仏Parrot社のコンシューマ市場から撤退観測が関係者の間で広がっている。「Mambo Fly」のスタッフライター、Signe Brewster氏もTwitterでParrotがミニドローンMamboの生産を終了し、コンシューマ市場からの撤退をはじめていると記している。産業向けを強化すると見方が強まっている。
MamboはAmazonなどから在庫が減少

Signe Brewster氏のTwitterによれば、Parrot Mamboの在庫がAmazonのようなECサイトの在庫が乏しくなっているという。Manboは日本でもイベントでの体験会などに広く活用されてきたため関係者にはなじみが深く、すでに同様の書き込みも見られる。
現時点ではParrotからの正式なアナウンスはないが、同社のサイトに公開されている2019年第一四半期の経営報告書には、2018年11月23日のプロシューマードローン事業の再編に伴い、約100人の人員整理を行い、コマーシャルドローンとソリューションに焦点を絞ったと記載されている。
そして、ANAFI Thermalに代表されるプロ用のオールインワンドローン・サーマルイメージングソリューションなどで、産業向け市場を強化していく考えとみられる。さらに、2020年の初めには、軽量でハイテクな偵察能力を提供するクアッドコプターを米軍に提供する計画も明記されている。
ウェブメディアThe Vergeの記事によれば、コンシューマ向けドローン市場は、約4分の3のマーケットをDJIが独占しているという。Parrotは、2018年3月の時点で、すでに明確な商用ドローン市場への事業シフトを発表していたが、Parrot のような老舗のドローンメーカーであっても、コンシューマ市場の奪還が困難であることを再認識させることになりそうだ。

