YECが最大740kgの貨物を空輸できるドローンを発表

2019.09.17

  無人貨物配送ソリューションを手がけるYates Electrospace Corporation(YEC)は9月10日、ロンドンで開催された「防衛およびセキュリティ機器の国際展」(DSEI)で、重さが1トンほどの貨物配送ドローン「SilentArrow®GD-2000」(「サイレントアローGD-2000」)を発表した。最大で740キログラムの貨物を積める、上空から落下させるタイプのドローンだ。

最大重量1トンで8.5mサイズの翼型グライダー

「サイレントアローGD-2000」は9月10~13日、ロンドンで開催されたショーで公開された

  サイレントアローGD-2000は、約1トンの機体としては世界初の生産可能な自律型貨物ドローンだ。落下型だがパラシュートはなく翼をもつ。JPADS(パラシュート降下による配送)の半分以下のコストで最大1,631ポンド(740 kg)の貨物を積める。公開された動画では、倉庫で組み立てられた機体がヘリコプターで吊り下げられて上空に運ばれ、空中で翼を開くと、遠隔操作で目的地を目指して滑空する。

  YECはこれまでに、欧州連合、英国、オーストラリア、シンガポール、韓国、イスラエル、ブラジル、インドを含む34の地域で販売契約を交わしている。YECのネットワークの主要メンバーであるMELグループがサイレントアローGD-2000の独占的に英国内で製造権と販売権を保有。販売、サービスはすべてのEU諸国で利用でき、10月にAS9100(航空宇宙産業の品質マネジメントシステム規格)に従ってサイレントアローGD-2000の生産を開始する。安全機能が強化されており戦術上の補給と、人道支援や災害救援との両市場に対処できる。

  YECのチップ・イェーツCEOは、MELグループがサイレントアローの生産および流通ネットワークに加わったことを歓迎したうえで、「DSEIショーで発表されたサイレントアローGD-2000は、使い捨てタイプ、高耐久化タイプ、再利用可能タイプのほか、縮小型、拡大型、無動力のグライダー型、電動貨物配送機など、急速に拡大している製品ラインの中でフラッグシップになる」と説明している。

  もともと軍事支援のために設計されたサイレントアローシリーズは、胴体内部にスプリング展開翼を収納して輸送できるパッケージングになっている。高いスタンドオフ距離と低コストにより、航空宇宙および防衛企業と同様に、米国および関連する外国政府の特殊オペレーター(海軍、陸軍、空軍)との軍事契約が拡大している。サイレントアローGD-2000は、厳しい運用条件とスケジュールの下で、非常時に必要な補給品や貨物に燃料などを、固定翼および回転翼航空機から展開できるように設計されている。

  各機関との契約をサポートするために、YECは2017年以来、軍用空域(非公開)および民間空域(ペンドルトンUASテスト範囲、ペンドルトンオレゴン)で進行中の飛行テストプログラムを主導し、ロータークラフトおよび固定翼航空機やヘリコプターで試験してきた。その高度は、1,500フィートから25,000フィートに及ぶ。

サイレントアローGD-2000の主な仕様

・総重量:2,000ポンド(907 kg)
・貨物重量:1,631lbs(740 kg)
・貨物量:26cu / ft(.75 cu / m)
・グライド比:8.4:1
・ストールスピード@ 1,000lbs:62kts、@ 2,000lbs:92kts
・スタンドオフ:40マイル
・ロジスティクス:2フィートx 2フィートx 8フィートの胴体に収納された28フィートの翼幅(4つのスプリング展開翼)

Yates Electrospace Corporation(YEC)について: 2012年に電気航空のパイオニアであるチップ・イェーツによって設立されたYECは、世界最速の有人電気航空機の設計、構築、飛行、メガワット級の電気推進システムの開発と建設、そして政府との契約で知られている。

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