ドローン研究に力を入れている慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアムの南政樹副代表は12月5日、公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構(福島県福島市)が開催した「『復興知』成果報告会」に登壇し、国の「復興知」事業に採択される前から福島県田村市で力を入れている一連のドローン事業の体系である「たむらモデル」を紹介した。南氏は「たむらモデル」を他の地域にも展開うる取組を進めており、報告会では「たむらモデルを福島県発の産業および地域社会のDX化手法として全国で展開したい」と述べた。
復興知は、福島・浜通り地域の復興支援に、知見や技術を動員する大学を支援する国の事業で、2018年度に20件、2019年度に28件、2020年度に23件が採択されている。事業が最終年度を迎え、これまでの取組の成果の報告会が企画された。報告会は、東日本大震災や原子力災害を伝承するため2020年9月に開館した「東日本大震災・原子力災害伝承館」(福島県双葉町)で行われた。慶應義塾大学のほか、東京農業大学、郡山女子大学、福島大学、東京大学、東北大学(発表順)が報告を行った。
慶大・南氏の報告の演題は「ドローン人材育成から始まる地域産業の活性化。たむらモデルの高度化・普及事業」。田村市で構築してきた人材育成から産業化への循環について報告した。田村市産業部商工課の宗像隆企業立地係長も登壇し、南氏の報告の中で田村市の現状について紹介した。
報告の冒頭、南氏は、2016年12月に田村市と連携協定を結んだことや、それ以前の震災の東日本大震災の発災後に放射線の空間線量を測定するために福島県に関わってきた経緯などを説明。田村市で展開しているたむらモデルの特徴について、「第一に、長期的な視点にたって計画してきたこと、第二に、市役所が積極的にかかわったことがあげられます」と、長期視野で地元主導の取組であることを強調した。
田村市での取組について、南氏は「始まりは田村市も私どもも手弁当でした。つまり何の補助金もない状況でのスタートでした。 最初は私たちも田村のことを知りませんでしたし、田村の人たちもドローンを知らなかったと思います」と振り返った。
さらに「まず何をしたかと言うと人材育成です。人材育成がなぜ必要か。それは、産業を担う人を育成しないと産業が根付かないからです。また田村市としてドローンを業務に積極的に使っていただくことをお約束いただきました」と続けた。
ここで南氏は、田村市産業部商工課の宗像隆企業立地係長に登壇を促した。宗像係長は「連携協定を締結して今月で4年になりますが、4年前はドローンも今ほど身近ではなく、テレビで見たことがあるという程度の認識でした」と協定は市にとってもドローンについてゼロからのスタートだったと話した。
宗像係長は「連携協定を機にドローンの利活用を庁舎内で行いました。職員対象のドローンの体験会、職員による操縦士の講習などをしながら防災訓練でもドローンを活用しました。いまでは建設工事等での空撮や現場確認など、ドローンは無くてはならない身近なものになりました。市内の農家さんの協力を得て、ドローンを活用して農作物の生育状況を確認する実証事業も行って頂き、その連絡調整も市で行なっております。ドローンの普及と利活用のため企業、個人、行政がかかわるドローンコンソーシアムたむらという組織を平成30年3月24に設立しました。田村市は 阿武隈高地の中腹に位置する中山間地域です。大部分が緑豊かな自然が占めており、ドローンが活躍できる可能性が高いと考えております。地域の人々の生活の質の向上にドローンが寄与してくれるものと期待しております。市としても市民へのドローンの普及、利活用の推進に努めて参りたいと思います」と伝えた。
再び登壇した南氏は、ドローンコンソーシアムたむらの設立や、地元高校生による農薬散布機のライセンス取得などを通じた「みんなが支える農業」プロジェクトの推進などの取り組みを紹介。ドローンコンソーシアムたむらについては、会員向けの機会提供、情報提供が中心で、研究会では法制度、海外事例、地域の課題発見、解決などが行われていることを説明した。操縦技能についても、地域に必要な技能を受け継ぐ取り組みを目指すことなどが紹介された。
報告の中では、ドローンコンソーシアムたむらの佐原禅事務局長のコメントが動画で紹介された。佐原事務局長は「企業、個人含め50会員が加盟しています。目指すところはドローンの普及活動。若い方にドローンに触れて頂きたい。田村市は飛ばせる環境が整っておりますので、広大な敷地を利用して頂きたいと思っております。会員同士の情報共有、ビジネスチャンスにもつながればいいなと思っております」と、会員を募集していることも含めてPRした。
田村市での取組が復興地事業となったのは、2018年から。南氏は「手弁当で進めていたことが、その後ご支援を頂いて進めることができるようになりました。学生を20人ほどつれて田村市に入り、市内の魅力を映像として記録する活動をしたり、それを多言語に変換したりしました。また米国の機関の評価手法NISTを高校の部活動の中に取り入れました」などと紹介し「復興知として進めている取り組みの3つの柱は、ドローンを活用した人材育成事業、ドローンを活用した産業振興事業、ドローンによる地域課題の発見・解決事業」と整理した。
南氏は「慶應義塾大学は、知見や教育的リソース、技能を惜しみなく田村市に提供しており、ドローンコンソーシアムたむらは、共通基盤として様々な産業のインフラ」と役割を意義づけた。また、3本柱それぞれについて、34回の人材育成プログラムの提供(人材育成)、指導者向けノウハウの教材化(人材育成)、ホップ栽培におけるNDVI指標の撮影方法や、指標と生育の相関関係分析(産業振興)、ドローン担い手と農家による協業プログラム「みんなで支える農業のプログラムを導入」(産業振興)、ドローンをきっかけとする観光需要喚起プログラム「ドローンツーリズム」の試行(産業振興)、大学生によるフィールドワークと観光PR動画作成(課題発見・解決)、農林業者向け危険予測マップ作成(課題発見・解決)などの成果も報告した。今後、南相馬市との連携協定締結に向けた準備の中でも、これらの取り組みを進める方針だという。
また、今後の展望について、南氏は政府が2022年に実現を目指す「レベル4」と言われる目視外補助者なしの飛行形態に向けた田村市内の設備、制度の整備、地元人材による完全運用、スマート化技術・デジタル基盤による産業振興、地域担い手と役割分担微細化のマッチングによる課題解決を列挙。そして「一番言いたかったのはこれ」と伝えたのが、「福島県発の産業及び地域社会のDX 手法としてたむらモデルを全国で広く展開すること。今後もたむらモデルの発展と展開を目指します」と報告を結んだ。
このあと南氏は、東京大学先端科学技術センターの飯田誠特任准教授、東北大学未来科学技術共同研究センターの鈴木高広教授と3人でトークセッションに登壇。福島県企画調整部企画調整課の高橋洋平課長がコーディネーターとして「他組織と連携するうえで重要なことと、浜通りの発展につなげるための展望」を問いかけたのに対し、登壇した3人が各自の見解を披露した。
東大の飯田教授が「最初は僕らはよそ者だったんです。その意味では信頼関係とネットワークを作って意欲を持って取り組める環境作りが重要だったと思います。そしてそれを作るためには人、意欲、根気強さが重要かな、と思います。また、イノベーションコーストの各地に色がついてきましたが、この色を単色で終わらせるのではなくハーモニーにつなげるネットワークが必要ではないかと考えています」と発言。
南氏は「確かにわれわれはよそ者なんです。東京から来るとたいがい『補助金が後ろから出てくるんじゃないか』という目で見られます。その時に『そうではない』と見せるために、最初はノーガードで地元の方とお話をすることが大事。その後、カウンターパートがどなたになるのかが明らかになり、その方がどういうことをしてくれるかなどが明らかになって、しっかりとした体制を作れるようになります。もう一つは、手離れをよくすることが大事だと思います。その地域にいつまでも我々がいないと、取り組みが続かない、とならないよう、技術移管や、指導者養成など次のリーダーを作ることが大事だと思います」と述べた。
さらに、「これからの浜通りでの展開についてですが、先ほどのハーモニーというご意見とは少し違う観点で、オーケストレーションという言葉を使いたいと思っています。指揮者の立場の人が必要という意味です。、福島県はこうなるぞ、という強力なリーダーシップと、リーダーシップに基づいて作業をするファンクションを整える。他分野にまたがる共通言語を使える人間がドローンにはいます」と発言した。
東北大学の鈴木教授は「個別の取り組みに橋渡しをしてつなぎ、より大きなものにすることが大事だと思っています。どうやってその場所を光らせるかを考えることが重要」と指摘した。
参加者から、浜通りの未来につながるキーワードやビジョンは何か、と質問があがり、東大の飯田教授は「実現したい夢、実現する夢」、慶大・南氏は「リセット」、東北大鈴木教授は「逆転の発想」を挙げた。
慶応義塾大学を含め、参加した各大学の報告は以下の通り(報告順)。 東京農業大学 連携市町村:相馬市 事業名:浜通り地方の復興から地域創生への農林業支援プロジェクト 郡山女子大学 連携市町村:葛尾村 事業名:葛尾村におけるエゴマ産業の拡大と地域活性化 福島大学 連携市町村:南相馬市、川内村、飯館村、大熊町 事業名:福島発『復興知』の総合化による食と農の教育研究拠点の構築 東京大学 連携市町村:いわき市 事業名:CENTER for Wind Energy(Phase-Ⅲ) 慶應義塾大学 連携市町村:田村市 事業名:ドローン人材育成から始まる地域産業の活性化 ~たむらモデルの高度化・普及事業~ 東北大学 連携市町村:南相馬市、浪江町 事業名:モビリティ・イノベーション社会実装・産業創生国際拠点の構築
一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は会員向けに株式会社ウェザーニューズ社が登壇するWEBセミナーを案内している。テーマは気象リスクでJUIDA会員は無料で受講できる。登録方法などはJUIDA会員に直接連絡している。
JUIDAは会員向けのサービス提供に力を入れていて、ウェザーニューズのセミナーもその一環だ。セミナーはWEB会議ツールを通して行われ、ウェザーニューズの無料アプリを使いながら気象リスクを説明する。
JUIDAの会員向けには1月下旬に、JUIDAの鈴木真二理事長が年間スローガンを公表することで知られる新春パーティーを開催し、会員相互の親睦を図る。例年、ドローン議連を構成する国会議員らがかけつけあいさつをする機会にもなっている。
国交省航空局は1月6日、ドイツのAAM開発事業者、ヴォロコプターから受理している型式証明申請の手続きを当面、継続する方針を明らかにした。ヴォロコプターは昨年(2024年)末、裁判所に暫定的な破産手続きを申請しており、関係機関の対応に関心が寄せられている。航空局は、ヴォロコプターの破産を情報として把握しているものの、ヴォロコプター側から直接の報告や申請の取り下げなどの連絡は1月6日時点ではないという。航空局が申請者の財務状況を確認する決まりはなく、ヴォロコプターも事業継続姿勢を転換していないことから、当面は受理に従って手続きを進める。
航空局はヴォロコプターの破産について、同社による昨年12月30日の公表と、それをもとにした報道ベースで把握している。一方、破産に関する連絡や型式証明の取得申請に関する方針転換などの連絡はないという。航空局は「手続きにはリソース(労働、時間など)を投入しており、関心は持っている」ものの、ヴォロコプター側から方針を転換する意思表示などがないいため、「受理した状況が維持している前提で作業を続けることになる」という。
ただし、「型式証明の手続きは、航空局が一方的に行うものではなく、申請側(この場合はヴォロコプター)とやり取りをしあう」ため、その中で方針に関する意図が表明された場合には、改めて対応を検討する可能性がある。
ヴォロコプターは昨年(2024年)12月30日、4日前の2024年12月26日に、拠点のあるバーデン=ヴュルテンベルク州のカールスルーエ高等裁判所に破産手続きの開始を申請したことを公表した。裁判所は申請の翌日に暫定破産管財手続きを開始し、現在、管財人の下で対応を進めながら、事業を継続している。同社の公表文では「破産」に該当する英語をinsolvencyと表現していて、一般に資産を売却して、負債を返済しきれない債務超過の状態を示す。
日本では2023年2月21日に航空局がヴォロコプターからの型式証明の申請を受理したことを発表している。ヴォロコプターが申請した機体は「VoloCity(ヴォロシティ)」と呼ぶ2人乗りのeVTOL型AAMで、18 個の電動ローターを搭載し35㎞の航続飛行を想定している。同社は航空局に申請した翌月の3月8日、大阪・関西万博でエアタクシーとして運航を目指す機体として、実物大モデルをJR大阪駅に隣接する大規模複合施設「グランフロント大阪」で公開していた。2024年夏のパリ五輪会場の飛行を計画していたが欧州の航空当局EASA(欧州航空安全機関)から基準を満たさない個所があると指摘を受けたことなどから、ヴェルサイユ宮殿で「VoloCity」 の前のモデル「2X」を飛行させるなど計画変更を余儀なくされていた。その後、大阪・関西万博でVoloCityの飛行することになっていた日本航空、住友商事のチームが2024年9月に運用機体を変更することを表明していて、VoloCityは万博での飛行計画からはずれていた。
一方、市場投入を目指す姿勢は維持し続けていて、万博の飛行計画からはずれたさいも、引き続き商用運航を目指す方針を示していた。破産申請も事業継続をするための選択であったと言われており、同社は管財課で財務基盤の強化を目指しながら、今後も事業継続を目指すとみられる。
<関連>
Volocopter破産申請:https://www.volocopter.com/en/newsroom/volocopter-files-for-insolvency-in-germany
航空局が申請受理(2023年):https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001588330.pdf
大阪でお披露目(2023年):https://dronetribune.jp/articles/22336/
万博での運用機変更(2024年)
ソラクルと米アーチャー,戦略的関係構築で基本合意 最大100機,5億ドル相当の購入権含む
青森県と一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は1月6日、災害協定を締結した。1月7日にJUIDAが公表し、青森県も認めた。青森県が半島を抱える地形で、地震や風水害などによる陸路の寸断に見舞われたさいに支援することなどを目指す。青森県は1月4日に豪雪対策本部を設置するなど大雪の災害に見舞われているが、青森県は、この状況に対応するための出動調整は現時点では想定していないという。
災害協定は「災害時におけるドローンによる支援活動に関する協定書」で、青森県側は危機管理局防災危機管理課が窓口となり、書面のやりとりで締結した。
締結によりJUIDAが青森県内の地震、風水害等が発生したり、発生のおそれが高まったりしたさいに、①ドローンによる調査、情報収集及び物資の運搬②操縦者の派遣、機体の提供、許認可等の手続及び他機関との調整③映像等のデータの提供④その他、協議により必要と認められる活動―などで支援をすることが盛り込まれている。
青森県は現在、大雪に見舞われ1月4日に豪雪対策本部を設置して対応しており、協定の「風水害等」には豪雪も含まれる。JUIDA側からは寒冷地に対応できるよう発電機を搭載したハイブリッドドローンの出動も選択肢に入ることを青森県側に説明している。ただし青森県では現在、道路や街中に積もった雪の処理を優先事項と考えており、ダンプなど雪を積みだす大型車両の調達を先決の課題と認識し、ドローンの出動はしていない。
JUIDAは能登半島地震のさいに現地にかけつけ、輪島市などから支援要請をとりつけて支援活動を展開した経緯がある。青森県は能登半島同様、半島がちの地形が地理的な特徴で、能登半島の教訓をいかせる可能性がある。JUIDAは「本協定の締結により、災害発生時における迅速かつ円滑な支援体制の構築を目指し、当会と青森県が連携して取り組むこととなります。また、平時からの密接なコミュニケーションを通じて協力関係をさらに深め、万が一の際に備えて参ります」とコメントしている。
ドローンの展示会Japan Droneのスピンオフ企画第二弾となる「Japan Drone/次世代エアモビリティEXPO 2024 in 関西」が12月18日、JR大阪駅に直結する複合施設、ナレッジキャピタルのコングレコンベンションセンターで開幕した。株式会社ORSO(東京)が開発した国家資格トレーニング用のマットを初公開したほか、白銀技研株式会社(岐阜県)の1人乗り機Beedol-0などを展示、飛行機好きの有志団体が開発したソーラー無人飛行機も展示されている。開催は19日まで。
18日午前9時20分から行われた開幕セレモニーでは、主催する一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の鈴木真二理事長のほか、経済産業省、国土交通省、総務省、大阪府などの来賓があいさつにたち、開催に期待を寄せたあと、登壇者によるテープカットが行われた。
展示会場では午前10時の開場とともに来場者が出展ブースを訪れた。
ORSOのブースでは開発してきた新製品「DRONE STAR トレーニングマット」を初披露。同社の小型練習機DRONE STAR TRAININGを飛行させて使い心地を試せる体験会も開かれ、来場者が次々と飛ばした。ドローン人材育成の第一人者として知られる株式会社Dron é motion(ドローン・エモーション、東京)の田口厚代表取締役が効果的なマットの使い方を伝授するトークセッションも行われ、多くの来場者が足を止めた。
田口氏のトークセッションは19日も午前11時30分から行われる。
白銀技研は1人乗りのパーソナルエアモビリティBeedol-0の実機と、機体の剛性を高めるために開発中のBeedol2号の1/4試験機を展示している。設置したモニターでは試験飛行の映像が見られる。
宇都宮市(栃木県)を拠点に飛行機好きが部活のように集まって活動している有志団体、飛行機研究所は固定翼にソーラーパネルをはりつけたソーラー無人飛行機を展示し客足を止めている。設計上は24時間の飛行が可能で、一昨年時点で7時間の航続飛行を達成している。今後24時間飛行への挑戦を目指している。
伴走するコンサルティングを展開する株式会社Suzak(東京)、上場したブルーイノベーション株式会社、株式会社Liberawareなども人垣を作っていた。
自動車整備用具の株式会社サンコー(東京)のブースには水の気化熱で空気を冷やす業務用冷風機「ECO冷風機」が展示してある。ドローンの「ド」の字も見当たらないため客足が止まりにくいが気になった来場者が展示の趣旨をたずねると「体育館など屋内練習施設で空調が未整備な場所に設置して頂くとお役に立てるかも」という発想だったことがわかり、感心して話し込む姿がみられた。
このほか講演、パネルディスカッションなどにも多くの来場者が詰めかけている。
主催は一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)、共催は株式会社コングレ。総務省近畿総合通信局、農林水産省近畿農政局、経済産業省近畿経済産業局、国土交通省近畿地方整備局、国土交通省近畿運輸局国土交通省大阪航空局、大阪府、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会、公益社団法人関西経済連合会などが後援している。開催は19日まで。
DRONE STARを手がける株式会社ORSO(オルソ、本社・東京都千代田区、坂本義親代表取締役社長)は12月3日、先月末に発表した新製品「DRONE STARトレーニングマット」を、12月18、19日に大阪で開催される「Japan Drone 2024 in 関西」で初公開する。ORSOが出展するブースで使い勝手を試せる体験会も開く。体験会の予約も12月3日に開始した(予約はこちら)。ブースではトークセッションも予定していて、ドローン教育の第一人者、株式会社Dron é motion(ドローン・エモーション)の田口厚代表取締役や株式会社オーイーシーの野﨑浩司上席執行役員の登壇が予定されている。
トレーニングマットは今年(2024年)6月に千葉・幕張で開催されたイベント「Japan Drone」で、ORSOがDRONE STAR TRAININGの体験会を開催したさい、体験者から機体などとともに好評で問い合わせが相次いでいたアイテムを市販用に開発したもの。製品化までの間に、ドローンの専門家やスクール関係者などからのフィードバックを受けて製品としての価値向上の行程を重ねてきた。ORSOは11月26日にトレーニングマットの開発を発表しており、12月18日のJapan Drone関西はユーザーが直接目の当たりにする初めての機会となる。
ブースでは、体験会、第一人者が知見を披露するプレミアムトークセッション、即売会などが行われる。トークセッションに登壇するドローン・エモーションの田口氏はドローン講師の第一人者で、トークセッションでは国家資格取得のためのトレーニングで「ドローン・コントローラーセット」と「トレーニングマット」を活用する実践例を解説する予定だ。田口氏は18日(水)11:30~12:00、19日(木)11:30~12:00にORSOブースに登場する。
またオーイーシーの野﨑氏は、大分県内を中心に行政や教育機関と連携してドローンを活用した地域課題解決や人財育成、エンタメを活用した地域活性化に取り組んでいて、その事例を紹介する。野﨑氏の登壇は18日(水)15:00~15:30を予定している。
ブース内では即売会も行われ、対象となるセットを購入した場合、追加バッテリーやドローン国家資格向け練習ガイドなどの特典を用意しているという。
ORSOの発表は以下の通り
~「Japan Drone 2024 in 関西」初出展~
DRONE STARブランドを手掛ける株式会社ORSO(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:坂本義親、以下ORSO)は、2024年12月18日~19日までJR大阪駅直結のナレッジキャピタルコングレコンベンションセンターにて開催される「Japan Drone 2024 in 関西」へ、初出展いたします。本展示では西日本で教育・スクール事業を行われている皆様向けに基礎操縦力を効果的に鍛える練習セット「DRONE STAR TRAINING」の展示を初めて行います。
展示ブースでは、基礎操縦力を効果的に鍛える練習機「DRONE STAR TRAINING ドローン・コントローラーセット」と、新製品である「DRONE STAR トレーニングマット」のドローン国家資格に特化した練習セットを、いち早く体験できる体験会を開催し、本日より体験会の事前予約を開始いたしました。また、登録講習機関や、ICT教育現場における具体的な活用方法、事例について田口氏、野崎氏の両名をお迎えしてプレミアムトークセッションを実施いたします。
さらにブース内では新製品発売を記念した即売会を開催し、対象セットをご購入の方に追加バッテリーやドローン国家資格向け練習ガイドなどの特典を用意しております。この機会にぜひ、ブースにお立ち寄りください。
Japan Drone 2024 in 関西 DRONE STAR ブースでは、新製品である「DRONE STAR トレーニングマット」を初公開し、実際の試験内容である「スクエア飛行」、「8の字飛行」、「異常事態における」を想定した、基礎操縦力を効果的に鍛える体験会を開催いたします。
当日混雑が予想される為、事前に予約された方を優先してご案内させていただきます。
体験会の事前予約はこちら:https://reserva.be/dronestar
■ プレミアムトークセッションのご案内
展示ブースでは、体験会と同時に、プレミアムトークセッションを実施いたします。「DRONE STAR TRAINING ドローン・コントローラーセット」と「DRONE STAR トレーニングマット」の登録講習機関や ICT 教育現場における効果的な活用方法や、資格取得や教育に役立つ実践的なノウハウをご紹介いたします。参加は無料です。
【トークセッション①】「現役ドローンパイロット兼、登録講習機関講師から見る操縦技能習得の課題を紐解き」
ゲスト:株式会社 Dron é motion 代表取締役 / ドローングラファ 田口 厚 氏
登録講習機関講師として、資格取得のためのトレーニングで「ドローン・コントローラーセット」と「トレーニングマット」を活用する実践例を解説いたします。
12 月 18 日(水) – 11:3012:00
12 月 19 日(木) – 11:3012:00
【トークセッション②】「産官学連携、大分県でのドローンを活用した地域人材の育成、取り組み事例について」
ゲスト:株式会社オーイーシー 上席執行役員 DX プロデュース事業部事業部 兼 DX・海外連携推進室 野﨑 浩司 氏
行政や教育機関と連携し、ドローンを活用した地域課題解決、将来の人財育成、エンタメによ
る地域活性化に取り組んでいます。
12 月 18 日(水) – 15:0015:30
■ DRONE STAR トレーニングマットについて
「DRONE STAR トレーニングマット」は、ドローン国家資格の実地試験で行われる 3 つの飛行コースを 3 分の 1 スケールに集約した練習用マットです。このマットは、限られたスペースや空き時間を活用して、効果的にドローンの操縦技術を磨くために開発を行いました。
また、2024 年 7 月に発表された、ビジョンセンサーON/OFF 機能を搭載した「ドローン・コントローラーセット」と組み合わせることで、改正航空法に基づく実地講習や無人航空機操縦者技能証明の実技試験に必要な技術要素を繰り返し練習することが可能です。
【公式サイト】:https://www.dronestar.jp/product/training
■ 即売会&購入者特典のご案内
展示ブース内では、新製品「DRONE STAR トレーニングマット」の発売を記念して即売会を
開催いたします。対象セットをご購入いただいた方には、以下の特典をご用意しています。
税込価格:¥25,700(1,870 円分お得)
【特典】バッテリー1 個、ドローン国家資格向け練習ガイド
税込価格:¥80,700(3,740 円分お得)
【特典】バッテリー2 個、ドローン国家資格向け練習ガイド
いずれのセットにも「ドローン国家資格向け練習ガイド」を購入者特典としてお付けし、実地
試験のコースに基づいたスキル習得のための練習方法をご紹介いたします。また、長時間の練
習に対応できるよう、追加バッテリーも特典としてご用意しています。お得なこの機会に、ぜ
ひご検討ください。
■Japan Drone 2024 出展概要
展示会名 Japan Drone/次世代エアモビリティ EXPO 2024 in 関西
開催期間 2024 年 12 月 18 日(水)・19 日(木) 2 日間
開催場所 ナレッジキャピタル コングレコンベンションセンター
開催時間 10:0017:00
出展ブース番号 N-4
出展内容 新製品「DRONE STAR トレーニングマット」および「DRONE STAR
TRAINING ドローン・コントローラーセット」の展示・体験会
サイト URL https://www.japandrone-kansai.com/
体験会の事前予約はこちら:https://reserva.be/dronestar
■DRONE STAR とは
株式会社ORSOと、株式会社エルの共同プロジェクトである「DRONE STAR」は、2016年にドバイで開催されたドローンレース世界大会に日本代表として参加した高宮悠太郎を中心に、ドローンとスマホアプリを連携させ、楽しみながら学ぶ新しいコミュニケーションを提案するプロジェクトです。DRONE STARとは、お使いいただくユーザーの方々の中から新たなスターが生まれ、今後の新しい可能性を広がる未来が来ることを願ってつけられた名称です。
2017年には、室内で楽しく学べるアプリ「DRONE STAR」と対応機体「DRONE STAR01」をリリースし、ドローンと共にリリースした連携アプリによって、スマホの画像認識とAR技術を活用し、操縦者の技能をスコア化する機能を提案。2018年には、教育現場でのICT教育を推進するために、ドローンプログラミングアプリ「DRONE STARプログラミング」をリリース。このアプリは全国各地の教育現場とともに研究開発され、創造的課題や動画撮影が可能で、論理的思考を育むツールとして注目されています。2023年には、お家で安心して飛ばせるバッテリー交換可能な「DRONE STAR PARTY」を発売。2017年にリリースした「DRONE STAR 01」と比べて飛行時間が延びたほか、高さだけでなく水平方向の飛行アシストも追加され、より安定したホバリングが可能となりました。引き続き、DRONE S TARを通じて、楽しみながら学ぶ新しいコミュニケーションを提案していきます。
DRONE STAR公式ホームページ: https://www.dronestar.jp/
一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)と千葉県は11月29日、「災害時におけるドローンによる物資輸送等に関する協定」を結んだ。両者が同日、それぞれ発表した。JUIDAは同日、東京都内で開催した「JUIDA認定スクールフェスタ」の中で協定締結を参加者に報告した。JUIDAはフェスタの中で、「ドローン防災スペシャリスト教育」の導入方針や、災害対応委員会の創設計画など、防災の取り組みに力を入れる姿勢を示した。
協定は、災害時に医薬品、応急用敷材、食料などの応急物資をドローンで運搬することが内容だ。また協議のうえ必要と認められたドローンによる支援活動も可能になることも盛り込んだ。
千葉県は「災害時におけるドローンによる物資輸送等に関する協定」の協定により、「災害時にドローンを活用した物資輸送等ができるようになり、支援物資を運搬するための多様な手段を確保することで、今後も迅速な災害対応を実施してまいります」と説明している。
JUIDAは自治体との防災協定を進めていて、すでに大分県などと結んでいる。東日本の自治体とは千葉県が初めてとなる。JUIDAは「この協定に基づき、JUIDA は災害時にドローンを活用した物資輸送等において千葉県での支援活動が可能となります。支援物資の運搬等の手段としてドローンを活用し、迅速な災害対応を実施して参ります」と抱負を述べている。JUIDAは締結当日に東京大学山上(さんじょう)会館で開催された会員向け交流、情報提供ミーティング「JUIDA認定スクールフェスタ」で協定の締結に言及し「平時でのドローンの活用も検討いていくことになります」と説明した。
JUIDA認定スクールフェスタでは、災害関連として千葉県との防災協定に加え、「ドローン防災スペシャリスト教育」の導入方針や、「災害対応委員会」の設置計画、被災地への派遣チーム「JUIDA D³(ディーキューブ=JUIDA Drone Disaster Dispacher)」の創設方針などが伝えられるなど、防災への意気込みを強く印象付けた。
JUIDAの鈴木真二理事長も認定スクールフェスタでの冒頭のあいさつで「毎年スローガンを発表していて2024年は『ドローン社会貢献元年』でした。年明けの能登半島地震で防災活動に取り組んだことが背景にあります。この取り組みで齋藤健前経済産業大臣から感謝状も頂きました。JUIDAはドローン活用の提言、国や自治体との連携、民間防災協力、防災教育のたちあげに取り組みます」と述べ、防災を重視している姿勢をみせた。
このほかフェスタでは、経済産業省製造産業局次世代空モビリティ政策室の滝澤慶典室長、 国土交通省航空局安全部無人航空機安全課の齋藤賢一課長が来賓としてあいさつした。JUIDAの熊田知之理事・事務局長は防災関連とともに、会員サービス、グローバルの取り組み、国際標準化の取り組み、JapanDroneなどビジネス機会に関する取り組み、学術振興の取り組みなど重点施策を説明した。経営企画室室長の田口直樹氏も登録更新や監査システムについて、岩田拡也常務理事も情報収集などについて報告した。
認定スクールの表彰も行われ、恒例のスクールアワードはゴールドにSKY FRIENDS ACADEMY、シルバーにサイワークスドローンスクール、ブロンズにドローン合宿岡山校を選出。取り組みを社会貢献や独自性などの視点で評価する理事長賞には、スマート林業講習に取り組んだFALCON DRONE SCHOOLを選出した。
親切した「優良登録講習機関賞認定証」は14法人に贈られた。表彰されたのは、株式会社スリーアイバード、田中電気株式会社、双葉電子工業株式会社、株式会社東北高速道青森、株式会社ミラテクドローン、株式会社スカイフォトサービス、株式会社ドリームモータースクール、有限会社オーシャン・クルー、株式会社札幌篠路自動車学校、日本DMC株式会社、株式会社ナスコ、丸山建設株式会社、株式会社ラパン・トルテュ、一畑工業株式会社の各法人だった。