セキド の記事一覧:5件
  • 2024.1.18

    セキド、DJIの物流機FlyCart30を実演 25㎏を吊り下げ安定運搬

    account_circle村山 繁
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    無人モビリティ事業を手掛ける株式会社セキド(東京)は1月17日、春日部市(埼玉県)で、DJIが1月10日に日本を含めた世界市場での発売を発表したばかりの FlyCart30 の説明会「DJI FlyCart 30の魅力全部ご紹介セミナー in 春日部」を開催し、参加者の前で25㎏の荷物をウインチシステムで吊り下げて運ぶデモンストレーションを実施した。発表から間もない説明会だったため、この日はテストファームの状況での実演となった。説明を担当したセキドの糸野隆雄氏は「(説明会6日前の)木曜日(11日)にデモ機にはじめて触れ、検証すればするほどめちゃめちゃいいと実感した。しっかり実装されれば一斗缶をかついで山をのぼる作業は不要になるのではないか。クレーンの入れない場所、災害現場で使える」と期待を込めた

    機体はDJIのAgrasT50がベース 会場は春日部市の「みどりのPARK」

    セミナーはセキド春日部事業所が入る「春日部みどりのPARK」の施設の前庭で開催された。セキドの糸野氏が機体を前に概要を説明した。ベースが2024夏にも発売が予定されている農業機DJI AgrasT50であることや、荷物の配送方法は70Lケースを取り付けて運ぶ方法と、ウインチシステムでつり御下げて運ぶ方法の2モードから選べることなどが紹介された。ウインチの荷物の切り離しは、ウインチにつりさげている荷物が地面におろされると、とめてある金具がはずれリ沒がリリースされる仕掛けになっていることが説明された。

    説明をしたあと、機体を離陸地まで2人で運び、20㎏の荷物と5㎏のかご、あわせて25㎏の荷物をくくりつけた。このさい、ロープがたるまないような工夫をほどこすことが大切で、この日は、軽めのおもりでロープがたるまないようにした。

    起動させると、重低音でプロペラがまわると機体はスっと安定して離陸。ロープにくくりつけられた荷物は、ロープがのびきる高さまで機体が浮上するとともに、負荷を感じる挙動をっみせることなくつりさがった。機体はそのまま、会場の施設屋上におろした。また、機体がホバリングしたままおろした荷物を再度ウインチにとりつけ、離陸地点に帰還した。

    ウインチシステムで荷物が吊り下げているさい、荷物の揺れによって機体がひっぱられても安定して飛行し続けることや、荷物の揺れに応じて機体が反応し、揺れを抑えるように飛行することも実演した。また、画面の様子も説明した。

    セキドは今回、中国本社と直接の折衝のうえ、説明会の開催を実現させた。販売情報が固まっていない。講習料金、パーツの供給の有無などは今後、決定して公表する見込みだ。

    説明会には多くの愛好家、事業者が参加し、デモンストレーションのあとも問い合わせが続いた。

     DJI FlyCart 30はDJIが1月10日に、グローバル市場での販売を発表した。機体は8枚のプロペラを4軸に配置したマルチローター構成だ。デュアルバッテリーの場合、最大積載量30 kg、最大航続距離16 kmを可能にする。パラシュートも搭載している。DJI O3映像伝送システムで、ドローンと送信機の接続を最大20 km まで確保する。新開発のソフトウェアDJI DeliveryHubで体系的にタスク管理をする。

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    村山 繁
    DroneTribune代表兼編集長。2016年8月に産経新聞社が運営するDroneTimesの副編集長を務め、取材、執筆、編集のほか、イベントの企画、講演、司会、オーガナイザーなどを手掛ける。産経新聞がDroneTimesを休止した2019年4月末の翌日である2019年5月1日(「令和」の初日)にドローン専門の新たな情報配信サイトDroneTribuneを創刊し代表兼編集長に就任した。現在、媒体運営、取材、執筆、編集を手掛けながら、企画提案、活字コミュニケーションコンサルティングなども請け負う。慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム研究所員、あおもりドローン利活用推進会議顧問など兼務。元産経新聞社副編集長。青森県弘前市生まれ、埼玉県育ち。
  • 2023.5.25

    CSPI-EXPO開幕 DJI、エアロセンス、アミューズワンセルフ…ドローン関連大量出展

    account_circle村山 繁
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     建設機械、測量機器の大規模展示会「第5回建設・測量生産性向上展 (CSPI-EXPO 2023、建設・測量生産性向上展実行委員会主催)が5月24日、千葉市の大型展示会場幕張メッセで開幕し、会場にはDJI JAPAN、アミューズワンセルフ、スペースワン、ジュンテクノサービス、セキド、エアロセンス、みるくる、ルーチェサーチなどのドローン、水中ドローンや関連技術が大量出展されている。DJIはドローンを格納するDJI Dockや、今月18日に発表されたばかりの産業機Matrice 350 RTKを初公開。ほかにも多くがこの日にあわせたコンテンツを披露している。開会前に行われたオープングセレモニーでは、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の鈴木真二理事長がテープカットに加わり、ドローンが建設測量分野で欠かせない技術であることを物語る中、ドローン関係事業者の熱の入った展示は5月26日まで続く。

    テープカットに33人ズラリ 水中ドローンもセンサーも機体も

    アミューズワンセルフとソフトバンクが出展したブースにはCSPI初日に発売した同社のハイブリッド機「GLOW」シリーズが展示されていた

     にぎわいは開場前、会場外ですでに出来上がっていた。
     会場である幕張メッセの玄関口前には、株式会社アミューズワンセルフのハイブリッドドローン「GLOW」を描いた巨大案内板が登場し、来場者は会場に入る前にドローンを目にすることになる。また24日午前10時の開場前に、会場ホール入場口前で行われたオープニングセレモニーでも、にぎやかさをアピールするかのように、テープカット用のテープが前後2列にはられ、主催者、業界代表ら33人がズラリとはさみを持って並んだ。JUIDAの鈴木理事長もその一人として加わった。谷鉄也実行委員長は「400社を超える出展企業で開催できた」とにぎわいを総括してあいさつしたほか、来賓として登壇した国土交通省のイノベーション担当の森下博之大臣官房参事官は「注力しているBIM/CIM、ICT施工、遠隔化・自動化などにとって、建設機械、測量機器、ドローン、AI、センサーなどは欠くことのできない主要な技術」と述べた。

     展示でもドローンは主役である建設機械とともに彩を添えている。
     DJI JAPAN株式会社はドローンの格納、充電、離着陸場となるDJI Dockを初出展した。手元のスマホで開閉する様子を実演し、その様子に多くの来場者の足をとめていた。機体を格納するときには離着陸台の左右から箱型の覆いが機体をつつむようせり出して閉じる。機体のプロペラは自動で向きが整えられDockに収まる態勢になる。またDockの周辺環境を監視するカメラも備わり、機体が離着陸するときの安全を確認する。早ければ6月中にも発売となる見込みだ。このほか1週間前に発表されたばかりのMatrice 350 RTKも展示されている。

     同社のブースには、株式会社テクノシステム、株式会社kiipl&napなど関係の深い企業がそれぞれの技術をブース内ブースのような形式で展示している。たとえばテクノシステムはUAV支援システム「ランドステーソンUAV」を紹介。ドローンで取得したデータをもとに、作業規定準則などに定めるフォーマットにそった帳票を作成することができ、入力作業を軽減する。

     ドローンの販売や人材育成などを手掛ける株式会社セキドは、中国CZIのドローン用のミッションペイロードを紹介している。音声を届けるためのスピーカーなどデジタルボイスブロードキャスティングシステムやライトなどが来場者の興味を引いていた。

     NORTEKジャパン合同会社は、手のひらサイズの高精度水中ナビゲーションセンサパッケージ、Nucleus1000を紹介している。音波を出して距離を測る音波発受信部を持ち、圧力計、水温計、超音波式距離計やAHRSセンサーを備え、深度、水底や壁面などまでの距離、姿勢、方位、対地速度などを割り出す水中ドローン向けのアプリケーションだ。油田開発に用いる探査ロボットなどに使われてきたが、ドローンに使えるように応用、調整した。

     株式会社スペースワン、ジュンテクノサービスも水槽を用意し水中ドローンを中心に展示している。スペースワンはCHASNGの「CHASING M2 S」を日本で初めて公開した。またジュンテクノは水中ドローンの活用事例を紹介したり、ポータブル電源を開発する中国、エコフローテクノロジー社のポータブル電源や、12分あれば18個の氷が作れるポータブル冷蔵庫GLACIERなどを紹介したりしていて、いずれも多くの来場者でにぎわっていた。

     ドローンを使った構造物の高密度測量で知られるルーチェサーチ株式会社は、既存構造物の点群から3DCADに変換するソフトウェア「PINO」を展示している。点群をモデル化するさい、最前面でない点群をつかみ、ゆがんだモデルになってしまう事態を避けるため、簡単な作業で奥の点をつかまずに済むよう工夫してある。同社の尾原保弘技術営業部長は「図面のない構造物が多くあり、その現状を再現することに貢献したい」と話す。

     また古河産業株式会社は、最大49㎏までの重量物を運べ、飛行中につり荷の横揺れを防ぐ機能を搭載した「EAGLE 49」を展示。株式会社FLIGHTSは高性能でありながらリーズナブルな次世代いLiDAR「FLIGHTS SCAN」を紹介している。株式会社カナモトはレンタルや運用サービスで活用しているFreeflySystems社製マルチコプターALTA X(アルタエックス)を展示し、都心部での送電線作業をこの機体で遂行している様子を動画で紹介している。エアロセンス株式会社は、200haを30分でレーザー計測できる、YellowScanのLiDARを搭載したVTOL機「エアロボウイング」をアピールしている。NTTコミュニケーションズ株式会社もAIドローン開発で知られる米Skydio社の機体やソリューションを紹介している。

     ほかにも株式会社みるくる、株式会社テラドローンなど多くのドローン関連企業が、建設機械メーカーなどとともに会場を盛り上げていた。25日にはJUIDAの鈴木理事長が「ドローン、空飛ぶクルマが拓く未来」の演題で「特別セミナー」での登壇を予定してる。26日にはDJI JAPANの呉韜代表取締役が「現場で活躍する最新の産業用ドローンの現状」について、製品・技術PRセミナーとして講演することになっているなど、ドローンの存在感が高い3日間となりそうだ。

    エアロセンスが展示したLiDAR搭載のVTOLエアロボウィング。LiDARの位置を説明する同社の今井清貴氏
    エアロセンスの今井氏が指さしていたエアロボウィング搭載のイエロースキャン製LiDAR
    イエロースキャンのブース
    スペースワンは水中ドローン「CHASING M2 S」を今回初めての一般公開
    来場者が絶え間なく訪れていたスペースワンのブース
    33人がはさみを入れたテープカット
    開場前のオープニングセレモニーの時点で会場は熱気を帯びていた
    テープカットに参加したJUIDAの鈴木真二理事長
    DJIのMatrice350RTK
    日本で初公開のDJI Dock
    DJI Dockをスマホで操作
    「リアル」であることにこだわって開発されたFLIGHTSのFLIGHTS SCAN
    NTTコミュニケーションズのブースではSkydioの説明
    ALTA Xを紹介するカナモトの服部善之氏
    カナモトは配管の中を飛んで点検する「配管ドローン」も開発中。まだ再集形ではないという
    カナモトは「配管ドローン」の協働開発パートナーを求めている
    展示されていたCHCNAVの機体
     ジュンテクノサービスはQYSEAの新型水中ドローン「FIFISH V-EVO」を一般公開。秒間60フレーム(60fps)が可能な4K対応。水槽の奥に引野氏。
    ジュンテクノサービスは活用事例も紹介
    説明するジュンテクノサービスの引野潤代表
    ECOFLOW製品をアピールするジュンテクノサービスのササモモさん
    セキドのCZI製品を載せたドローン。プロポのマイクに話しかければスピーカーから音声が流れる。録音した音声も対応する。プロポの画面の明るさも特徴だ
    幕張メッセはアミューズワンセルフのドローンが描かれた案内板がCSPIの来場者を出迎えた
    テラドローンのブース
    みるくるのブース
    ドローンを活用した点検や測量で知られるルーチェサーチは図面がない構造物の再現を点群のCAD化で実現させることを提案
    金井度量衡株式会社のブースに展示されたレーザースキャナを搭載したドローン
    古河産業の49gを搭載し荷物を積んださいにおこりがちな横揺れ防止機能も搭載したドローン
    NORTEKジャパンの高精度水中ナビゲーションセンサパッケージ「Nucleus1000」
    取得データからフォーマットにあわせた帳票を作成するテクノシステムのソリューション

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    村山 繁
    DroneTribune代表兼編集長。2016年8月に産経新聞社が運営するDroneTimesの副編集長を務め、取材、執筆、編集のほか、イベントの企画、講演、司会、オーガナイザーなどを手掛ける。産経新聞がDroneTimesを休止した2019年4月末の翌日である2019年5月1日(「令和」の初日)にドローン専門の新たな情報配信サイトDroneTribuneを創刊し代表兼編集長に就任した。現在、媒体運営、取材、執筆、編集を手掛けながら、企画提案、活字コミュニケーションコンサルティングなども請け負う。慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム研究所員、あおもりドローン利活用推進会議顧問など兼務。元産経新聞社副編集長。青森県弘前市生まれ、埼玉県育ち。
  • 2022.7.14

    京都サンガスタジアムでドローンサッカー!SkyDriveもJIWもセキドも登場 DPCAドローンフェス2022開催

    account_circle村山 繁
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    一般社団法人DPCA(ドローン撮影クリエイターズ協会)は7月14日、京都サンガF.C.のホームスタジアム「サンガスタジアム by KYOCERA」(京都府立京都スタジアム、京都府亀岡市)で、近く導入される国家資格の動向やドローン事業者の最新動向に触れる「DPCA ドローンフェス 2022」を開催した。一般社団法人日本ドローンサッカー連盟によるドローンサッカーの体験会が行われたほか、空飛ぶクルマやカーゴドローン開発のSkyDrive、点検事業の株式会社ジャパン・インフラ・ウェイマーク(JIW)、機体販売や講習事業の株式会社セキドなど業界や系列を超えたドローン事業者が最新事情を報告した。DPCAは7月22日に奈良県コンベンションセンター(奈良市)で開催される「京阪奈ドローンフォーラム」(京阪奈ドローンプロジェクト実行委員会主催)を後援しており、出展も予定している。

    22日開催の京阪奈ドローンフォーラムに出展へ

    セキドがM30のフライトを実演。大型モニターにはカメラからの映像が投影された

     DPCA ドローンフェス 2022 は、DPCAが会員や広くドローンの利用者に向けて、日々変化するドローン事業を知る機会を提供するために開催された。午前中には会員限定で国家資格に関する説明がなされ、参加者によると、かなり重要な情報交換ができたという。

     午後からは、各事業者の最新動向の説明やデモンストレーションが行われ、SkyDriveの大型カーゴドローンSkyLiftの実機を展示したうえで、同社カーゴドローン事業部の村西正行氏らが、福井県内で行われた際が支援物資運搬の実証実験の事例などを報告した。報告で使用した動画は、スタジアムの大型映像モニターに映し出された。

     村西氏は飛行の事例について「場所を提供していただき、あたたかく見守って頂き、小学生にも応援して頂き、多くの方々の協力で実現できました。協力が大事であることを実感しています。わたしたちだけではできません。私たちではなく、地元の方々に運用して頂くことができて成果がでると考えているので、受け入れて頂けるよう、ネガティブな反応を少しでも減らすことができるよう、地道にていねいに取り組んで参ります」と鼻s亭た。

     このほか、佐賀県でのドローンの取組が報告され、セキドがDJIエンタープライズのM30を、JIWがAIドローン「Skydio2+」をスタジアムでデモ飛行。それぞれ飛行の様子や機体がとらえた映像をスタジアムのモニターに表示させ来場者が見入っていた。体験型ワークショップでは、ドローンサッカーの体験会などが催された。

    DPCAの上原陽一副代表は「ドローンの普及には各事業者が手を取り合うことが大事。フェスを通じて、来場者が何かやってくれそう、と期待してもらえたらよいと思っています」と話した。上田雄太代表も「こういう機会を通じてドローンに理解を深め、親しんでほしいと思っています」と述べた。

     DPCAは7月22日に奈良県コンベンションセンター(奈良市)で開催される「京阪奈ドローンフォーラム」(京阪奈ドローンプロジェクト実行委員会主催)を後援しており、出展も予定している。

    ドローンに親しんでほしいと呼びかけるDPCAの上田雄太代表理事
    SkyDriveが取組を報告
    JIWもSkydio 2の機体や遠隔操縦システムを披露、「ドック、機体Skydio2+、クラウドの3点セットで提供しています」とアピ-ルした
    ワークショップで開催された日本ドローンサッカー連盟による体験会

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    村山 繁
    DroneTribune代表兼編集長。2016年8月に産経新聞社が運営するDroneTimesの副編集長を務め、取材、執筆、編集のほか、イベントの企画、講演、司会、オーガナイザーなどを手掛ける。産経新聞がDroneTimesを休止した2019年4月末の翌日である2019年5月1日(「令和」の初日)にドローン専門の新たな情報配信サイトDroneTribuneを創刊し代表兼編集長に就任した。現在、媒体運営、取材、執筆、編集を手掛けながら、企画提案、活字コミュニケーションコンサルティングなども請け負う。慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム研究所員、あおもりドローン利活用推進会議顧問など兼務。元産経新聞社副編集長。青森県弘前市生まれ、埼玉県育ち。
  • 2019.12.6

    年末へGO! SEKIDO、テラドローン、SORAPASSが割引企画 利活用推進も

    account_circle村山 繁
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      年末キャンペーンが続々と登場しています。株式会社セキドはDJI製品を定価より最大29%安い価格で販売する「ウインターホリデーセール」を12月31日まで開催中。テラドローン株式会社も、12月27日まで、測量用ソフト「Terra Mapper デスクトップ」とPhantom4 RTKのセットの割引セールを実施しています。またセールではありませんが、ブルーイノベーションなどは、ドローン飛行支援地図サービス「SORAPASS」登録者に対し、一般財団法人日本アマチュア無線振興協会のアマチュア無線技士養成課程eラーニングの受講割引券を配布する取り組みを始めました。利活用促進の期待も高まります。

    品切れ、入荷待ち商品も

      株式会社セキドは11月22日からオンラインストアで「ウインターホリデーセール」を実施中です。Mavic2Pro、Tello、Osmo Pocket、RoninなどのDJI関連製品や、アクセサリーを含んだセットを25種類、セール対象にしています。

      「Tello アイアンマンエディション」(税別1万900円、税込み1万1990円、29.7%割引)のように、在庫を売り切ってしまい、入荷待ちとなっているセットもあります。「Mavic2Proスマート送信機コンボ、スマート送信機対応ハードキャリングケース」は、本体と、直射日光の下でも視認性が確保される超高輝度モニターを内蔵したスマート送信機、スマート送信機も収納できるPGYTECHハードキャリングケースがセットで税別25万円、税込み27万5千円と、税込み価格で2万2770円引きになっています。

     

      テラドローン株式会社は12月4日に、DJIの測量用ドローンPhantom4 RTKとテラドローンが開発した測量用の画像処理解析ソフト「Terra Mapper デスクトップ」のキャンペーンを開始。通常税別105 万円を、12月27日までの期間限定で 税別99 万円で販売しています。専用フォームで見積もりを受け付けています。

      このほか「Terra Mapper デスクトップ + Phantom 4 RTK + D-RTK 2 高精度 GNSS モバイルステーション」も通常は税別126 万 5000円の価格を期間中は税別119万円で提供しています。

     ブルーイノベーション株式会社、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)、一般財団法人日本アマチュア無線振興協会(JARD)は、年末キャンペーンではありませんが、ドローン飛行支援地図サービス「SORAPASS」登録者に、アマチュア無線技士養成課程のEラーニング割引券の配布を始めました。SORAPASS 登録者はログイン後に「割引券を発行する」ボタンを押せば割引券番号が振り出され、JARD のeラーニング申し込み時に入力することで受講料が1000円の割り引きを受けられます。

      ドローンレースなどでFPVを使う場合、5GHz 帯のアマチュア無線バンドを利用することが多く、利用にはアマチュア局の免許と第 4級アマチュア無線技士(又はそれ以上)の免許取得が必要です。SORAPASSはFPVドローンの活用促進のため、JARD と提携して割引券配布を企画しました。

     スマートフォンのように年末年始の販売促進キャンペーンが商品の利用促進につながることは多く、ドローンの利活用推進への期待も高まっています。

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    村山 繁
    DroneTribune代表兼編集長。2016年8月に産経新聞社が運営するDroneTimesの副編集長を務め、取材、執筆、編集のほか、イベントの企画、講演、司会、オーガナイザーなどを手掛ける。産経新聞がDroneTimesを休止した2019年4月末の翌日である2019年5月1日(「令和」の初日)にドローン専門の新たな情報配信サイトDroneTribuneを創刊し代表兼編集長に就任した。現在、媒体運営、取材、執筆、編集を手掛けながら、企画提案、活字コミュニケーションコンサルティングなども請け負う。慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム研究所員、あおもりドローン利活用推進会議顧問など兼務。元産経新聞社副編集長。青森県弘前市生まれ、埼玉県育ち。
  • 2019.12.3

    【入門者必見!】ナットク!のドローンスクール選び 「ここでよかった」を見抜く14のチェックポイント

    account_circle村山 繁
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      ドローン前提社会が近づいています。そうだ、ドローンスクールに行こう!そう思って検索すると、想像以上にたくさんのスクールが表示されてしまいます。国土交通省のホームページに掲載されているものだけで638団体。ナットク!できるスクールはどう選べばいいのでしょう。そんな相談の声にこたえて今回は、「ここでよかった」と思えるドローンスクール探しをサポートするため、14のチェックポイントをまとめました。あわせて、実績が多数の安心して学ぶことができるスクールをいくつか紹介します。

    目次

    1、チェックポイントの確認が「ナットク!」を支える

    2、理由や目的を書き出して、照らし合わせる

    3、「ナットク!」のスクール選びのための14のチェックポイント
    3-1、第一印象 パッと見をチェック あとで振り返る
    3-2、カリキュラムを点検!~自分向きか? わかりやすさへの工夫はあるか?
    3-3、機体は何か? 見落としがちな「モード」も確認を
    3-4、時間はどれだけ? 座学、実技の内訳も知りたい 日程も!
    3-5、会場の立地は? 座学はどこ? 実技はどこ?
    3-6、環境は魅力的? 教室はキレイ? 飛ばす場所は?
    3-7、講師はどんな人? 実績は? 少人数?
    3-8、スクールの実績は? 本業も確かめておく
    3-9、卒業後のサービスは? 交流、修理、申請などの頼り先
    3-10、「講習団体」? 「管理団体」の認定校?
    3-11、受講料は? 得られる価値に見合う?
    3-12、マイ・チェックポイントは?
    3-13、説明会へGO! 直接訪問で雰囲気、熱意、相性を確認
    3-14、第一印象を振り返る

    4、バラエティ豊か! ドローンスクールの個性を生かす
    4-1、アキバ徒歩1分の好立地 補講は追加料金なし 秋葉原ドローンスクール
    4-2、会場は一流ホテル 専門家が高いホスピタリティーを発揮 アマナドローンスクール
    4-3、教習コンテスト入賞、「満足度90.6%」が示す教える力 行田ドローンスクール
    4-4、日本初のドローン専用飛行場が講習会場 つくばドローンスクール
    4-5、8日間の圧倒的な分厚さ 卒業後も集まる濃いコミュニティー ドローン大学校
    4-6、Inspire1で2オペ練習 屋外実技はサバゲーフィールド? 日本ドローンアカデミー
    4-7、機体はヤマハ製「YMR―08」 アグリテック人材を強力サポート ヤマハマルチローターアカデミー北陸
    4-8、野生鳥獣調査、災害対策の専門家が寄り添う基礎講習 Sky Seeker Academy
    4-9、日本初のDJI代理店が運営 機体を熟知した講習 SUSCドローンスクール

    5、最後に~ドローン前提社会を担う人材への第一歩を

    1、チェックポイントの確認が「ナットク!」を支える

      自分にあったドローンスクールを選ぶには、押さえておくべきポイントをチェックすることが第一歩です。

      ただ、確認すべきチェックポイントを自分で洗い出す作業そのものが一苦労。そこで、今回、14のチェックポイントを用意しました。これにそって確認していくと、きっと、ふさわしいスクール像が見えてくるはずです。また、チェックポイントを眺めているうちに、自分だけのオリジナルのチェックポイントが浮かび上がることもあります。そんなときにはそれも加えると、より絞り込めます。

    2、理由や目的を書き出して照らし合わせましょう

      チェックポイントを確認するときに大事なことは、ドローンスクールに通いたいと思った理由や通う目的です。旅行先で空撮を楽しみたいから、とか、仕事にいかしたいからなどを書き出して、いつでも見られるようにしておくと、照らし合わせるときに便利です。

      理由や目的を考えるさいの参考に、ドローンはこれから社会で幅広く頼られる、ということをお伝えしておきます。減り続ける労働力を補ったり、きつい仕事から人間を解放したりするのに大きな期待が寄せられているのです。ほかに映画やテレビなどの映像の現場でも、田んぼや畑でも、ショービジネスやレースなどエンターテインメントでも使われ始めていて、幅広い活躍が予想されています。

      もうひとつ、ドローンスクールでは、ドローンを使う人が知らないといけない機体の仕組み、法律、ルール、飛行許可、申請のための手続きなどの知識、正しく安全に操縦するための技術を、まとめて学べます。ドローンを飛ばすために国家資格は必要ありませんので、自力で身に着けてもいいでのですが(実際、自力で腕を磨いた第一人者が第一線で活躍しています)その方たちが、後進が効率的に学べるように必要な知識、情報、トレーニングなどをまとめたものがスクールにいかされているのです。

    3、「ナットク!」のスクール選びのための14のチェックポイント

      これまで述べてきたことをふまえて、ドローンスクールを選ぶさいにチェックしておきたいポイントを14点、書き出してみました。これまで一口に「ドローン」という言葉を使ってきましたが、ここでは航空法が対象としている無人航空機のスクールをとりあげます。

    3-1、第一印象 パッと見をチェック あとで振り返る

      最初のチェックポイントは、気になるスクールが検討の俎上に乗ったときの、第一印象です。印象だけで決めつけることは危険なので、このあと細部を検討するわけですが、その前に、最初の印象を記録しておくと、後に比べるさいに役立ちます。そのスクールで学ぶ自分がイメージできるかどうか、それをイメージしたときに前向きな感情が芽生えたかどうか、ご自身が抱えておられる通う目的や理由を満たしてくれそうかなどになると思います。

      インターネットのホームページやパンフレットに書かれている概要や内容からの印象や、ひきつけられた言葉、魅力に感じた表現、写真があったら、どの言葉、どの表現、どの写真を魅力に感じたのか、記録しておくと、複数のスクールを比較検討するとき役立ちますし、チェックポイントを一通り確認し、見る目が備わったあとに見返すと、第一印象が変わることがあるので、その気持ちの変化を確認することも有効です。

    3-2、カリキュラムを点検!~自分向きか? わかりやすさへの工夫はあるか?

      気になるスクールが見つかったときには、そのスクールのカリキュラムが、ご自身の理由や目的に合っているかどうかを確認します。初心者でドローンに不慣れ、などと自覚しているなら、そのカリキュラムが初心者に適しているかどうかが確認のポイントになるかもしれません。その場合はたとえば電源の入れ方や、プロペラの取り付け方などといった、準備や機体の扱い方を初歩から教えてもらえるかどうかなども事前に確認しておきます。ほかにも、テキスト、シミュレーター、Eラーニングなど、講習内容を身に着けるための工夫は事前に把握しておけば比較のさいに役立ちます。

    3-3、トレーニングで使う機体は何か? 見落としがちな「モード」も確認を

      機体の知識がなくても、そのスクールでトレーニングに使う機体を確認しておくと判断を助けます。練習機が、卒業後に自分で使う可能性が高い機体であれば、スクールでのトレーニングがそのまま卒業後の準備に直結します。卒業後に使う機体がトレーニングする機体と違う場合については、スクールに相談をすると、多くの場合相談に乗ってくれます。

      ドローンを操縦するときに手元で操作する送信機の扱い方には、モード1、モード2などの方法があり、そのスクールで教えるのはどのモードであるかを知っておくことも地味ではありますがとても大事です。操作の方法が異なり、一度学ぶと、事後に変更することが難しいといわれます。日本ではラジコン飛行機の操縦に慣れている人はモード1で飛ばすことが多く、現在もモード1で活躍されている方が大勢いらっしゃいます。その後、ドローンの普及とともにモード2が増えているといわれ、海外ではモード2が主流です。スクールのホームページで紹介されていることもありますし、ないこともありますが、事前にモード1か、モード2かそれ以外かを聞いておきましょう。

    3-4、講習時間はどうか? 座学、実技の内訳も知りたい 日程も!

      講習は教室で学ぶ座学と、実際にドローンを飛ばす実技があります。それぞれにどの程度の時間を使うのかを確認することも大切です。スクールごとの個性も出やすいところです。講習時間が長いスクールは、そこに力を入れていると読み取ることができます。一方、指導の密度の濃さを磨き上げているスクールなら短時間でひと通りをマスターできます。日程が、ご自身の学業や勤務に影響がないか、無理なくこなせるか、融通がきくかなども確認しておくことも判断の前提になります。

    3-5、会場の立地 座学はどこで? 実技はどこで?

      ドローンスクールの会場の立地を確認することは必須です。オフィス街に座学の会場を設けているスクールがあるので、勤務終了後の帰宅前に寄れる利便性もあります。

      なお、テキストで学ぶ座学のほかに、実際にドローンを飛ばす実技の会場が分かれていることがあるので注意が必要です。スクールによっては実技をさらに、屋内で飛ばす会場、屋外で飛ばす会場に分けているところもあります。一か所で集中的に学べるかどうかが大切になるかもしれませんし、実技だけ郊外に出向いて広々とした場所を確保していたり、飛ばす準備から体験できたりするほうが目的にあうかもしれません。合宿形式でスクールを開講しているところもあります。会場までのアクセスとともに確認しておくことが大切です。

    3-6、会場の環境は魅力的? 教室はきれい? 飛ばす場所は?

      ドローンスクールの会場として確認すべきポイントは、立地だけではありません。学ぶ環境や設備に魅力があるかどうかも判断材料になります。

      座学の会場であれば、清潔かどうか、新しいかどうか、受講生を迎える設備として機能するか、などそこで学ぶ意欲をかきたてそうかどうかを見ておくと、適否が判断しやすくなります。スクールによっては、休憩スペースを準備しているところや、トイレの清潔に気を使っているところもあれば、一流ホテルを活用して受講生が学びやすい環境を用意しているところもあります。環境が学ぶ満足感を左右することがありますので、環境重視の方には重要なポイントです。

      実技では、ドローンを飛ばす会場環境を知っておくことが重要です。屋外で周囲を気にすることなく思い切り飛ばす体験をしたい、という方には、その要求を満たす会場を確保しているかどうかはひとつの判断基準になりそうです。

    3-7、講師はどんな人? 少人数?

      講師の人物像や実績、講師と受講生の人数比も、多くの受講生が気にするポイントです。講師については、性別、年齢のほか、活動領域や実績などを知っておくと、スクール選びの助けになるだけでなく、受講したさいに、その講師からより深く学べる領域が何であるかをイメージできます。スクールの中には、よく知られたテレビ番組の映像を提供している空撮の専門家を講師にそろえていたり、教え方のコンテストでの入賞経験者を抱えていたりするところもあります。あわせて、その講師に対して受講生が何人いるのかも知っておくことも、受講状況を想像しやすくします。

    3-8、スクールの実績や運営母体の本業も参考になる

      ドローンスクールや、スクールを運営している会社のドローンについての実績を事前に知っておくと、選択の判断に大きく関わることがあります。

      映像などビジュアル制作が本業の会社が映像の機器のひとつとしてドローンを扱い、そこからドローンスクールを運営しているケースもあれば、本業のひとつが農機製造でそこから農薬散布ドローンの生産を手掛けた流れで操縦士の育成の一環でスクールも手掛けているケースもあります。ドローンの代理店として豊富な経験を持ちドローンを熟知しているところもあります。

      スクールや運営企業の本業や専門領域が、自身の学ぶ理由や目的にそっているかどうかも判断するさいの情報として重要です。

    3-9、卒業後のサービスはあるか 修理、申請などで駆け込めそうか

      受講生のドローン活動は主にスクールを修了したあとに本格化します。そのさいに新たな課題が発生したり、仲間や相談相手が欲しくなったりすることがあります。ドローンスクールによっては、受講終了後にも定期的に集まる機会を設けていたり、相談をできる仕組みや、機材修理、割安購入、飛行申請の補佐などのサービスを提供していたりするところがあります。

      卒業後の頼り先、駆け込み寺にしたい人には、重要なチェックポイントです。

    3-10、「講習団体」? 「管理団体」認定校?

      ドローンスクールは現在、民間で運営されており、その信用度をはかる公的な指標はありません。参考になるのが、国土交通省航空局のホームページです。

      パソコンの検索窓に、「国交省航空局」「ドローン」と入力し、表示された「無人航空機(ドローン・ラジコンなど)の飛行ルール」のページ

    を見ると、「無人航空機の講習団体及び管理団体一覧」があります。(2020年改訂:2020年以降、「ドローン情報基盤システム」(DIPS)内の「申請書類の一部を省略することができる技能認証を発行する団体」で公開されています)ここに一覧表があります。表には、一定の要件を満たしたドローンスクールを「講習団体」として、講習団体を管理する統括機関を「管理団体」として表示してあります。

      原則、毎月1日に更新されていますので、気になるスクールが「講習団体」ここに表示されているかどうかを調べられます。「講習団体」に見当たらない場合、次に、そのスクールが「管理団体」に所属しているかどうかをスクールに問い合わせれば、一定の要件を満たした「管理団体」に認められたスクールかどうかが確認できます。航空局のHPに掲載された「講習団体」が発行した技能認証、ライセンスを取得すると、ドローンの飛行申請手続きをのさいに、手続きの一部が免除される利点があります。たとえば一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の認定スクールを修了すると、「JUIDA無人航空機操縦技能証明証」や「JUIDA無人航空機安全運航管理者証明証」の発行を受ける資格が得られ、それが申請手続きの簡略化に役立ちます。

     一方、航空法の適用を受けない機体の操縦を教えるスクールや、点検、測量などすでに基礎技能を保有している技術者向けの専門的な講習、エンジニアを要請する講習などは、掲載対象になっていないことが多いようです。基礎的な技能をみにつけたあとに、さらなる技能向上を目指すときに検討することがよいかもしれません。

    3-11、受講料は得られる価値の対価

      受講料は、受講生にとって大きな検討要素です。相場や平均的な価格との比較をするでしょうし、ご自身の支出可能額との相談も重要ですが、もうひとつ、その金額で得られる価値が何か、いう視点も大切です。そこでもう一度、ドローンルクールに通う理由や目的を確認し、それが得られるかどうかを見ることが大切になります。またこれまで見てきたチェックポイントの中で、ご自身が重視する項目が何かを判断して、それらをもっとも多く満たすスクールがどこであるかを確認することも大切になります。ご自身が得たい価値と照らし合わせることで、受講料の適否を判断することが重要です。

    3-12、自分のこだわりを“マイ・チェックポイント”で

      ここまで11のチェックポイントを点検して、もう一度自分の理由や目的を確認します。ここで、自分の目的を果たすために大事なポイント、こだわりのポイントが抜けていれば、それをチェックポイントに加えます。オリジナルの“マイ・チェックポイント”を加えることで自分だけの確認表が出来上がります。

    3―13、説明会や直接訪問で数字以外の側面を

      気になるスクールが絞り込まれてきたら、実際に講習会場や説明会に足を運ぶと、それまでに分からなかった重要な情報が得られることがあります。講師やスタッフの熱意や物腰、会場の雰囲気、受講生の表情などが代表的です。インターネットの書き込みや知人の評価も参考になりますが、ご自身の感覚ほど重要なものはありません。スクールによっては説明会の参加が申し込みの条件になっていることも多く、未確認ポイントのチェックにも役立ちます。

    3-14、第一印象を忘れていないか、変化はないか

     最後にもう一度、最初の第一印象を振り返ってみることは、大きな意味があります。

      第一印象で魅力的に感じた項目を忘れていないかを確認するとともに、養われた目で再確認することで、当初、魅力と感じていたものの価値に変化がないかどうかを確認できるからです。このときには、内容、立地、会場、講師、受講料を含めて総合的に判断できます。

      ここまで確認作業を重ねてくれば、自信をもって自分で選択したスクールに通うことができるようになっているはずです。

    4、バラエティ豊か! ドローンスクールの個性を生かす!

      ドローンスクールはそれぞれに個性を持っています。自分にあったドローンスクールを選ぶことは、ドローンスクールの個性を見極めて、自分の目的達成に生かすことでもあります。ここからは、いくつかのスクールを取り上げ、その個性を読み解いてみます。以下に掲載するスクール、またはスクール運営母体は、国交省航空局のホームページで「講習団体」として掲載されています。複数の講座、コースを運営している場合もありますが、本文では原則として、そのうちのひとつを取り上げています。記事を書くにあたり、各スクールにはアンケートへの回答や、問い合わせ対応などで協力を頂きました。ここで掲載していないスクールも含めて、豊かな個性があることを理解する参考となれば幸いです。

      記載内容は2019年11月現在の状況に基づきます。掲載の順番は日本語表記で五十音順に並べたのち、英語のアルファベット順です。本文中の金額は税別です。

    4-1、アキバ徒歩1分の好立地 補講は追加料金なし 秋葉原ドローンスクール

      無線通信工事業の田中電気株式会社は「秋葉原ドローンスクール」を運営し、「ドローン操縦士及び安全運航管理者養成コース」を展開しています。一般社団法人日本UAS産業振興協議会の認定スクールで、終了後には「JUIDA無人航空機操縦技能証明証」「JUIDA安全運航管理者証明証」の発行を申請できます。

      受講生がこのスクールを選ぶ最大の理由は、座学会場の立地。JR秋葉原駅から徒歩1分の場所にある「田中電気ショールーム」のセミナールームが会場で、通いやすさが評判です。また飛行実技も都心から1時間の埼玉県さいたま市にサッカーコート1面の広さの「田中電気グランド」を確保してあります。講座は座学2日間、実技2日間ですが、実技2日間はあくまでも最短。GPSなど位置情報機能を切った状態での操縦もしっかりと身に着けたうえで修了させることにしています。ただ、修了までは追加料金をとらない面倒見のよさが、実は受講生から信頼される大きな理由です。

      運営主体である田中電気は無線通信工事業を手掛けているため、ドローンに重要な無線通信事情に詳しい点も受講生にとっては心強いポイント。未経験者がほとんどで、合格までサポートをする姿勢が家族的だと受け止められていて、修了後のアンケートでは多くの受講生から「アットホームな雰囲気」と評価されています。

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     ・講習:ドローン操縦士及び安全運航管理者養成コース
     ・日程:最短4日(座学11時間、実技最短12時間)
     ・人数:定員10名
     ・講師:6人、男性5人、女性1人、20~60代
     ・機体:Phantom3、Phantom4。モード1、モード2
     ・会場:
       座学=田中電気ショールーム内セミナースペース

       実技=田中電気グランド(埼玉県さいたま市)
     ・料金:228,000円。団体割引あり。合格まで追加不要
     ・備考:より実践的な「チャレンジコース」あり
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    さいたま市の田中電気グランドで行われている秋葉原ドローンスクールの講習会

    4-2、会場は一流ホテル プロ空撮の専門家が高いホスピタリティーを発揮 アマナドローンスクール

      「アマナドローンスクール」はビジュアルコミュニケーションのエキスパート、アマナグループのアマナビが展開しているスクールです。基礎から専門までさまざまなコースをそろえる中で、「JUIDA操縦技能取得講座」は千葉県木更津市にある研究開発拠点かずさアカデミアパークを会場に、1泊2日の集中合宿スタイルで行われていることで知られています。オークラアカデミアパークホテルに宿泊するなど洗練された環境で、知識や技能の習得に集中できます。これまでに1000人以上の卒業生を輩出し、2019年8月には、JUIDAから「JUIDA認定スクール最多卒業生輩出校」として感謝状が贈られました。
      1泊2日で成果を出すカギは、効率的、かつ快適な環境で学べる会場の選定とともに高い技能を持つ専門家集団の講師陣にあります。アマナドローンスクールの講師はアマナグループの空撮チームairvisionのプロフェッショナル。映画「魔女の宅急便」の実写版やNHK大河ドラマ「真田丸」のオープニング映像など映画、CM、MVなどの実績があるほか、2017年にスタートしたairvision surveyでは、インフラ点検、測量、精密農業などの実証実験を経て、産業用ドローン導入の企業向けコンサルティングを数多く展開していて、講師一人一人がドローンの操縦にとどまらない広範囲な知識と経験を持っています。こうした知識と経験をもとに、アマナドローンスクールが独自に、飛行に必要な47の評価ポイントを設定して実技の基礎固めに活用するなど、質の高いカリキュラムにも定評があります。
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     ・講習:JUIDA操縦技能取得講座
     ・日程:1泊2日合宿(座学6時間、実技13時間)
     ・人数:最大10人(実技は講師1名に生徒5人以下)
     ・講師:男性8名、全員が空撮のプロ、30代~60代
     ・機体:Mavic2シリーズ、モード1、モード2など
     ・会場:かずさアーク(千葉県木更津市)
       講習場所=かずさアカデミアホール会議室など
       宿泊場所=オークラアカデミアパークホテル
     ・料金:198,000円。企業向け割引制度あり
     ・備考:上記コースのほかにJUIDA安全運航管理者取得講座、DJI CAMP 検定&特訓コース(DJI CAMPスペシャリスト技能認定講習、管理団体はDJI JAPAN株式会社)、アマナドローングラファーライセンス講座(管理団体は株式会社アマナビ)、ドローン空中写真測量基礎講座、アマナ空撮技術コース(UTCキャンパス内でのみ申込可能)も展開。企業にあったオリジナルカリキュラムの提供も可能。卒業生限定勉強会あり
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    4-3、教習コンテスト入賞、「満足度90.6%」が示す教える力 行田ドローンスクール

      「行田ドローンスクール」は、有限会社羽生モータースクールが運営していて、「JUIDA総合取得コース」などのコースを開設しています。このコースを修了すると一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の「技能証明証」「安全運航管理者証明証」を申請できます。
      特徴は「卓越した教える力と笑顔」。スタッフは全員、教習所検定員、または指導員の資格を持つ教えるプロで、教える技術を競うコンテスト「令和元年一般社団法人埼玉県指定自動車教習所協会教習技能競技大会」で第3位に入賞した指導員ら高い教育力を持った講師が、オリジナルの動画を活用しわかりやすさを重視しています。座学と屋内実技講習は平成29年12月に竣工した自社所有の最新の施設が会場。トイレに最新ウォシュレットを採用していたり、休憩スペースにハンモックを備えていたりと、学ぶ環境の居心地のよさを追求しています。なお屋内コースは全天候型で、25m×25mの広さを確保。約5キロ(約8分)離れた羽生モータースクールに、屋外の実技会場も確保しています。
      羽生モータースクールでは卒業生を対象に満足度を調査していて、平成30年1~12月の調査では90.6%の満足度を獲得。この教習ノウハウをドローンスクールにもつぎ込み、さらに高い満足度を目指しています。
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     ・講習:JUIDA操縦技能取得コース(他にもコースあり)
     ・日程:平日3日、土日2日(共に座学6h、技能11h)
     ・人数:1開催5名以下
     ・講師:6人(男性5人、女性1人、平均29.4才)
     ・機体:Phantom4 Pro Plus ver2.0、モード2
     ・会場:
       座学=行田ドローンスクール教室(埼玉県行田市)
       技能屋内=行田ドローンスクール屋内コース
       技能屋外=羽生モータースクール(埼玉県羽生市)
     ・料金:200,000円(操縦技能取得コース)
     ・備考:料金には説明会参加割引、団体割引あり。受講生層は10~70代、初心者~経験者と広範囲。「笑顔・キレイ・楽しさ、想像以上!」がモットー
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    行田ドローンスクールの講習のようす

    4-4、日本初のドローン専用飛行場が講習会場 つくばドローンスクール

      茨城県つくば市には日本で初めてのドローン専用飛行場「JUIDA・GOKOつくば試験飛行場」があります。2015年5月のオープンしたのですが、オープン直前の4月22日に、首相官邸の屋上で不審なドローンが見つかり、ドローンの存在が広がるきっかけになりました。試験飛行場もこの事件をきっかけに話題性が高まり、オープン記年式典は多くのメディアが取り上げました。
      飛行場は主に実験や練習に使われますが、一般でも使用料(午前、午後とも40,000円、学生や教員など教育機関関係者は20,000円)を払えば利用できます。
      ここを管理している五光物流株式会社が運営しているドローンスクールが「つくばドローンスクール」で、JUIDAの認定スクールでもあります。国土交通省航空局がホームページで掲載している「講習団体」として、2017年6月1日の初回掲載時に名を連ねたスクールのひとつでもあります。
      甲子園の高校野球、花園のラグビーのように、特定領域にとって特別な意義を持つ場所があることがあります。ドローンの歴史に名を刻んだこの飛行場もそのケースにあたるかもしれません。
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     ・講習:JUIDA認定スクール座学・実技
     ・日程:4日(座学2日=12時間、実技2日=12時間)
     ・人数:座学は最大20人、実技は最大5人
     ・講師:4人、30~60代の男性、JUIDA認定講師
     ・機体:Phantom4シリーズ、モード1、モード2
     ・会場:
       座学=五光物流株下館物流センター
       実技=JUIDA・GOKOつくば試験飛行場
     ・料金:340,000円
     ・備考:国立の研究機関、警察、自衛隊など法人、団体の受講が多い
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    つくばドローンスクールの講習風景

    4-5、8日間の圧倒的な分厚さ 卒業後も集まる濃いコミュニティー ドローン大学校

      一般社団法人ドローン大学校が運営している「JUIDA無人航空機操縦技能証明証・無人航空機安全運航管理者証明証取得セミナー」は、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)認定スクールで、他の認定スクール同様、修了後には標題のライセンスを取得できますが、内容の分厚さが他と一線を画します。

      日程はほかのスクールの2~4倍の8日間。学科(座学)39時間、実技39時間で、JUIDA のカリキュラムに加え319ページフルカラーのオリジナルのテキストを使い、オリジナルのメニューに則った学科講義(座学)、実技実習を⾏います。安全運航管理修了検定では、実際の運航を想定した模擬運航シミュレーションを実施。

      ⻑時間の濃密なカリキュラムは基礎を徹底的にしみこませる内容で、学科では海外も含むルールなどの知識、実技では、DJI GO4のカメラ設定やインテリジェントフライトモードの設定、 DJI GS PROのウェイポイント⾶⾏のミッション作成を教えます。講義期間中に「無人航空機を飛行させる者に関する飛行経歴・知識・能力」の要件をすべて満たし、ドローン情報基盤システム(DIPS)を使った許可承認申請も体験。一貫して受講生に向き合い続ける面倒見のよさが評判を呼び、米インテル社、パーソルプロセス&テクノロジー株式会社、テラドローン株式会社、株式会社スカイマティクスとの提携にもつながり、現在は修了生向けにより高度な講座も開講しています。
      ビジネス志向の受講生が多く、空撮、測量、農薬散布、害獣調査、スクール講師などの第一線で活躍している修了生が多くみられます。また、イベントなどが開催されるごとに修了生が顔を出す仲の良さ、コミュニティーの濃さも特徴で、魅力のひとつに数えられます。
      料金は受け取る価値を理解したうえで評価すべきとチェックポイントで指摘しましたが、受講料が説明会でのみ示される理由もそこにあります。
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    ・講習:⼀般社団法⼈ドローン⼤学校・JUIDA無人航空機操縦技能証明証・無人航空機安全運航管理者証明証取得セミナー
    ・日程:8⽇間、学科39時間、実技39時間
    ・人数:各期とも定員12人
    ・講師:11人(20〜50代)
    ・機体:Phantom 4 Advanced、Tello Boost Combo
    ・会場:キャンパスは東京、名古屋、瀬戸内、博多に開設
    ・料金:ドローン大学校主催の学校説明会などで説明
    ・備考:修了後も学科講義・実技実習に参加可能。クリスマスパーティーなどのイベント、測量・リモートセンシングなどの修了⽣向け講座を定期的に開催
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    名倉真悟理事長(前列中央)を囲んで記念撮影。結束の強いコミュニティーを形成するドローン大学校

    4-6、Inspire1で2オペ練習 屋外実技はサバゲーフィールド? 日本ドローンアカデミー

      「日本ドローンアカデミー」は、俳優や監督を要請する映画と演劇の学校として知られ、最近では映画『カメラを止めるな!』の製作元として話題になったENBUゼミナールが運営しているドローンスクールで、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の認定スクールです。「ドローン操縦士+安全運航管理者コース」では、修了生は「JUIDA無人航空機技能証明証」と「JUIDA安全運航管理者証明証」を申請できます。
      座学は東京本校のあるJR五反田駅から徒歩2分の立地。この利便性が注目されがちですが、ドローンを飛ばす屋内実技、屋外実技にそれぞれ別の環境を選んでいることも注目されています。屋内会場は、都内にあるもともとプールだった場所を改装したフィールド、屋外の実習場所は千葉市郊外でサバイバルゲームにも使われる広いエリア。実践重視のため、実技には18時間をかけ、その中にはInspire1という映像作品をつくるための機体で、ドローンとカメラの操作を分担する練習も組み込まれています。
    修了生を対象に、1泊2日の空撮合宿を開催していることでも知られていて、20~70代と幅広い年齢層から支持されています。
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     ・講習:ドローン操縦士+安全運航管理者コース
     ・日程:12日間(座学12時間、実技18時間)
     ・人数:最大10人
     ・講師:3人、現役パイロット、男性、50〜60代
     ・機体:、Phantom2および4、Inspire1、モード1、2
     ・会場:
       座学=ENBUゼミナール(東京都品川区)
       実技屋内=TOKYO POOL LABO Drone Field
       実技屋外=SKY GAME SPLASH(千葉県千葉市)
     ・料金:270,000円
     ・備考:平日コースと週末コースの間で授業の振替が可能など日程に融通がきく余地あり
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    日本ドローンアカデミーの講習風景

    4-7、機体はヤマハ製「YMR―08」 アグリテック人材を強力サポート ヤマハマルチローターアカデミー北陸

      石川県金沢市で病害虫防除、農薬や種子の散布など、農業の現場で産業用無人ヘリコプターを使ったサービスを展開している北陸スカイテック株式会社が、ヤマハ発動機が開発した農薬散布ドローン「YMR-08」の操縦技能を教える「ヤマハマルチローターアカデミー北陸」を運営し、産業用ドローンのトレーニングに力を入れています。「YMR-08」の機体販売も含め、全国でも高い実績をあげていることから注目度が高まっています。
      北陸スカイテックは、無人ヘリによる水稲基幹防除、麦、大豆などの防除、除草剤散布のほか、栽培システムの設計なども手掛け、農業のテクノロジー導入支援を手広く手掛けています。一般社団法人農林水産航空協会の指定校として、無人ヘリの教習も実施しています。
      「ヤマハマルチローターアカデミー」でもサポート精神は生かされていて、座学ではEラーニングを活用。受講生はここで航空法、農薬取締法、食品衛生法などドローンを農業に使うための知識を学びます。実技ではYMR―08の実機を操縦するほか、専用シミュユレーターも用意し練習環境を充実させています。機体の操作や散布のさいの飛行などの農業での基本のほか、突風体験など、現場でのリスク対応も組み込んでいます。
      卒業後も、散布シーズン前に練習会を実施しています。現場で立会いや、整備場の見学や整備士との面談も可能と、サポートの充実も評価の背景にありそうです。
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     ・講習:ヤマハマルチローターアカデミー北陸
     ・日程:新規受講は5日間、別機種取得者は2日間
     ・人数:1教習3~5人
     ・講師:5人、全員男性、30~50代
     ・機体:YMR-08、「ノーマルモード」などを練習
     ・会場:
       座学=北陸スカイテック株式会社本社(金沢市)
       実技=河北潟フライト場
     ・料金:新規受講は280,000円、他機種取得者140,000円

     ・備考:ヤマハマルチローターアカデミー北陸の管理団体は一般社団法人農林水産航空協会。北陸スカイテックはDJIの産業用機向けのマルチローターアカデミー北陸、エンルートや丸山製作所の産業機向けのクロノスアカデミー北陸も運営
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    ヤマハマルチローターアカデミー北陸の講習風景

    4-8、野生鳥獣調査、災害対策の専門家が寄り添う基礎講習 Sky Seeker Academy

      株式会社スカイシーカーは、産業用ドローンを活用した野生鳥獣調査、災害対策などのソリューション開発を手掛けています。実務を担えるだけの高い技術を持つ人材の育成に力を入れる中、初心者向けの講習を求める声もあがるようになり、その声にこたえて開設したのが「Sky Seeker Academy一般技能認定コース」です。

      本業は物資運搬、物件投下、夜間飛行、目視外飛行などの技術を使っているため、高度な技術を教えるスクールと思われがちですが、あくまでも初心者向け。実務に特化した「Sky Seeker Academy (SS.A)特殊技能習得コースA」と区別しています。使う機体はPhantom4シリーズが中心です。
      SS.A専用テキストをベースに、座学では安全に飛行させるために必要な航空法、飛行原理、申請などを学ぶほか、機体の組み立て方、点検事項、アプリによる飛行設定を習得します。受講生が講習修了後に一人で安全に飛行させることができるよう、受講者の習熟にあわせて丁寧な助言をすることで定評があります。要件を満たした修了生には、国交省ホームページ掲載の管理団体でもあるスカイシーカーが「Sky Seeker Academy一般技能認定証」を発行します。
      なお、講師は野生鳥獣調査、点検、空撮などの実務経験を持ち、受講生からは現場のエピソードが役に立ったという声が聞かれます。
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     ・講習:「Sky Seeker Academy一般技能認定コース」
     ・日程:4日間
     ・人数:2人以上10名以下
     ・講師:男性3人、30~40代、女性補助者配置も
     ・機体:Phantom4シリーズが原則、モード1、モード2
     ・会場:戸倉しろやまテラス(東京都あきる野市)
     ・料金:200,000円、別途テキスト代、ライセンス発行料
     ・備考:DJI代理店のため、DJI製最新機種を特別価格で購入できる。実務飛行に特化した「Sky Seeker Academy特殊技能習得コースA」ではクアッドコプターQS4、物資運搬用オクトコプターQS8、Matrice210RTKなどを飛ばし、ズームカメラZ30、赤外線カメラXT2なども使う
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    Sky Seeker Academyの講習の様子

    4-9、日本初のDJI正規販売代理店が運営 機体を熟知した講習 SUSC無人航空機操縦士

      2012年に日本国内初の正規販売代理店としてDJI製ドローンの取り扱いを開始した、株式会社セキドが2017年から運用している技能認証制度「SUSC 無人航空機操縦士」は、東京、横浜、新潟、福岡、宮崎など全国の「SUSCドローンスクール」で受講できます。各地のスクールは順次、国交省航空局のホームページで「講習団体」として掲載されていて、管理団体の「SUSCセキド無人航空機安全運用協議会」も国交省のホームページに掲載されています。
      DJIのドローンを黎明期から知るセキドだからこそ構築できる、ドローンを安全に運用するために必要な、必要最低限の知識や技能の習得が可能な技能認証で、ドローンオペレーターとしての普遍的な心構え、法律、気象、電波などの知識、実用的な飛行の技能、ドローンの最新機能などを網羅しています。3級は入門者向け、2級では業務利用など、より実務的な内容となり、3級の内容に自動航行の操作法などが加わります。カリキュラム受講後の技能審査で認められると、「無人航空機操縦士」の認定書や携帯に便利な認定カードが発行されます。飛行許可申請のさいに添付することで手続きの一部が簡略化できます。
     インストラクターが付き添うフライト練習などを含んだうえで3級は3日間、2級は4日間のカリキュラムですが、料金設定がリーズナブルであるところにも受講生の評価を高めています。なお1級は講師資格。ドローンスクールの講師を目指す受講生の目標のひとつです。ドローン測量に特化した「ICT測量講習」なども展開していますので、終了後の次の目標に設定する人もいます。
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     ・講習:SUSC 無人航空機操縦士
     ・日程:3級3日、2級4日、講師資格の1級4日
     ・人数:最大6人
     ・講師:講師はスクールごとにホームページで紹介
     ・機体:Phantom 4 Pro Plus V2.0、Mavic2 Pro など
     ・会場:全国のSUSCドローンスクールで受講可能
     ・料金:3級125,000円、2級155,000円
     ・備考:技能認証はSUSC 無人航空機操縦士、管理団体はセキド無人航空機安全運用協議会。スクールは東京、横浜、茨城、新潟、徳島、広島、宮崎、熊本、福岡。受講者は飛行技術に関するオリジナル動画コンテンツの視聴が可能。機体などを特別価格で購入可能。業務紹介あり。
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    SUSCドローンスクールの講習風景

    5、最後に~ドローン前提社会を担う第一歩を

      ドローンスクールの個性の一端をご紹介してきましたが、日本にあるドローンスクールは、いずれもそれぞれの個性を磨き続けています。そのほかのスクールもチェックポイントを参考に個性を見抜いて、ご自信の「通う理由や目的」にあった、ナットク!に出会い、ドローン前提社会を担う人材としての第一歩を踏み出されると信じています。

    AUTHER

    村山 繁
    DroneTribune代表兼編集長。2016年8月に産経新聞社が運営するDroneTimesの副編集長を務め、取材、執筆、編集のほか、イベントの企画、講演、司会、オーガナイザーなどを手掛ける。産経新聞がDroneTimesを休止した2019年4月末の翌日である2019年5月1日(「令和」の初日)にドローン専門の新たな情報配信サイトDroneTribuneを創刊し代表兼編集長に就任した。現在、媒体運営、取材、執筆、編集を手掛けながら、企画提案、活字コミュニケーションコンサルティングなども請け負う。慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム研究所員、あおもりドローン利活用推進会議顧問など兼務。元産経新聞社副編集長。青森県弘前市生まれ、埼玉県育ち。