描写。審査の結果、正式にギネス世界記録(TM)として認定されました。
ドローンショーは万博閉幕日となる10月13日(月・祝)まで、協会企画催事「One World, One Planet.」のコンテンツとして、1,000機規模で毎日実施予定です。また、期間中(準備期間を含む)の飛行機体数の累積により、「年間で飛行させたドローンの最多数」部門でのギネス世界記録™樹立も目指しています。
◆更新した記録
達成したタイトル:Largest aerial display of a tree formed by multirotors/drones(マルチローター ドローンによる最大の木の空中ディスプレイ)
挑戦日:2025年4月13日(日)
挑戦場所:2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博):大阪市此花区
◆現在挑戦中の記録
挑戦するタイトル:Most multirotors/drones launched in a year(一年間に飛行させたマルチローター/ドローンの最多数)
挑戦実施期間:2025年3月17日(月)~10月13日(月)
挑戦最終日: 2025年10月13日(月)
挑戦場所:2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博):大阪市此花区
開催日時:2025年4月13日(日)〜10月13日(月)日没後
開催場所:つながりの海上空(大阪府大阪市此花区夢洲中1丁目)
使用機体数:1,000機
観覧方法:予約不要、観覧無料。チケットをお持ちの方のみ万博会場内でご覧いただけます。
※開催時刻は季節により変更します。
※天候により中止となる場合があります。
「世界が注目する大阪・関西万博の初日という、かけがえのない舞台でギネス世界記録™を更新できたことは、私たちにとって大きな誇りであり、新たな挑戦の始まりです。
ドローンショーは、ただの光の演出ではなく、人々の心に響くメッセージであり、未来への希望の象徴。私たちはこの空の表現を“文化”として、日本から世界へ広めていきたいと願っています。
誰もが夢を描ける空間を創り続けるために、これからも挑戦を止めることなく歩みを進めてまいります。今後の展開にも、ぜひご期待ください。」
名称 :株式会社レッドクリフ(REDCLIFF, Inc.)
所在地 :東京都港区虎ノ門5-9-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザB
代表者 :代表取締役 佐々木 孔明
設立 :2019年5月15日
事業内容:ドローンショーの企画・運営、ドローン機体販売、ドローン空撮、ドローンプログラミング教室の企画・運営
資本金 :4億4,050万円
URL :https://redcliff-inc.co.jp/
「夜空に、驚きと感動を。」をミッションに、高品質なドローンショーを企画・運営する、空のクリエイティブ集団。国内ドローンショー市場でシェアNo.1(株式会社 富士キメラ総研「映像DX市場総調査 2024」|2023年実績)を誇るリーディングカンパニーで、特に1,000機以上の大規模なショーに強みを持つ。ベテランアニメーターによる高品質のアニメーションと、業界最先端のドローン性能による安全かつ唯一無二のドローンショーを実現。2024年8月、国内初となる花火搭載ドローンを用いたショーを成功させ、国内最大規模の3,000機のテスト飛行も実施。さらに同年9月、中国・深圳にて7,998機のドローンによる世界最大のディスプレイとしてギネス世界記録™を更新(※)。日本の伝統的な祭りやイベントとの融合を図り、地域社会の活性化にも貢献。
※…挑戦したタイトル:largest light mosaic by drones/multi-rotors(マルチローター ドローンによる最大の光のモザイク)、達成日:2024年9月4日
ドローン物流と既存物流を融合させた「新スマート物流」を提唱、展開している株式会社NEXT DELIVERY(小菅村<山梨県>、田路圭輔代表取締役)は10月8日、足利市<栃木県>、足利市内で燃料小売などのカーライフサポートを手がける両毛丸善株式会社 (河内覚代表取締役)と3者で、足利市内での新スマート物流の実施を見据えて「新スマート物流社会実験に関する覚書」を交わした。ドローン事業専門の部署を持つ両毛丸善がドローンの運航を担う。災害時にも通常時にも物流機能を担う運用を目指し、飛行ルートの検証などの可能性を探る。早ければ来年(2026年)1月にも運航に着手する。
3者による覚書の締結は足利市役所内で行われた。新スマート物流の可能性について研究するため相互に協力する。具体的には足利市内で新スマート物流の拠点整備や災害発生時にも緊急物資輸送に使えるルートを検証したり、中山間地などの物流困難地域への物資輸送をしたりすることなどを盛り込んでいる。
地元の企業、両毛丸善が新スマート物流の社会実験を推進し、足利市が地域コミュニケーションやフィールド調整など行政としてサポートする。これまで新スマート物流はNEXT DELIVERYが中心に運用してきたが、今回は地元企業が中心となる点が特徴で、地元企中心のフェーズフリー型新スマート物流のモデルケースを目指す。
NEXT DELIVERYの田路圭輔代表取締役は「両毛丸善さまという地元企業とパートナーを組むことができました。このように地元主導でしっかり新スマート物流を実装に向けて進めるのは、今回がはじめてのケースになると思います。ドローンの運航というのは機体の操縦だけではなくて、運航、システム、着陸地点の調整などすべきことがいろいろとあります。それをわれわれと同じクオリティで担える地元の事業者を探しておりましたが、両毛丸善さまはすごいチームもありビジョンも持っていて、展開できると確信しています。必ずや成功させたいと思っていますし、そのためにわれわれが持つ技術やノウハウを注ぎ込み、われわれのオペレーションを完全に移植して参ります」とあいさつした。
両毛丸善の河内覚代表取締役は「ドローンの利便性、将来性に着目し4年前にドローン事業の準備に入り、3年前に事業に着手しました。空撮、農薬散布に取り組みながら、究極の目的であった物流への参入が難しかったところで、今回、覚書を締結できることになり嬉しく思っております。ハードルは高いですが、災害時も平時も使えるようドローンを使った物流で地域貢献、地域課題解決にさらに力をいれて参ります」と応じた。
足利市の早川尚秀市長は、「NEXT DELIVERYさまとは2年前に実証実験を共同で行いました。今回は両毛丸善さまに入って頂いたことが大きいです。両毛丸善さまの大きな決断で覚書が買わせました。われわれも全力で支えます。まずは実験を積み重ね、近い将来ドローンも使った物流に向けた大きな一歩になると思っています。足利のような歴史ある町で、ドローンの先端の取り組みが行われ、地域課題の解決につなげることが大切だと思っています。まち全体が実験場というつもりで、市としても実装までしっかり役割を果たし、協力しながら成功に導いていきたいと考えています」と抱負を述べた。
締結式の会場には、足利市の実験に投入される機体「PF4」も持ちこまれた。PF4はNEXT DELIVERYがモンゴルで活用していて、日本国内の連携協定などの提携の会場で公開されたのはこの日が初めてだ。5㎏の荷物を往復40㎞の範囲を自動航行で飛行させることができる。NEXT DELIVERYの田路代表は「それまでのAirTruckという機体より詰める箱が大きくなり飛行速度も速くなりました」と説明した。さらに、「ドローン配送は、定期配送の可否が社会実装のカギだと思っています。たとえば毎日午後4時に必ず1便飛ぶ、と決めてそこに地域の荷物を持ちこんでもらって飛ばす。災害があったときに避難生活を送っている方に届けるようなものを普段からそのルートで運び続けるわけです。一日1便から2便、3便、4便と増え、その地域では両毛丸善さんのドローンが毎日飛ぶようになると、それまでとはまったく違う世界になると思っています」と展望した。
足利市は2021年の山林火災対応をきっかけに、災害時の空のトラブルを防ぐための
「緊急用務空域」の仕組みが創設されるきっかけとなった地域で、ドローンの運用にとって新たな枠組みが生まれた地域として知られている。
ドローン機体構造技術の株式会社エアロネクスト(東京都渋谷区、田路圭輔代表取締役社長・グループCEO)は、独自の特許取得済み重心制御技術「4D GRAVITY®」を搭載した物流専用ドローン「PD4B-M-AN」を、株式会社プロドローン(愛知県名古屋市、戸谷俊介代表取締役社長)と共同開発し、名古屋市で開催された第4回ドローンサミットで発表した。
物流専用ドローンPD4B-M-ANは4つのローターを持つマルチコプターで、バッテリーを含む機体重量は20㎏。最大3㎏までの荷物を運べる。4D GRAVITYの技術を取り入れた荷室を、機体の本体と分けたうえで結合していて、飛行中にドローンが進行方向に前傾しても荷室は前傾せず、荷物が傾かない構造になっていることが特徴だ。これにより飛行性能、機動性の向上も図れる。
エアロネクストとプロドローンは2024年2月に4D GRAVITYテクノロジーライセンス契約を締結していて、プロドローンの汎用機体「PD4B-M」に4DGRAVITYを取り入れた。
エアロネクストの子会社、株式会社NEXT DELIVERY(小菅村<山梨県>)が受託した「あいちモビリティイノベーションプロジェクト空と道がつながる愛知モデル2030」の物流ドローン社会実装モデル推進事業として近く、現場で飛行する予定だ。
千葉・幕張メッセで開催中の農業技術関連展示会「農業WEEK」で、株式会社NTT e-Drone Technology(NTTイードローン、朝霞市<埼玉県>)が発表した鳥獣害対策専用ドローン「BB102」の展示に来場者が集まっている。ブースでは担当者からこれまでの実験の様子や今後の展開などに聞くこともでき、来場者から「発表されていない現場での実験の様子なども聞くことができ、期待が高まった」などの声が聞かれた。農業WEEKでは株式会社石川エナジーリサーチ(太田市<群馬県>)や中国・上海のポジショニング技術のCHC Navigation(CHCNAV)などそのほかのドローン関連技術や自動操舵技術も展示されている。開催は10月3日まで。
NTTイードローンの鳥獣害対策専用ドローン「BB102」は農業WEEKの「NTTグループ」ブースで出展されている。取り回しのよさなどで農業関係者から評価の高い散布ドローン「AC102」を見にきた来場者が、その隣に展示してある「BB102」を見つけ、足をとめて説明に聞き入り、ひとだかりができていた。
展示ブースではBB102が黒い布に赤色と緑色をランダムに照射する様子が実演されていて、担当者から緑の色が鳥獣の痛点を刺激することや、赤い色がエサのようにみえることなどが説明された。
イードローンが9月30日に発表したプレスリリースには、効果が確認された鳥獣として、カラス、ハト、イノシシ、シカ、カワウ、サギ、ハクビシンなどが示されていたが、ほかにも効果的な鳥獣があるなどの話を聞くこともできる。担当者に聞くと、全国で被害が広がっているクマも、このレーザー照射にいやがる様子を見せたと話していて、今後の検証次第ではさらなる効果が期待できそうだ。その場合、クマの出没現場にどのようにドローンを飛ばすか、など具体的な対応法も論点になる可能性がある。
このほか、ある湖で実験したらはっきりと鳥獣がいやがる様子を見せたことなどの実験現場の話も聞くことができる。
農業WEEKではイードローンのほかにも、石川エナジーリサーチの農業用ドローン、CHCNAVのリモートセンシング技術、自動操舵技術などが展示されている。
農業WEEKはRX Japan株式会社が主催し、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、日本農業法人協会農業が後援する、「国際スマート農業EXPO」「次世代農業経営EXPO」など5つの農業関連展示会をまとめたイベントの総称で東京会場(幕張メッセでの開催)は今回が15回目。主催者は「J-AGRI(ジェイアグリ)」の呼び方の定着を目指している。九州でも同じ趣旨の展示会を開催していて、第4回九州農業WEEKが2026年5月27日から29日まで益城町<熊本県>の展示会場、グランメッセ熊本で開催される予定だ。
参考:イードローンが鳥獣害対策機BB102発表
AI、ロボティクスの社会実装推進事業を手掛けるGMO AI&ロボティクス商事株式会社(GMO AIR、内田朋宏代表取締役社長)は9月30日、「ロボット人材派遣型サービス」に中国・深圳のロボットスタートアップEngine AI社製のヒューマノイドロボット「PM01」をラインナップに加え、2026年1月から派遣を始めると発表した。
「PM01」は世界で初めて前方宙返りを達成した高い身体機能で話題になったヒューマノイド。イベント、研究など幅広い分野での活用が期待できる。GMO AIRは「ロボット人材派遣型サービス」として技術指導、ソフトウェア開発サポートも支援する。「PM01」を開発したEngine AIは、自動車と空クルを融合させた「Land Aircraft Carrier」を開発したシャオペンエアロ(XPENG AEROHT)のシャオペン系のテクノロジー企業グループの一員で、高い技術力で知られる。
GMO AIRは「PM01」について、ダイナミックな身体能力、柔軟なカスタマイズ性、アイアンマンに着想を得た洗練されたデザインの3点を主な特徴にあげ、「イベントや展示会で圧倒的な演出力を実現する」と説明している。
GMO AIRは、2025年4月から「ロボット人材派遣型サービス」を展開。4足歩行ロボット、ヒューマノイドロボットの中国・Unitree社(宇樹科技)のヒューマノイド「G1」を中心にエンターテインメント、研究機関、実証実験などの現場に派遣している。2026年2月にはAIとヒューマノイドロボットを手がける中国・UBTECH Robotics社(優必選科技)の「Walker E」の派遣も予定している。「PM01」が追加することでラインナップが充実する。
■サービスURL:https://ai-robotics.gmo/lp/robot-haken/
■GMO AIRについて:https://ai-robotics.gmo/
■GMOインターネットグループ株式会社について:https://group.gmo/
株式会社NTT e-Drone Technology(NTTイードローン、埼玉県朝霞市)は9月30日、鳥獣害対策専用ドローン「BB102」を発表した。搭載したレーザーで赤色と緑色をランダムに照射して鳥獣に強い違和感を与え退避行動を促す。カラス、ハト、イノシシ、ハクビシンなど幅広い鳥獣への効果が確認されたという。イードローンは「BB102」を2025年10月1日に提供を始める。10月1日に千葉・幕張メッセで開幕する展示会「農業WEEK」では、NTTグループブースで公開する。価格は「オープン価格」としている。
鳥獣害対策専用ドローン「BB102」はレーザーを搭載していることが特徴で、一般社団法人地域総研(東京)が2018年1月に実用新案登録証と商標登録証を取得した「クルナレーザー」をドローンに活用した。ドローンは自動航行機能も備える。レーザーを搭載した鳥獣害対策専用ドローンは例がないとみられる。
仕組みは赤色と緑色のレーザーをランダムに照射するもので、これが鳥獣に強い違和感を与え退避を促すという。鳥獣が慣れてしまうことへの対策としてスペックルノイズ(ちらつき)を生じさせ、忌避効果を持続させる工夫もこらした。
農林水産省によるとイノシシ、シカ、カラスなどによる農作物被害は年間約200億円規模にのぼるうえ、鳥インフルエンザ、豚熱など畜産業での防疫対策も深刻で、「BB102」で農作物被害抑制と鳥獣害対策業務の負担軽減との両立を目指す。カラス、ハト、イノシシ、シカ、カワウ、サギ、ハクビシンなど多くの鳥獣への効果が確認されていて、実験では水田、果樹園、山林、湖などさまざまな環境での有効性を示した。
イードローンによる発表は以下の通り。
株式会社NTT e-Drone Technologyは、全国的に深刻化する鳥獣害問題に対応するため開発・製造した、鳥獣害対策専用ドローン「BB102」の提供を2025年10月1日(水)より開始いたします。レーザー搭載の鳥獣害対策ドローン(国内初)による高い忌避効果と自動航行機能により、農作物被害の抑制と鳥獣害対策業務の負担軽減を両立します。
1.背景と目的
イノシシやシカ、カラスなどによる農作物被害は年間約200億円規模(※1)にのぼり、深刻な社会課題となっています。さらに、鳥インフルエンザや豚熱など畜産業における防疫対策も喫緊の課題です。
当社はこれまで農業用ドローン等の提供を通じて農業分野における省力化・効率化を支援してきましたが、今回新たに提供する「BB102」はこれまでの技術を応用し、鳥獣害対策に特化して開発した国産ドローンです。農作物の被害減少に加え、鳥獣害対策に要する人的・時間的負担の軽減を図ることで、第一次産業全体の持続可能性向上に寄与します。
※1:数値データは、農林水産省HPより出典
2.製品概要と特長
「BB102」は、上空から広範囲にレーザー照射を行えるため、地上設置型では難しかった屋上や高所を含む鳥害対策を実現します。
<特長1>「クルナレーザー(※2)」による忌避効果
赤色と緑色のレーザーをランダムに照射し、鳥獣へ強い違和感を与え退避を促進させます。また、慣れへの対策としてスペックルノイズ(ちらつき)を生じさせ、忌避効果の持続性を高めています。
※2:一般社団法人地域総研の登録商標
<特長2>自動航行機能
送信機の画面で飛行範囲を設定するだけで自動航行が可能です。養鶏場や牛舎など、広範囲のエリアを効率的に対策できます。
<特長3>FPVカメラ搭載
送信機の画面上で屋根や高所の確認が可能です。鳥獣害対策に加え、点検用途にも活用できます(目視外飛行不可)
<特長4>幅広い鳥獣への効果
カラス、ハトなどの鳥類、イノシシやシカ、さらにカワウ・サギ・ハクビシンなど、多様な鳥獣に対する忌避効果が確認されています。水田、果樹園、山林、湖など様々な環境での実証実験でも高い有効性を示しました。
4.受付開始日
2025年10月1日より開始
※デモ会、説明会、意見交換会等のご要望にも対応します。
5.価格
オープン価格
<参考>展示情報
第15回農業WEEK(会期:10月1~3日、会場:幕張メッセ)NTTグループブースにて「BB102」を展示します。
ドローンの普及促進を目指す第4回ドローンサミットが9月24日、名古屋市の大規模展示会場、ポートメッセ名古屋第1展示館C・Dホール(名古屋市港区)で開幕した。ドローンサミットの開催は、神戸、長崎、福岡につぐ4回目。開会式で愛知県の大村秀章知事は「過去最大の135の企業、団体が出展することになった」と述べた。NTT e-Drone Technologyは仏パロットのANAFI UKRを初公開し、株式会社Tech Drone(東京)はこの日公開したばかりの空撮を支援するアプリを説明するなど、各社、団体が工夫をこらした技術を披露している。サミットは25日まで。
第4回ドローンサミットは、愛知県、経済産業省、国土交通省が主催し、9月24日、25日の9:45~17:00にポートメッセなごや第1展示館C・Dホール(愛知県名古屋市港区金城ふ頭二丁目2番地)で開催される。フランスのadvanced business events(BCIエアロスペース)が主催する航空宇宙分野のビジネスマッチングの商談イベント「エアロマート名古屋2025」と同時開催で、エアロマートは同じポートメッセなごや第1展示館のA・Bホールで9月24日から26日まで開催される。
初日の開会式では愛知県の大村知事のほか、竹内真二経済産業大臣政務官、吉井章国土交通大臣政務官が主催者を代表してあいさつしたほか、自民党の田中和則無人航空機普及・利用促進議員連盟(ドローン議連)会長・元復興相、鶴保庸介ドローン議連幹事長が来賓としてあいさつした。愛知県の大村知事は「ドローンや空飛ぶクルマの実現のはずみとなることを期待しています」などとあいさつした。
展示会場では三菱重工業が、200㎏の重量の荷物を運べる大型ハイブリッドドローンがひときわ目立っている。25日には同型のハイブリッドではないドローンで150㎏の荷物を吊り下げて飛行する模擬飛行に挑む。
このほか有限会社森山環境科学研究所は、空中のウイルスを補修するためのドローンや、人が立ち入れない汚染空間にもぐりこむウイルス補修クローラーを展示。水中ドローンの普及に尽力している株好き会社スペースワンは、管路点検クローラーロボット「PIPETREKKER」や、水中ドローン「CHASING」「DeepTrekker」シリーズを展示している。
シンポジウム会場では、対談、パネルディスカッションなどに第一線で活躍中のキーマンが登壇している。シンポジウム会場では登壇者の発言中に、すぐ隣に配置された屋内デモフライトゾーンでの飛行音が響くこともあった。
サミットは25日まで。入場は無料で、原則、事前登録が必要だ。