持ち帰り弁当の「HottoMotto (ほっともっと)」と定食レストランの「やよい軒」を国内外に3000店舗以上展開する株式会社プレナス(福岡市)が、埼玉県加須市で取り組んでいるコメづくりが間もなく収穫期を迎える。ドローンでの直播、農薬散布や、センシングなどのテクノロジーを使い、効率的に質のよい国産米を生産し、海外に輸出し、海外店でも自社産の国産米を提供する展望の第一歩だ。特筆すべきは、この事業に取り組む関係社員が、ドローンにも、農業にも初心者であること。農業従事者の減少に対する危機感と、日本のおコメを海外に届けたい情熱が元手の取り組みが、初めての実りの秋を迎える。
プレナスは日本国内の「HottoMotto」や「やよい軒」のほかに、海外でも約270の店を構える。一部、日本からの調達もあるが、多くが現地での調達だ。これを自社生産の国産米に切り替えることを目標に、今年2月、社内で「米づくり事業推進室」が発足した。集められたのは直前まで商品開発や仕入れ、物件などを担当していた社員。農業もドローンも初心者ばかりだ。
推進室は「生産性の高い稲作」を目指すことを決めた。重労働をできるだけ軽減できる方法で、どこまでできるか。ドローンもIoTも解析ソフトも使って、まずはやってみることにした。その結果は、翌年の稲作の貴重なデータになる。そんな実験的な色彩を帯びる事業だ。今年度の作物は、病害虫に強い地元埼玉県が奨励する「彩のきずな」、収穫量の多い「あさひの夢」のほか10種類以上だ。
推進室が発足してすぐの今年2月、埼玉県加須市に約2.5ヘクタールの農地を借り「プレナス加須ファーム」として管理を始めた。田んぼの整備、種子の準備を進めてきた。
5月には、ドローンで種もみをまいた。7月にはドローンを使って水田を上空から撮影し、葉色の色むらから生育具合を把握し、必要な箇所に適切な肥料を投下した。ドローンは散布用に株式会社FLIGHTS(フライト、東京)が開発した「FLIGHTS―AG」を採用。葉色解析のソフトウェアには株式会社SkymatiX(スカイマティクス、東京)の「いろは」を採用した。葉色解析のデータ取得にはDJIのMavic2 PROを飛ばした。
作付けは5月10日からドローンを使って始めた。水田から2メートルほどの高さから約4メートルの幅に種もみをまいた。苗を田植え機で植えるのではなく、種もみをドローンでまく「直播」にしたのは、同社のコメづくり事業が、効率化、スマート化を進める実験の色彩が濃いためだ。実際、この日の作業は「田植え機による作業の半分ほどの時間」だという。
また7月14日には地元行政や農業関係者が見守る中ドローンを飛ばした。ドローンが上空からとらえた映像をディスプレイに映し出すと、稲の根付き具合などが一目でわかり、のぞきこんだスタッフや様子を見守っていた関係者から「ほお」「分かりやすい」など感心する声があがった。
ドローンの画像は葉色解析クラウドサービス「いろは」にアップロードして解析した。「いろは」は、画像解析技術と地理情報技術を活用し、空からのデータを図面としてみることができるようにするソフトウェア。農地を画像にし、WEB上で管理、記録することで、関係者と共有したり、過年度の状況を振り返ったりできる。この日もドローンから得られた「いろは」で解析して得られた画像データから、光合成が活発に行われているところとそうでないところを色で判別するなどを行い、精度の高い生育状況の確認が可能なことを実感した。
肥料の追加投入が必要と判断した個所には、ドローンで追肥した。ドローンは液剤、粒剤のいずれも散布が可能で、この日は粒剤を散布した。
IoTも活用している。田んぼにはセンサーを設置し水位、水温を観測。スマートフォンで現状を確認できる。水を供給する設備も整え、スマホと連動させ、水位が低いときにはスマホで水の供給を指示できる。
「何をもって順調というのか、ほかの農家さんとは基準が違うと思いますが」と笑いながらも、現時点では順調だ。近く稲刈りをする。収穫した初めてのコメは、国産米として海外の店の一部に届けられる。初めての経験は、次年度以降の生産の土台となる。
初年度の収穫量は10トン程度を見込む。今後3~5年かけて50トン程度にまで引き上げたいと考えている。その先に、同社の海外の店舗で年間に使う約1000トンを見据える。将来的には海外の自社チェーン以外の日本食店や小売店向けの輸出にも取り組みたい。生産拠点の拡充も検討している。
当面は、ドローンなど先端技術を使うことで、安定的な供給と売り上げ拡大にどの程度めどがつくのかがカギになる。同社は「これからもお客様の満足と健康を実現し、人びとに笑顔と感動をお届けし続けることができるよう邁進してまいります」と話している。
※DF=記事中の株式会社FLIGHTS、株式会社SkymatiXはDRONE FUND投資先企業です
「米づくり事業推進室」は今年2月に発足し、私が室長になりました。私自身はコメづくりの初心者です。それどころかチーム全員がそうです。ほかのメンバーも直前まで商品開発、仕入れ、物件などを担当していた初心者ばかりが集まったチームです。
『やよい軒』も含め国内のお店ではすべて国産米を使っていて、その量は約4万トンです。ます。その意味ではかなりのおコメを使っています。それだけのおコメを仕入れてきたわけです。
ところが、仕入れ先である農業の現状は厳しくなっています。高齢化や、従事者の減少、コメの消費量も先細り。国も主食を減らす動きをしています。今年2月に「米づくり事業推進室」が発足したわけですが、その1年前にコメづくりの問題を考えるプロジェックトができてそこで調べてきたのですが、離農の進行も深刻です。農家の方にも話を伺いましたが「来年は仕入れられても、5年後はだれも残ってないよ」などという話も聞くようになりました。
会社としておコメを仕入れられなくなると困るわけですが、われわれの危機感は、「会社が困る」という次元をはるかに超えています。われわれがコメづくりに取り組むことで日本の農業の一助になればいいという気持ちです。
プレナスは事業でおコメを使いますが、文化を研究する部門もあります。精米工場も抱えています。おコメを大切にする会社なのです。唯一、生産だけ、手掛けていなかった。そこで生産から消費までのサプライチェーンのすべてに関与することで、総合的に、相乗効果も期待して、貢献ができることがあるのではないかと考えているのです。
われわれは国内だけでなく、海外にも店舗を持っています。海外に260~270の店舗があります。おコメも扱っています。ただし、国によってクオリティ、価格、仕入れルートがばらばらです。一方でおコメは日本のものがおいしいと思っています。海外でも日本のおいしいおコメを食べて頂きたいと思っています。ですのでわれわれが生産したおコメは当面、海外向けに提供することを予定しています。これは日本の生産者さんとの競合を避けるためでもあります。短期的には企業のブランディング、産地のサステナビリティへの貢献を視野に入れています。海外に持っていくことに成功すれば、日本の農業の可能性を拓くことにつながるかもしれません。価格帯も中間層向け。スマート農業では「高級米を高価格で」という声も聞こえますが、我々の取り組みはそれを目指しているわけではありません。
これからの農業は、少ない農家が大きな生産にシフトすることがテーマになります。従来の方法だと、重労働で規模拡大は難しい。2月に部署が発足し、春にはすぐ田植えという目先の問題もあり、負担の大きい作業は避ける必要がありました。そこで負担が少なくてすむ期待ができる直播にしました。
「直播」そのものは新しい方法ではありません。歴史はあります。しかし日本では定着していません。その理由として言われていることのひとつに、チャレンジできる環境にいない農家が多い、ということがあります。新しい方法にチャレンジしても、従来の方法で見込める生産量の保証がないので、チャレンジしにくいということです。われわれは企業です。チャレンジできます。企業が取り組む価値はそこにあるのかな、と思います。「だからこそわれわれがやらなきゃ」と、推進室のみんなが感じていて、できることに取り組んでいます。
ドローンでの直播もそのひとつです。ドローンを使ったのはこの数年で革新がすさまじいことと、日本の規模に見合っていそうなこと。海外の広大な規模の農業であれば、飛行機を使うとか、大型のトラクターを使うということがあります。日本の、少なくともわれわれの取り組む規模には、ドローンのサイズ感がちょうどいいと思ったのです。
初心者なりにいろいろと考えてやっていますが、初心者は初心者です。よいコメがたくさん取れればいいと思いますが、それ以上に、今回の経験に価値があると考えています。今回の経験の結果がまもなく稲刈りという形で出てきます。結果に関わらず、楽しみです。
東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本、東京)は3月25日、JR高輪ゲートウェイ駅に直結する一体型大規模開発「TAKANAWA GATEWAY CITY」の「まちびらき前見学会」を開催し、米ASKA社が開発中のAAM「ASKA A5」のモックアップをお披露目した。報道関係者や株主ら見学会関係者がスタッフから説明を受けたり、写真に収めたりと関心を集めていた。このほかゲキダンイイノ合同会社(大阪市)が開発した、歩く速度で移動する自動走行モビリティも来場者を乗せるなどして会場を盛り上げていて、「未来の実験場」をコンセプトに打ち出している「TAKANAWA GATEWAY CITY」のにぎわいを演出していた。3月27日の「まちびらき」から一般利用者を迎える。
まちびらき前見学会は報道陣や株主ら関係者向けにJR東日本が開催した。ASKA A5はJR東日本が導入の検討を公表した機体で、この日の見学会では実機の実機の3分の1にあたる大きさのモックアップが展示され、主要見学コースのひとつとなっていた。
ASKA A5は米ASKA社が開発中のAAMで、JR東日本は将来的にTAKANAWA GATEWAY CITYを発着する「プレミアム国内観光」を担う機体となることを想定している。報道陣向けの説明会では、JR東日本マーケティング本部まちづくり部門の出川智之氏が、ASKA A5が路上走行と飛行の両方ができる機体であることや、仕様上の航続飛行が250マイル(約400㎞)に及ぶことを紹介した。また出川氏は、JR東日本がASKA A5を中・長距離型のAAMと位置付けていて、ASKA A5とは別の短距離型AAMなどを導入する可能性にも言及した。
AAMに関する取り組みのひとつとしてJR東日本は、TAKANAWA GATEWAY CITYで開催される企画展「未来へつながる鉄道とまちづくり展」で、「空飛ぶクルマと鉄道の未来について」と題した展示を用意している。JR東日本が鉄道とAAMとを連携させた新しい移動のスタイルや、駅へのAAMポート設置による新サービス構築などを模索していることを展示で伝えている。岩手・小岩井農場ではじめる取り組みや、この取り組みで活用することを想定しているAAMが株式会社SkyDriveの機体であることなどもパネルで紹介している。
見学会では、AAM以外の自動運転モビリティに触れる機会も提供された。駅の改札を抜けた広場、ゲートウェイパーク(Gateway Park)では、ゲキダンイイノが開発した乗車用のモビリティ5台が無人運行されていて、訪れた人がひょいと立ち乗りできる。
モビリティは車輪のついた台座に、動力の装置が置かれているであろう場所を木目調の覆いで囲われた構造物が置かれた形だ。座席はなく、立つスペースだけがある。構造物のうえには手すりがあり立ち乗りして移動しているさいにつかまったり、もたれかかったりすることができる。運航速度は最高で時速5㎞。少し早歩きをした程度の速度で、歩行者と同じ場所を進む。ゲキダンイイノは「目的地に到着することより、移動そのものの楽しみを味わうことを目指した」と話していて、まわりをきょろきょろと見渡しながら移動できる楽しみを味わえる。
移動コースは管理者が事前にプログラムしておく。運用時はプログラムした通りのコースをたどる。複数のコースを設定することも可能だ。乗る時は動いているモビリティに近づいてひょい、と乗ればいい。LiDARが搭載されていて、障害物を検知すると止まり、人が近づくと減速する。乗っているときにも手を触れると減速できる仕組みが取り入れられている。降りるときなどに使える。走行を監視、管理するコントロールセンターが「Area Informatiron&Movility」にそわなっていて、モビリティが発着するようになっているので、ここから乗ることもできる。
このコントロールセンターでは冷凍のスティックチーズケーキを販売している(500円)。「これを持ちながら乗ると、移動中にちょうど食べごろの固さになります。これを味わって移動するスタイルを提唱したいと思って、販売しています」と説明を受けたので、実践してみた。コースを1周するころにちょうど食べ終わる。その間、まわりを見渡すこともできて、数分間の移動をエンタメ気分で味わった。
モビリティを開発したゲキダンイイノは関西電力株式会社(大阪市)発のスタートアップだ。すでに羽田空港には荷物を載せて、座れるシートもついた、高輪とは異なるタイプのモビリティを導入して済みであるほか、丸の内、神戸など各地で試運転が行われ、利用者の反響を集めている。
TAKANAWA GATEWAY CITYではほかにも、株式会社ZMP(東京)が開発したデリバリーロボや、清掃ロボ、警備ロボなどが自動運転で運用され、見学会でも稼働する様子を公開した。TAKANAWA GATEWAY CITYがコンセプトに掲げる創造拠点LiSH「未来の実験場」としての役割を果たす。
TAKANAWA GATEWAY CITYにはビジネス創造拠点LiSH(リッシュ、TAKANAWA GATEWAY Link Scholoers’ Hub)が設けられ、100社以上のスタートアップが入居する。この日の見学会では、いくつかのスタートアップがブースを構えた。自動走行モビリティを開発したゲキダンイイノのほかにも、睡眠の質を測定するウェアラブルデバイスを開発した株式会社ACCEL Stars、下剤も内視鏡もいらないバーチャル内視鏡検査システム 「AIM4CRC」を開発したBoston Medical Sciences株式会社、100%菌糸由来“キノコの皮”とも呼ぶべき素材「KINOLI(キノリ)」やその素材を使った製品を展示したMYCLJapan(マイセルジャパン)、植物内部に共生する微生物(植物共生菌)を活用し通常なら栽培困難な条件下で有機農業を可能にする技術を開発した茨城大学・筑波大学発のスタートアップ、株式会社エンドファイト、おコメを原料にバイオプラスチックを開発する株式会社ライスレジンなどが来場者に自社技術や製品をアピールしていた。
この日の夜には27日のまちびらきを祝うドローンショーも行われた。JR東日本は報道陣向けに「地元のみなさま向けに開催する」とシークレットの開催であることを伝え、特別感を演出した。
・関連記事
JR東、米ASKA社のAAM導入を検討:https://dronetribune.jp/articles/24535/
JR東日本、ASKAを中距離、別に短距離も:https://dronetribune.jp/articles/24577/
東京都内で3月18日、日の出前後に、ドローンを使って空中の二酸化炭素(CO2)濃度を測定する実験飛行が行われた。東京都内、夜間、目視外、高高度と多くの許可・承認申請の対象条件を整えた飛行は珍しい。実験は東京大学大気海洋研究所気候システム研究所気候モデリング研究部門の部門長、今須良一教授を中心に、秋田県立大学、東京都立大学、東北大学、合同会社ソラビジョン、株式会社東北ドローン、矢野法律事務所などの専門家チームが実施し、地上700m超までの高さから地上までの間を測定した。実験結果は分析したうえ学会で公表する方針だ。
実験は東京都内の河川のそばで、3月18日午前5時過ぎから行われた。
専門家チームは市販の回転翼ドローンに、秋田県立大学生物資源科学部生物環境科学科の井上誠准教授が開発したドローン用の温室効果ガス測定システムを搭載して飛行させた。複数回の飛行をさせたうち、2度、700メートルを超える高さに到達させた。井上准教授によると、この温室効果ガス測定システムで地上500mを超える上空を観測したのは初めてだという。
計測は最高到達点から降下するさい、100m単位の高度で30秒間ホバリングさせて行われた。ホバリングさせた時刻は秒単位で記録した。上空700m、600m、500mと同様の作業を繰り返し、上空100m以降は着陸までの間に、何度かきりのいい高度でデータ取得のホバリングを行った。データ取得は、日の出前、日の出直後にも行われた。
東大の今須教授によると、CO2濃度は地表に近いほど高いが、実際には日が昇ると大気の対流が生じるなどの影響を受け、濃度の状況に変化が起こることが想定されるという。今回の実験でCO2の濃度の分布や時間による状況の変化を仮説と比較できる可能性がある。実際、今回の測定した数値をグラフ表示すると、日の出前には地表周辺に密集していた高濃度空域が、日の出直後でやや上空域にまで広がっている様子が伺えた。今後詳しく分析する。
CO2の測定は温暖化対策の検討に欠かせず、日本では東京都立大学がCO2濃度と風・気温の鉛直分布同時測定ライダーを開発したことで測定精度が飛躍期に高まり、気球、商用航空機が主流の観測関係者から注目されている。ここにドローン測定を組み合わせることでさらなる精度の向上や、特定座標の濃度の取得、時間ごとの濃度変化の正確な把握をさらに進められる可能性がある。今回のドローン測定の実験は、都立大のデータなどと照合する性能評価も含む。
ドローン測定の場所、時刻の設定、技術的な方針策定を担ったソラビジョンの代表社員で京都大学の連携准教授を務める渡辺一生(かずお)氏は「今回の実験は東京都内で夜間、目視外、高高度での観測飛行で行っていて、初めてだらけの実験だったと思います。気球などに比べて装置が軽量でコストパフォーマンスにすぐれ、狙った座標のデータが取得できるなど、今までにないデータが取れることになりCO2観測にとって大きなインパクトがあります、今後、ドローン観測が全国で展開できるとデータの集積が加速し、温暖化対策に役立つと期待しています」と話している。
首都高速道路株式会社(東京)、株式会社JDRONE(東京)など5社は、2月にレインボーブリッジとその周辺の首都高で、往復約2.8kmの夜間自動飛行など複数の実証実験と検証を行ったと発表した。実験は2月14日に行われ、VTOL、無人ヘリを含む複数種類の機体を使い、ドローンポートも活用した。
実験を実施したのは、首都高速道路、JDRONEのほか、首都高技術株式会社(東京)、エアロセンス株式会社(東京)、KDDIスマートドローン株式会社(東京)、NTTコミュニケーションズ株式会社(東京)の5社。
発表は以下の通り。
~ 災害時等における遠隔地からの迅速な点検手法の確立に向けた取り組み ~
首都高速道路株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:寺山 徹)、首都高技術株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:加古 聡一郎)、株式会社JDRONE(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:大橋 卓也)、エアロセンス株式会社(本社:東京都北区、代表取締役社長:佐部 浩太郎)、KDDIスマートドローン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:博野 雅文)、NTTコミュニケーションズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小島 克重)は、災害時等における迅速で確実な点検手法の確立を目的に、ドローンを活用した往復約2.8kmの自動飛行等の実証実験(以下、本実証)を首都高速道路の長大橋であるレインボーブリッジにて 2月14日(金)に実施しました。
本実証では、夜間の災害発生を考慮し、「夜間飛行時における映像視認性確認の実証」や「自動でドローンの離着陸・充電ができるドローンポートを複数使用し、ポート間を往復する長距離飛行の実証」を行い、ドローンで撮影した映像を用いた災害時等における点検手法の有用性を確認しました。
首都高速道路では大規模災害発生時における迅速な点検による早期の道路啓開を目指し、これまでドローンを活用した点検手法を実証(注1、注2)してまいりました。そして今般、災害は昼夜関係なく発生する可能性があることから、夜間に災害が発生したことを想定し、本実証を実施しました。
・VTOL型(注3)ドローンにより夜間の高速道路上空付近を飛行撮影(エアロセンス)
・暗所での自律飛行を得意とするドローンを活用し、高速道路上空付近を飛行撮影(JDRONE・KDDIスマートドローン・NTTコミュニケーションズ)
・目視点検が困難な高架下での暗所点検飛行(NTTコミュニケーションズ)
・ドローンは通信とバッテリーの関係で飛行距離が限られるため、複数のドローンポートを使用することによる飛行距離の長距離化(KDDIスマートドローン)
本実証の結果、夜間災害発生時の暗所での飛行における機体選定や点検手法および複数のドローンポートを使用する点検手法の確立に向けて有益な検証結果を得ることが出来ました。
一方で、安定した飛行制御・映像配信を目的とした、災害時の即時点検候補エリアの電波環境の調査および使用電波の選定等、より実践的な運用に向けた課題を確認しています。
今後も、本実証結果を踏まえ、迅速かつ確実に点検を行うために多様な点検手法の確立と体制構築に取組んでまいります。
注1:VTOL(垂直離着陸型固定翼)型ドローンと無人ヘリを用いて中央環状線(葛西JCT~小松川JCT)の往復14kmの長距離自動飛行による高速上点検の実証実験(2023年1月)などを継続的に実施
注2:ドローンポートを使用した自動飛行による高速上点検の実証実験(2024年1月)
注3:VTOL(垂直離着陸型固定翼)型ドローンは回転翼機のようにホバリングしながら垂直に離着陸し、上空では固定翼機として水平飛行を行うため、滑走路を使わずに長距離の飛行が可能
実証実験の概要
【概要】
日時:2025年 2月14日(金) 午前11時~翌午前2時
場所:レインボーブリッジ(高速11号台場線)
項目:
①高速道路上空を夜間に自律飛行しながら安定した映像をリアルタイムで配信
②高架下を昼間・夜間に飛行しながら安定した映像をリアルタイムで配信
③ドローンポートから異なるドローンポートを往復する自動離陸、自律飛行、自動着陸(昼間実施)
④同時に飛行している機体の飛行情報、映像をリアルタイムに取得及び一元管理
※試行検証として、夜間の捜索を想定したドローンに搭載したスポットライト、スピーカからの拡声放送、対象物のリアルタイム位置特定(NTTコミュニケーションズ)、ドローン映像からのリアルタイム人物検出(KDDIスマートドローン)を実施
経営再建中のドイツのAAMメーカー、ヴォロコプターは3月14日、オーストリアの軽飛行機メーカー、ダイヤモンド・エアクラフト・インダストリーズが統合すると発表した。ダイヤモンドはオーストリアの企業だが、中国の自動車部品・機器製造で航空部門も持つ浙江万豊汽車有限公司(ワンフェン・オート・ホイール)のグループ会社だ。ワンフェングループは3月5日、ヴォロコプターの有形資産と特許、商標などの知的財産を1000万ユーロ(約1100万ドル)で買い取る契約を、ヴォロコプターの破産管財人であるトビアス・ワール氏と交わしている。これにより昨年(2024年)12月26日に破産申請をしたヴォロコプターは中国資本傘下で経営再建とAAMのTC取得、市場投入を目指すことになる。
ヴォロコプターは3月14日、「Diamond Aircraft Reorganized Volocopter Securing its Future in Germany」と見出しを付けたプレスリリースを公表した。「ダイヤモンド・エアクラフトが、ヴォロコプターのドイツでの将来を保証しつつ再編した」と読める。「Reorganized」と過去形だが、再編そのものは今後、具体化すると見込まれ、過去形になっているのは、再編の土台となる契約がすでに交わされたことを示すとみられる。
またプレスリリースは、見出しに続いて「ダイヤモンド・エアクラフトは、本社をドイツのブルッフザールに置いたまま、ヴォロコプター社を統合した」と言及したうえ、再編が経営統合になることや、本社が再編後も現在地に置かれることなどを示している。
プレスリリースは、ダイヤモンド・エアクラフトが中国のワンフェングループを構成する企業であることや、国際的な航空事業年で40以上の実績があることなどを紹介している。そのうえで、今回の再編がもたらす効果について、ダイヤモンド・エアクラフトの業容拡大、ヴォロコプターのコスト削減、雇用維持、2025年までの認証マイルストーン達成に向けて注力する体制の確立などを列挙している。
さらにダイヤモンド・エアクラフト、ヴォロコプターそれぞれの代表者の談話も紹介している。
それによるとダイモンド・エアクラフト・グループのビン・チェン(Bin Chen)会長は「航空の未来は先見の明の持ち主によってつくられます。ダイヤモンド・エアクラフトの幅広いポートフォリオは、ヴォロコプター、VoloCity、将来のモデルによりさらに拡充されます。われわれは共に持続可能な航空モビリティを発展させ、航空分野のイノベーション・ハブとしてヨーロッパを強化する基盤を作り上げます」と述べている。
またヴォロコプターの破産管財人で、ドイツの法律事務所アンカーのパートナーでもあるトビアス・ワール(Tobias Wahl)氏は「ヴォロコプターの高い専門性と意欲を持つチームは、eVTOL業界で常にベンチマークを設定してきました。われわれはこの基盤に立つ強力な戦略的パートナーを見つけました。従業員の精神と献身に感謝します。このチームが欧州経済でインパクトのある仕事を継続できることに感謝しています」とコメントしている。
今回の再編発表は、ヴォロコプターとワンフェンとの間で交わされた資産取引契約が土台となっている。
この契約は、中国の証券取引所が発表したものを、一部の現地メディアが報じた。
それによると契約を交わした当事者は、ヴォロコプター側が、ヴォロコプターの破産管財人であるトビアス・ワール氏で、ワンフェン側が今年(2025年)1月17日にワンフェンの間接的な完全子会社として設立したヘプタス591(Heptus591、本社・ベルリン)だ。
ヘプタス591とワール氏は3月5日(中央ヨーロッパ時間3月6日)、ヘプタス591がヴォロコプターの社屋、工場、在庫などの有形資産と、エアクラフトやドローンシステムに関する特許、Volodrone、VoloCityなどの商標、airtaxi-volocopter.comなどのドメイン名といった知的財産を買い取り、契約上の権利・義務を引き継ぐ取引契約を結んだ。
これらの資産について、ヘプタス591による購入額は1000万ユーロ(約1100万ドル)だ。ヘプタスは全額を手元資金か自己調達資金で賄う。ヘプタス591は共同管理口座を通じて一括して支払う。また購入する資産の価値は4200万ユーロ(約4570万ドル)と算定した。資産の引き渡しにあたって、抵当権や質権が設定されている場合には、権利者が放棄していることや、ワール氏側が、ヘプタス591の雇用計画を実施することが条件となっている。
さらに資産を引き渡したあと、ヘプタス591はヴォロコプター名義の工場、オフィスビルを最長5カ月間、ひと月あたり40000ユーロの家賃を支払う不動産賃貸借の契約を結ぶことや、従業員の労務関係を引き受け、法に基づき、ヘプタス側の雇用計画に沿った配置が行われることなども盛り込んだ。
ワンフェンはヘプタス591を通じたヴォロコプターの資産購入の目的について、「電動垂直離着陸機(eVTOL)は、低高度分野の重要なキャリアとして、安全性、知能性、経済性、環境保護面で大きな優位性を持っています。将来の都市・都市間総合三次元輸送システムの重要な一部で、低高度産業の発展をリードします。当社(=ワンフェン)は、今回のヴォロコプター名での関連有形資産、知的財産権の取得を通じて、低高度分野の世界的な発展と応用を加速させ、先進的なeVTOL製品を開発し、当社の新たな成長エンジンを創出することを目指します」と述べている。
複数の社名が登場するので整理する。
ヴォロコプターが再編相手と公表した企業は、オーストリアのダイヤモンド・エアクラフトだ。ダイヤモンド・エアクラフトは2017年からワンフェングループだ。
一方、ヴォロコプターの契約相手はヘプタス591だ。ヘプタス591は、ダイヤモンド・ヴェルヴァルトゥングスという会社が100%出資して、ミュンヘンの地方裁判所に提出し、ベルリンを本社に設立された。ヘプタス591を設立したダイヤモンド・ヴェルヴァルトゥングスは、軽飛行機メーカー、ワンフェン・アビエーション(万豊航空)の間接的な100%子会社だ。そして、ワンフェン・アビエーションは、ワンフェン・オート・ホイールが55%出資するグループ会社だ。
これにより、ヴォロコプターが昨年12月26日に破産の申請をして以降、不透明だった経営基盤に展望が開けたことになる。同社は2007年9月、ドイツのマンハイム地方裁判所に登記され発足した。eVTOL型AAM開発の代表的な企業の一つとして知られ、飛行試験、機体製造、メンテナンス、販売、エアタクシー運用ソリューションに取り組んできた。EASA(European Aviation Safety Agency、欧州航空安全機関)の最難関基準を満たすことを目指していて、DOA(Design Organization Approval、設計期間承認)POA(Production Organization Approval、生産機関承認)をすでに取得していて、市場投入を目指す2人乗りのVoloCityは型式証明の段階にある。
ヴォロコプターは日本にもっともなじみ深いAAMメーカーでもある。2023年2月21日に国土交通省航空局がヴォロコプターからVoloCityの型式証明の申請を受理したことを発表。申請受理の翌月にあたる2023年3月8日には、当時、大阪・関西万博でエアタクシーとして運航を目指す機体として、VoloCityの実物大モデルをJR大阪駅に隣接する大規模複合施設「グランフロント大阪」で公開していた。12月には大阪・北港緑地では大阪市内、兵庫県尼崎市内の中学生も招いて「2X」のデモ飛行も実施していた。
2024年夏のパリ五輪会場でVoloCityの飛行を計画していたがEASAから基準を満たさない個所があると指摘を受けたことなどから、VoloCityではなく2Xを飛行させるなど計画変更を余儀なくされていた。その後、大阪・関西万博でVoloCityを飛行することになっていた日本航空、住友商事のチームが2024年9月に運用機体を変更することを表明していて、VoloCityは万博での飛行計画からはずれていた。
一方、市場投入を目指す姿勢は維持し続けていて、万博の飛行計画からはずれたさいも、引き続き商用運航を目指す意欲を示していた。2024年12月26日に破産申請したことを、12月30日に公表したが、これも開発を継続するための選択肢だった。破産申請によって2025年3月1日以降、ドイツの破産法に基づいてほぼすべての従業員が職場にはいらないガーデニングリーブを習得しているが、今回の契約締結により、ヴォロコプターに戻る従業員も出てくる可能性がある。ワンフェンも「対象航空機の取得後も、当該機種の型式証明(TC)取得を推進していく予定です」と表明している。
ブルーイノベーション株式会社(東京)が指導を担う日本大学豊山女子高等学校・中学校(東京)の高等学校ドローン部は3月12日、取り組み成果を報告する発表会を板橋区役所内で開いた。約30人の部員のうち1、2生生18人がドローンによる地域課題解決のプロジェクトについて、構想や検証結果を発表した。報告されたテーマは坂道の往来を強いられるエリアでの買い物代行から、野良猫対策、万引き対策、害獣対策などに及び、サーマルカメラ、トラッキング、搬送などの機能の活用案が登場した。当日は行政関係者、教育関係者らが発表を見守った。
発表テーマは「物流ドローンでの配達」「街中でのドローン追跡趣味レーション」「ドローンを使って野良猫の保護問題を解決する」(編集部注:タイトルは原題のまま)など多岐にわたった。
発表はテーマ別に編成された班ごとに行われた。各班は解決したい課題と、課題を解決する方法を整理し、その効果や、効果を得るための改善点、解決法を実行するさいのリスクなどを盛り込んだ。それぞれプレゼンテーション作成ツールPowerPointや、グラフィックデザインツールCanva(キャンバ)で作ったスライドを使い、10~15分でまとめた。
また各班とも解決策にドローンの活用を取り入れた。ドローンの有効性を確認するためドローンを飛ばす実証実験も行っていて、実験場所には日大豊山女子が校舎を構える板橋区内に昨年完成した大型物流施設「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」内の「板橋ドローンフィールド(板橋DF)」が使われた。板橋DFにはブルーイノベーションも研究拠点「クラウドモビリティ研究所」を置いている。
発表会の様子は板橋区など行政関係者、教員など教育関係者らが見守った。またブルーイノベーションの熊田貴之社長、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の青木義男顧問(日本大学第一中学・高等学校校長)、板橋区立教育科学館の池辺靖学術顧問、日大豊山女子高等学校の黛俊行校長、寒川聡教頭らが講評した。
「物流ドローン配達」班は、坂の往来に苦労するお年寄りの様子や幼い子供を連れた買い物の様子から「板橋区内には坂が多く、お年寄りや小さいお子様連れの親にとっては大変です」と課題を指摘。苦労を解決するためドローンで代行することを提案した。人が歩いて坂道を移動する苦労を「たて移動に課題感がある」と仮定し、ドローン活用の有効性を実験で確認した。
実験は昨年12月11日に板橋DFで実施。板橋DFの建物の1階と3階を自宅とスーパーに見たて、1階と3階の間で荷物を持ち運ぶケースと、ドローンで運ぶケースとで時間を比較するなどして検証した。その結果、ドローンの場合には22秒と持ち運びの47秒よりも上昇時間が短縮でき、「ドローンはたて移動が得意だと思いました」と結論づけた。
一方で、荷物のドローンへの積み込みや到着地点での受け取りに慣れが必要なことや、購入者のかわりに店で商品を選ぶ手間、離着陸場所の確保など今後の論点も分析した。
この発表に対し板橋区立教育科学館の池辺学術顧問が「考察や分析が的確で感心しました」、ブルーイノベーションの熊田社長は「タテ移動の優位性はまさにわれわれドローンの事業者が活用方法を検証している点です。これからユーザー視点もいれて検証されることを期待しています」などと講評した。
「万引き対策」班は万引きの横行による被害や経済損失の対策としてドローンで万引きをした人物を追いかけるプロジェクトを提唱した。ドローンのカメラを通してとらえた被写体を追跡するスマートトラッキングの技術の有効性を確認するため、板橋DFで検証し、その結果を動画もまじえて報告した。万引き後に逃走する人物を認識できるかどうか、走った場合はどうか、木陰に隠れたらどうか、似た服装の人物とすれ違った場合に逃走者を追い切れるか、などいくつかのケースを検証して評価した。この結果では、似た服装の人物とすれ違った場合には、追い切れなかったと判定、高精度のカメラを使うなど改善することで活用の可能性を示した。また、ドローンが発生する音が逃走者に気づかれる恐れがあるなどの問題点も指摘した。
野良猫対策は1年生の生徒が、板橋区内で目撃情報が相次ぎ、汚損、汚臭問題が深刻化している野良猫対策にドローンを活用することを提案した。発表では現在の野良猫対策の体制と、茂みに隠れると見つけにくい、感染を防ぐ必要がある、人件費がかさむ、などの問題点をあげ、サーマルカメラを搭載したドローンを使うことで成果をあげる可能性を紹介した。また1年生の別の部員はハクビシン、アライグマなどの害獣問題を取り上げ、サーマルドローンとスピーカー搭載のドローンを使うことで、作業の効率化や安全確保を目指すことを提案した。
発表を見守っていた来場者からは口々に取り組みを労い、発表内容を称賛する声があがった。ブルーイノベーションの熊田社長は「ぜひこうした成果や発想を事業にしてほしい」と起業の検討を促した。日大豊山女子高校の黛校長は「日大豊山女子の探求の幅を広げてほしい」と期待を表明した。
探求学習に力を入れる日大豊山女子は2年前から探求の一環でドローン部を設置した。ドローン基本性能や基本操作とともに、地域課題の解決にドローンを取り入れる方法を構想するなど活動の範囲を拡大している。近隣に板橋DFがあることから、今後も領域の拡大が見込まれそうだ。
ライブ配信事業の株式会社マシェバラ(東京)が、神奈川県西部の西湘エリアをPRする動画を同社のYouTubeチャンネル「macheTV」で公開した。マシェバラなどが運営に関わる「湘南Girlsコンテスト2024」でグランプリを獲得した瀬名ひなのさんがカメラを片手に散策する穏やかな映像で、小田原のかまぼこ通り、山北町の洒水の滝など海だけではない魅力を盛り込んだ。空撮映像も効果的に使われている。なお湘南Boys2023グランプリの濱宮明日香さん、湘南Girls2023グランプリの絹岡ぬー子さんも西湘PRするポスターに起用された。
湘南Boys&Girlsコンテストは、マシェバラのほかJCOM湘南・鎌倉、レディオ湘南(藤沢エフエム放送株式会社、藤沢市)などが2022年にスタート。PR動画に出演した瀬名さんは3代目、清宮さんと絹岡さんは2代目にあたる。
PR動画では、瀬名さんが砂浜を散策したり、食べ歩きをしたり、足湯につかったりとのんびり散策しながら、地域の魅力を発見していく様子が4分弱でまとめられている。薄曇りの中をニットとデニム姿の瀬名さんがゆったりと歩く姿は、「湘南」で連想されがちな青い海、白い雲とは一線を画し、地域の豊富な魅力を浮き彫りにしている。
動画の中の小田原城、御幸(みゆき)の浜、カフェ(「さざれ石」)などのシーンでは、DJI Mini 3 Proで撮影した動画が使われている。ポスターに起用された2代目Boysグランプリの濱宮さんも小田原城で空撮にのぞんだ。
関係者は「今後も湘南エリアの地域の魅力をさまざまな角度から探り発信していきたいと考えています。ドローンの映像は魅力を引き出しやすく、今後も積極的に活用していくことになると思います。また湘南Boys、Girlsにはこれまで地域の魅力を伝える大事な役割を担って頂いています。今後も活躍に期待しています」と話している。