テクノロジーの大規模展示会「CEATEC2024」は10月18日に閉幕し、4日間に112,014人(前年比25.8%増)の来場者が足を運んだ。最終日の18日には閉会の午後5時直前まで多くの来場者でにぎわった。ドローン関連でもブルーイノベーション株式会社の熊田貴之代表、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の嶋本学参与が登壇し、ドローンジャーナルの河野大助編集長が進行役を務めた災害対策のパネルディスカッションに立ち見も含め多くの見学者を集めた。
CEATECを主催する一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA、津賀一宏代表理事/会長=パナソニックホールディングス株式会社取締役会長)が閉幕を発表した。808社/団体による展示、203の講演などが催された。開催は25回目で、今回は一般社団法人日本自動車工業会が主催する「JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024」との併催となり、10月15日~18日の4日間に登録来場者数を112,014人(前年比25.8%増)集めた。
最終日も終日入場者の流れが多く、会場は閉幕まで賑わいが続いた。ブルーイノベーションの熊田代表、JUIDAの嶋本参与も最終日に開催されたパネルディスカッション「災害時のドローン活用最前線」に登壇した。能登地震、能登豪雨の被災地に現場で活動した両氏にドローンジャーナルの河野編集長が、ドローンの有用性や災害対応での課題などのテーマを投げかけ、両氏が回答すると、メモにペンを走らせる来場者の姿が見られた。140席ある座席はほぼうまり、立ち見も出るほどの盛況だった。
パネルディスカッションではブルーイノベーションの熊田氏は、「能登では初動支援、詳細点検、二次災害監視などの対応をした。そばに人がいなくても自動でドローンを離陸させられるドローンポートを設置して災害監視をさせたが、災害のリスクのある場所であれば人を危険にさらすことがなく安全性が高いことを確認できた」などと述べた。
ポートについてJUIDAの嶋本参与は「実はコストの課題も克服できる。ヘリ、飛行機などで現地を確認する費用と比べ格段に安い。これは高頻度で監視できることにもつながる」と有用性を強調した。
課題について、熊田氏は「被災地は(国交省による緊急用務空域に指定されることで)ドローンを飛ばすには地域の要請が必要。今回はJUIDAが指揮を執ったので飛ばせた。ほかに通信、電源も課題だ」などと指摘した。嶋本氏は「災害の場所は危険だらけ。完全無人化をすすめることが重要」と述べた。
次回の「CEATEC 2025」は、2025年10月14日(火)~17日(金)の開催を予定している。
ドローンの大規模展示会「Japan Drone 2024 / 次世代エアモビリティEXPO 2024」(JapanDrone)事務局は6月10日、6月5~7日の開催3日間に2万1273人の来場者があったと発表した。前回(2023年6月開催)の1万9008人を2265人(11.9%)人上回った。3日間の最終日に発表された表彰式JapanDrone&AAM Awardでは、来場者の投票で決まるオーディエンス賞にイームズロボティクス株式会社(南相馬市<福島県>)の型式認証2種を取得した「E6150TC」が選ばれた。
JapanDroneへの来場者は、6月5日が6961人、6日が7062人、7日が7250人で、いずれも前回の初日、二日目、三日目を上回った。前回を上回る261組が出展したほか、講演、パネルディスカッションなどステージ企画も能登半島関連、AAM(アドバンスト・エア・モボリティ)海外事情関連などを中心に盛況だった。
Japan Drone & AAM Awards 2024では、用意された4部門ごとの賞と部門横断で審査される審査員特別賞、来場者投票で決まる「オーディエンスアワード」が発表された。「オーディエンスアワード」には、イームズロボティクス株式会社の型式認証2種取得「E6150TC」が選ばれ、審査委員長の鈴木真二JUIDA理事長から表彰状を受け取った。
なお、部門別では「ハードウェア部門」ではイームズロボティクス株式会社の型式認証2種取得「E6150TC」、「ソフト・アプリケーション部門」ではドローン・ジャパン株式会社、パナソニックシステムデザイン株式会社、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社の機体管理・サポート基盤パッケージ「DOP SUITE(ドップスイート)」、「Advanced Air Mobility部門」ではGMOインターネットグループ株式会社の脆弱性診断「GMOサイバーセキュリティ for Drone/eVTOL」、「海外部門」ではZhuhai Ziyan Unmanned Aerial Vehicle Co., Ltd. (ズィヤンUAV社)の「Shadow S3 Long Endurance Patrol Unmanned Aircraft」がそれぞれ選ばれた。審査員特別賞には三菱重工業株式会社が選ばれた。
最終審査には「ハードウェア部門」でJX金属株式会社の3D成型可能な電磁波シールド「Mighty Shield」、株式会社空解の長距離型VTOL「QUKAI MEGA FUSION 3.5」、「ソフト・アプリケーション部門」でブルーイノベーション株式会社の「ドローンポートシステム 「BEPポート」、海外部門でAiu Limited「X8Lタンデム翼ティルトローターeVTOL」
建設機械、測量機器の大規模展示会「第6回建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO2024)」は、5月22~24日の会期中の来場者が前回比5.6%増の4万2466人だったと発表した。来賓、報道などを含めた総来場者数は4万7294人だった。今回の第6回CSPIは規模、出展者とも過去最大で臨み、来場者も増えた形だ。次回は「国際建設・測量展(CSPI-EXPO2025)」と装いを改め、千葉。幕張メッセで4日間に期間を拡大して開催する。
第6回CSPIの総来場者は前回実績を2616人(5.8%)増加した。展示ホールや屋外展示ホールなど展示スペースを拡大。オープニングセレモニには42人もの関係者がテープカットに並んだ。
見上げるような大型建機などに加え、ドローン、レーザースキャナー、水中ドローンなどのブースも多く、ドローン関係者が来場する姿も多かった。
第7回は2025年6月18~21日の4日間、千葉・幕張メッセで「国際建設・測量展(CSPI-EXPO2025)」として開催される計画だ。
ドローンの展示会JapanDroneの地方開催版「Japan Drone / 次世代エアモビリティEXPO in 九州(福岡)2022は、2日間に2300人を超える登録来場者を数え会期を終えた。関係者は来場者数が目標の2000人を超えたことに胸をなでおろし、今後今回のイベントの成果や課題を洗い出し、今後のドローンのイベントに反映させる見込みだ。
JapanDrone福岡は12月6、7日に福岡市国際会議場で開催され、12月6日に1,266人、7日に1,049人の、あわせて2,315人が訪れた。ある関係者は「予想よりも多くの来場者にお越し頂いた。また、出展者、来場者の間で質の高い交流が図れたという話も伺い、少なからず成果があったものと考えている。成果だけではなく課題も洗い出し、今後の取り組みに生かしたい」と話している。
会場は福岡国際会議所4Fの「中・小会議室ゾーン」で、連結できる会議室をつないで展示室と講演会場をつくった。展示室には40ほどのブースを設置し、共同出展も含め約50社・団体が出展した。
講演会場ではJUIDAの鈴木真二理事長、内閣官房小型無人機等対策推進室の小熊弘明参事官、国土交通省航空局 安全部無人航空機安全課の梅澤大輔課長、経済産業省製造産業局産業機械課次世代空モビリティ政策室の石尾拓也室長補佐ら空の利活用の第一人者の講演のほか、大分、鹿児島、長崎各県の担当者が登壇してドローン社会実装に向けた自治体の取り組みを、JUIDAの参与で、東京大学スカイフロンティア社会連携講座の中村裕子特任准教授が進行を務めるパネルディスカッションなど、関連するテーマのトークセッションが行われた。
開催期間は改正航空法が施行され、レベル4飛行が制度上解禁された12月5日の直後であったことや、ドローンの利活用に積極的であることで知られる九州での開催だったことなどから、開場には初日の午前中から多くの来場者が詰めかけた。講演などには募集定員を超える参加申し込みがあるものもあった。
一方、展示会場の広さの制約があり、より大型の機体を持つ事業者が、会場の大きさにあわせた機体を展示するケースが見られたり、展示会の標題になった「次世代エアモビリティ」に関わる出展が限られたり、来場者が見学の合間の着席スペースを求めて入り口前のホワイエに多くの来場者が滞留する様子がみられたりした。
主催したJUIDAや共催した株式会社コングレは今回の開催結果を総括し、今後の取り組みに反映させる方針だ。