帆船ドローン開発のエバーブルーテクノロジーズ株式会社(東京都調布市)が、水空両用の自律移動機「Type-P」を開発し、実験映像を公開した。最高時速100キロを記録し、着水後は自然風のみで帆走しバッテリー消費を動力機と比べ60分の1に抑えた。
固定翼機と帆船のいいとこどり 目的地付近まで飛行移動し着水して調査などが可能
Type-Pは固定翼機とヨットの特徴を組み合わせて開発された。飛行中はプロペラと固定翼で移動し、着水後は帆を開き、風力で移動する。制御はオープンソースの「Ardupilot」をベースに、飛行制御を「Auduplane」、帆走は「ArduRover」の「Sailオプション」を活用した。自動帆走機構、センサーなどの搭載機構を備えた。
ダム、河川、湖の堆積物、水質、水深などの調査で、岸から距離のある目的地付近までは飛行移動し、調査地付近で着水する利用を想定している。護岸されていない河川、開発はシンガポール国立大学スマートシステム研究所シニアリサーチフェロー末田航氏と共同で、成果は現在、特許出願中という。
動画公開された実証テストはシンガポールで実施。今後、船型の海峡耐用性向上や、大型化、飛行形態との最適化などを追及し、使い勝手のよさを設計に反映させるなどの開発を続けるという。


DroneTribune代表兼編集長。2016年8月に産経新聞社が運営するDroneTimesの副編集長を務め、取材、執筆、編集のほか、イベントの企画、講演、司会、オーガナイザーなどを手掛ける。産経新聞がDroneTimesを休止した2019年4月末の翌日である2019年5月1日(「令和」の初日)にドローン専門の新たな情報配信サイトDroneTribuneを創刊し代表兼編集長に就任した。現在、媒体運営、取材、執筆、編集を手掛けながら、企画提案、活字コミュニケーションコンサルティングなども請け負う。慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム研究所員、あおもりドローン利活用推進会議顧問など兼務。元産経新聞社副編集長。青森県弘前市生まれ、埼玉県育ち。