ドローン前提社会が近づいています。そうだ、ドローンスクールに行こう!そう思って検索すると、想像以上にたくさんのスクールが表示されてしまいます。国土交通省のホームページに掲載されているものだけで638団体。ナットク!できるスクールはどう選べばいいのでしょう。そんな相談の声にこたえて今回は、「ここでよかった」と思えるドローンスクール探しをサポートするため、14のチェックポイントをまとめました。あわせて、実績が多数の安心して学ぶことができるスクールをいくつか紹介します。
1、チェックポイントの確認が「ナットク!」を支える
2、理由や目的を書き出して、照らし合わせる
3、「ナットク!」のスクール選びのための14のチェックポイント
3-1、第一印象 パッと見をチェック あとで振り返る
3-2、カリキュラムを点検!~自分向きか? わかりやすさへの工夫はあるか?
3-3、機体は何か? 見落としがちな「モード」も確認を
3-4、時間はどれだけ? 座学、実技の内訳も知りたい 日程も!
3-5、会場の立地は? 座学はどこ? 実技はどこ?
3-6、環境は魅力的? 教室はキレイ? 飛ばす場所は?
3-7、講師はどんな人? 実績は? 少人数?
3-8、スクールの実績は? 本業も確かめておく
3-9、卒業後のサービスは? 交流、修理、申請などの頼り先
3-10、「講習団体」? 「管理団体」の認定校?
3-11、受講料は? 得られる価値に見合う?
3-12、マイ・チェックポイントは?
3-13、説明会へGO! 直接訪問で雰囲気、熱意、相性を確認
3-14、第一印象を振り返る
4、バラエティ豊か! ドローンスクールの個性を生かす
4-1、アキバ徒歩1分の好立地 補講は追加料金なし 秋葉原ドローンスクール
4-2、会場は一流ホテル 専門家が高いホスピタリティーを発揮 アマナドローンスクール
4-3、教習コンテスト入賞、「満足度90.6%」が示す教える力 行田ドローンスクール
4-4、日本初のドローン専用飛行場が講習会場 つくばドローンスクール
4-5、8日間の圧倒的な分厚さ 卒業後も集まる濃いコミュニティー ドローン大学校
4-6、Inspire1で2オペ練習 屋外実技はサバゲーフィールド? 日本ドローンアカデミー
4-7、機体はヤマハ製「YMR―08」 アグリテック人材を強力サポート ヤマハマルチローターアカデミー北陸
4-8、野生鳥獣調査、災害対策の専門家が寄り添う基礎講習 Sky Seeker Academy
4-9、日本初のDJI代理店が運営 機体を熟知した講習 SUSCドローンスクール
5、最後に~ドローン前提社会を担う人材への第一歩を
自分にあったドローンスクールを選ぶには、押さえておくべきポイントをチェックすることが第一歩です。
ただ、確認すべきチェックポイントを自分で洗い出す作業そのものが一苦労。そこで、今回、14のチェックポイントを用意しました。これにそって確認していくと、きっと、ふさわしいスクール像が見えてくるはずです。また、チェックポイントを眺めているうちに、自分だけのオリジナルのチェックポイントが浮かび上がることもあります。そんなときにはそれも加えると、より絞り込めます。
チェックポイントを確認するときに大事なことは、ドローンスクールに通いたいと思った理由や通う目的です。旅行先で空撮を楽しみたいから、とか、仕事にいかしたいからなどを書き出して、いつでも見られるようにしておくと、照らし合わせるときに便利です。
理由や目的を考えるさいの参考に、ドローンはこれから社会で幅広く頼られる、ということをお伝えしておきます。減り続ける労働力を補ったり、きつい仕事から人間を解放したりするのに大きな期待が寄せられているのです。ほかに映画やテレビなどの映像の現場でも、田んぼや畑でも、ショービジネスやレースなどエンターテインメントでも使われ始めていて、幅広い活躍が予想されています。
もうひとつ、ドローンスクールでは、ドローンを使う人が知らないといけない機体の仕組み、法律、ルール、飛行許可、申請のための手続きなどの知識、正しく安全に操縦するための技術を、まとめて学べます。ドローンを飛ばすために国家資格は必要ありませんので、自力で身に着けてもいいでのですが(実際、自力で腕を磨いた第一人者が第一線で活躍しています)その方たちが、後進が効率的に学べるように必要な知識、情報、トレーニングなどをまとめたものがスクールにいかされているのです。
これまで述べてきたことをふまえて、ドローンスクールを選ぶさいにチェックしておきたいポイントを14点、書き出してみました。これまで一口に「ドローン」という言葉を使ってきましたが、ここでは航空法が対象としている無人航空機のスクールをとりあげます。
最初のチェックポイントは、気になるスクールが検討の俎上に乗ったときの、第一印象です。印象だけで決めつけることは危険なので、このあと細部を検討するわけですが、その前に、最初の印象を記録しておくと、後に比べるさいに役立ちます。そのスクールで学ぶ自分がイメージできるかどうか、それをイメージしたときに前向きな感情が芽生えたかどうか、ご自身が抱えておられる通う目的や理由を満たしてくれそうかなどになると思います。
インターネットのホームページやパンフレットに書かれている概要や内容からの印象や、ひきつけられた言葉、魅力に感じた表現、写真があったら、どの言葉、どの表現、どの写真を魅力に感じたのか、記録しておくと、複数のスクールを比較検討するとき役立ちますし、チェックポイントを一通り確認し、見る目が備わったあとに見返すと、第一印象が変わることがあるので、その気持ちの変化を確認することも有効です。
気になるスクールが見つかったときには、そのスクールのカリキュラムが、ご自身の理由や目的に合っているかどうかを確認します。初心者でドローンに不慣れ、などと自覚しているなら、そのカリキュラムが初心者に適しているかどうかが確認のポイントになるかもしれません。その場合はたとえば電源の入れ方や、プロペラの取り付け方などといった、準備や機体の扱い方を初歩から教えてもらえるかどうかなども事前に確認しておきます。ほかにも、テキスト、シミュレーター、Eラーニングなど、講習内容を身に着けるための工夫は事前に把握しておけば比較のさいに役立ちます。
機体の知識がなくても、そのスクールでトレーニングに使う機体を確認しておくと判断を助けます。練習機が、卒業後に自分で使う可能性が高い機体であれば、スクールでのトレーニングがそのまま卒業後の準備に直結します。卒業後に使う機体がトレーニングする機体と違う場合については、スクールに相談をすると、多くの場合相談に乗ってくれます。
ドローンを操縦するときに手元で操作する送信機の扱い方には、モード1、モード2などの方法があり、そのスクールで教えるのはどのモードであるかを知っておくことも地味ではありますがとても大事です。操作の方法が異なり、一度学ぶと、事後に変更することが難しいといわれます。日本ではラジコン飛行機の操縦に慣れている人はモード1で飛ばすことが多く、現在もモード1で活躍されている方が大勢いらっしゃいます。その後、ドローンの普及とともにモード2が増えているといわれ、海外ではモード2が主流です。スクールのホームページで紹介されていることもありますし、ないこともありますが、事前にモード1か、モード2かそれ以外かを聞いておきましょう。
講習は教室で学ぶ座学と、実際にドローンを飛ばす実技があります。それぞれにどの程度の時間を使うのかを確認することも大切です。スクールごとの個性も出やすいところです。講習時間が長いスクールは、そこに力を入れていると読み取ることができます。一方、指導の密度の濃さを磨き上げているスクールなら短時間でひと通りをマスターできます。日程が、ご自身の学業や勤務に影響がないか、無理なくこなせるか、融通がきくかなども確認しておくことも判断の前提になります。
ドローンスクールの会場の立地を確認することは必須です。オフィス街に座学の会場を設けているスクールがあるので、勤務終了後の帰宅前に寄れる利便性もあります。
なお、テキストで学ぶ座学のほかに、実際にドローンを飛ばす実技の会場が分かれていることがあるので注意が必要です。スクールによっては実技をさらに、屋内で飛ばす会場、屋外で飛ばす会場に分けているところもあります。一か所で集中的に学べるかどうかが大切になるかもしれませんし、実技だけ郊外に出向いて広々とした場所を確保していたり、飛ばす準備から体験できたりするほうが目的にあうかもしれません。合宿形式でスクールを開講しているところもあります。会場までのアクセスとともに確認しておくことが大切です。
ドローンスクールの会場として確認すべきポイントは、立地だけではありません。学ぶ環境や設備に魅力があるかどうかも判断材料になります。
座学の会場であれば、清潔かどうか、新しいかどうか、受講生を迎える設備として機能するか、などそこで学ぶ意欲をかきたてそうかどうかを見ておくと、適否が判断しやすくなります。スクールによっては、休憩スペースを準備しているところや、トイレの清潔に気を使っているところもあれば、一流ホテルを活用して受講生が学びやすい環境を用意しているところもあります。環境が学ぶ満足感を左右することがありますので、環境重視の方には重要なポイントです。
実技では、ドローンを飛ばす会場環境を知っておくことが重要です。屋外で周囲を気にすることなく思い切り飛ばす体験をしたい、という方には、その要求を満たす会場を確保しているかどうかはひとつの判断基準になりそうです。
講師の人物像や実績、講師と受講生の人数比も、多くの受講生が気にするポイントです。講師については、性別、年齢のほか、活動領域や実績などを知っておくと、スクール選びの助けになるだけでなく、受講したさいに、その講師からより深く学べる領域が何であるかをイメージできます。スクールの中には、よく知られたテレビ番組の映像を提供している空撮の専門家を講師にそろえていたり、教え方のコンテストでの入賞経験者を抱えていたりするところもあります。あわせて、その講師に対して受講生が何人いるのかも知っておくことも、受講状況を想像しやすくします。
ドローンスクールや、スクールを運営している会社のドローンについての実績を事前に知っておくと、選択の判断に大きく関わることがあります。
映像などビジュアル制作が本業の会社が映像の機器のひとつとしてドローンを扱い、そこからドローンスクールを運営しているケースもあれば、本業のひとつが農機製造でそこから農薬散布ドローンの生産を手掛けた流れで操縦士の育成の一環でスクールも手掛けているケースもあります。ドローンの代理店として豊富な経験を持ちドローンを熟知しているところもあります。
スクールや運営企業の本業や専門領域が、自身の学ぶ理由や目的にそっているかどうかも判断するさいの情報として重要です。
受講生のドローン活動は主にスクールを修了したあとに本格化します。そのさいに新たな課題が発生したり、仲間や相談相手が欲しくなったりすることがあります。ドローンスクールによっては、受講終了後にも定期的に集まる機会を設けていたり、相談をできる仕組みや、機材修理、割安購入、飛行申請の補佐などのサービスを提供していたりするところがあります。
卒業後の頼り先、駆け込み寺にしたい人には、重要なチェックポイントです。
ドローンスクールは現在、民間で運営されており、その信用度をはかる公的な指標はありません。参考になるのが、国土交通省航空局のホームページです。
パソコンの検索窓に、「国交省航空局」「ドローン」と入力し、表示された「無人航空機(ドローン・ラジコンなど)の飛行ルール」のページ
を見ると、「無人航空機の講習団体及び管理団体一覧」があります。(2020年改訂:2020年以降、「ドローン情報基盤システム」(DIPS)内の「申請書類の一部を省略することができる技能認証を発行する団体」で公開されています)ここに一覧表があります。表には、一定の要件を満たしたドローンスクールを「講習団体」として、講習団体を管理する統括機関を「管理団体」として表示してあります。
原則、毎月1日に更新されていますので、気になるスクールが「講習団体」ここに表示されているかどうかを調べられます。「講習団体」に見当たらない場合、次に、そのスクールが「管理団体」に所属しているかどうかをスクールに問い合わせれば、一定の要件を満たした「管理団体」に認められたスクールかどうかが確認できます。航空局のHPに掲載された「講習団体」が発行した技能認証、ライセンスを取得すると、ドローンの飛行申請手続きをのさいに、手続きの一部が免除される利点があります。たとえば一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の認定スクールを修了すると、「JUIDA無人航空機操縦技能証明証」や「JUIDA無人航空機安全運航管理者証明証」の発行を受ける資格が得られ、それが申請手続きの簡略化に役立ちます。
一方、航空法の適用を受けない機体の操縦を教えるスクールや、点検、測量などすでに基礎技能を保有している技術者向けの専門的な講習、エンジニアを要請する講習などは、掲載対象になっていないことが多いようです。基礎的な技能をみにつけたあとに、さらなる技能向上を目指すときに検討することがよいかもしれません。
受講料は、受講生にとって大きな検討要素です。相場や平均的な価格との比較をするでしょうし、ご自身の支出可能額との相談も重要ですが、もうひとつ、その金額で得られる価値が何か、いう視点も大切です。そこでもう一度、ドローンルクールに通う理由や目的を確認し、それが得られるかどうかを見ることが大切になります。またこれまで見てきたチェックポイントの中で、ご自身が重視する項目が何かを判断して、それらをもっとも多く満たすスクールがどこであるかを確認することも大切になります。ご自身が得たい価値と照らし合わせることで、受講料の適否を判断することが重要です。
ここまで11のチェックポイントを点検して、もう一度自分の理由や目的を確認します。ここで、自分の目的を果たすために大事なポイント、こだわりのポイントが抜けていれば、それをチェックポイントに加えます。オリジナルの“マイ・チェックポイント”を加えることで自分だけの確認表が出来上がります。
気になるスクールが絞り込まれてきたら、実際に講習会場や説明会に足を運ぶと、それまでに分からなかった重要な情報が得られることがあります。講師やスタッフの熱意や物腰、会場の雰囲気、受講生の表情などが代表的です。インターネットの書き込みや知人の評価も参考になりますが、ご自身の感覚ほど重要なものはありません。スクールによっては説明会の参加が申し込みの条件になっていることも多く、未確認ポイントのチェックにも役立ちます。
最後にもう一度、最初の第一印象を振り返ってみることは、大きな意味があります。
第一印象で魅力的に感じた項目を忘れていないかを確認するとともに、養われた目で再確認することで、当初、魅力と感じていたものの価値に変化がないかどうかを確認できるからです。このときには、内容、立地、会場、講師、受講料を含めて総合的に判断できます。
ここまで確認作業を重ねてくれば、自信をもって自分で選択したスクールに通うことができるようになっているはずです。
ドローンスクールはそれぞれに個性を持っています。自分にあったドローンスクールを選ぶことは、ドローンスクールの個性を見極めて、自分の目的達成に生かすことでもあります。ここからは、いくつかのスクールを取り上げ、その個性を読み解いてみます。以下に掲載するスクール、またはスクール運営母体は、国交省航空局のホームページで「講習団体」として掲載されています。複数の講座、コースを運営している場合もありますが、本文では原則として、そのうちのひとつを取り上げています。記事を書くにあたり、各スクールにはアンケートへの回答や、問い合わせ対応などで協力を頂きました。ここで掲載していないスクールも含めて、豊かな個性があることを理解する参考となれば幸いです。
記載内容は2019年11月現在の状況に基づきます。掲載の順番は日本語表記で五十音順に並べたのち、英語のアルファベット順です。本文中の金額は税別です。
無線通信工事業の田中電気株式会社は「秋葉原ドローンスクール」を運営し、「ドローン操縦士及び安全運航管理者養成コース」を展開しています。一般社団法人日本UAS産業振興協議会の認定スクールで、終了後には「JUIDA無人航空機操縦技能証明証」「JUIDA安全運航管理者証明証」の発行を申請できます。
受講生がこのスクールを選ぶ最大の理由は、座学会場の立地。JR秋葉原駅から徒歩1分の場所にある「田中電気ショールーム」のセミナールームが会場で、通いやすさが評判です。また飛行実技も都心から1時間の埼玉県さいたま市にサッカーコート1面の広さの「田中電気グランド」を確保してあります。講座は座学2日間、実技2日間ですが、実技2日間はあくまでも最短。GPSなど位置情報機能を切った状態での操縦もしっかりと身に着けたうえで修了させることにしています。ただ、修了までは追加料金をとらない面倒見のよさが、実は受講生から信頼される大きな理由です。
運営主体である田中電気は無線通信工事業を手掛けているため、ドローンに重要な無線通信事情に詳しい点も受講生にとっては心強いポイント。未経験者がほとんどで、合格までサポートをする姿勢が家族的だと受け止められていて、修了後のアンケートでは多くの受講生から「アットホームな雰囲気」と評価されています。
・講習:ドローン操縦士及び安全運航管理者養成コース
・日程:最短4日(座学11時間、実技最短12時間)
・人数:定員10名
・講師:6人、男性5人、女性1人、20~60代
・機体:Phantom3、Phantom4。モード1、モード2
・会場:
座学=田中電気ショールーム内セミナースペース
実技=田中電気グランド(埼玉県さいたま市)
・料金:228,000円。団体割引あり。合格まで追加不要
・備考:より実践的な「チャレンジコース」あり
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「アマナドローンスクール」はビジュアルコミュニケーションのエキスパート、アマナグループのアマナビが展開しているスクールです。基礎から専門までさまざまなコースをそろえる中で、「JUIDA操縦技能取得講座」は千葉県木更津市にある研究開発拠点かずさアカデミアパークを会場に、1泊2日の集中合宿スタイルで行われていることで知られています。オークラアカデミアパークホテルに宿泊するなど洗練された環境で、知識や技能の習得に集中できます。これまでに1000人以上の卒業生を輩出し、2019年8月には、JUIDAから「JUIDA認定スクール最多卒業生輩出校」として感謝状が贈られました。
1泊2日で成果を出すカギは、効率的、かつ快適な環境で学べる会場の選定とともに高い技能を持つ専門家集団の講師陣にあります。アマナドローンスクールの講師はアマナグループの空撮チームairvisionのプロフェッショナル。映画「魔女の宅急便」の実写版やNHK大河ドラマ「真田丸」のオープニング映像など映画、CM、MVなどの実績があるほか、2017年にスタートしたairvision surveyでは、インフラ点検、測量、精密農業などの実証実験を経て、産業用ドローン導入の企業向けコンサルティングを数多く展開していて、講師一人一人がドローンの操縦にとどまらない広範囲な知識と経験を持っています。こうした知識と経験をもとに、アマナドローンスクールが独自に、飛行に必要な47の評価ポイントを設定して実技の基礎固めに活用するなど、質の高いカリキュラムにも定評があります。
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・講習:JUIDA操縦技能取得講座
・日程:1泊2日合宿(座学6時間、実技13時間)
・人数:最大10人(実技は講師1名に生徒5人以下)
・講師:男性8名、全員が空撮のプロ、30代~60代
・機体:Mavic2シリーズ、モード1、モード2など
・会場:かずさアーク(千葉県木更津市)
講習場所=かずさアカデミアホール会議室など
宿泊場所=オークラアカデミアパークホテル
・料金:198,000円。企業向け割引制度あり
・備考:上記コースのほかにJUIDA安全運航管理者取得講座、DJI CAMP 検定&特訓コース(DJI CAMPスペシャリスト技能認定講習、管理団体はDJI JAPAN株式会社)、アマナドローングラファーライセンス講座(管理団体は株式会社アマナビ)、ドローン空中写真測量基礎講座、アマナ空撮技術コース(UTCキャンパス内でのみ申込可能)も展開。企業にあったオリジナルカリキュラムの提供も可能。卒業生限定勉強会あり
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「行田ドローンスクール」は、有限会社羽生モータースクールが運営していて、「JUIDA総合取得コース」などのコースを開設しています。このコースを修了すると一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の「技能証明証」「安全運航管理者証明証」を申請できます。
特徴は「卓越した教える力と笑顔」。スタッフは全員、教習所検定員、または指導員の資格を持つ教えるプロで、教える技術を競うコンテスト「令和元年一般社団法人埼玉県指定自動車教習所協会教習技能競技大会」で第3位に入賞した指導員ら高い教育力を持った講師が、オリジナルの動画を活用しわかりやすさを重視しています。座学と屋内実技講習は平成29年12月に竣工した自社所有の最新の施設が会場。トイレに最新ウォシュレットを採用していたり、休憩スペースにハンモックを備えていたりと、学ぶ環境の居心地のよさを追求しています。なお屋内コースは全天候型で、25m×25mの広さを確保。約5キロ(約8分)離れた羽生モータースクールに、屋外の実技会場も確保しています。
羽生モータースクールでは卒業生を対象に満足度を調査していて、平成30年1~12月の調査では90.6%の満足度を獲得。この教習ノウハウをドローンスクールにもつぎ込み、さらに高い満足度を目指しています。
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・講習:JUIDA操縦技能取得コース(他にもコースあり)
・日程:平日3日、土日2日(共に座学6h、技能11h)
・人数:1開催5名以下
・講師:6人(男性5人、女性1人、平均29.4才)
・機体:Phantom4 Pro Plus ver2.0、モード2
・会場:
座学=行田ドローンスクール教室(埼玉県行田市)
技能屋内=行田ドローンスクール屋内コース
技能屋外=羽生モータースクール(埼玉県羽生市)
・料金:200,000円(操縦技能取得コース)
・備考:料金には説明会参加割引、団体割引あり。受講生層は10~70代、初心者~経験者と広範囲。「笑顔・キレイ・楽しさ、想像以上!」がモットー
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茨城県つくば市には日本で初めてのドローン専用飛行場「JUIDA・GOKOつくば試験飛行場」があります。2015年5月のオープンしたのですが、オープン直前の4月22日に、首相官邸の屋上で不審なドローンが見つかり、ドローンの存在が広がるきっかけになりました。試験飛行場もこの事件をきっかけに話題性が高まり、オープン記年式典は多くのメディアが取り上げました。
飛行場は主に実験や練習に使われますが、一般でも使用料(午前、午後とも40,000円、学生や教員など教育機関関係者は20,000円)を払えば利用できます。
ここを管理している五光物流株式会社が運営しているドローンスクールが「つくばドローンスクール」で、JUIDAの認定スクールでもあります。国土交通省航空局がホームページで掲載している「講習団体」として、2017年6月1日の初回掲載時に名を連ねたスクールのひとつでもあります。
甲子園の高校野球、花園のラグビーのように、特定領域にとって特別な意義を持つ場所があることがあります。ドローンの歴史に名を刻んだこの飛行場もそのケースにあたるかもしれません。
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・講習:JUIDA認定スクール座学・実技
・日程:4日(座学2日=12時間、実技2日=12時間)
・人数:座学は最大20人、実技は最大5人
・講師:4人、30~60代の男性、JUIDA認定講師
・機体:Phantom4シリーズ、モード1、モード2
・会場:
座学=五光物流株下館物流センター
実技=JUIDA・GOKOつくば試験飛行場
・料金:340,000円
・備考:国立の研究機関、警察、自衛隊など法人、団体の受講が多い
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一般社団法人ドローン大学校が運営している「JUIDA無人航空機操縦技能証明証・無人航空機安全運航管理者証明証取得セミナー」は、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)認定スクールで、他の認定スクール同様、修了後には標題のライセンスを取得できますが、内容の分厚さが他と一線を画します。
日程はほかのスクールの2~4倍の8日間。学科(座学)39時間、実技39時間で、JUIDA のカリキュラムに加え319ページフルカラーのオリジナルのテキストを使い、オリジナルのメニューに則った学科講義(座学)、実技実習を⾏います。安全運航管理修了検定では、実際の運航を想定した模擬運航シミュレーションを実施。
⻑時間の濃密なカリキュラムは基礎を徹底的にしみこませる内容で、学科では海外も含むルールなどの知識、実技では、DJI GO4のカメラ設定やインテリジェントフライトモードの設定、 DJI GS PROのウェイポイント⾶⾏のミッション作成を教えます。講義期間中に「無人航空機を飛行させる者に関する飛行経歴・知識・能力」の要件をすべて満たし、ドローン情報基盤システム(DIPS)を使った許可承認申請も体験。一貫して受講生に向き合い続ける面倒見のよさが評判を呼び、米インテル社、パーソルプロセス&テクノロジー株式会社、テラドローン株式会社、株式会社スカイマティクスとの提携にもつながり、現在は修了生向けにより高度な講座も開講しています。
ビジネス志向の受講生が多く、空撮、測量、農薬散布、害獣調査、スクール講師などの第一線で活躍している修了生が多くみられます。また、イベントなどが開催されるごとに修了生が顔を出す仲の良さ、コミュニティーの濃さも特徴で、魅力のひとつに数えられます。
料金は受け取る価値を理解したうえで評価すべきとチェックポイントで指摘しましたが、受講料が説明会でのみ示される理由もそこにあります。
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・講習:⼀般社団法⼈ドローン⼤学校・JUIDA無人航空機操縦技能証明証・無人航空機安全運航管理者証明証取得セミナー
・日程:8⽇間、学科39時間、実技39時間
・人数:各期とも定員12人
・講師:11人(20〜50代)
・機体:Phantom 4 Advanced、Tello Boost Combo
・会場:キャンパスは東京、名古屋、瀬戸内、博多に開設
・料金:ドローン大学校主催の学校説明会などで説明
・備考:修了後も学科講義・実技実習に参加可能。クリスマスパーティーなどのイベント、測量・リモートセンシングなどの修了⽣向け講座を定期的に開催
★説明会参加フォーム★
「日本ドローンアカデミー」は、俳優や監督を要請する映画と演劇の学校として知られ、最近では映画『カメラを止めるな!』の製作元として話題になったENBUゼミナールが運営しているドローンスクールで、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の認定スクールです。「ドローン操縦士+安全運航管理者コース」では、修了生は「JUIDA無人航空機技能証明証」と「JUIDA安全運航管理者証明証」を申請できます。
座学は東京本校のあるJR五反田駅から徒歩2分の立地。この利便性が注目されがちですが、ドローンを飛ばす屋内実技、屋外実技にそれぞれ別の環境を選んでいることも注目されています。屋内会場は、都内にあるもともとプールだった場所を改装したフィールド、屋外の実習場所は千葉市郊外でサバイバルゲームにも使われる広いエリア。実践重視のため、実技には18時間をかけ、その中にはInspire1という映像作品をつくるための機体で、ドローンとカメラの操作を分担する練習も組み込まれています。
修了生を対象に、1泊2日の空撮合宿を開催していることでも知られていて、20~70代と幅広い年齢層から支持されています。
★説明会参加フォーム★
・講習:ドローン操縦士+安全運航管理者コース
・日程:12日間(座学12時間、実技18時間)
・人数:最大10人
・講師:3人、現役パイロット、男性、50〜60代
・機体:、Phantom2および4、Inspire1、モード1、2
・会場:
座学=ENBUゼミナール(東京都品川区)
実技屋内=TOKYO POOL LABO Drone Field
実技屋外=SKY GAME SPLASH(千葉県千葉市)
・料金:270,000円
・備考:平日コースと週末コースの間で授業の振替が可能など日程に融通がきく余地あり
★説明会参加フォーム★
石川県金沢市で病害虫防除、農薬や種子の散布など、農業の現場で産業用無人ヘリコプターを使ったサービスを展開している北陸スカイテック株式会社が、ヤマハ発動機が開発した農薬散布ドローン「YMR-08」の操縦技能を教える「ヤマハマルチローターアカデミー北陸」を運営し、産業用ドローンのトレーニングに力を入れています。「YMR-08」の機体販売も含め、全国でも高い実績をあげていることから注目度が高まっています。
北陸スカイテックは、無人ヘリによる水稲基幹防除、麦、大豆などの防除、除草剤散布のほか、栽培システムの設計なども手掛け、農業のテクノロジー導入支援を手広く手掛けています。一般社団法人農林水産航空協会の指定校として、無人ヘリの教習も実施しています。
「ヤマハマルチローターアカデミー」でもサポート精神は生かされていて、座学ではEラーニングを活用。受講生はここで航空法、農薬取締法、食品衛生法などドローンを農業に使うための知識を学びます。実技ではYMR―08の実機を操縦するほか、専用シミュユレーターも用意し練習環境を充実させています。機体の操作や散布のさいの飛行などの農業での基本のほか、突風体験など、現場でのリスク対応も組み込んでいます。
卒業後も、散布シーズン前に練習会を実施しています。現場で立会いや、整備場の見学や整備士との面談も可能と、サポートの充実も評価の背景にありそうです。
★説明会参加フォーム★
・講習:ヤマハマルチローターアカデミー北陸
・日程:新規受講は5日間、別機種取得者は2日間
・人数:1教習3~5人
・講師:5人、全員男性、30~50代
・機体:YMR-08、「ノーマルモード」などを練習
・会場:
座学=北陸スカイテック株式会社本社(金沢市)
実技=河北潟フライト場
・料金:新規受講は280,000円、他機種取得者140,000円
・備考:ヤマハマルチローターアカデミー北陸の管理団体は一般社団法人農林水産航空協会。北陸スカイテックはDJIの産業用機向けのマルチローターアカデミー北陸、エンルートや丸山製作所の産業機向けのクロノスアカデミー北陸も運営
★説明会参加フォーム★
株式会社スカイシーカーは、産業用ドローンを活用した野生鳥獣調査、災害対策などのソリューション開発を手掛けています。実務を担えるだけの高い技術を持つ人材の育成に力を入れる中、初心者向けの講習を求める声もあがるようになり、その声にこたえて開設したのが「Sky Seeker Academy一般技能認定コース」です。
本業は物資運搬、物件投下、夜間飛行、目視外飛行などの技術を使っているため、高度な技術を教えるスクールと思われがちですが、あくまでも初心者向け。実務に特化した「Sky Seeker Academy (SS.A)特殊技能習得コースA」と区別しています。使う機体はPhantom4シリーズが中心です。
SS.A専用テキストをベースに、座学では安全に飛行させるために必要な航空法、飛行原理、申請などを学ぶほか、機体の組み立て方、点検事項、アプリによる飛行設定を習得します。受講生が講習修了後に一人で安全に飛行させることができるよう、受講者の習熟にあわせて丁寧な助言をすることで定評があります。要件を満たした修了生には、国交省ホームページ掲載の管理団体でもあるスカイシーカーが「Sky Seeker Academy一般技能認定証」を発行します。
なお、講師は野生鳥獣調査、点検、空撮などの実務経験を持ち、受講生からは現場のエピソードが役に立ったという声が聞かれます。
★説明会参加フォーム★
・講習:「Sky Seeker Academy一般技能認定コース」
・日程:4日間
・人数:2人以上10名以下
・講師:男性3人、30~40代、女性補助者配置も
・機体:Phantom4シリーズが原則、モード1、モード2
・会場:戸倉しろやまテラス(東京都あきる野市)
・料金:200,000円、別途テキスト代、ライセンス発行料
・備考:DJI代理店のため、DJI製最新機種を特別価格で購入できる。実務飛行に特化した「Sky Seeker Academy特殊技能習得コースA」ではクアッドコプターQS4、物資運搬用オクトコプターQS8、Matrice210RTKなどを飛ばし、ズームカメラZ30、赤外線カメラXT2なども使う
★説明会参加フォーム★
2012年に日本国内初の正規販売代理店としてDJI製ドローンの取り扱いを開始した、株式会社セキドが2017年から運用している技能認証制度「SUSC 無人航空機操縦士」は、東京、横浜、新潟、福岡、宮崎など全国の「SUSCドローンスクール」で受講できます。各地のスクールは順次、国交省航空局のホームページで「講習団体」として掲載されていて、管理団体の「SUSCセキド無人航空機安全運用協議会」も国交省のホームページに掲載されています。
DJIのドローンを黎明期から知るセキドだからこそ構築できる、ドローンを安全に運用するために必要な、必要最低限の知識や技能の習得が可能な技能認証で、ドローンオペレーターとしての普遍的な心構え、法律、気象、電波などの知識、実用的な飛行の技能、ドローンの最新機能などを網羅しています。3級は入門者向け、2級では業務利用など、より実務的な内容となり、3級の内容に自動航行の操作法などが加わります。カリキュラム受講後の技能審査で認められると、「無人航空機操縦士」の認定書や携帯に便利な認定カードが発行されます。飛行許可申請のさいに添付することで手続きの一部が簡略化できます。
インストラクターが付き添うフライト練習などを含んだうえで3級は3日間、2級は4日間のカリキュラムですが、料金設定がリーズナブルであるところにも受講生の評価を高めています。なお1級は講師資格。ドローンスクールの講師を目指す受講生の目標のひとつです。ドローン測量に特化した「ICT測量講習」なども展開していますので、終了後の次の目標に設定する人もいます。
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・講習:SUSC 無人航空機操縦士
・日程:3級3日、2級4日、講師資格の1級4日
・人数:最大6人
・講師:講師はスクールごとにホームページで紹介
・機体:Phantom 4 Pro Plus V2.0、Mavic2 Pro など
・会場:全国のSUSCドローンスクールで受講可能
・料金:3級125,000円、2級155,000円
・備考:技能認証はSUSC 無人航空機操縦士、管理団体はセキド無人航空機安全運用協議会。スクールは東京、横浜、茨城、新潟、徳島、広島、宮崎、熊本、福岡。受講者は飛行技術に関するオリジナル動画コンテンツの視聴が可能。機体などを特別価格で購入可能。業務紹介あり。
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ドローンスクールの個性の一端をご紹介してきましたが、日本にあるドローンスクールは、いずれもそれぞれの個性を磨き続けています。そのほかのスクールもチェックポイントを参考に個性を見抜いて、ご自信の「通う理由や目的」にあった、ナットク!に出会い、ドローン前提社会を担う人材としての第一歩を踏み出されると信じています。
埼玉県八潮市の道路陥没で、対応にあたっていたドローン運航業務のチームが2月5日、下水管内でドローンを飛行させた。このうち株式会社Liberaware(リベラウェア、千葉市)が開発した超狭小空間点検ドローンIBIS2(アイビスツー)が「キャビンらしきもの」を発見した。埼玉県が発見した事実を公表した。埼玉県によるとこの飛行で、下水管内には事前に推測されていた堆積物があり、管内をふさいでいることも分かったという。現場では一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)が統括し、屋内空間の点検に使われるドローンが運用された。IBIS2のほかブルーイノベーション株式会社(東京)が運用するスイス、Fliabirity社の屋内点検用球体ドローンELIOS3も運用されている。埼玉県は2月6日以降も、ドローンで状況の確認を進める。
埼玉県によると、IBIS2が埼玉・八潮の陥没対策として飛んだのは2月5日午前10時25分から45分の20分間。陥没現場より下流方向に600mほどのところにあるマンホールから機体を投入した。もともとは、下水管の流れをせき止めているものがあると推測されていたため、この下水管内の捜索を邪魔している堆積物の有無や状況を確認するための飛行だった。IBIS2はマンホールから陥没現場方向に400~500mのところに、金属製の白っぽい構造物が、下水管の水につかり一部が水面に出ているのを見つけた。
埼玉県はIBIS2が飛行後に撮影した映像を確認し、同日午前11時34分に「キャビンらしきもの」と判断した。「らしきもの」と含みを残しているのは、「原型をとどめておらず正確な判断ができないこと、該当するクルマであると断定できないこと」によるという。
またIBIS2はこの「キャビンらしきもの」からさらに陥没地点近くまで進んだ場所で、下水管をふさぐ堆積物も確認した。ただし堆積物そのもがなにかはわかっていない。また人の姿もこの時点では確認できていない。
埼玉県の大野元裕知事は2月5日夕方の会議や記者会見で「これまでも何度かドローンを挑戦してうまくいかなかった。今回、下水管の水位が下がり下流側から飛行ドローンを投入することができた。これは支障となっているものを確認するためだった」「われわれとして力を尽くし、また多くのみなさまの協力を頂きながら、これまでの事故から一週間で手がかりがほぼなかった。今回ようやくの一歩前進。奇跡を信じる」「今回超狭小空間点検ドローンによる管渠(かんきょ)内の確認ができ、キャビンらしきものを発見した。引き続きドローンを使用してまきこまれた方の消息などの確認をお願いしたい」などと述べた。
複数の情報を総合すると、現地には能登半島地震の被災現場でも状況確認、物資搬送などで活躍したJUIDAのドローンチームが八潮の現場にかけつけている。JUIDAの統括のもと、IBIS2のLiberawareのほか、内部に損傷を及ぼさないよう機体を球体ガードで覆った屋内点検用ドローン「ELIOS3(エリオススリー)」も満ち込まれ、ブルーイノベーションが飛行させているとみられる。
現地では、「速い水流、土砂、人が活動できる濃度を超えた硫化水素」が作業を阻んでいる。堆積物により下水管内の水流がせき止められていることは、下水管内で鉄砲水が起きるリスクと背中あわせで、人が立ち入れない危険の要因となる。今回、堆積物や「キャビンらしき」ものの場所の特定ができたことで、今後は肝心の人の確認や下水道機能の確保、周辺住民の生活確保などへの手順策定などの対応を加速させることになる。
東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本、東京)は2月4日、米ASKA社が開発中のAAM「ASKA A5」の導入を検討していると明らかにした。JR高輪ゲートシティ駅一体型の大型開発「TAKANAWA GATEWAY CITY」で、将来的にここを発着する「プレミアム国内観光」を担う機体となることを想定している。3月27日に迎えるまちびらきでは、関連催事の一環として、実機の三分の一サイズのモックアップを展示する。あわせて、「サービス提供の姿を披露する」としている。
ASKA A5は米ASKA社が開発中のAAM(いわゆる「空飛ぶクルマ」)で、走行と飛行の両方ができることが特徴だ。パイロット1人を含め4人まで乗ることができる。飛行は電動だが、バッテリーのほかに電力を供給するためのガソリンシステムも持つハイブリッド機だ。走行時はSUV車ほどの大きさで技術的には公道が走れる。飛行時には格納している翼を展開して離陸する。仕様上の航続飛行は250マイル(約400㎞)で、計算上は高輪ゲートウェイから仙台市、佐渡、能登半島、奈良などが収まる計算だ。ASKAのHPでは動いている様子を動画で確認できる。
JR東日本はJR高輪ゲートウェイ駅直結の「TAKANAWA GATEWAY CITY」を開発中で、3月27日正午に先行施設の開業などとともにまちびらきをする。JR東日本は「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置付けていて、まちびらきから数か月間にわたり、サービスやイベントを展開する計画だ。ASKA A5のモックは、イベントの一環としてTAKANAWA GATE CITYの一角にモックを展示し、「サービス提供の姿」を披露する。
TAKANAWA GATE CITYは、AAMのほかのモビリティ関連技術も導入する方針だ。自動走行モビリティ5台が運行し無料で街の回遊に乗車できる。一部は水素由来の電気で動き、水素由来の充電場面を見ることもできる。警備ロボットや清掃ロボット、アプリで注文した商品をオフィスなどに配達するデリバリーロボットも走る構想だ。
ASKAのHP:https://www.askafly.com/
株式会社エアロネクスト(東京)、セイノーラストワンマイル株式会社(東京)など4社は、ドローン配送と既存の陸上配送などを融合させた新スマート物流の長野県全域への拡大と地域課題解決、地域経済活性化に向けて業務提携を締結した。
提携したのは、エアロネクスト、セイノーラストワンマイルのほか、交通、観光事業が柱のアルピコホールディングス株式会社(松本市<長野県>)、エアロネクストの物流子会社、株式会社NEXT DELIVERY(小菅村<山梨県>)の4社。平常時の物流ネットワーク強化、買い物弱者対策、災害時の被災地への迅速な物資輸送をともに可能とするフェーズフリーな地域物流インフラの構築を目指す。
プレスリリースで提携内容を発表している。
内容は以下の通り。
アルピコホールディングス株式会社(本社:長野県松本市、代表取締役社長:佐藤裕一、以下アルピコホールディングス)とセイノーラストワンマイル株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:河合秀治、以下セイノーラストワンマイル)、株式会社エアロネクスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:田路圭輔、以下エアロネクスト)および株式会社NEXT DELIVERY(本社:山梨県小菅村、代表取締役:田路圭輔、以下NEXT DELIVERY)は、2025 年1月31日に、新スマート物流の長野県全域への拡大と、新スマート物流を通した地域課題の解決や地域経済の活性化に向けた業務提携を締結しました。
アルピコグループは、長野県を中心に交通、観光、流通等広く事業を展開しており、2023年9月に新規事業としてドローン事業を立ち上げ、既存事業とのシナジー創出により、地域課題の解決や豊かな地域社会の実現に貢献しています。
エアロネクストとセイノーラストワンマイルの親会社のセイノーホールディングス株式会社(以下セイノーHD)は、トラックや軽バン等の陸上配送にドローン輸送を組み合わせ、独自の輸配送管理システムをベースに、物流を効率化する新スマート物流SkyHub®を、山梨県小菅村、北海道上士幌町など、全国9ヶ所で展開しています。
エアロネクストとNEXT DELIVERY は、2024年1月に起きた能登半島地震において、孤立集落・避難所へのドローンによる医薬品の物資輸送を国内で初めて実施した経験を踏まえ、平時、有事を問わず、ドローンを活用したフェーズフリー型統合ソリューションの構築が必須であり、そのためには新スマート物流 SkyHub®が基盤になると考え、国や自治体と前向きな会話を進めています。
2023年9月には、アルピコグループとNEXT DELIVERYは、茅野市蓼科地区の別荘地エリアにおいて、新しい食品・日用品配送サービスの構築を目指し、ネットスーパーと連携したドローン配送の実証実験を実施しました。
今回、4者が相互の連携・協力により、長野県における 2024年問題など平常時の地域の物流ネットワークの強化や買い物弱者対策、並びに災害時の被災地への迅速な物資輸送を可能とするフェーズフリーな地域物流インフラの構築を促進し、県民生活や地域経済基盤の強靱化を図ってまいります。
1.締結日 2025年1月31日
(1) 長野県全域における新スマート物流の導入、推進
(2) 長野県全域における新スマート物流(お買物支援、共同配送、ドローン配送を含む)の拠点および体制整備
(3) SkyHub® Emergency Packageの構築と運用
(1)4 者共通の役割
・長野県庁、長野県内の基礎自治体との関係構築全般
(2)アルピコホールディングスの役割
・長野県全域における買物支援、夕食難民対策等、SkyHub®TMS を活用した新スマート物流の実装
・グループのアセットを活用した共同配送の拠点づくり、インフラ、防災目的の支援物資等の提供
・グループのアセットを活用した新スマート物流における新サービス開発
(3)セイノーラストワンマイルの役割
・長野県全域における物流事業者の取りまとめ、荷物の集約
・長野県全域における共同配送の体制づくり
・SkyHub® Emergency Package 構築
(4)エアロネクストおよび NEXT DELIVERY の役割
・ドローン運航体制(物流専用ドローンの提供を含む)の構築
・全国展開している新スマート物流の運営ノウハウの提供
・アルピコホールディングスに対する SkyHub® Provider Licenseの提供
<アルピコホールディングス 代表取締役社長 佐藤 裕一のコメント>
アルピコグループは、長年にわたり地域社会に根ざしたサービスを提供してまいりました。また昨年からアルピコドローンアカデミーを開校し、ドローン事業にも参入いたしました。一方、セイノーラストワンマイル・エアロネクスト様は、ドローンを活用した先進的な技術やノウハウを持つ企業として、業界をリードしています。この提携により、私たちは新たな価値を創造し、地域社会とお客様にさらなる貢献ができると考えております。
<セイノーラストワンマイル代表取締役社長 河合 秀治のコメント>
今後、ラストワンマイルに求められる機能やご期待はさらに大きく、幅広くなることが予想されます。顧客ならびに様々なパートナーとの連携を強化し、チーム一丸となって社会課題を解決しつつ、未来のインフラ構築として、ラストワンマイル領域にて新たなチャレンジを続けていきます。
<エアロネクスト代表取締役 CEO/NEXT DELIVERY 代表取締役 田路 圭輔のコメント>
新スマート物流の長野県全域展開のパートナーとして、アルピコグループ様とタッグが組めることを本当に嬉しく、心強く思います。長野県の地域資源とアルピコグループ様の様々なアセットやネットワークと我々のこれまでの経験、システム、サービスを統合して、長野県全域の地域生活インフラを持続可能にしていくための活動にしっかり取り組んでいきたいと思います。
1 新スマート物流
物流業界が共通に抱える人手不足、環境・エネルギー問題、DX 化対応、等の課題を、デジタルやテクノロジーを活用しながら解を探究し、人々の生活に欠かせない生活基盤である物流を将来にわたって持続可能にするための取り組みで、特に地域物流の効率化と地域社会の課題解決を推進する。地域の状況やニーズに応じて、ラストワンマイルの共同配送、車による陸送・ドローンによる空送のベストミックス、災害対応も含むフェーズフリー型物流、貨客混載、自動化技術等を官民、業界内外の壁を越えたオープンパブリックプラットフォーム( O.P.P.)による共創で検討し、実現を目指すものである。
2 新スマート物流 SkyHub®
エアロネクストとセイノーHD が共同で開発し展開する、既存の陸上輸送とドローン物流を繋ぎこみ、地上と空のインフラが接続されることで、いつでもどこでもモノが届く新スマート物流のしくみ。ドローン配送が組み込まれた、オープンかつ標準化したプラットフォームで、ドローンデポ®を拠点に、車とドローンを配送手段として、SkyHub®TMS をベースに、異なる物流会社の荷物を一括して配送する共同配送、SkyHub®Delivery(買物代行)、SkyHub®Eats(フードデリバリー)、SkyHub®Medical(医薬品配送)など、地域の課題やニーズに合わせたサービスを展開、提供する。SkyHub®の導入は、無人化、無在庫化を促進し、ラストワンマイルの配送効率の改善という物流面でのメリットだけでなく、新たな物流インフラの導入であり、物流 2024 年問題に直面する物流業界において、物流改革という側面から人口減少、少子高齢化による労働者不足、特定過疎地の交通問題、医療問題、災害対、物流弱者対策等、地域における社会課題の解決に貢献するとともに、住民の利便性や生活クオリティの向上による住民やコミュニティの満足度を引き上げることが可能になり、地域活性化を推進するうえでも有意義なものといえる。
3 SkyHub® Emergency Package
平時はもとより、災害時にも物流ドローンなどを活用して緊急物資配送をスムーズに実現することができるフェーズフリー型の SkyHub®のこと。
4 SkyHub® TMS
地域物流を効率化する新スマート物流のベースとなる輸配送管理システム。
5 SkyHub® Provider License
新スマート物流 SkyHub®のノウハウやツール、オペレーションの一部を第三者にライセンス提供する仕組み。
【アルピコグループとは】
アルピコグループは、長野県を中心に事業を展開している企業グループで、主に流通(スーパーマーケット)、交通(バス・鉄道・タクシー)、観光(ホテル・旅館・旅行)等を手掛けているコングロマリットグループです。2024 年 1 月に新規事業としてアルピコドローンアカデミーを開校し、既存事業とのシナジー創出により、地域課題の解決や豊かな地域社会の実現に貢献することに努めています。
*会社概要は https://holdings.alpico.co.jp/company/をご覧下さい。
【株式会社エアロネクストとは】
IP 経営を実践する次世代ドローンの研究開発型テクノロジースタートアップ、エアロネクストは、「新しい空域の経済化」をビジョンに、空が社会インフラとなり、経済化されて、ドローンで社会課題を解決する世界を生み出すために、産業用ドローンの技術開発と特許化、ライセンスビジネスを行っています。コアテクノロジーは、重心、空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させる、独自の構造設計技術 4D GRAVITY®。この 4DGRAVITY®を産業用ドローンに標準搭載するため強固な特許ポートフォリオを構築し、4D GRAVITY®ライセンスに基づくパートナーシップ型のプラットフォームビジネスをグローバルに展開しています。また、ドローンを活用した新スマート物流 SkyHub®の実現のために戦略子会社 NEXT DELIVERY を設立し、ドローン配送サービスの社会実装、事業化にも主体的に取り組んでいます。
*会社概要は https://aeronext.co.jp/about/company/をご覧下さい。
【株式会社 NEXT DELIVERY とは】
エアロネクストグループのミッション「人生 100 年時代の新しい社会インフラで、豊かさが隅々まで行き渡る世界へ」に基づき、2021 年に山梨県小菅村に設立されたドローン配送を主事業とするエアロネクストの戦略子会社。エアロネクストとセイノーHD が共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこんだ新しい社会インフラとなる新スマート物流の仕組み SkyHub®の企画運営、全国展開を推進しており、共同配送とドローン配送に関わるハード及びソフトウェアの開発、販売、運用及び保守事業等の周辺事業も展開しています。山梨県小菅村を皮切りに、北海道上士幌町、福井県敦賀市等、全国各地で地域物流の効率化と地域社会の課題解決に取り組んでいます。
*会社概要は https://aeronext.co.jp/about/company/をご覧下さい。
【セイノーラストワンマイル株式会社とは】
セイノーラストワンマイル株式会社は 2024 年 4 月にセイノーホールディングスの子会社として誕生しました。「ラストワンマイル」と言われる”お客様にとって物流サービスの最後の接点”となる領域は今後もさらに拡大すると予測されており、「お客様のご要望に柔軟にお応えできるように」と新たに設立する運びとなりました。現代の日本における物流課題は多岐にわたり、具体的には買い物弱者問題、過疎地域問題、荷物再配達の問題、宅配クライシス問題などが挙げられます。セイノーラストワンマイル株式会社は、それらの
社会課題に対してビジネスの手法を使ってアプローチしていく「社会課題解決型ラストワンマイル」を担っています。
*会社概要は https://slo.co.jp/company/をご覧下さい。
株式会社エアロネクスト(東京)、株式会社NEXT DELIVERY(小菅村<山梨県>)は長野県南西部の木曽エリア3町村でドローン配送を実演した。エアロネクストなどは3町村を含む木曽郡でドローン配送ルートの策定や離着陸座標設定などのドローンインフラ整備を進めていて、今回もその一環として大規模災害への備えに向けて行われた。
フライトは1月28日、木曽郡内の上松町、大桑村、南木曽町(木曽郡はこのほか木祖村、王滝村、木曽町の6町村で構成)で行われ、長野県木曽地域振興局、木曽広域連合も参加した。大規模災害対応を念頭に、災害時に孤立集落となる可能性のある地域に災害支援物資を配送した。
実施後にプレスリリースが公表され、その様子を報告している。発表は以下の通り。
上松町(町長:大屋 誠)、大桑村(村長:坂家 重吉)、南木曽町(町長:向井 裕明)、長野県木曽地域振興局(局長:渡邉 卓志)、木曽広域連合(連合長:原 久仁男)、株式会社エアロネクスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:田路 圭輔、以下エアロネクスト)、株式会社NEXT DELIVERY(本社:山梨県小菅村、代表取締役:田路 圭輔、以下NEXT DELIVERY)、は、2025年1月28日(火)に、上松町、大桑村、南木曽町において 木曽郡における災害時対応を想定したドローン配送 お披露目フライトを実施し、報道関係者に公開しました。
木曽郡では、郡内でのドローン活用、災害時の迅速な支援につながる取組として、木曽町、上松町、南木曽町、木祖村、王滝村、大桑村、長野県、木曽広域連合、エアロネクスト、NEXT DELIVERYが共同し、郡内6町村を対象に、ドローンインフラ整備(ドローン配送ルート及び離着陸座標設定)を進めています。
今回のお披露目フライトは、その一環として大規模災害への備えに向けて行われたもので、具体的には、上松町、大桑村、南木曽町の災害時に孤立集落となり得る地域に災害支援物資を配送いたしました。
4人その3:写真向かって左より木曽広域連合 楯憲吾、長野県木曽地域振興局 局長 渡邉卓志、南木曽町副町長 向井 庄司、NEXT DELIVERY 取締役 運航統括責任者 青木孝人(南木曽町)
飛行:物流専用ドローンAirTruckによる災害支援物資を搭載した飛行を見守る住民(南木曽町 大野正兼集会所)
大桑村:災害支援物資を搭載して着陸する物流専用ドローン”AirTruck”(大桑村 野尻向分館)
大桑受け取り:物流専用ドローンAirTruckにより置き配された災害支援物資を受け取る住民(大桑村 野尻向分館)
1.背景と目的
木曽郡は総人口 23,781 人(2025 年 1 月 1 日現在)。長野県の南西部に位置し、美しい木曽川を中心に豊かな森林や山々に囲まれた自然環境が広がっています。木曽川の支流や山間部からの湧水は、地域の農業や生活用水として利用されるだけでなく、周辺の生態系を支えています。一方で、自然災害の
リスクが高く、大雨や土砂災害、地震による道路寸断など、有事の際には集落が孤立する可能性が指摘されています。特に中山間地域では、地理的条件からアクセスが制限される場合が多く、緊急時の物資輸送や医療支援が大きな課題となっています。また、木曽郡内では、地域住民の高齢化が進む中、災害発生時の迅速な支援体制の構築や、孤立集落の発生を防ぐための新たな取り組みが求められています。こうした状況に対応するため、ドローン技術の活用が注目されており、地域住民の利便性向上や有事の際の迅速な対応を目指し、DX 技術を活用したドローンの導入が模索されています。
このような背景を踏まえ木曽郡では、災害発生時に孤立地域へ迅速に物資を届ける仕組みとしてドローンを活用した防災インフラの構築を実施しました。
2.実施内容
災害時に孤立集落となり得る地点に向け、災害時を想定した物資輸送の実証実験を実施しました。事業概要やドローン機体の説明後、以下3つのドローン配送のデモフライトを実施しました。
1上松町 よろまいか駐車場⇒台生活改善センター/
2大桑村 大桑村役場駐車場⇒野尻向分館 /
3南木曽町 渡島総合グラウンド⇒大野正兼集会所 ※計 3 ルート
【1ルート】上松町で孤立が想定される台生活改善センターに向けて災害物資輸送を想定したドローン配送を実施します。飛行距離約 4.6 kmを約 12 分かけて配送。
【2ルート】 大桑村で孤立が想定される野尻向分館に向けて、災害物資輸送を想定したドローン配送を実施します。 飛行距離約 4.1 kmを約 10 分かけて 配送。
【3ルート】 南木曽町で孤立が想定される大野正兼集会所に向けて、災害物資輸送を想定したドローン配送を実施します。飛行距離約 6.1 kmを約 15 分かけて配送。
機体はエアロネクストが開発した物流専用ドローンAirTruckを使用しました。上松町では、よろまいか駐車場から台生活改善センターまでの片道約4.6 km・約 12 分を、災害支援物資を搭載してドローン配送しました。ドローン配送で災害支援物資を受け取った田中秀子さんは、「素晴らしい。置いて行ってもらえれば、非常に楽。もしもの時にはとても助かる」とコメントしています。今後も災害時対応用のドローン配送ルートの構築及び座標設定を拡大していき、ドローン配送用のインフラ整備・構築をさらに進め、災害時の迅速な対応ができる地域づくりを進めてまいります。
※本実証実験は「令和6年度 木曽郡におけるドローンを活用した災害対策インフラ整備業務委託」として採択されています。
※本事業は「令和 6 年度長野県地域発 元気づくり支援金」を活用した事業です。
1 物流専用ドローン AirTruck
次世代ドローンのテクノロジースタートアップ、株式会社エアロネクストが ACSL と共同開発した日本発の量産型物流専用ドローン。エアロネクスト独自の機体構造設計技術 4D GRAVITY® により安定飛行を実現。荷物を機体の理想重心付近に最適配置し、荷物水平と上入れ下置きの機構で、物流に最適なユーザビリティ、一方向前進特化・長距離飛行に必要な空力特性を備えた物流用途に特化し開発した「より速く より遠く より安定した」物流専用機です。日本では各地の実証地域や実証実験で飛行しトップクラスの飛行実績をもち、海外ではモンゴルで標高 1300m、外気温-15°Cという環境下の飛行実績をもつ(2023 年 11 月)。最大飛行距離 20km、ペイロード(最大可搬重量)5kg.
2 機体構造設計技術 4D GRAVITY®
飛行中の姿勢、状態、動作によらないモーターの回転数の均一化や機体の形状・構造に基づく揚力・抗力・機体重心のコントロールなどにより空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させるエアロネクストが開発した機体構造設計技術。エアロネクストは、この技術を特許化し 4D GRAVITY®特許ポートフォリオとして管理している。4DGRAVITY®による基本性能の向上により産業用ドローンの新たな市場、用途での利活用の可能性も広がる。
【上松町とは】
上松町は長野県の南西部、木曽郡のほぼ中央部に立地し、東西 24.5km、南北 13km、総面積 168.42km2 の東西に長い地形です。そして、東には木曽駒ヶ岳(2,956m)を主峰とする中央アルプス山系が連なり、西には卒塔婆山(1,541m)、台ヶ峰(1,503m)などの山々が連なっています。町の中央部を北から南へ木曽川が貫流し、それに沿って国道 19 号、木曽川右岸道路、JR 中央本線が並行して走っています。木曽川左岸には木曽駒ヶ岳に源を持つ滑川、十王沢ほか中小河川の急流が木曽川に注ぎ、右岸にも国有林から小川が流入しており、いずれも急峻な地形を呈しています。これらの河川は幽玄な渓谷
を形づくり、木曽五木の森林地帯を流れ、奇勝絶景をなしています。
また、総面積の 95%が森林であり、そのうち 69%と大半を国有林が占めています。耕地や宅地は、合わせてもわずか3%しかありません。この耕地や宅地は主に、河川沿いの台地、標高 550mから 1,100mの地域に集積しています。国内森林浴発祥の地として名をはせる赤沢自然休養林では、施設・エリアが「森林セラピー基地」として認定を受け、赤沢の森林浴が医学的にもリラックスできることが実証されました。
*詳細は https://www.town.agematsu.nagano.jp/をご覧下さい。
【大桑村とは】
長野県の南西部に位置する大桑村は、東西 30km、南北 10km、総面積 234.47 平方 km の山村です。東は南駒ヶ岳をはじめとする中央アルプスの山々、南は南木曽町、北は上松町、西は岐阜県中津川市及び王滝村へ隣接。地形は急峻で、村の総面積の 96%を山林が占めています。中央部を北東から南西に流れる木曽川に沿って国道 19 号、JR 中央線が走っています。集落及び耕地は、木曽川とその支流の伊奈川などの流域(標高 500~800m)に点在しています。
*詳細は https://www.vill.okuwa.lg.jp/をご覧下さい。
【南木曽町とは】
南木曽町は、長野県の南西部・木曽谷の南端に位置し、岐阜県との県境にある町です。総面積は 215.93k m2で東西20km、南北 15km、周囲 70km の山間地であり、木曽川とその支流の与川・柿其川・蘭川・坪川等により形成された狭い段丘上に、与川・北部・三留野・妻籠・蘭・広瀬・田立の7集
落と農用地が細長く点在し、各集落の標高は約 300m から約 950m におよんでいます。また、町の面積の9割は森林で占められており、そのうち約 70%が国有林です。町の中心部を流れる木曽川沿いには南北に JR 中央線と国道 19 号が走り、東西には国道 256 号が伊那谷に通じています。隣県の中津川市中心部まで約 20km、県内近隣市町村の木曽町まで約 35km、飯田市まで約35km の距離にあり、古来より伊那谷、木曽谷を結ぶ交通の要衝でした。急峻な斜面が多く平坦面が少ない地形を作っています。また気候的には温暖ながら雨量が多く、年間降水量は多い年で 2,500mm から 3,000mm に達します。このような地形と気候により、過去より幾多の土石流災
害を引き起こす一方で豊かな森林資源を育み、町は古くから木材生産・木工業を基幹産業としてきました。国選定重要伝統的建造物群保存地区の妻籠宿や、国の近代化遺産に指定された桃介橋をはじめとする恵まれた文化遺産等をはじめとする観光産業が町の主要産業に位置付けられています。
*詳細は https://www.town.nagiso.nagano.jp/をご覧下さい。
【木曽広域連合とは】
長野県木曽地域の特別公共団体です。介護保険・消防・環境・地域振興・森林経営管理・文化教育・ケーブ
ルテレビなど、規約により 31 の広域行政を担っています。
*詳細は https://www.kisoji.com/をご覧ください。
【長野県木曽地域振興局とは】
木曽地域振興局は、長野県が設置する現地機関です。木曽町・上松町・南木曽町・木祖村・王滝村・大桑村の 6 町村で構成される木曽地域で生じている課題やニーズを的確に把握し、関係機関と連携してスピード感を持って主体的・積極的に課題解決に当たる組織です。
*詳細は https://www.pref.nagano.lg.jp/kisochi/somu-kankyo/をご覧ください。
【株式会社エアロネクストとは】
IP 経営を実践する次世代ドローンの研究開発型テクノロジースタートアップ、エアロネクストは、「新しい空域の経済化」をビジョンに、空が社会インフラとなり、経済化されて、ドローンで社会課題を解決する世界を生み出すために、産業用ドローンの技術開発と特許化、ライセンスビジネスを行っています。コアテクノロジーは、重心、空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させる、独自の構造設計技術 4D GRAVITY®。この 4D GRAVITY®を産業用ドローンに標準搭載するため強固な特許ポートフォリオを構築し、4D GRAVITY®ライセンスに基づくパートナーシップ型のプラットフォームビジネスをグローバルに展開しています。また、ドローンを活用した新スマート物流 SkyHub®の実現のために戦略子会社 NEXT DELIVERY を設立し、ドローン配送サービスの社会実装、事業化にも主体的に取り組んでいます。
*会社概要は https://aeronext.co.jp/about/company/をご覧下さい。
【株式会社 NEXT DELIVERY とは】
エアロネクストグループのミッション「人生 100 年時代の新しい社会インフラで、豊かさが隅々まで行き渡る世界へ」に基づき、2021 年に山梨県小菅村に設立されたドローン配送を主事業とするエアロネクストの戦略子会社。エアロネクストとセイノーHD が共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこんだ新しい社会インフラとなる新スマート物流の仕組み SkyHub®の企画運営、全国展開を推進しており、共同配送とドローン配送に関わるハード及びソフトウェアの開発、販売、運用及び保守事業等の周辺事業も展開しています。山梨県小菅村を皮切りに、北海道上士幌町、福井県敦賀市等、全国各地で地域物流の効率化と地域社会の課題解決に取り組んでいます。
*会社概要は https://aeronext.co.jp/about/company/をご覧下さい。
*エアロネクストおよびエアロネクストのロゴ、NEXT DELIVERY、並びに「4D GRAVITY(R)」「SkyHub(R)」は、株式会社エアロネクストの商標です。
*その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。
株式会社石川エナジーリサーチ(太田市<群馬県>)は農薬散布機「アグリフライヤー」シリーズの新モデル「Newアフリフライヤー(仮称)」を開発した。今春、発売する。機体サイズはアーム展開時のタテ・ヨコが962㎜、折りたたむと655㎜で、折りたたみ時のサイズは同社の「アグリフライヤーtypeR」の690㎜より35㎜コンパクトになる。飛行は手動、自動、アシスト、AB地点飛行に対応する。開発コンセプトは「高性能かつ低価格」で、同社の製品紹介ページから問い合わせができる。関係者向けの実演も計画している。
Newアフリフライヤー(仮称)は4本のアームを備えた農薬散布機だ。4つのノズルを搭載し、液剤は1分間に最大3200 cc(600cc~)が散布できる。
バッテリーは16000 mAh。送信機にはSIYI Technology社(中国)製のSIYI MK15が対応する。開発コンセプトは「高性能かつ低価格」で、関心ある農業事業者からの問い合わせを受け付けている。製品保証が付いていて導入初年度は賠償責任保険を無償付帯とする。
機体サイズはアーム展開時がタテ・ヨコは962mm(高さは530mm)で、折りたたむと655㎜になる。コンパクト性で定評がある株式会社NTT e-Drone Technology (朝霞市<埼玉県>)の「AC101」(展開時タテ・ヨコ935mm×935mm、折り畳み時611mm×560mm)に近づく。
一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は、2025年1月30日、仙台市と「災害時におけるドローンによる支援活動に関する協定書」を締結したと発表した。仙台市での発災時などにドローンでの支援活動を行う。
協定では、仙台市内で災害が発生したさいなどに、JUIDAが支援活動を行うことを盛り込んだ。この中には①ドローンによる調査、情報収集、物資運搬②操縦者派遣、機体提供、手続きや他機関との調整などの事務作業③映像等のデータの提供④そのほか必要な活動などが含まれる。
JUIDAは能登半島地震で災害支援に取り組みで自治体との協定が迅速な対応に有効と判断し、現在、都道府県や広域自治体、政令指定都市などとの連携を進めている。自治体からJUIDAに対する相談や問い合わせも増えている。